チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 356

2020年07月28日 18時05分15秒 | 日記

今日は着せる科の10回目

マンツーマンなので進み方も早い

すでに振り袖や留め袖などを着せるお仕事をしていらっしゃるのでブラッシュアップという感覚か

 

チャ子ちゃん先生が30代で作った本が今読み返してみても一番親切で丁寧

結局本を作りながら自分自身も一緒に勉強をするので微に入り細に入り撮影をし解説をつけている

そういう本を教科書にしながら話を進めるとお相手もわかりやすじぶんがわかりやすいようだ

 

何かわかってくると初歩がめんどくさくなってくる

初歩こそ大切なのだがそれがなおざりになってくるのだ

 

これ殻の時代はわからないことをうやむやにせずわかろうという姿勢は大事だと思う

着物の着付けのレッスンはしばらくやっていなかったけど

一緒になって考えることがいかに大切かを教えてもらう

 

まだお嫁に行かない資料の中で懸命に調べて書いたものが今日の授業に役立った、其の本の100%私が取材して書いたにもかかわらず、名前は当時有名だった着物評論家の監修という形で世に出た

悔しいと思った

しかし今、それを読み返してみると、現場の様子が思い出され、そういう臨場感でお話ができるるので、聞いてる方の目はらんらんと光る

こういうチャンスが与えられていたことに心から感謝

 

またある月刊誌に企画を出し、てっきり私がそのページを私の名前でつくると思ったら、やはり著名な方の名前になり、一年の企画を真面目に務めたけど、どこか悔しい思いがあった

しかし現場にはいつも私が行って取材をしたので、そこの方たちとのご縁はいまだに続く

悔しい思いをしたけどそれは一時のことで、その仕事は全部自分の物になっている

名前は出なかったけどそれ以上の勲章はいただけた

 

その雑誌の企画も今日の授業に役立った

なんと幸せ者だろうと思う

 

ある著名な流行作家の取材記者をしたことが在る。新宿の二丁目や吉原に取材に行ったのだ

事細かに取材をして特に話し言葉や仕草、着物の色や柄の説明、同じ遊女でも上下制度があることなどを原稿用紙に細かく書いて渡したら「しばらく僕の取材記者をしないか」と言われた

何か裏仕事をすることに嫌気がさしていた。お金にはなるアルバイト一回で十分と思った。でもその取材の仕方が後々大イに役立った

私が署名原稿にこだわったのは、両親の反対を押し切ってこういう仕事をしていたので「安心してきちんとした仕事をしているから」というメッセージを送りたいと思っていたから

 

誰かに認めてもらいたいという相手は両親

 

「母の着物です」と誇らしく嬉しそうに説明する生徒さんを美しいと思った

 

 

 

 

 

 

 

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