【メキシコなど中南米原産の熱帯性植物】
高さ30~100㎝のトウダイグサ科ケショウボク属(ダレカンピア属またはダレシャンピア属)の常緑小低木。原産地は中南米のメキシコ~コスタリカで、日本には明治時代中頃に入ってきた。開花期は4月から10月頃まで。この花木の魅力は和名が示すように、花がお化粧をしたように綺麗なピンク色に染まること。
ただ花びらのように見えるのは葉が変化した苞葉(総苞)と呼ばれるもの。2枚の苞葉の真ん中に咲く花は小さな雄花と雌花があるだけで花弁がない。苞葉に比べると目立たないが、芳香を放つのが特徴。葉は長さ10~20㎝の匙の形のような濃い緑色、縁はやや波打つ。ケショウボクには「フウチョウガシワ(風蝶柏)」という別名もある。
学名は「Dalechampia spathulata(ダレカンピア・スパツラタ)」。属名は16世紀のフランスの医師・植物学者のジャック・ダレシャン(1513~88)の名前に因む。ダレシャンは約2700種の植物図を収めた著作『一般植物誌』で知られる。種小名スパツラタは「匙形の」を意味する。シノニム(同種異名)に「roezliana(レツリアナ)」がある。