く~にゃん雑記帳

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<吹奏楽団A-Winds> 潮見・小谷指揮で64回目の定演

2023年06月26日 | 音楽

【「森の贈り物」、コンクール課題曲「煌めきの朝」など】

 吹奏楽団A-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ(魚谷昌克団長)の「2023年夏の演奏会」が6月25日、やまと郡山城ホールで開かれた。1999年の発足以来通算64回目の定期演奏会。同楽団のミュージック・アドバイザー潮見裕章氏(大阪交響楽団チューバ奏者)と小谷俊介氏(日本ウインドアンサンブル≪桃太郎バンド≫のバスクラリネット奏者)の指揮で、海・空・森などをテーマにした楽曲を雄大かつ繊細に演奏し、吹奏楽の醍醐味を堪能させてくれた。

 前半第1部の開幕曲は奈良市出身の菊一旭大(てるひろ)作曲『IMAGE~A distance of the horizon~』。水平線・地平線の向こう側をイメージし平和への願いを込めたという壮大な楽曲。演奏後、指揮者の潮見氏から会場に来られていた作曲者の菊一氏に拍手が送られた。2曲目は三澤慶作曲『海へ...吹奏楽の為に』、3曲目は酒井格(いたる)作曲『森の贈り物』だった。この楽曲は龍谷大学吹奏楽部の委嘱により20年前に作曲されたもので、コルネットなどの伸びやかなソロ演奏が森の様々な情景を浮かび上がらせた。

 第2部はロバート・W・スミス作曲『海の男達の歌』から始まった。吹奏楽の人気曲の一つで、「水夫の歌」「くじらの歌」「快速帆船のレース」の3つの場面からなる。第1場面のトランペットとホルンのデュエット、第2場面のユーフォニアムの豊潤な響きとオーボエのソロ、第3場面のホルンやトロンボーンパートのパワフルなソリなど聴きどころの多い演奏だった。

 ここまでは潮見氏が指揮棒を振ったが、第2部後半は小谷氏にバトンタッチし、牧野圭吾作曲の行進曲『煌めきの朝』と福島弘和作曲の『シンフォニエッタ第3番・響きの森』を演奏した。このうち『煌めきの朝』は今年度の全日本吹奏楽コンクールの課題曲。北海道の高校3年生だった牧野氏が作曲し、昨年6月「第32回朝日作曲賞」で応募作201曲の中から最優秀曲に選ばれた。通学途中にある池の水面が日の光で煌めく様などをヒントに作曲したという。演奏時間は約4分と短いが、軽快な管楽器のリズムと響きが心地よく、朝の明るく透き通った空気感が伝わってきた。アンコール曲はスーザ作曲『星条旗よ永遠なれ』。

 小谷氏が定演で指揮したのは今回が初めてだったが、昨年8月にはA-Windsが3年ぶりに出場した第64回奈良県吹奏楽コンクールで指揮し、見事金賞を受賞している。今年の第65回コンクールは8月4~8日、奈良県橿原文化会館で開催の予定。職場一般の部はA-Windsを含む11団体が出場して中日の6日に開かれる。

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