CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

椿三十郎

2008-12-29 18:55:23 | ドラマ映画テレビ感想
平成版と呼んだらいいのか、椿三十郎のリメイクバージョンを
テレビでちゃっかり見てしまいました
時代劇に飢えていたとはいえ、なんだろうか
うむぅ

さて、うなるというか、首をひねるというか
なんといったらいいのか、形容しがたい感想を抱いたわけですが
それなりに面白かったのであります
特に殺陣シーンは凝ってたし、ステキな立ち回りで
疲れまくるところとか、切れが悪くなって
強引に断ち切るあたりとかが、ああ、いいなぁと
にやにやしてしまうくらいだったのでありますところ
ただ、旧作は圧倒的というか
もっと凄かったというお話、見ていない私が
なにこれと語るのは恥ずかしい話でございますが
ともあれ、殴りつけるところと、すぐさま切り捨てるあたりは
好感だわと思ったのであります

内容は、なんというのか
よくまー、あんなに情けない侍を集めたものだという
若侍衆の頼りなさっぷりが見事だったのと
エキストラというか、凄い数の人間動員してるのが
半端無ぇなとびっくりしたのがインパクトポイントでありました(なんだ)

見所をぐっと絞って見てみると
やっぱり殺陣のところになるわけですが、
前を歩いている侍の長い方を後ろからひっぱって、
体勢を崩したところですぐにしとめ、
そのまま抜き放って、後ろの二人を切り捨てる
このあたりがステキでよかったのであります
もっとも、旧作の同様のシーンについては
さらに凄いというか、もはや悪鬼羅刹のそれとしか思えない
すさまじいスピードだったので並べるのはよしておきます

さて、内容は、そんな簡単にあれこれ
ひっかかるわけがなかろうと、そういう具合なんだが
そういうのは全部目をつぶって受け流すものとして
ただただ、最後の殺陣に繋がるのでありました
調べてみましたら、ここ以外は
ほぼ全て、旧作と同じなんだそうで
ここの新作殺陣はなかなか面白かったのであります

評判が悪い手法だったようでありますが
個人的には、どういうやり取りでああなるのかが
スローで見直せたのは素晴らしいなと思ったんだが
お互いが抜いて、すぐに組み手となって
なんか柳生っぽい刀の奪い合いをしながら
最終的にすさまじい抜き放ちで収束という具合
右手で柄を握り、左腕を棟に当てて剣速をあげるんだそうで
このあたりは、かの有名な
旧作の居合いをモチーフとしててよかったのであります
動きがあるから、旧作のあれとは別ものだし
まぁ、新しい殺陣が見られただけでモウケモノだったので
よろしいのでありました

と、まぁ、散発的な感想でありますが
殺陣については、それなりに見てて面白かったので
よろしいなぁと思ったのであります
近くに立ち会っての殺陣ってのは
斬新というか、見ていて面白いんだなぁと思った
お互いが充分すぎる間合いってのは
駆け引き的にも見てて面白いし、ああいうチャンバラを
また見たいと思ったのでございましたとさ

陶磁器を探す旅~年末のセラモール~

2008-12-28 19:55:09 | 陶磁器を探す旅と名物
またもセラモールにいってきました
もう恒例であります、帰省すればとりあえず
そして年始に福袋を買いにと
そんなことばっかりやっておりましたが
今年に限っては、年始のおとないが難しいと思われたため
じっくり見て回ろうと意気込んでいった次第
そして、驚きというか、なんというか
下手にこんなところに書いたらダメだと思うんだが
とりあえずあったので書きとめておく次第

作家先生とお話をしました

なんという話でもないのですが、そういうことでありました
方円館でいつものように買い物、そして
作家展の見学と思っておりましたら、今回の展示が
山田想さん、これはもう、なんというか
常滑を聞きかじってきて、山田常山の名前に行き当たった身としては
戦慄したのであります、人間国宝三代常山のお孫さん
予定では5代目常山でありましょう

