CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】やっぱり食べに行こう。

2018-08-11 21:18:55 | 読書感想文とか読み物レビウー
やっぱり食べに行こう。  著:原田 マハ

美術関係小説でならす原田マハさんの
食べ物系エッセーでありました
全国津々浦々、時々、いや、大半パリといった
取材とかこつけて、あっちこっちに行っては
なにかれと食べている実態をつぶさにレポートしつつ
ちょっとしたこだわりや、出会った美味しいものなんかが
つらつら書かれていて、まぁ夜中に読むものじゃないなと
思いながらも、とめられず夜食慾と戦いながら読んだ一作であります
非常に面白かったし、読みやすかった

かなりあっちこっちに食べにいっているようで、
そして、変にグルメ気取りではなく、
そこらへんの人でもやりそうな方法でリサーチして、
ここが有名そうだしやら、
地元で一番だから、
とりあえず本場を食べよう、
みたいな感じで、気安く食べ物を巡っていくのが
読んでいてストレスなくというか、
肩肘はってなくて楽しかったのであります

短いエッセーなので、時折オチがないんかいと
さらっと、あまりにもさらっと終わるものもあったりして、
なんとも、さくさく読めすぎてしまうのだけども、
牡蠣、餃子、そしてバゲットに関しては
かなり想いが強いようで、筆がのった描写が見事でありました
おいしそうこのうえなくて、いいなぁと想うのであります

食べることが本当に好きというのとはちょっと違う、
でも、美味しいものを探して、それにめぐり合う楽しさが
とても素直に伝わってくるようで、わきわきと
楽しく、おなかを空かせて読めるようでよかったのでありました

ライフワークでもある、美術館めぐりと同衾というか、
セットにしてあれこれと名物を探していくのが楽しそうで
そういう旅がいいなぁと想っていたら、
そんなたびの仕方が市民権を得たのは最近でなかろうかという指摘があって
なかなか考えさせられたのでありました
確かに、やたら滅法食い物に引き寄せられるようになってきたな最近、
これもまた、豊かさなのだろうかなんて
難しいことを考えたりしながら、
やがて、食べ物だけでなく、美術館や、美術をめぐるように
人があっちこっち旅するようになると
より楽しいだろうなと、想ったり感じたりしたのでありました

しかし、ロシア料理がそうとうに旨そうだったのが
印象的な一冊でありました
それ以外にもたくさんあるけど、
とりわけ、ロシア料理が旨そうだ、いいなぁ