CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】科学のミカタ

2018-08-29 21:12:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
科学のミカタ  著:元村 有希子

科学トピックを中心に書いたエッセー集でした
様々な科学に関する内容を説明しつつ、
それにまつわる、どきどきする気持ちというのを
素直に書いたといったような内容で
読んでいて、興味深いことも多いし
わくわくするような気持ちにもなれてと
なかなかステキな一冊だったと思うのでありました
中学生の課題図書とかにいいんじゃないかと
無粋なことを思ってしまったんだが、
とても楽しかったのであります

あえて古典を素材に使って紹介していまして
枕草子の有名な文言からインスピレーションを得てといった内容で、
面白さと、不気味さと、不思議さと、なんともいえない何かと
説明できそうでできない、できているけどわからない
そういう科学を解説していくのでありまして
序盤である、こころときめきするもの、のシリーズが特に面白くて
ABC予想の話や、ダークマター、重力波等々の
発見や研究最先端の話にまつわる部分が多くて
科学の楽しい醍醐味が詰まっているようで
ここだけで読む価値があると感じたのでありました

やがて、難しい内容も包含して
経済もサイエンスしながら説明をと
政治なんかの話も交えたりしながら、グローバルとは何か、
そこで議論となっている温暖化がどうしたとか
このあたりも、誰かの都合である部分も解説しつつ
はたしてどうなのかというところに
疑問をぶつけるようで面白いのでありました

やがて医療の話なんかになって
当然のように気になる、癌治療の最先端
そして、著者自身が関わった、自身も罹患した
それこれと治療について、そしてそのときの気持ちというものが
経験したからこそという解釈が、
どうやっても、壁というか、乗り越えるべきなにかがあったと
そういう体験が語られていて興味深いのでありました

今後どのように世界が広がって、あるいは、変わっていくのか
それに科学がどう影響を与えるか、受けるかと
様々な不安と楽しみを語る内容が
とかく楽しく読める一冊であったと思うのであります