しかも、今度のへうげもの企画でエントリーしてる

本当恥ずかしいことこのうえない自分ですが
年齢も凄い近いってのがあって、なんとも
近づいてお話をさせてもらったのでありました
こういう機会はないので、どういうことを言えばいいのか
齢30にして、そういう人間関係初歩について
真剣に悩んだのは、今回ほど深いことはない
思いつつ、結局何もうまいこと聞けないままに終わりました
うわぁ
ほんわかというではないですが、なんとも
とらえどころのない感じでいいなぁと思いながら話してたんだが
肝心の作風やらなんやらのところで
もっといろいろ聞けばよかったのに、なんとも
当たり障り内話のうえに、やたらへうげものの話してて
思い返しても恥ずかしいばかり、いかんですね
お話をしている途中で「友人の作家が」という単語が出てきて
作家=陶芸作家ということに瞬時に気づけなかった自分の
なんというか浅いところが恨めしいところでありました
もちょっと、陶芸の話を聞けばよかったのになぁ

ちなみに、ひとつコップを購入したのでありますが
いわゆる朱泥の常滑焼と、なまこ釉薬というか
灰かぶりになる古いほうの常滑焼のふたつを作っておられました
ちょっと目を引いたのが、実用器でなくて
置物というか、文鎮がありまして
ドカっとしたたたずまいに、無造作にガラスがかかってて
ちょっとかっこいいなぁと思った次第であります
今後がんばって欲しいと思い願うのであります
へうげ十作で有名というか、よく名前をきく「青木良太」さんと
親しいそうで、そういう若い作家さんの仲間内の話を
もっと聞きたいような、でも恥ずかしいとかと

何を書いているかな私わ

さて、久し振りにとっぷりと
常滑を散策した次第です
最近は美濃焼にうつつを抜かしておるわけですが、
ほかのお店で「玉山窯」の黒織部がないかと探してまわったんですが
無い様子のため、あれこれと見てまわり
年末の大掃除をする風景を見てきたのでありました
特にこれ、というのは残念ながら無かったというか
そろそろ「楽七」という作風を買ってもいいかなと
ぼんやり思ったりしたのであります

いま少し、常滑焼について調べてまわらないといけませんが
とりあえず、念願かなったというか、朱泥でまた一品増えたので
よしとする年末であります

花の誇り

2008-12-23 22:42:55 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前にNHKでやっておりました
スペシャルドラマ「花の誇り」視聴いたしましたので、
思わずレビウでありますところ

NHKの藤沢ものにはずれなしとか、
誰かが言ったとか言わないとか
聞いたことがあるのですが、わたくし
藤沢周平の作品をほとんど読んだことないので
どうなのか判然としないところ
しかし、このドラマは面白かったと思うのであります

二人の女を描いた話であります
よくよくできていて、一方の主人公の女からの視点で
あれこれと描くのだが、わざとというのか
その視点からはさも当然と呼べるか、
それくらいの、自分だけの正しさが振舞われる
そして、物語はその視点に「若干」偏りながら進むので
もう一人の女が、悪い女に見えてくる

この機微が大したものでありまして
なんというんだろうか、今の世相なんて
えらそうなことは言えませんが、誰しも思う
自己正義とそれに対する不安と矛盾みたいのが
つとつと描かれておりました

台詞にしたり、言葉にすると立派な
空々しいそれこれ
たとえば、旦那を出世させたいと願うそれ、
その想いは、旦那のためか、家のためか、
「家のためとなるのが、旦那にも、自分にもよい」
そういう言い訳のような、本音と戸惑いを振りかざしながら
主人公は藩政のそれこれに顔を出すように
夫の尻をたたくわけであります

反面、もう一人の女は
旦那を出世させるため、少しでもお偉方のところへ
足しげく通うというか、色目を使って
別に悪いことは何もしていないんだが
何かしら役に立とうとする、これもまた立派だと
遠くに立つと思えるのだが、この物語では
あまりにも悪い、しかも、この女とは
浅からず因縁がある

この因縁についても、家と家族とを
織り交ぜて、みごとな悩みとなっておりまして
もう小説読んでみたいと思うような内容
ともあれ、時代劇っぽいのでありました

最終的には、ネタバレですが
憎いとも思えたもう一人の女は、主人公の女に憧れを抱いていた
などという、なんだこの、唐突な百合展開
ばかな、時代劇で、百合で、小太刀二刀だと、けしからんっ
なぜこの小説を俺は読んでいないんだ

