CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

空白の桶狭間

2009-07-28 22:06:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
空白の桶狭間  作:加藤廣

どうもこの作家の戦国シリーズというか
多分、信長界隈シリーズしか書いてないと思うんだけども
それが苦手であります
だったら読むな
そんなことも思うんだが、手にとってしまったから仕方ない
そして読んで思ったのだが
やっぱりいつもと同じじゃないか

というわけで、桶狭間がどういうものだったかを
あれこれとトンデモ展開で繋いだ小説であります
例の如く、秀吉が活躍しまくるわけですが
なんだろうか、この秀吉がぴんとこなくて
わたくしは、あまり好きでないのですけども
なかなかどうして、興味深いというか当時の情勢を
はったりきかせて語る切り口は
好ましいところであります(どっちなんだ)

ささっと読んで、ぱっと終わる
そういう内容なので、ある意味小説としてステキです
ちょっと分かり易すぎてというか
もう少し隠せよ、と思わないでもない部分が
多々見られるのですが、それはそれ
展開の速さの前には何も意味を為さないのであります
秀吉と信長が近すぎるのに凄く違和感があるんですが
一番の違和感は、忠勝が智恵物風になっているところであります
なんだろう、このもの凄い掛け違えた感は
逆に新鮮とかいうレベルではなくてと
なんともいえない感慨にふけるのでありました

とりあえず、信長の隠れ弟の坊主が出てきて、
秀吉が山の民で、山の民はなんでもできてしまう
この作者の鉄板によって繰り広げられた桶狭間であります

個人的には、ここで描かれる吉乃がステキだと
思ったり思わなかったりつづっておくのでありました

仲達

2009-07-27 21:45:44 | 読書感想文とか読み物レビウー
仲達  作:塚本青史

すげー珍しいと感じて、思わず読んだのであります
司馬仲達を主人公にした、三国志後期が主題の小説でありました
ここのところ時代小説づいているせいか、いいスピードで読めてます
ステキだ、やっぱり時代小説はいいなぁ

と、まぁ、そんな具合からもくもくと読み進めたのですが
これが実に面白かったのであります
時代背景がまず素晴らしい、三国志も後半、物語中盤に入る前くらいが
五丈原といった具合で、本当、この頃の三国志なんて
ほとんど知らないよというわたくしには、たまらん
この間の立花宗茂の時もそうだけど
自分が知らないけど、なんとなく有名な時代というのは
面白すぎて止まりませんね

さて、そんなわけで三国志ものでありますが
主人公が司馬仲達というあたりからして
戦闘シーンなんてちょっとしか出てこない
というか、有名武将が出てくるときなんて、死ぬ時ばっかり
やれ関羽が死んだ、張飛が死んだ、劉備が死んだ、馬超が死んだ
ばたばた蜀が片づいていく様が、リアルというか
魏から見るとこういう感じなんだろうなという具合で
凄く心地よく進むのであります
仲達が、曹否と仲がよいという設定は
個人的にステキだと思うので、この小説は大当たりだったのですが
文官が大活躍、満籠がいかに優れていたかが描かれていたり
よくよく面白いのであります

ちょっとやりすぎだろうと思うところもしばしばあったのですが
あまりネタバレはよくありませんが、徐庶の扱いが
なかなか面白い具合になっていて、気付いたら
魏を抜けて蜀に走っているという設定がステキでありました
さらに蜀にはとんでもない秘密があって
そこを徐庶がになうあたりもいいのでありますが、
ただ、この蜀の人材については、ほぼ台詞がなくて
ぼんやりというか、間諜から伺う内容で
仲達がこういうことだろうと判断する蜀ばっかりで
新鮮な切り口でありました

とかく、孔明と比べて仲達を上げたり下げたりというのが
私の知る限りの小説では、多い手法だったのですが
この小説の場合は、両方とも凄かったし
仲達しか基本的に描いていないので
実際の孔明がどうだったかはわからず、だけども
孔明も凄さを仲達に語らせて、でも、それを看破する仲達も凄いという
見事なバランスが天晴れな内容であります

ミステリにはなってないですが、あとは
策を弄して、どろどろと沈めていくような外交政策と
その虚実を描く様が、なんだろう政治派閥闘争みたいなこともあって
下手な戦術的戦国を見ているよりよほど面白いのでありました

まぁ、やっぱり、三国志だけど知らない時代ってのが
一番新鮮だったなと、しみじみ感激して
ゲームで出てきたそれこれのキャラクタが
この時代に活躍していたのかと勉強にもなったりと
大変面白いのでありました
できたら、黄布のあたりをやっている話も読みたいなぁと
思ったりしつつ
凄く面白い三国志小説でありました、秀作

