く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<大濠公園> 広大な水景公園はいま水鳥たちの楽園に!

2015年12月25日 | メモ

【羽を休めるカモやカモメ、サギ、カワウ……】

 福岡市中心部に位置する市民の憩いの場「大濠公園」。久しぶりに訪ねると、そこは多くの水鳥たちの楽園になっていた。この公園には冬場を中心にカモやカモメ、サギなど30種類ほどが飛来するという。池の外周は約2キロ。園路で散策やジョギングを楽しむ市民も多く、訪ねたときはある中学の全校マラソン大会が開かれていた。

 「大濠」の名前は黒田長政が福岡城築城の際、博多湾の入り江だったこの地を埋め立てて城の外濠としたことに由来する。池に浮かぶ3つの島を4つの橋でつなぐ。まず橋を渡った後、池の外周を時計回りに1周した。水鳥で最も多く見かけたのはカモの仲間たち。頭が赤茶色のホシハジロ(星羽白)をはじめマガモ(真鴨)、カルガモ(軽鴨)、全身真っ黒で口の辺りだけ白いオオバン(大鷭)……。

 

 池の中に点々と打ち込まれた杭の上ではカワウ(河鵜)が羽を左右に広げて乾かしていた。そばにはユリカモメ(百合鴎)たちも。ただ一つぽつんと浮かぶ鴨島はふだんカワウのすみかになっているそうだが、その日はトビ(鳶)たちが占拠していた。水辺にはアオサギ(蒼鷺)やコサギ(小鷺)の姿も。水鳥たちはここで休息を取って、餌は博多湾や周辺の川や池に食べに行くそうだ。

 

 橋で結ばれた3つの島には松林の並木が続く。真ん中の最も広い松島に万葉歌碑が立っていた。「しろたへの袖の別れを難(かた)みして荒津の浜にやどりするかも」。この辺りは当時入り海で「荒津の浜」や「荒津の崎」と呼ばれていた。歌はこれから都へ帰る人、あるいは中国に渡る人が別れを惜しんで詠んだといわれる。池を1周した後、福岡市美術館の隣にある日本庭園を散策した。ここはサツキやツツジが咲き乱れる初夏が一番の見ごろらしいが、訪れる人も少ない冬場には静かな庭園を一人占めしているようなうれしさもある。

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