く~にゃん雑記帳

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<ショパンコンクール②> 小林愛実と反田恭平ファイナル進出!

2021年10月17日 | 音楽

【角野隼斗・古海行子・進藤実優は惜しくも】

 ポーランドのワルシャワで6年ぶりに開催中の第18回ショパン国際ピアノコンクール。主催者の国立ショパン研究所は日本時間の17日午前6時、第3次予選で演奏した23人のうち本選ファイナルへの出場者12人を発表した。日本人は小林愛実(26)と反田恭平(27)の2人が選ばれた。小林は前回2015年に続く2回目のファイナリスト。角野隼斗(26)、古海行子(23)、進藤実優(19)の3人は惜しくも涙をのむ結果となった。

 3次予選は現地時間の14~16日の3日間にわたって行われた。各自が指定されたショパンのピアノソナタ・プレリュード(前奏曲)、マズルカの中からそれぞれ選曲する(制限時間45~55分)。最終日に登場した小林は4つのマズルカと24の前奏曲を演奏。抑制の利いた心に染み入る演奏を披露し、前奏曲第4番ホ短調ラルゴは一音一音が天上から舞い下りてくるような優美な響きだった。演奏直後のインタビューに小林は「1次2次予選では楽しんで演奏できなかったが、今回初めて楽しく演奏することができた。今はただおなかがすいて、早くご飯が食べたい」と余裕を交えて手ごたえを語っていた。

 一方、初日に登場した反田は3つのマズルカとソナタ第2番「葬送」、聖歌「神よ、ポーランドをお守りください」(ショパンのラルゴ)、ポロネーズ第6番「英雄」で構成。最後を締めた英雄ポロネーズは力強く堂々とした圧巻の演奏で、満場の拍手が鳴り止まなかった。ただ演奏直後には「自分に負けたかな┄┄伝えたいことは伝えたかな。でもやりたいことはできなかった」と反省の弁を述べていた。でも結果はファイナル進出。今後の大きな自信に繋がることだろう。

 日本人以外のファイナル進出者は地元のポーランドとカナダ、イタリア(イタリア/スロベニアを含む)が2人ずつ、そしてスペイン、中国、韓国、ロシア/アルメニアが各1人。ファイナリスト12人は現地時間の18~20日、ショパンのピアノ協奏曲第1番または第2番をワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団と共演する。優勝者には金メダルと賞金4万ユーロが贈られる。入賞は6位までで、21~23日には受賞者披露演奏会が開かれる。前回惜しくも入賞を逃した小林にとっては大きな雪辱のチャンス。小林と反田には入賞といわず、日本人として初の頂点を目指してほしいものだ。

 世界最高峰のピアノコンクールといわれるショパンコンクールはグランドピアノの製造会社にとっても品質を競うまたとない場となる。今回の公式ピアノはスタインウェイと日本のヤマハ、カワイ、イタリアのファツィオリの4社5機種。今回はスタインウェイが予備予選から圧倒的に人気を集め、3次予選進出者23人のうち17人がスタインウェイの「479」または「300」を選んだ。このほかはカワイとファツィオリがそれぞれ3人ずつ(ヤマハの演奏者は日本の牛田智大と京増修史も含め全員2次予選までで敗退)。ところがそのカワイとファツィオリを弾いた6人全員がファイナルへの進出を果たした。カワイをはじめピアノメーカーの関係者も固唾をのんでファイナルの演奏と結果を待つことになりそうだ。

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