く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奈良大菊人形展> 「国のはじまりの地・奈良」テーマに

2021年11月02日 | 花の四季

【奈良公園バスターミナル屋上で11/7まで】

 良県は全国有数の菊の産地。中でも平群町は小菊、葛城市は1本の茎に2つの花を付ける二輪菊で全国トップクラスの生産量を誇る。それらの県産の菊の花で飾った「奈良大菊人形展」(10/30~11/7)が奈良公園バスターミナルの西棟屋上で始まった。2018年に「天平菊絵巻」として奈良公園をメーン会場としてスタートしたが、鹿による食害などもあって翌年から会場をこのバスターミナルに移した。奈良県は奈良国立博物館での正倉院展(今年は10/30~11/15)に合わせ開催することで、古都の秋を彩る風物詩として定着させたいようだ。

 今年の菊人形展のテーマは「国のはじまりの地・奈良」で、東大寺の大仏を建立した聖武天皇や、天皇を支え国の礎を築いた人々を色とりどりの菊の花で表現している。菊人形は聖武天皇のほか光明皇后、娘の考謙天皇、行基、橘諸兄、藤原仲麻呂、菩提僊那の合わせて7体。天皇のそばには菊で縁どりした「大仏造立の詔」や実寸大の「大仏さまの手」も。今年の正倉院展で25年ぶりに公開中の天皇遺愛の4弦の楽器「螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)」を表現したものも展示されている。

 関西で菊人形といえば、かつて奈良のあやめ池や大阪の枚方で開かれた菊人形が人気を集めた。それらに比べると、この菊人形展は冠に「大」と付くにしては人形の数が少なくやや寂しい感じも。それでも青空の下、屋外の開放的な雰囲気の中で見る菊人形もなかなかのものだ。その上、四囲を見渡すと若草山や春日山原始林、金色に輝く東大寺大仏殿の鴟尾(しび)、興福寺の五重塔など世界遺産の数々も一望できる。そんな贅沢な菊人形展は奈良のこの場所でしか絶対に味わえない。しかも入場は無料ときている。「“大”菊人形展にしてはやや寂しい」? どこの、どいつだ! そんなケチをつけるのは?

 

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