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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2024年度予算案の焦点⑤ 公共事業 港の軍事利用促進

2024-02-07 07:15:57 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2024年度予算案の焦点⑤ 公共事業 港の軍事利用促進

公共事業関係の一般会計総額は6兆828億円で、23年度当初予算から26億円を上積みしました。各省の内訳は国土交通省5兆3605億円、農林水産省5233億円、内閣府1514億円などとなっています。

地方要望の6割
新年早々に能登地震が起こり、被災住民は生活やなりわいの再建に奮闘しています。被災者支援とともに防災・減災の取り組みは急務です。しかし政府の積極的な姿勢は見られません。
地方自治体の防災・減災、老朽化対策に対する集中的支援として交付する防災・安全交付金8707億円を盛り込みました。23年度補正予算を含め1兆2006億円です。この合計額は地方の要望額に対し6割台にとどまっています。
気候変動により土砂災害や水害が激甚化する中、河川整備をはじめとする「流域治水」の加速化・強化に6114億円を計上。対策には34の治水ダムの継続事業も含まれています。



東京外環道の陥没事故の地盤補修を行う工事現場=2023年9月、東京都調布市

経費を明示せず
岸田内閣が一昨年12月、国民の反対を押し切り強行した「安保3文書」に基づき、新たに予算案に「国民保護・総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラ整備」を盛り込みました。デュアルユース(民生技術の軍事利用)や滑走路の延長・強化など、空港・港湾の軍事利用推進が狙いです。
しかし、経費は明確に示されていません。港湾(2449億円)、一般空港等(906億円)の整備事業費の内数とするだけで、まともな予算審議を阻害する不誠実な案です。
不要不急の大型開発も依然として推進しています。羽田空港アクセス線等の整備に、125億円を計上。昨年、陥没事故を起こした調布市に隣接する狛江市で新たな陥没が発生した東京外環道を含む、三大都市圏環状道路等の整備促進などに3802億円を充てます。
整備新幹線の整備費は804億円。北海道新幹線の延伸(新函館北斗―札幌)は国交省自ら昨年3月、事業の費用対効果が0・9と、投資に見合う1を下回ったと発表しました。五輪招致が事実上不可能になっても、計画に固執しています。北陸新幹線の延伸(敦賀―新大阪)は、計画認可後に行う調査も含め必要な調査等を「先行的・集中的に実施」と「建設ありき」の姿勢です。
24年度から、上水道の整備・管理の業務が厚生労働省から国交省に移管されました。機能強化と称して、官民連携で上下水道一体での維持・管理を図る「ウォーターPPP」の推進などに202億円を盛り込みました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年2月3日付掲載


地方自治体の防災・減災、老朽化対策に対する集中的支援として交付する防災・安全交付金8707億円を盛り込み。23年度補正予算を含め1兆2006億円。この合計額は地方の要望額に対し6割台。
岸田内閣が一昨年12月、国民の反対を押し切り強行した「安保3文書」に基づき、新たに予算案に「国民保護・総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラ整備」を盛り込み。デュアルユース(民生技術の軍事利用)や滑走路の延長・強化など、空港・港湾の軍事利用推進が狙い。

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