私の個人的ツボすべてを備えてくれた
すばらしい展開でありました、秀逸だと感じたのは
この百合カミングアウト時の一方の女でありまして
まだ、告白する前にこぜりあいをするわけだ、
そこで、主人公が感情を吐露する
このあたり、ものすごく女臭い(偏見)
そこで、反撃の台詞が、しかい意外なことで、

「…」

なんと、「言わない」
これに驚いたのでありました
ちょっと前後の台詞忘れてしまったのが痛々しいのですが、
「あなたをずっと見ていたのに」というか、
「あなたのことが好きだから、こうしていたの」というか
そういうニュアンスの台詞が出るんだろうなーとか
見ていて思ったんだが、ただ、女の顔のアップのみで終わる
なんという秀逸な表現
声が聞こえたように思えた

と、一人で完全にやられておったわけですが
そのあと、しかと、殺陣もあって
小憎いことに、女で小太刀という劣勢を挽回するため
決闘の場所は「竹林」なんということか
この設定からして、たまらんじゃないか
大太刀は突きでしか使えないため、苦戦をする敵
それでも、所詮は女
片腕を斬られ万事休す
必死に片手で刃を受ける、そこで

すわ、

後ろ手で隠していたもう一本の小太刀を抜き
それを懐に差し入れる

すばらしい
ちょっと、殺陣がへっぽこだったのは仕方ないんだが
そんなものは気合と、想像力(妄想)で補完すれば造作もない
最高に堪能したのでありました

最後もまた秀逸で
世相風刺(正しいものが報われない的な)をしたうえで
見事な大団円、ご都合な感じなんだが
これこそが、時代劇だよなと手放しで喜んだのでありました
どっかで再放送してくれないか、そう思う
見事な作品だったと思います

フィッシュストーリー

2008-12-21 20:27:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
フィッシュストーリー  作:伊坂幸太郎

久しぶりに本を読みました
最近は、どうにも、読む暇というか体力がなくて
実際昨日一気に読み上げたところ
そのまま昏倒してしまうというありさまで
頭使うってのに、ほとほと馴れてねぇなと
悲しくなるのでありますが、さておき

少し前の伊坂作品であります
ラッシュライフははずれかしらと思ったが、
死神の精度、ゴールデンスランバーは面白すぎて
この作家すげーなーとか思ってしまっていたところに
もう一本ということで、時代からすると
ゴールデンスランバーの前ということになるんでしょうか
多分、ラッシュライフで出てきたんだよなという
空き巣が出てきたりする
数本の短編がまとまった小説でありました

もともと、この単行本とするために書かれたのではないらしいので
なんというか、通しであれこれ考えられた伏線ではないことが多く
珍しく、伏線回収してないのいっぱいだなぁとか
頭ひねりながら読んでしまったのでありますが
この単行本内では、最初に記されておりました
動物園のエンジン
これが非常によかったのでありました

最初から、無理やりなこじつけで始まるという
推理を聞かされるところからスタートすんだが
このこじつけを、いくつか披露されると
読み手として、そういう伏線でなんか考えておかないといけないのか
なんだ面倒な小説だな、などと思ってしまう(というか思った)んだが
話が進んでいくにつれて
その、一番嫌な感じの推理をきかされていく立場から
もう一人の視点で一緒に考えてみようと、リードコントロールされるような
そんな内容で読みやすかった
後半になると、そのスピードのまま
するするとオチにむかいまして、また
このオチにまつわるというか、オチの描き方が
抜群にうまいなと感心というか、感激してしまうのでありますが
個人的にジャストフィットでありました
なんだ、どうなるんだ、焦らすななんて
思いながら、じっくりと一文一文読んで楽しんだのでありました

そのほかも、単行本名であるフィッシュストーリーも
悪くないんだが、もうひとつある
サクリファイスってのがまたまたよくて
こいつは、続きが気になってしかたない
ゴールデンスランバー読んだときと同じ状態になったのでありました

あと、ポテチってのもよかったのは
よかったんだけども途中で落ちが読めてしまって
なんというか、伏線散らすのもうまいし
そういうしつこいまでのそれこれがある小説ってのを
読み続けてきてしまうと、その伏線を
かってに拾い集めてしまって、そういう話かな?とか
ここで騙されてしまえばいいんだが
いや、そうじゃなく、そういうこと考える暇もなく
話を追えるようなのがいいなぁとか

