宇宙のこっくり亭

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宇宙で資源を採掘。はたして・・・?

2012年06月05日 | こっくり亭日記
  
4月に、米グーグルのペイジCEOは、映画監督のジェームズ・キャメロンと一緒に、ワシントン州に「プラネタリー・リソーシズ社」を作った。ここは、「小惑星で資源を探索する」という会社。なんとも遠大な構想だ。「採算に乗るんかいな・・・?」と思うところなのだが、ニッケルやプラチナなど、希少価値の高い資源を採掘することにより、高値で売れるらしい。

さらに、かの有名なアメリカのキャタピラー社は、NASAと共同で宇宙鉱業設備の設計に取りかかっている。「月面や鉱業用途で使用できる同じタイプの技術を使った自立稼働設備を目指している」・・・だそうな。

しかし、ウォールストリートジャーナルの記事によると、地球で鉱業をやっている会社は、「まだまだ、地球には無尽蔵の鉱山がありまっせ」という反応だ。記事にいわく、

>英豪系の鉱業会社BHPビリトンの非鉄部門のCEOで地質学者のアンドルー・マッケンジー氏は「地球には文明のための鉱物があと1万年分残っている」との見方を示した。同氏は「もちろん文明は変化し、今とは異なった鉱物も出てくるだろうが、1万年以上分はある」としている。

>米地質調査所(USGS)の推定では、世界にはカリが610年分あり、何世紀にもわたって化学肥料を製造でき、鉄鉱石の確認埋蔵量は590年分に達する。全体では地球には約136年分の銅があるが、オーストラリアにはそのほんの一部しかなく、USGSは同国が世界に銅を供給できるのは数年間だけではないかと見ている。一方で、南米には銅埋蔵量のほぼ半分がある。

>カナダ・オンタリオ州の鉱業会社HTXミネラルズのスコット・マクリーンCEOは「地球に鉱物を供給するのに宇宙の小惑星に依存しなければならないなんて想像もできない」と述べた。同CEOは、そのアイデアは「面白いし、こうしたことを考えるのは幻想的だ」としながらも、「地球の鉱物資源は膨大であり、その供給は数千年間続く」と指摘した。
 
  
・・・専門家の意見によると、そういうことらしいので、まだまだ地球には見込がありそうだ。
  
なんといっても膨大なのは、海洋資源だろう。地球の7割は、海洋に覆われている。陸上の資源を開発するのに比べて、海洋での資源開発にはコストがかかり、なかなか進まない。でも、宇宙まで資源を掘りにいくのと比べたら、同じ惑星の中にあるだけマシだろう。記事にもあるとおり、
 
>海洋を子細に調べて見ると、そこでは1000万トン、金額にして500兆ドル(3京9200兆円)の金を採掘できる可能性がある。ドイツのノーベル化学賞受賞者フリッツ・ハーバー氏は1920年代に、第1次大戦後にドイツが抱えた債務を返済するのに十分な金を海から採取できると考えたが、試してみることを政府に説得することもできなかった。

 
日本には、広大な領海がある。「海洋の面積では世界6位だが、海水の量では世界4位」という声もある。「海水の量」がなぜ意味を持つのかというと、海水が多いということは、それだけ溶けている資源も多いからだ。日本は一気に、超・資源大国に変身だ。
 
もっとも、BP社の海底油田が油漏れの大事故を起こして以来、欧米では海底資源の採掘に対する評判が非常に悪い。日本における原子力発電所の評判くらいに悪い(・・・それは、さすがに言いすぎか)。どんどん原油が流出していくのに、人間が潜れないほどの深海底にあるため、打つ手がなかった。そのあたりを、どうするかだろう。その答は、「海中では、ロボットに作業をさせる」ということかもしれない。すでに、パプアニューギニアでは水中ロボットを使って、海底で銅を採掘する計画が進んでいるという。
 
もっとも、膨大な資源が手付かずで眠っているのは、海洋だけではないみたい。実際には、陸地の資源も、大半が手付かずで放置されている。というのも、人類が掘ってきたのは、地球にとってはホンの表層部分にすぎないからだ。地球の地殻は、人類が掘ってきたよりも遥かに深くて、考えただけでも気が遠くなるほど。記事によると、

>地殻は3~30マイル(4.8~48キロメートル)の厚さがあるが、ほとんどの場合、掘削されるのは表面から半マイル(800メートル)だけだ。スウェーデンのコンサルティング会社ロー・マテリアル・グループの上級パートナー、マグナス・エリクソン氏は「鉱物採取のために削っているのは表面だけだ」と指摘した。コロラド・スクール・オブ・マインズのエコノミスト、J・E・ティルトン氏は、氷山の一角を見ただけでも埋蔵量の推定値は相当なものだとし、「現在の消費ペースでいけば、地球の地殻中の銅は1億2000万年、鉄鉱石は25億年持つ」と述べた。ただ、これには採掘コストは考慮されていないという。

 
でも、わざわざ海洋や地底まで掘りに行く必要すらないかもしれない。グリーンランドとかモンゴルその他にも、まだまだ未開発の資源が大量に残っているんだそうな。

まあ、宇宙に進出するのもいいけど、地球のフトコロは、まだまだ予想外に厚かった・・・というのが結論か。
 

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