く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ソプラノ藤井玲南> ギター大萩康司と初共演

2022年05月29日 | 音楽

【イタリア古典歌曲やバッハ・グノーのアヴェ・マリアなど】

 ソプラノの藤井玲南とギター大萩康司のデュオリサイタルが5月28日、奈良県コンベンションセンター(奈良市)の天平ホールで開かれた。今年で10回目を迎えた音楽の祭典「ムジークフェストなら2022」の一環。「奈良は修学旅行以来」という藤井は、大萩の洗練されたギター伴奏に乗せて透明感あふれる歌唱を披露した。初共演とは思えない息の合った名演で、ピアノ伴奏とはまた違った味わいがあった。

 藤井は東京芸大卒業後渡欧して研鑽を積み、ドヴォルザーク国際声楽コンクール、日本音楽コンクールなど内外で入賞を重ねてきた。三大テノールの一人ホセ・カレーラスと共演したこともあるという。一方、大萩も高校卒業後に渡欧し、フランスやイタリアの音楽院で学んだ。中世音楽から現代曲までレパートリーの広さに定評があり、NHKの「ららら♪クラシック」などテレビの音楽番組にも多数出演している。

 リサイタルはまずイタリアの古典歌曲「私の偶像のそばに」「カーロ・ミオ・ベン」など3曲から始まった。抑制の利いた伸びやかな高音が印象的だった。この後、大萩が持参した名器プーシェなど3本のギターを取り替えながらソロ演奏。中世の「アリア」「白い花」など4曲(作曲者不詳)とヴィンチェンツォ・ガリレイ作曲「歌と舞曲」を披露した。この人物は天文学者ガリレオ・ガリレイの父親に当たるとのこと。この後、藤井が再び登場し、マウロ・ジュリアーニ作曲「6つのアリエッタ」から4曲を熱唱した。バッハ・グノーの「アヴェ・マリア」とプーランク「愛の小径」のアンコール2曲も秀逸。わずか1時間ほどだったが、心に残る爽やかなコンサートだった。

【沖縄DAY りんけんバンドも登場】

 奈良県コンベンションセンターではこの日「沖縄DAY 命薬(ヌチグスイ)・唄薬(ウタグスイ)~音楽は生きる力」と銘打つコンサートもあった。会場は天平ホールより広いコンベンションホール。第1部には新良幸人やゆいゆいシスターズなど、第2部には琉球國祭り太鼓奈良支部とりんけんバンドが登場した。

 りんけんバンドの演奏を聴くのは2016年6月の春日野園地でのイベント「沖縄音楽とエイサー」以来。ボーカルの上原知子の透き通った歌声はなお健在だった。まさに希代の歌姫。とても60歳代には思えなかった。その秘訣は? ネットのインタビュー記事には「とにかく毎日声を出すこと。それに尽きます」とあった。夫でリーダーの照屋林賢については「夫婦というより同志というほうが近い」とのこと。人気曲「ポンポンポン」「乾杯さびら~ありがとう」などリズミカルで力強い演奏が続いた。ただ掛け声や指笛はご法度。もちろん立ち上がっての手踊りカチャーシーも。コロナのせいで会場の盛り上がりがいまひとつだったのが少し残念だった。


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