チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

ネコにいさん

2012年02月12日 15時02分55秒 | 日記
日差しが柔らかくなったので公園は猫がお出まし
今から10年前は60匹も野良猫がいたのに
ここブルーテントのおじさんたちが我がもの顔で生活しているので
ネコちゃんすっかり影が薄くなった

食べられたのかなあ
赤猫はおいしいというからね

そんなこと考えながら歩いていたら
ネコにいさんに遭遇した
「最近猫少ないわね」
と声をかけたらくるはくるは茂みから猫がにいさん目がけてやってくる

にいさん自転車の荷台からカリカリの缶詰を開けて
ボールに入れる
猫たち頭を突っ込んでお食事

ネコにいさんの自転車の音に反応する猫たち
誰かが子猫の時、いえ大きくなっても邪魔になるのか
夜陰に紛れて猫を捨てていく

にいさんは「野良猫」という呼び方を嫌う
「捨て猫といいなさい」
猫に罪はないんだよみんな人間が勝手に飼って邪魔になったら捨てていく
こういう人間のエゴがどれだけ猫を悲しませるか

捨てられた猫が5日間ニャーニャー泣いていたこともあるという
また捨てられた腹いせに別のネコを追い掛け回してうっぷんを晴らしていた猫もいた

だからネコ兄さんは朝と夕猫の餌やりに毎日公園にやってくる
もともとネコにいさんはこの公園に住んでいた
公園のネコを自分の飼い猫感覚で世話をし続けたら60匹にもなった

壮観だったなあ
朝6時が食事時間で60匹が全員集まって
ボールの中の餌を食む
60匹を統率するボスがいてこれは赤猫
名前がなんと「ぽんぽん」かわいい親分の名前かねえ

「子供の時かわいくてポンポン飛び跳ねていたんだよ」
60匹の名前はぜんぶネコにいさんが付ける
このポンポンみんなが食事が終わるまでじっと眺めている
そして最後に口をつける

ネコにいさんは特別な餌をポンポンに与える
「依怙贔屓ね」
「当然!ボスだからね」
そのボスを他のネコが特別視して尊敬させるには
みんなと違うことを認識させる
それには餌がお前らと違うよと見せるのが一番なのだという

さすが
ねこにいさんは昔やくざさんだった経験がある
なるほど

ネコにいさんといるネコは穏やかでゆったりとしている
ここの公園のネコは幸せかもしれない














コメント
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