く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<橿原菊花展> 橿原神宮を彩る秋の風物詩

2021年11月16日 | 花の四季

【丹精込めた大菊や懸崖、盆栽など約400鉢】

 桜とともに日本の国花として親しまれ、皇室の紋章にもなっている菊の花。ちょうど今が盛りと各地で菊花展が開かれている。奈良県内では昨年が50回目だった「平城宮跡菊花大会」(奈良市・県菊花連盟主催)が長い歴史を誇る。だが、新型コロナが猛威を振るっていた9月に早々と中止が決まった。一方、橿原神宮(橿原市)を会場とする「橿原菊花展」は予定通り開催され、連日多くの見物客や参拝客でにぎわっている。

 橿原菊花展は橿原菊花愛好会(加藤茂樹会長)の主催で今回で37回目。大和三山の一つ畝傍山を背景にした橿原神宮の外拝殿(げはいでん)前広場が例年展示会場になっている。青い天幕の下に愛好会のメンバーが丹精込めて育てた鉢植え約400鉢が整然と並ぶ。会期は11月23日までで、残すところあと1週間ほど。外拝殿の正面右手には来年の干支トラの巨大な絵馬。訪ねたのが好天の週末とあって、七五三参りの着飾った家族連れも多く、絵馬の前で記念写真を撮った後、菊の展示場に立ち寄る姿も見られた。

 一口に菊の花といっても、花の色や大きさ、仕立て方などはさまざま。3本仕立てや花の形が丸い「だるま作り」、草丈の低い1本仕立ての「福助作り」、小菊が滝のように下る「懸崖作り」など。1人で様々な方法を組み合わせて立体的に飾った「総合花壇」という展示もあった。鉢植えの前面に外務大臣賞、県知事賞、橿原市長賞などといった表示があるものも。11月3日に審査会が開かれたという。いずれも溜め息が出る見事な〝作品〟ばかり。直立した樹木のような菊がまるで林や森のように立ち並ぶ寄せ植えもあって、つい見入ってしまった。一つひとつの鉢植えに、作者の深い愛情が詰まっていることを実感した。

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