く~にゃん雑記帳

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<長崎> 冬の風物詩「ランタンフェスティバル」

2019年02月11日 | 祭り

【連日多彩な催し=龍踊り、二胡、曲芸、変面…】

 長崎の中心街で冬の一大風物詩「長崎ランタンフェスティバル」(2月5~19日)が始まり、連日多くの観光客でにぎわっている。新地中華街の旧正月を祝う「春節祭」が、1994年に規模を拡大しランタンフェスティバルとして再出発した。今年で26回目。中心部は赤や黄、桃色のランタン(中国提灯)約1万5000個で華やかに埋め尽くされ、中華街や長崎孔子廟、めがね橋そばの中央公園会場などでは連日多彩なイベントが繰り広げられている。

 新地中華街会場(湊公園)には楊貴妃や王昭君など中国四大美人の巨大な光のオブジェなどが所狭しと飾られ、来場者が次々にカメラに収めていた。そばの祭壇にはブタの頭や饅頭などがずらりと並ぶ。「このお供物はすべて本物です」。そばにはこんな説明書きがあった。供物の数々は「鶏魚肉(チーユイロー)」と呼ばれ、一年中お金に困らず、幸せであるようにという願いが込められているそうだ。

 

 名物の角煮まんなど多くの出店に囲まれた広場のステージでは連日、中国雑技や二胡の演奏、龍踊りなどが繰り広げられている。中国雑技で披露される妙技は瞬間芸の変面や輪潜り、皿回し、ジャグリングのような帽子芸、大きな太鼓を自在に操る足芸、出初式の梯子乗りのような椅子芸など。一つひとつ積み上げた高い椅子の上で、片手で水平バランスを決めたときには会場からひときわ大きな拍手が沸き起こった。

 

 変面は顔の面を瞬時に取り替える中国四川省の伝統芸能。一子相伝の秘伝とされる。この変面ショーは孔子廟会場でも龍踊りとともに一番人気だった。孔子廟を訪ねた日は若手男性変面師未来の単独ショーとは別に、3時間後には未来と女流彩華さんとの双人変面ショーも行われた。彩華さんは今春大学に進学する地元の高校3年生。知名度と人気は抜群で、ショーの後には一緒に記念撮影を撮ってもらおうと長蛇の列ができていた。

  

 かつて『變臉 この櫂に手をそえて』という中国映画のビデオを入手し繰り返し見たことがあった。子どもがいない変面王が後継者を育てようと幼児売買で男の子を手に入れる。ところが、その子は男児ではなく女の子だった……。涙を誘う感動の物語を繰り返し見るうち、一度変面を生で見たいと思っていた。今回その願いがようやくかなった。ちなみに日本には変面師の資格を持つ人が約30人いて、九州には未来や彩華さんら8人いるそうだ。

 

 ランタンフェスティバルでは市内7カ所にイベント会場が設けられている。会期中の土曜日には皇帝パレード、日曜日には媽祖(まそ)行列も繰り広げられる。媽祖は航海安全の神様で、江戸時代に長崎港に入港した唐船の乗組員が唐人屋敷の媽祖堂などに安置するまでの行列を再現する。

  

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