読み手として、要求するものされるものが
変化してしまうと、小説の力に翻弄されたという体験を
ここに記しておきます

これだと、面白いのかそうじゃないのか
ぜんぜんわかりませんな、いいか、別に

陶磁器を探す旅~清水焼団地~

2008-12-16 23:01:31 | 陶磁器を探す旅と名物
凄く久しぶりにいってまいりました
清水焼団地であります
7月にまさか陶器祭やってるとは
知らなかったために、うっかり行くことができてなかったんですが
高価で有名な清水焼を
性懲りもなく見てきた次第であります

最近は、ようやく世間の人と話すことに
抵抗がなくなってきたというか
慣れてきたおかげで、店主やらなんやらに
声をかける勇気というのをもって、あらためて
前とは違う感じで見たのですが

しかし、ゴーストタウンだ

そう思ってしまうのであります
これは失礼だなと思ってしまうんだが
どうだろう、京都郊外と呼んだらいいのか
少し離れて、山科の山の中にあるのはあるんだが
そこそこ発展している、いや、比べる場所が
信楽、常滑となりますと、圧倒的に都会のはずなのだ
なんせ、ほとんどコンクリとアスファルトだし
地面ほとんど無ぇし
だのに、なんだろうか、あの、圧倒的な活気の無さわ

それが不安となってしまい
とりあえず、組合のところで案内のお姉さんに聞いてみたんだが
なるほど、清水焼き団地というのは土日休業なんだそうであります
つまるところ、業者仕入れに向けて商売をしているということか
そういうことなのかなと、思うのでありました

そのせいでありましょうか、個人でいっても
あんまり面白くないのは仕方ないのかも
なんて思いつつも、ところかまわず「陶芸体験」の看板が出ているし
なんというか、誰の何を狙ったものなんだろうかと
頭をひねってしまうのであります

さておき、とりあえずその組合本部にて
金色の茶室のようなものを見たり
高価な清水焼のあれこれを見たりしてから
メインストリートというのか、大通りを
少しずつさがっていく
前のときとまったく同じなんだが
一件すごくでかい建物というか、業者さんがあって
とりあえず見てきたんだが、本当にもう
店員はいないし、ショウウインドウは電気消えてるし
商売しようという気概はまるでない様子
だけど、置いてあるものは全て個人向け
なんだろう、廃校?と、ちょっと思ってしまうくらいなんだが
そこで、何かしらを見てから退散

作家ものを探したりとか
やっぱりそういうのには、さっぱり向いていないなと
改めて思ったということだけ書いておいて
特に実りのない旅だったと、うなだれてしまうのでありました
来年の7月はちゃんと見てきてみようと思います
清水焼のよしあしは、難しいので
習いながらにでもと考えるところです

篤姫 一本の道

2008-12-14 21:58:07 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ篤姫
とうとう最終回でありました

きっちりというのか、結構ばたばたしてしまったのは
少々残念でありましたが
その後のことをしずしずと描いていた最後というのは
功名が辻のときみてぇだなぁと感想抱いたわけですが
それはそれ、ちゃんと老けメイクしてたし成長しておる(えらそうに)

さておき、あわただしく、結局
何か起きたでも、終わったでもなく
たんたんと篤姫を除外した形で明治が進んでいく様が
ステキでありまして
もうちょっと、政府の状態
特に西郷と大久保のすれ違いは書いてほしかったかもだなぁと
思ってしまうところ
それがないんだったら、いっそ、篤姫が
あれこれと大奥の人の世話をする風景とか
やっててほしかったようにも感じたのであります
死ぬときちょっとしかお金なかった話とか
そのあたりやって欲しかったんだがなぁとか
未練たらたらなことを書きつつ

よいところは、大久保に尽きたように思うのでありました
もうちょっと見たかった、堂に入ったというか
見事な新政府大久保像で、切れ者っぽさを
発揮してる姿も見たかったように思うのであります
篤姫を介して、二人のすれ違いを描いていたのは
そういう物語だから仕方ないとはいえ
ひとつ、ふたつくらいそんなシーンが見たかった
でも、あの死に様は見事でありまして
何かしてたかは、ぜんぜん見てなかったけど
死ぬ間際の台詞では、うわぁ、志半ばなんだなぁと
なんとなし感じてしまいました、見事
今後、仕事増やしそうだなぁ、うれしいなぁ

