環境先進 ドイツの自治体(下) 各所に再生エネ設備
ドイツで全原発が停止され1年が経過したのを機に、南西部の自治体フライブルクを訪ねました。1970年代に近郊の原発建設計画を住民運動の力で撤回させ、ドイツの反原発運動の先駆けとなりました。その後も環境に優しい街づくりを進めています。
自転車多く利用
人口23万人超のフライブルクは公共交通機関を中心とした都市設計、リサイクルなどの資源循環にいち早く取り組み、ドイツの「環境首都」に認定されています。2035年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロの実現を目指しています。
中世の街並みを残しながら、市街地の内外でさまざまな再生可能エネルギーの設備がみられます。新市庁舎は外壁が太陽光パネルの現代建築として注目され、風力・水力発電装置が各地で回っています。住宅にも太陽光パネルや断熱改修が施されていました。日本の稚内より高緯度ですが年間1800時間の日照時間に恵まれており、市が積極的に推進しています。
公共交通が発達し、市内の移動はおおむね路面電車やバスで完結することができます。また多くの人が自転車を利用していました。
フライブルク在住で環境分野の通訳・ライターの熊崎実佳さんに案内してもらいながら、電気自動車(EV)も環境にいいのではと尋ねると、こう答えてくれました。
フライブルクで学生とエコな暮らしを考えるシュバンダー理事
フライブルクを走る路面電車
環境教育に力を
「1人や2人の移動のために1トン以上の鉄の塊を動かさないといけない。アップデートされたと買い直したり、気候危機を新たなビジネスチャンスにしたりする動きは本当にいいものでしょうか」
環境教育に力を入れるNPO法人「イノベーション・アカデミー」のハンスヨルク・シュバンダー理事は、フライブルクでは「政治家に任せきりにせず、持続可能な社会のために住民たちが学び行動を重ねている」と指摘します。
アカデミーは国内外からの視察を市と連携して受け入れつつ、学生を対象にエコな暮らし方や環境政策について授業をしています。公共空間の緑化や自転車での移動をより快適にする道路整備など、学生のアイデアを積極的に社会実験しています。
シュバンダー氏は、子どもたちへの教育が未来の社会を左右するとして「フライブルクの取り組みはこれから。若い人の発想をいかしながら持続可能な社会を実現したい」と話しました。
(フライブルク〈独南西部バーデン・ビュルテンベルク州〉=吉本博美 写真も)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年5月1日付掲載
人口23万人超のフライブルクは公共交通機関を中心とした都市設計、リサイクルなどの資源循環にいち早く取り組み、ドイツの「環境首都」に認定。2035年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロの実現を目指す。
住宅にも太陽光パネルや断熱改修が施されていました。日本の稚内より高緯度ですが年間1800時間の日照時間に恵まれており、市が積極的に推進。
環境教育に力を入れるNPO法人「イノベーション・アカデミー」のハンスヨルク・シュバンダー氏は、子どもたちへの教育が未来の社会を左右するとして「フライブルクの取り組みはこれから。若い人の発想をいかしながら持続可能な社会を実現したい」と。
ドイツで全原発が停止され1年が経過したのを機に、南西部の自治体フライブルクを訪ねました。1970年代に近郊の原発建設計画を住民運動の力で撤回させ、ドイツの反原発運動の先駆けとなりました。その後も環境に優しい街づくりを進めています。
自転車多く利用
人口23万人超のフライブルクは公共交通機関を中心とした都市設計、リサイクルなどの資源循環にいち早く取り組み、ドイツの「環境首都」に認定されています。2035年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロの実現を目指しています。
中世の街並みを残しながら、市街地の内外でさまざまな再生可能エネルギーの設備がみられます。新市庁舎は外壁が太陽光パネルの現代建築として注目され、風力・水力発電装置が各地で回っています。住宅にも太陽光パネルや断熱改修が施されていました。日本の稚内より高緯度ですが年間1800時間の日照時間に恵まれており、市が積極的に推進しています。
公共交通が発達し、市内の移動はおおむね路面電車やバスで完結することができます。また多くの人が自転車を利用していました。
フライブルク在住で環境分野の通訳・ライターの熊崎実佳さんに案内してもらいながら、電気自動車(EV)も環境にいいのではと尋ねると、こう答えてくれました。
フライブルクで学生とエコな暮らしを考えるシュバンダー理事
フライブルクを走る路面電車
環境教育に力を
「1人や2人の移動のために1トン以上の鉄の塊を動かさないといけない。アップデートされたと買い直したり、気候危機を新たなビジネスチャンスにしたりする動きは本当にいいものでしょうか」
環境教育に力を入れるNPO法人「イノベーション・アカデミー」のハンスヨルク・シュバンダー理事は、フライブルクでは「政治家に任せきりにせず、持続可能な社会のために住民たちが学び行動を重ねている」と指摘します。
アカデミーは国内外からの視察を市と連携して受け入れつつ、学生を対象にエコな暮らし方や環境政策について授業をしています。公共空間の緑化や自転車での移動をより快適にする道路整備など、学生のアイデアを積極的に社会実験しています。
シュバンダー氏は、子どもたちへの教育が未来の社会を左右するとして「フライブルクの取り組みはこれから。若い人の発想をいかしながら持続可能な社会を実現したい」と話しました。
(フライブルク〈独南西部バーデン・ビュルテンベルク州〉=吉本博美 写真も)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年5月1日付掲載
人口23万人超のフライブルクは公共交通機関を中心とした都市設計、リサイクルなどの資源循環にいち早く取り組み、ドイツの「環境首都」に認定。2035年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロの実現を目指す。
住宅にも太陽光パネルや断熱改修が施されていました。日本の稚内より高緯度ですが年間1800時間の日照時間に恵まれており、市が積極的に推進。
環境教育に力を入れるNPO法人「イノベーション・アカデミー」のハンスヨルク・シュバンダー氏は、子どもたちへの教育が未来の社会を左右するとして「フライブルクの取り組みはこれから。若い人の発想をいかしながら持続可能な社会を実現したい」と。
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