仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

新たな仕事:心に余裕のなくなる今日この頃

2008-09-18 16:44:56 | 生きる犬韜
先週から今週にかけて、環境/文化研究会(仮)、『藤氏家伝』研究会と報告が続いた。本当は引き受けたくなかったのだが、責任や義理からやらざるをえず、無理をして取り組んだ。9月も半ばを過ぎたが、案の定、これまで論文を執筆する時間がほとんど取れていない。もう授業以外の大学の仕事は始まっているので、これからまとまった時間を作れるわけではない。今週の土曜は自坊の仏教文化講座で話をしなければならないし、日曜は入試である(台風が心配)。9月最終週は会議がちらほらあるし、最後の日曜はゼミ合宿だ。9月に必ず出すと約束した原稿の行方が、かなり怪しくなってきた。しかし、なんとしても近いうちに脱稿しなければならない。

昨日は教授会・研究科専攻委員会・学生生活委員会が連続であったが、また新たに委員を拝命することになった。文学部長肝煎りの小委員会で、初年度教育のありようについて検討するとのこと。基礎ゼミなどの必要性については、学内のいろいろな場で「危機感が足りない!」と叫んできたので、これも引き受けざるをえなかった。ま、関心のある分野だしやりがいはある(問題は時間だ)。最近の学生の想像力の欠乏には愕然とすることがあるが、もちろん誰のなかにもその種は存在するわけで、これまでの教育でうまく育てられてこなかったというだけの話なのだ。それをどのように芽吹かせ、成長させてゆくか。緊急かつ重要な課題である。しかし、春学期8つだった委員会が秋になって5つに減ったと思ったら、また少しずつ増えだした。『上智史学』の編集があるので、仕事量としては春とあまり変わらない情況だ。
夕方になって研究室に戻ってくると、黒田智・水口幹記両氏からメールが来ていた。ちょっと気になっていた12月のシンポジウムの件で、やはり報告の依頼である。現在自分が引き受けている勤務校の仕事、依頼の文章の関係からいうと、「明らかにキツイ」(というか引き受ければ確実に他にしわ寄せがゆく)のだが、水口君からの依頼は去年も一度断っているし、黒田さんには今年上智で非常勤もしていただいたので、義理からいうと引き受けざるをえないだろう。内容的には面白いシンポだし、中国の研究者とも繋がりができそうなので、本当はこちらからお願いして発表させていただきたいくらい。「引き受けざるをえない」とはおこがましい限りなのだが...(やはり問題は時間なのだ)。

最近、心に余裕がなくなって、ちょっとしたことで舌打ちするのが癖になってしまった。PCの起動が遅いと舌打ち、バスが遅れて目標の電車に間に合わないと舌打ち、エスカレーターを駆け上がりたいのに人が道を塞いでいると舌打ち...まったく、教育者・僧職者にあるまじきていたらくである。モリミー氏を見習いたい。あの妄想っぷりは精神的に余裕のある証拠だ。...ということで、左はおすすめの一冊。氏のブログとほとんと同じような書きぶりです。「森見登美彦氏の弁明」には心から共感。その悪循環、ほんとうによく分かる。
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1 Comments

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すんまそん (しゅいえほん)
2008-09-18 23:26:37
お忙しいところ、お引き受け下さり、本当にありがとう!!
ま、そんなに構えないで気楽にやって下さい。
何たって、私も何にもやってないですから。
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