あとは、勝先生があいかわらずのままでうれしかったのと
もっと、それ以上に本寿院様がすばらしかったのが
喜ばしいことでありました
本寿院で外伝作ってくれねぇかなぁ
鮭と酒のあたりもよろしかったし
めがね姿がまた、よろしい具合でステキ
いい役者さんだなぁとせつせつ思いつつ
あんだけステキなのに、最後のシーンが無いとは
どういうことかと思って
さっき調べたら、篤姫より長生きだった様子ですな
79歳てすげぇな

というわけで、一年通して楽しめたので
よろしいなぁと思いつつ
来年の予告が、これまた、どう触れたらいいか
わからないような具合だったので、不安がいっぱいであります
まぁ、仕方ないとか今は書いておきます
なんだかんだ、来年からも楽しみに見てしまうのですけども

座頭市

2008-12-09 22:44:43 | ドラマ映画テレビ感想
座頭市を見ました、勝新太郎の方

先日、京都ローカルのテレビでやってたんですが
噂に聞いていたが、時代劇好きを吹聴しながら
最近まで見たこともなかったアレ
凄い殺陣というのを
産まれて初めてみたわけであります

実際は産まれて初めてじゃない
前にダイジェストで見たことがある
だけども、物語として長尺の殺陣については初めて見て
そして、圧巻だったので
とりあえずメモっておく次第でありますところ

ちなみに帰宅してテレビつけたらやってたという
体たらくだったので、いったいどういう話だったのか
全然わかりません、なんか、気付いたら
終わり30分くらいだったので
怒濤の殺陣が流れていたという具合なんだが
座頭市ファンの方ならわかるんでしょう
坂の上から、どでかい樽というか風呂桶みたいなのに入って
座頭市が転がってくるシリーズです(シリーズじゃないだろう)
折角だから、そのシーンから
自分が見たまま、感じたままに書いてみますのこころ

樽が転がってくる
見ていてわかる、ああ、あの樽に座頭市入ってんだろうな
ちなみにその樽が転がってくる前に
ヤクザの抗争みたいのがあったらしく、対立していた一家が
全て叩きコロされた後だ、酷い
その血煙すさぶなかに、樽が転がってくる
取り巻きというか、三下どもは樽を囲む、そして

一閃

このあたりが凄い、いや全体的に凄いんだが
居合いとかそういうレベルじゃなくて、その太刀筋は
ほとんどキャメラに映らない(多分早すぎる)んだが、
その鋭利さを示すごとく、樽にしろ、柱にしろ人にしろ
凄い綺麗に真っ二つとなるのであります
これがすごい、樽をいきなり割って(斬って)出てきたと思ったら
すぐに三人ばかりをたたき殺して
走り回りながら、縦横無尽に剣を奮う座頭市

うぼぁ、ぎゃぁ、ぐひぇ

断末魔と、そのスピードに圧巻されながら
怒濤の殺陣の開始である
こいつ、絶対目ぇ見えてるだろうとしか思えない
凄い動きで、すたすた歩くし、すたすた斬る
いわゆる歩き居合いというのか、いや
すでに居合いの体をなしてないんだが
凄い迫力だ、鍔迫り合いのない殺陣というのは本当かっこいい
鬼気迫るんだと呆れてしまう

もの凄い血しぶきをあげながら、次々と
斬り殺していくし、槍なんかを向けられても
ぎりぎりでかわして、それを巻き込みながら一閃
なにせ、刀を振ることにまるで無駄がない
体を翻してかわした時には同時に敵を斬っているわけであります
言葉じゃまるで追いつかない
ともかく、凄い勢いとスピード
そして、時折泥臭い、倒れ込んでみたり
撞き込んでみたり、倒れながらも薙ぎ払ってかわしたり