天地人 女たちの上洛

2009-07-26 20:59:52 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
最近は、ながら見してばかりとなっており
視聴者といううちの、どっちかというとリスナーみたいな
そんな位置になってしまっております

というわけで、一番聞こえたのは
かよの大活躍部分だったわけでありますが
まぁ、それはいいとしよう、かよ大好きだ
だけど、そんな身重状態で主君のお方さまにお会いして
よもや産気づくとか、おまえ、
一昨年の同時代若干前期だったら、腹割かれて
赤子を殺されていても文句言われないようなとか
思ったかどうかはともかくとして
産婆にまじって、武田の姫がなんかしているというのは
ちょっとどうなんだろうかと思ってしまったのであります

かよも含めて、あれは上杉という大きな家じゃなくて
もそっと庶民的なところのそれだったら
あるいはそうなのかしらと、思わないでもないような
不安な心持ちであります

さて、利休が唐突な死を迎えておったのでありますが
まぁ、裏というかこれを知っているから
スルーして見ておられるんだが
実際のところ、初見というか、興味ない人からしたら
あれはどうなんだろうかしらと思ってしまうところ
秀吉がさほど悪いわけでもないし、
佐吉がなんぞしたわけでもないし、
なんで利休がああなったのか、だいぶ説明が足らないだろうと
思って見たのであります、いや、聞いたのか

とまれ、仕方ないのでありますが
まぁ、あとは時間が過ぎたことをイメージさせているのか
殿も兼続も髪型かわっているのがちょっとおもしろかったというか
あの番組ではおもしろ髪型大会でもしているのだろうかと
不安になってしまったのでありますが
とりあえず、さっさと関ヶ原までいってほしいと思うのであります
かなり先になるはずだが、ものの1ヶ月くらいで
そうなってしまいそうな不安があるな
九州、朝鮮とどのようになるのか
わかりませんが
戦国後期をまっとうに描いてはいけない呪いにかかっている
NHKには、このあたり期待するのは酷だと思いつつ
ぼんやり、ホームドラマとしても中途半端だよなと
思ってしまうのでありました

ホームドラマっぽい戦国武将ってのは
誰になるんだろうか、それで一本脚本書いたら
誰でも扱ってもらえるのじゃないかしらなんて
思ってしまいます

孤闘 立花宗茂

2009-07-24 00:09:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
孤闘 立花宗茂  作:上田秀人

久しぶりに読んだ時代小説であります
ああ、やっぱり戦国物は面白いなぁなんて
頭悪い感想文しか書けないこのごろですが
全く勉強の足りていない、戦国時代後期の九州が舞台
九州の武者は凄いのが多いと
噂だけしか聞いてなかったのですが
その最たるものなのか、蒲生氏郷と並び賞された猛将・立花宗茂のお話

それなりに時代劇というか
戦国時代好きだと自分で思っておりましたが
勉強が全く足りておらず、九州の武将なんて
さっぱり知らなかったのですが、この本のおかげで
なんとなくですが、九州三国志のこともわかったような気がする
そして、大友ってもっと凄いと思ってたんだが
そうでもなかったんだなとか思わされてしまったのでありました
この本が全てかどうかは全くわかりませんが
それでも、島津の鬼のような強さとか
国人衆の扱い方の面倒さとか
色々に勉強になった次第、というか、凄く面白い戦国物であります

立花宗茂という名将がどうやって勃興していくのか
また、栄光と挫折が凄まじい急峻な崖となって
迫ってくるような生き様があまりにも見事であります
小説としても凄く読みやすいし、わかりやすい
満喫できる小説でありましたところ

城攻めであるとか、籠城であるとかのリアルさというのか
生臭さが随所にちりばめられていて
実に素晴らしいのであります、出てくる武将それぞれも
骨の太いというか、いわゆる戦国武将それこれなのばっかり
台詞とかキャラ立ちとかで攻める小説じゃなくて
事実を積み重ねていくような表現が
また物静かなんだけど読み応えがあってとても素晴らしい

と、褒めてばっかりになってしまったのでありますが
嫁ちゃんとの悶着が本当だったのかわからんのだが
人間として煩悶する様やら
色々コンプレックスがあったりする描写なんかもステキでありました
後半というか終盤には、とてもスッキリするような
読後感爽やかすぎる内容になっておりまして
変に気落ちするようなこともないのでおすすめでありますところ

