きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

経済四季報2021 Ⅰ ③ 国内景気 宣言響き接客雇用悪化

2021-04-04 07:16:46 | 経済・産業・中小企業対策など
経済四季報2021 Ⅰ ③ 国内景気 宣言響き接客雇用悪化
【ポイント】
①宿泊・飲食サービス業の新規求人数が前年同月と比べ41・0%の大幅減を記録
②日銀は物価上昇率2%目標の達成にむけ金融緩和路線を維持する方針を決定
③みずほ銀で4件のシステム障害発生。約8割のATM一時停止。利用者に被害

国内景気は1月に発令された2度目の緊急事態宣言で接客業を中心に雇用環境が一段と悪化しています。
総務省が3月30日に公表した2月の完全失業者数は194万人と前年同月から35万人増えました。増加は13カ月連続です。完全失業率(季節調整値)は前月と同じ2・9%でした。「勤め先や事業の都合による離職」は39万人と、前年同月から18万人増えています。
緊急事態宣言の打撃を最も受けたのが接客業です。飲食・宿泊サービス業における2月の就業者数は359万人で前年同月から46万人減りました。14カ月連続で前年同月を下回り、減少幅が再び拡大しています。

回復の二極化
企業の雇用意欲を示す新規求人数(原数値)は宿泊・飲食サービス業で前年同月比41・0%の大幅減を記録。時短営業の長期化で外食需要が低迷し、新規採用をしぶる傾向が顕著となっています。
非正規雇用労働者への影響も深刻です。2月の非正規の職員・従業員数は前年同月から107万人減少しました。そのうち83%を女性が占めます。正規の職員・従業員が26万人増えたのとは対照的です。非正規と正規の間で雇用の回復ベースが二極化しています。


国内経済のおもな出来事(1~3月)
1/71都3県を対象に2度目の緊急事態宣言を発令
1/1220年の宿泊業倒産57%増
1/2520年外食売上高、減少最大
2/7栃木県を除く10都府県で緊急事態宣言を延長
2/15日経平均株価30年半ぶりに3万円台回復
2/1520年実質GDPが11年ぶりマイナス成長
2/28システム障害でみずほ銀行ATMが一時停止
3/7首都圏4都県で緊急事態宣言を再延長
3/17LINE、情報管理の不備発表
3/19日銀、金融政策決定会合で金融緩和策を修正
3/21緊急事態宣言解除
3/26野村HD、米国顧客との間で多額損失が生じる可能性発生


格差拡大助長
新型コロナウイルスの感染拡大で実体経済が打撃を受けるなかでも日経平均株価は上昇し続け、2月15日には30年半ぶりに3万円を突破しました。
日銀が物価上昇率2%目標達成のためとして日銀マネーを株式市場へ直接投入してきたことが一因です。
日銀は上場投資信託(ETF)を昨年1年間に7・1兆円も購入し株価をつり上げてきました。
長期化する大規模金融緩和の影響を点検するため、日銀は3月19日に金融政策決定会合を開き政策を微修正しました。しかし、物価上昇率2%の目標は維持し、目標達成にむけ金融緩和路線を続ける方針です。株式市場へ流れ込んだ大量のマネーが一部の富裕層の懐を潤し格差拡大を助長しています。
野村ホールディングスは3月29日に米国顧客との取引に関連して約20億ドル(2200億円)の損失が出る可能性があると発表しました。三菱UFJ証券ホールディングスも多額損失の発生を発表。
超金融緩和の下で、金融機関が高リスクを取る状況がつくり出され「リスクの全体像が見えにくい怖さがある」との声が上がっています。



システム障害について謝罪するみずほFG社長の坂井辰史氏(左)ら=3月17日、東京都千代田区

みずほ銀失態
みずほ銀行で2月28日から立て続けに4件のシステム障害が発生しました。みずほ銀が全国に保有する現金自動預払機(ATM)の約8割が一時停止し、預金通帳やキャッシュカードが取り込まれたまま利用者が長時間待たされる事態となりました。また、機器の不具合で企業の外貨建て送金が滞るトラブルも発生しました。
相次ぐ失態に、みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は3月17日の会見で「システムへの過信があった」と陳軋謝。原因究明と再発防止山に全力をあげると述べました。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年4月2日付掲載


コロナ禍のもとでの景気の回復。日本国内でも二極化。
外食産業などは低迷しています。ファストフードなどの非正規労働者が減っている。一方、正規労働者は増えています。
みずほ銀行のATMなどの障害。他の銀行も同様のことが起こることを想定して対応してほしいものです。
コメント
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