むしろにひっそり隠れておいて、近づいてきた男を
むしろに取り込んで殺すとか
ちょっとお茶目なシーンがあったりもするんだが
まぁ、ともかく、強い

キメのシーンだったんだが
敵方の親分との一騎打ちのシーン
座頭市は、このいざこざに巻き込まれた子供を抱いている
おっかさんはどこだい、どこだいっ
言う最中、敵の親分は子供を抱いている分だけ
座頭市が鈍いと思った、鋭く抜いて斬りかかる

すわ

そこで、座頭市は子供を放り上げて、光の速さで
敵に半歩早く踏み込んで斬り殺す
そして、落ちてきた赤ん坊を受け止める

かっこよすぎるのでありました
気付いたら、敵全滅してるし、あの刀
どんだけ切れるんだよと笑ってしまったが
痛快時代劇とはこういうのを言うのかと堪能したのでありました

エンドロールでは凄い有名だと思う
道で、座頭市と見知らぬ侍がすれ違う
その、すれ違う瞬間にヌキあいがあり座頭市が勝つ
このシーン、キメが圧倒的にかっこいい
腰をどっしりとすえて、ガニマタに開きつつ
左手にサヤ、右手に刀を左右に振り斬ったあとの姿
敵はどっさりと倒れる

おめぇが先に抜いたんだぜ

台詞をおいて逃げていくのだ
向こうから、本当のというか、座頭の群がやってくる
それにはぬくことがない
めしいだ人同士のすれ違いを描いて幕が下りる

そんな時代劇を見て
なんというか、ため息をついたというお話であります
誰かに伝えたい、見た人にこうだったと言いたいとか思ったりしつつ
我慢して、ここに書いておきます

最後の戦犯

2008-12-08 22:58:46 | ドラマ映画テレビ感想
昨日、篤姫見終わってから
もっちり見ておったのですが、
久しぶりの戦争ドラマ、辛気くさいのは
正直大嫌いなので、この手のは
それこそ水木しげるの戦争なんとかくらいしか
見たことないくらいなんですが
なんとなし、見てしまいました

だって、戦犯が逃げて陶工になるんだもん

そんなわけで、有田焼だか、伊万里だか
わかりませんが、なんか焼いてたんだが
そういうのはどうでもいい
久しぶりに、ああ、なんかドラマ見たなぁと
ちょっと感動してしまったのでメモっておきます

止むに止まれぬ事情で戦犯となった男が
逃げていき、その逃亡中に様々思い悩み
掴まり、そして、テケトーな理由で罪がカルクなる

箇条書きみたいにしてしまうと
なんということかという具合なんだが
実際は、凄くよかった
あんまりちゃんとドラマというのを見てことないせいか
短い間で、葛藤していく様とか、人間関係がこなれていく様とか
情景の描写とかに、すげー感動してしまったのでありますが
なによりもあれだ
役者がみんなよかったように思うのです

特にうじきつよし
義経の時から、いいなぁと思ってて
監査法人でちょい役で、今回大当たりだったように思う
あれはいい役者さんだと感じ入ってしまう
なんというか、もったりしているおっさんの役として
圧倒的に素晴らしいと思った
説得力というのか、いい塩梅だったので
それだけで見る価値あったなぁと思ってしまったのだが

他にもたくさん名優が出てて素晴らしいと
感激しきり、やっぱりNHKは違うな
こりゃ、坂の上の雲も楽しみだなとか思ったりするのでありますが
さて

話のほうを、私はさっぱり知らなかったのですが
いわゆるB、C級戦犯がどのように裁かれたというか
どのようなこととなったのかが
なるほど、初めて見たんだがすげぇなと感激
特に、腐った軍上層部と律儀な下等兵隊の話なんざ
聞き飽きたとか思ってたんだが
あーも、鉄板でやられるとステキに胸躍る

また、憲兵というか特高の酷いこと酷いことが
素晴らしくてよろしかった
なんというか、国家権力というか、理不尽なそれという
明確な敵意を抱くに十分な内容で素晴らしい

と、見ていて義憤ににたものを覚えたのでありますが
NHK、これをいったいなんのために作ったんだ
今更なんで、終戦の話やってんだろうか
今年ペキンオリンピックで夏に放映できなかったからか?
それとも、元空幕長だったかなんだかの話のせいか?
あるいは、反米思想を思い出させるためか?