ただ、これはこの本に限る話じゃないんだが
やっぱりすげー武将ってのは若い頃から
無茶苦茶武功立ててやがるんだなと改めて舌を巻いた次第
20歳そこそこで城主になって、統治をしていく
これは凄いことだよなと改めて思わされるのでありました
そのあたりも、統治とはどういうことか
さらりと書かれていて好感、説教臭くないあたりも実によくて
もう一度ちゃんと読み返してみたいと
久しぶりに思った良作であります

話題の仙石久秀とかもちょろっとだけ出てきたり
楢柴肩衝が出てきたりと、にやにやしてしまうのでありましたが
九州戦国をよくしらない私には勉強になったのでありましたとさ
しかし、知らないけど有名なんだろうという武将は
いくらでもおるのだなと感激してしまいますところ

ヱヴァンゲリヲン 破

2009-07-21 23:06:56 | ドラマ映画テレビ感想
見ました、この時代のEVA

そんなわけで、残念ながらど真ん中世代として
見てはいけないというか、序の時は
見ようと思う前に上映がオワっていたという体たらくでしたが
先日テレビでやってたのを見て
ああ、EVA懐かしいなぁと、そんな単純な気分と
ネットのそこかしこで、やたら滅法盛り上がっているという
あの感じにほだされた具合で
見て参りました、すげー恥ずかしかった
一人で、30超えて、アニメ映画を見る
いや、シネコンで「エヴァンゲリオン一枚」と言っている状態が
すげー恥ずかしすぎて、何してんだろうと
呟いてしまうくらいでありましたが
なかなか、面白かったのであります

これは個人差が出るというか、なんだろうかなと
感じたのでありますが、ネットで大反響というか
ちょっと異様なくらい盛り上がっているそれほどではなかった
これは多分、視聴者として老化してしまったせいかなと
思わないこともないのであります
なんか、目につくところが、ガキの頃と違うと
かっこいい言葉で取り繕ってみましたが
当時と違いますね、悲しいかな、色々意味のない論理的なところに
目を奪われてしまう愚かな感じ
使徒が例によっていっぱい出てくるわけですが
あれを一体破壊するために、どんだけ町を破壊してしまうのか
それを復興するとか、あれを準備するとか
そのあたりの予算はどうなってんだろうかな
その割りには、零号機直すような予算は出ないとかどうなってんだと

いらんところを感じ入ってしまったのであります
あのあたりは、ウルトラマンとかのノリなんだから
町の被害とかは考えたらダメなんだって
言い聞かせないとダメなあたり、悲しくなりました

と、私の反省はともかくとして
話の内容は随分とアタらしくて面白かったのであります
一人、完全に浮いてんじゃねぇかと心配していた
新キャラも、よくよく見てみると、明るくなったアスカみたいな
ポジションだし、元アスカ下僕としては
十分じゃないですかなんて、思ったり感じたり
その分だけ、妙にアスカが丸くなっているというか
より、普通になったのが、当時の下僕達がどう思っているのか
もう一度、下僕チャットを見たい気がせんでもなかったですが
ステキでありました
まさか、トウジとあんなことになんて

まぁ、ああなってこそのアスカ様という気持ちが
なくもなかったのでありますが
そんなことをおおっぴらに言うような相手もいなけりゃ
自分でもないとか、どうでもよいことに
右往左往しながら、それでもやっぱり
平成になっても加持さんはかっこいいなー
そして、加持さんと同じ歳になったけど
まったくもって、ああはなってねぇなぁと
頭をぼりぼり書きながら過ごすのでありました

近く、完結するということらしいので
なんとか、この感激というか、感動を忘れない内に
もう一度見たいなぁと思ったりなのでありました
早く大人にならないといけないだろうにな、まったく

水生植物園

2009-07-20 20:00:49 | 陶磁器を探す旅と名物
琵琶湖の湖畔にあります
水生植物ばかりを養育しております植物園です
長いこと滋賀におりますが、と
このあいだの琵琶湖一週の時にも書きましたけども
時期もちょうどいいし、最近趣味にしている
富貴蘭展もやってるとのことでもっちり見てきました

いや、ごめんなさい、完全になめてた

まさか、あんなにすごいスポットだとは
まったく知らなかったのであります
すげー、蓮の群生地が近くにあるとは知ってたんだが
群生て、まさか、あんなにいっぱいいるなんて…
すさまじい蓮畑にあっけにとられてしまいましたが
園内もすごいもので、温帯睡蓮と熱帯睡蓮だけでなくて
アサザとか、ガガブタとか、ちょっと
こまいけどステキな水生植物がこちらも大きなコロニーを作っております
こいつは見てよかった

