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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

問答で見る「収束」程遠い福島第1原発 汚染水編③ 対策どのように?

2013-04-27 15:23:37 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
問答で見る「収束」程遠い福島第1原発 汚染水編③ 対策どのように?

春男 地下水が流入しているためにタンクに入れないといけない汚染水が増え続けていることはわかったよ。東京電力はどれぐらいタンクを用意しているの?
あやめ 約32万トン分よ。
春男 えっ、そんなに。

100日分しかない
あやめ でも、もう約28万トン分は入ってしまっているの。1日400トンずつ増えていくわけだから、残りが約4万トンあるといっても、あと100日分しかないわ。
春男 そうか。でも、それなら東電はもっと積極的にタンクをつくって置くべきだったと思うけど。
あやめ その通りよ。東電は、原子炉建屋やタービン建屋の地下に最大で1日に500トンも地下水が流入していることをおととしの9月には認めていたんですもの。
春男 早くから知っていたんだ。
あやめ 東電は口を開けば70万トン分用意するといってきた。それだって2年半ぐらいしかもたないけど、それすらあらかじめ用意しておこうとはしてこなかった。
春男 地下貯水槽というのは?
あやめ もともと今度漏れたような放射性物質をたくさん含んだ汚染水を入れる目的じゃなくて、“真水”のようなものを入れると言っていた。タンクが足りなくなりそうになってあわてて地下貯水槽に入れることにしたの。
春男 なるほど。地下貯水槽といっても、ごみ処分場と同じ構造で、水を入れておけるようなものじゃなかったらしいものね。でも、仮に今度のように漏れなかったとしても一時しのぎにすぎないだろう。東電はタンクをつくらずにすませるような何かあてがあったのかな?
あやめ それが大ありだったの。最終的には海へ捨てればいいと思ってるのよ。
春男 えっ、放射性物質がたくさん入った汚染水をかい?
あやめ そうじゃなくて、東電はいま「多核種除去設備(アルプス)」という装置の試運転をしているんだけど、それで、汚染水に含まれている放射性物質の濃度を法令限度以下に下げられると言ってるの。それがさっきいった“真水”というわけ。
春男 国が決めた基準以下だからいいというわけか。
あやめ 仮にアルプスの性能が東電の説明通りだとしても、それでいいということにはならないわ。
春男 どういうこと?
あやめ トリチウム(3重水素)という放射性物質はアルプスでも取り除けないことははっきりしているからよ。汚染水にはトリチウムがたくさん含まれているわ。
春男 東電はほんとうに海へ捨てようとしているのかな?そんなことしたら、漁業の人たちが困ってしまうだろう。



東京電力福島第一原発敷地内に林立する汚染水保管タンクを前に志位和夫委員長ら日本共産党視察団=3月9日
グラフは汚染水保管の予想


井上議員質問で
あやめ でも、東電はあきらめていないわ。23日の参議院予算委員会で日本共産党の井上哲士議員がこの問題で質問したら、東電の広瀬直己社長は「安易には行わない」
と言っていたわ。ということは安易でなければ行うということでしょう。
春男 海へ捨てることを前提にタンクの増設を怠ってきたのなら許せないね。東電まかせにはしておけない。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年4月25日付掲載


三重水素って言えば、いわゆる重水という形で存在しているのでしょうね。塩分やセシウム、ストロンチウムなどが除去されているので、真水(H2O)には間違いないのですが…。
放射線(ベータ線)を出している事には間違いない…。アルファ線や中性子線と比べて甘く見ているのでしょうかね。
そんないい加減な事をたくらんでいた東京電力まかせにしないで、国や原子力規制委員会が乗り出して、国際的にも技術的協力を得て、汚染水対策と廃炉に取り組んでいってほしいものです。

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