こうやって思い立って
自分は随分と汚れたんだなぁと改めて思ったわけでありますが
そういうのはともかくとして
(今も民放で東京空襲やっておりますし)
戦争はよくないなぁと改めて、簡単に思い出されたのでありました

血気盛んというか、頭の鈍いというか
好戦というのが、どういうことかと智恵の足らない私のようなのを
こらしめるためにやってんのかなぁと
うすらぼんやり思いつつ

ただただ、戦犯というのは
次の戦争のために軽んじられたりする
そういうものだったのかと
色々考えさせられたのでありました

こんな話のあとになんですが
篤姫見返したところ、旧暦四月くらいだったら
牡丹咲いてるかもとか思ったり考えたりもメモっておきます

篤姫 明治前夜の再会

2008-12-07 23:06:41 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ篤姫
あっという間に今年も終わりで
次回最終回か…、なにか伏線の回収とか
そういうのあるかなとも思ったけど
なんもないよな、別に、多分

さて、見ていて、終了感漂う雰囲気だからか
なんとなし、涙腺を刺激されてしまうのです
唐橋のあたりのくだりはなかなか感動的だったし
やはり、滝山
うまいよなぁ、とここにきて感激でありました
なんというか、滝山がいなくなるというのが
個人的には、一番切ないなぁと思うのでありますが
はてさてであります

そして、なにより、われらが本寿院様
最後の生け花の件はすばらしかったですね
あれは、できるならば
篤姫の美談とするでなく、大奥の意地ではないが
その優雅さを見せるため、示威行為として
圧倒さを、あの本寿院様がなしたとあれば
個人的に泣いていただろうと思うところ
いや、いいんだ、あれはあれで、
なんて一人でぶつぶつつぶやきながら見ていましたが
本寿院様はまだまだ出番があり
水戸屋敷にうつってからの、あのかわらなさも見事で
おつきとのやり取りがまた
いっそうステキでありました

なお、生け花の時のつぼやら花入れやらを
できるだけ見ておきたかったんだが、備前はわかったが
信楽か古瀬戸かわからんのがひとつと、あとは
もう目で追うこともできず、明日
ビデヲで確認してみようかとも思ったり考えたりです

しかし、牡丹がなんかの暗喩なのか
やたらめっぽう出てくんだが、季節感ゼロなのは
どうなのかしら、引渡しの時期がいつだったのか
物語ちゃんと追ってなかったんだが
前回の家定死亡時の時期とは間違いなく違うと思ったんだがな
3月とすれば、早すぎるだろうとまたも
思うのでありました

さておき、最後の尚五郎さん
なんというか、尚五郎さんだけ成長してないのだなと
はからずも思わされてしまったのですが
なんというか、女々しい、情けない、そこが尚五郎さん
そんな具合で、最後の
次に会うときに対する、すさまじい予感が
不安すぎてたまりませんでした
仕方ないとはいえ、なんだかなぁ
というか、もういっそ、今日死んでおいたほうがよかったんじゃないか

来週最終回で、尚五郎の死をメインにもってくるつもりなのか
わかりませんが、一週間待ってみようと思うのです

独りで呑む

2008-12-04 22:19:19 | 食べ物飲み物
まるで日記ですが、
今夜初めて、独りで飲み屋に行き、独りで完結してきました

独り呑みという行動が
どれくらいメジャーなのか、やってみて調べたくなったこのごろなのですが
なにせ独りで呑むなら自宅が一番じゃんと
今までずっと思ってたので、なかなか、外で独り呑みなんて
したことなかったのですが、やってみて
なんというか、まるで違う風景というのか
居酒屋との付き合い方に感銘を受けたのでメモっておきます

まず、行ったのはただの居酒屋
リーズナブルで、よく3,4人で利用している場所であります
ちょっとその店に用があって、独りでいったわけでありますが
まぁ、折角立ち寄ったのになんもせんと帰るのは
色々忍びないという、しょうもない理由で
独り呑んだのであります

とりあえずビールを頼む

さて、アテはどうしたらいいんだろうか…
この煩悶は凄まじいものがありました
なにせ、いつも3,4人で来ているから
それなりの量が出てくるのがわかっている
うっかり、トリカラとか言うようなものなら
凄い量の油を摂取して、なんというか酷い目にあいそうだ
独り呑みというのは、食糧に対して
著しく困難を要するものだと悟るのであります

