きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

政権追い詰めた市民と共産党 通常国会150日⑦ 4党LGBT法 “差別助長”に変質

2023-07-02 06:59:28 | 政治・社会問題について
政権追い詰めた市民と共産党 通常国会150日⑦ 4党LGBT法 “差別助長”に変質
LGBTQなど性的少数者の当事者団体が、自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党が通常国会で成立させた4党LGBT法に懸念を表明する声明を相次いで発表しています。

困難に立ち返る
LGBT法連合会の声明は、「今後の地方自治体や教育現場の取り組みに対し、実質的な萎縮効果をもたらすことが懸念される」(6月19日)と同法を厳しく批判。NPO法人カラフルチェンジラポも「当初、提出された法律案から修正がなされた結果、逆にLGBTQ当事者の生きづらさを悪化する内容となっている」(15日)との声明を出すなど、廃止を求める声が広がり続けています。
同法をめぐっては、2021年に超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」で当事者と協議を重ねて「LGBT理解増進法案」を合意。ところが、自民党内から反対する声が出され、同法案は提出されませんでした。
今国会では、自公が議連案を修正した法案を提出。これに対し、共産党と立憲民主党、社民党は、議連で合意したものを審議し、成立させるのが筋だとして、議連案を共同提出しました。
一方、自公に助け舟を出し、改悪修正をけしかけたのが維新、国民民主両党でした。維国は「全ての国民が安心して生活できる」との「留意事項」などを入れた修正案を提出。これでは、“多数派が認める範囲”でしか性的少数者の人権・尊厳は認められないとのメッセージとなり、差別を助長しかねません。こうした重大な問題があるにもかかわらず、自公は、維国案を丸のみし、「多数者の権利擁護」を盛り込む修正を行った上で、採決を強行しました。
共産党は国会内外で性的少数者の当事者と連帯し、「当事者とつくった議連案の成立を」と一貫して求めました。
田村智子議員は15日の参院内閣委員会で、性的少数者が抱える困難という原点に立ち返った議論が必要だと強調し、質疑時間のほとんどを当事者の答弁にあてました。
「LGBT法連合会」の神谷悠一事務局長は、カミングアウト(公表)していない大多数の当事者は「気付かれないようひっそりと暮らしている」と指摘。「留意事項」は「いじめや差別の原因となる無理解を擁護し、差別を温存するために活用される懸念がある」と発言し、基本的人権を享有し、個人として尊重されるという法案の基本理念に反し、「百八十度真逆の効果をもたらす」と厳しく批判しました。



LGBT法案(超党派議連案)を衆院に共同で提出する共産、立民、社民3党の代表=18日、国会内

LGBTQ理解増進法の違い
 超党派議連案4党LGBT法
保護対象性的指向、性自認性的指向、ジェンダーアイデンティテイ
基本理念差別は許されない不当な差別はあってはならない
実態把握のとりくみ調査研究を推進学術研究等を推進
教育学校設置者は相談機会の確保などを行う学校設置者は家庭、地域住民などの関係者の協力を得つつ、相談機会の確保などを行う
民間支援民間の団体等の自発的な活動の促進削除
留意事項なし全ての国民が安心して生活できるよう留意。政府は運用に必要な指針を策定


人権と尊厳守る
田村氏が参院で「個人の尊重、ジェンダー平等、多様性の尊重へ私たちは決して絶望することなくともに歩み、必ず時代を動かす」と述べたように、同性婚やLGBT差別禁止法の法制化を求める世論は高まっています。直近では、同性婚を認めないのは「婚姻の自由」を保障する憲法に違反するとして、名古屋(5月)、福岡(6月)など全国5地裁のうち4地裁が「違憲」「違憲状態」とする判断を相次いで出しました。
4党LGBT法をめぐり、当事者への差別発言やバッシングが急増しています。事実に基づかないデマが書かれたビラが各地で配布されたり、トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性と性自認が異なる人)の弁護士に殺害予告が送られたりする深刻な事態を受け、NPO法人「東京レインポープライド」は23日、多くの当事者が傷つき、日常生活すら送れないほどの恐怖を抱えていることに危機感を募らせているとの声明を発表。「『理解増進』と『差別禁止』の両輪で法整備を進め、婚姻など現に不平等な状況に対しても法律によって解決していく必要がある」と強調し、「LGBTQ差別禁止法」の制定を求めました。
世論も司法も性的少数者の人権・尊厳の保障を求めており、この声に背を向けた4党と政府の姿勢が厳しく問われます。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年6月30日付掲載


今国会では、自公が議連案を修正した法案を提出。これに対し、共産党と立憲民主党、社民党は、議連で合意したものを審議し、成立させるのが筋だとして、議連案を共同提出。
一方、自公に助け舟を出し、改悪修正をけしかけたのが維新、国民民主両党。維国は「全ての国民が安心して生活できる」との「留意事項」などを入れた修正案を提出。これでは、“多数派が認める範囲”でしか性的少数者の人権・尊厳は認められないとのメッセージとなり、差別を助長しかねません。
生まれながらの性と、みずから感じる性が異なる人。同性に恋を感じる人。まさにいろんなパターンがあって虹色で表されます。
そんな人たちが、安心して暮らせる社会が求められます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 政権追い詰めた市民と共産党... | トップ | 政権追い詰めた市民と共産党... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治・社会問題について」カテゴリの最新記事