宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

クリシュナムルティの進化論

2008年05月10日 | クリシュナムルティ
 
昔から、生物学をやってる人には、精神世界に対して冷たい人が多い・・・。
  
理由は単純でして、生物学をやってると、人間や動物が「機械」に見えてくるから。

こういうのを「人間機械論」と呼び、近代ヨーロッパで発展した考え方です。これが、現代人の唯物的な思考の源泉。







これは古代ギリシャでも同じでして、「師匠のプラトンがあんなに神がかり的なのに、弟子のアリストテレスはなんで現実主義者なの?」という素朴な疑問は、アリストテレスの本業が「生物学者であった」ということを抜きにして語れません。アリストテレスの「動物誌」は、生物学の古典です。

このため、神秘主義者には「生物学」を敵視している人が多い。「生命の神秘」を否定していると映るからでしょう。

特に、「ダーウィンの進化論」は目のカタキにされている。アメリカ南部の創造論者の運動は有名ですが、日本でも進化論を否定している人は、新興宗教の信者を中心として、意外に多い。グーグルで検索してみれば、反・進化論サイトが大量にヒットする。

でも、「20世紀最高の神秘家」として名高いJ.クリシュナムルティは、そんなことなど意に介していなかった。「進化論」を、当然のこととして受け入れています。

クリシュナムルティによれば、人間が発揮する残虐さや凶暴さは、祖先である動物に由来するものだという。

動物に言わせれば、失礼な話(?)    
  
動物は、常に厳しい生存競争にさらされている。他の動物との競争だけではなく、環境の変化とも戦って生き延びなければならない。
 
人間も、その闘争本能を受け継いでいます。
 
この厳しさが、地球生命系の特徴でしょうな。美化したところで仕方がない・・・・・。
  
 
   

クリシュナムルティの進化論2

2008年05月10日 | クリシュナムルティ
  
<クリシュナムルティ講演録より> 
  

★遺伝された生物学的原因

・・・思うに、その理由のひとつは私たちが世々を通じて受け継いできた、動物に由来する本能です。

あなたは犬が喧嘩するのを、あるいは子牛が―――強い方が弱い方をやっつけるのを、見たことがおありでしょう。

動物たちは本質的に攻撃的で暴力的です。

そして人類は動物から進化してきたので、私たちもこの攻撃的な暴力と憎悪を受け継いでいるのです。

それは私たちが動物にあるのと同じテリトリー権――― 一片の土地を支配する権利―――や、性的な権利をもつとき存在します。

だから、それが理由の一つなのです。
 
 
★肉体的な恐怖は動物的な反応である


・・・さて、まず、動物的な反応である肉体的な恐怖があります。

私たちは非常に多くのものを動物から受け継いでいるからです。

私たちの脳の構造の大部分は動物から受け継がれたものです。

これは科学的な事実であって、たんなる理論ではありません。
それは事実なのです。

動物は暴力的です。
だから人間も暴力的です。

動物は貪欲です。
彼らはへつらわれることを愛します。
甘やかされる(愛撫される)ことを愛します。
快適さを見つけることを好みます。

人間も同じです。

動物はよくばりで競争的なので、人間もそうです。

動物は群れて暮らします。
だから人間も集団の中で活動することを好むのです。

動物は一種の社会的構造をもちます。
人間もそうです。

詳しくお話すれば、まだいくらでも類似点は挙げられます。

が、私たちの中に動物的な要素が多くあるのを理解するには、もうこれで十分でしょう。