く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<熱田神宮> 「草薙館」に巨大な大太刀2本

2021年10月31日 | 美術

【重さを実感できる刀剣体験コーナーも】

 仙台で10月31日開かれた全日本大学女子駅伝。熱田神宮(名古屋市熱田区)に祈願したという名城大学が1区から独走し見事5連覇を果たした。その熱田神宮に約1カ月前の10月3日「剣の宝庫 草薙館」がオープンした。昨今の刀剣ブームもあって来場者が詰めかけているという。三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」を御神体としていることから、古くから多くの刀剣類が奉納されてきた。収蔵点数は国宝の「短刀 銘来国俊(らいくにとし)」をはじめ約450点に上る。草薙館はそれらの宝刀の専用展示施設として「くさなぎ広場」の一角に設けられた。

 展示品の中でとりわけ注目を集めているのが「真柄太刀」と呼ばれる特大サイズの大太刀2本。戦国時代に浅井・朝倉の連合軍が織田信長軍と戦った「姉川の戦い」(1570年)で、朝倉氏の家臣真柄十郎左衛門直隆・十郎直基父子が用いたと伝わる。「末之青江」銘の刃長221.5cmの大太刀を俗称で「太郎太刀」、「千代鶴國安」銘で刃長が166.7cmとやや短いものを「次郎太刀」と呼んでいるそうだ。刀剣体験コーナーにこの2本を含む計5本の刀剣レプリカが並ぶ。自由に触ることもできるが、「太郎太刀」は全長が3.4m、重さが約10キロもあって、ほとんど持ち上げることさえできなかった。真柄父子はよほどの怪力自慢だったのだろう。

 大太刀2本は真剣の展示コーナーで常時展示されるが、そのほかの刀剣・脇差類は順次入れ替えられる。入館時には国指定の重要文化財「太刀 銘備中長船重光」「太刀 銘宗吉作」などがガラスケース内に1本ずつ陳列されていた。「草薙館」の竣工を記念して刀匠藤安将平氏が奉納した太刀や、蒔絵の重要無形文化財保持者(人間国宝)室瀬和美氏が制作した奉納太刀用の「雪華文蒔絵刀剣箱」も展示されていた。このほか刀剣にまつわる絵画や、真柄太刀の寄進者や銘文を記した江戸時代の「熱田皇大神宮真柄太刀等覚書」などの古い文書も。

コメント (2)
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