結局、シメ鯖ヌタというマニアックな食べ物を頼んだわけですが
付け出しに近い内容ながら、独りで食べて
そして呑んでいると、結構な量に思われる
仕方ないので次の飲み物を頼む
あれあれ、知らない内に酒量が増えてるぞ
しかも独りだからすげぇまわるぞ

完全に自分のペースをつかめないまま
ずるずるなってしまったところで、
まぁ当然なんでしょうが、店員との絡みが発生します
他愛ない世間話から始まるのですが
おそらく、そういうマニュアルがあるんでしょう
サラリーマン風の格好をしていたので
働き場所から住んでいる場所など、他愛のない話題を繰り出して
あとは、地勢的な四方山話をするという具合
なかなかよくよく出来ていて、独りでも
退屈させないような心配りがありました

個人的には、そんなに喋ってもらわんでもいいんだがな

思うのですが、あれは店側の理由もあるのでしょう
喋っていると酒が進むのも確かだし、独りで悪い酔いされても困るとか
あとは仲良くなるということ自体がマーケティングであるかもやも
そういう嫌らしいことを考えつつ
したり酔って帰ってきたのでありますが

とりあえず、独りで呑めるようになれば
北方謙三のようになれるかもしれないと
一縷の望みを託しつつ、今夜はお休みなさい

独り呑みのときは、シメの食べ物とかも
独り占めできて、ちょっとだけいいかもと思ったのです

陶磁器を探す旅~風の水琴~

2008-12-01 21:30:19 | 陶磁器を探す旅と名物
信楽で発見しました、大名物にはなれないだろう
だが、その心意気は大好きだ
そういう物体であります

風の水琴 洞夢

そういう商品名だったと思います
確か10万円くらい
高価い、凄く高価い

そんなことを思ったんですが、心を捕らえて離しませんでした
なんというか、別段大した物体でもないのです
仕組みも、いたって単純というか、なるほどなぁと
思う程度のものなのです
おそらく、量産してないからこの値段という
ソニーの実験機器みたいなのに近いのです

水琴窟という素晴らしい発明があります
小堀遠州が作ったとか言われておりますが
先日わたくし、京都の某所で初めてその物体に触れたというか
その音を聞いてきたのでありますが
あれはすごい、反響とか、そういうことはよくわかるんだが
そんな言葉では当然言い表せない
素晴らしい音が、広がるというか、囁くように産まれる
あんな物体すげぇな、欲しいかもだなと
思ったくらいなのでありました

その興奮さめやらぬ内に出会ったのが
この器械でありました、外観は信楽焼であります
なんというか、外灯として、最近流行りの
ポール型のそれなのですが、中に
どうやら長い筒状の金属が入っておりまして
それが、ゆっくりと揺れて、触れ合った時に

ほわんわんわんわん

と、まぁ、確かに水琴窟みたいな音をたてるわけです
よく実験したんだろうな、確かに似ているとか
ちょっとだけ思った、そういう物体でありました
これが、売り出し中だからなのか、結構
信楽の大きな陶器屋さんには置いてありまして
どこいっても似たような音がなっておるわけです
なかなかよいな

と、まぁ、思っておったのでありますが
これは書いてよいのかどうか、いや
説明書とか見てないからひょっとしたら改善できるかもですけど
音がでかい、正直、家というか部屋では無理だ
なんというか、大きな、せめて喫茶店みたいな空間じゃないと
あの大きな音は耳障りで仕方ないだろう

水琴窟のよいところは、あの
聞こえるかどうかわからないくらいの囁く音だと
個人的に思うのだが
似ているだけで、やたらめっぽう五月蠅いようでは
ちょっとどうかしら、まだ改良の余地があるんじゃないか
偉そうに思ったが、なんだろうか頑張って欲しい

と、つと思ったのですが
どこの店も外に置いてあったところを見ると
庭に置いておくものなのかもしれない
そりゃ、水琴窟なんだから当たり前なのではとも
思ったり考えたりしながら
少なくとも、我が家にはこないと思うのでありました

信楽はトリッキーな発明が多くて
とても和むのであります
愛という文字が浮かぶビールジョッキとか
今後も頑張っていただきたいとか
偉そうに書き連ねておきます