300円という格安の入園料で
どんなもんかと、今、思うと
確かに広さはそんなにないし
この時期しか見所ないなぁとは思うのだが
それにしたって、なかなか感激でありました
生でみるロータスはすごい
あの花色は写真や映像では絶対に感じられない
ステキすぎるそれだと強く感動したのでありました

手早くというか、さらっと見て眺めるだけなら
1時間足らずで事足りるような内容でありますが
あの蓮群生地は2時間くらい
ぼおっと眺めていても、まるで問題ない
それくらいの価値があると思うのであります

たまに琵琶湖畔に蓮の実が流れ着いておるのですが
まさか、あそこから流れてきているとは思いませんでした
ちょっと真剣に感激しすぎて、うまく言葉を選べないのでありますが
ともあれ、なかなかステキなので滋賀に夏というか
今やってくるなら、あそこ行くしかないと
力強く書き留めておくのであります
くそう、もっと早く気づいておけばよかっった
あと二週間くらい早かったら、もっとすごかったかもしれない
すでに満開という具合でありましたし
昨夜のとてつもない雨で台無しになっておりましたが
それにしたって見事でありましたとさ

富貴蘭についてはまた別途語りましょう

天地人 天下統一

2009-07-19 21:03:48 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
見慣れているとはいえ、戦もなくというのか
ロケいっさいなしで、まさか小田原が終わるとわ…

そんなわけで、ある意味すごいなと
感心してしまったのでありますが
あの後、遠山さんはどうなったのか
そっちが気になって仕方ないのでありますが
さて、はしょられたというのか
すごい勢いで北条がやっつけられてしまって
いったい何をよりどころにして
あんだけ余裕をかまえていたのかが
さっぱりわからないまま
北条の言ってた兵糧の問題とか
どうやって解決したのか、なんであそこで宴会してたかとか
色々やってほしかったんだが
すべては栓のないことでありますね

しかし、今回はステキすぎると思ったのが
大道寺政重の生き様というか、いや
あの役者さんでありました
誰なのか、阿呆なのでわたくし知らないのですが
実にすばらしかった
なんといったらいいか、一人だけちゃんと戦国時代していたと
思わされてしまったくらい
ステキだと思ったのであります
あれで、景勝が黙って座っているだけ
いや、宇津井利家がいてもかまわない
残念ながら、主役の兼続さえいなければ
立派な戦国風景に見えたなとか思ったり思わなかったりであります

さて、このドラマでは時間の感覚が
さっぱりわからないのでありますが
このあいだ産んだ子供がいきなり歩くようになっているのはおろか
また新しい子供を腹に宿しててそれをスルーとか
なんと、どういうことなのかしらと思う次第
幸せそうだからなんでもいいかなとも思うのだが
なんともかんともであります

あと、伊達とからむときに
なぜに兼続はあんなに偉そうなのかがわからない
なんだろう、あの、不良と仲良くしようとがんばる
若手教師みたいな風情は
不思議だと首をひねりつつも
もっちり見ていってしまうのであります
あっという間に関ヶ原になりそうだな

天地人 北の独眼竜

2009-07-12 20:58:56 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人、とうとう楽しみだった
伊達政宗が登場したのでありました

松田龍平って、思ったよりも華奢なんだな…

ちょっと驚いてしまったのであります
なんというか、なで肩なのかしら
しかし、冒頭説明のあった、160cm内外の身長を考えると
いや、当時はそれが標準だったのかわからんが
意外とリアルなのかしらと、いらぬところに目を奪われた次第
ただ、演出はともかく、あのくせ者というか
反抗期の少年ぽさは伊達っぽいかもしれないなと
勝手なイメージと重ねてしまうのでありました
親父もよく日本刀ふりまわす役やってましたから(よくじゃない)
今後も時代劇にはちょくちょくでてほしいとか
思ってしまうのでありました

さて、それはそれとして
今回は、というか、ようやくなのか
家康の腹黒っぷりが板についてきて
ついでに、このあいだのプロフェッショナルにて
あの頭のコブは、わざわざ作ったものだったとわかったんだが
すっかり悪者として定着している様子
ステキでありますね、また遠山殿も
ちゃっかりでてきたりしてて、ある意味
大河ドラマというよりは、時代劇っぽくていいなと
にやにやしてしまうのであります

個人的には、与七が使っていた
あの垂れたというか、織部ではない、三彩みたいな器が
すげー気になったくらいでありましょうか
あの水指と茶碗はいいなぁ、ほしいなぁ
ステキなものをちゃっかり出してくるなと
にやにやしてしまうのでありました

佐渡はあっという間に平定されたし
相変わらず戦らしい戦はなく、
っていうか、もう、戦しとうないとか
ふざけたこと言う兼続にいらいらしつつ
今後も視聴していくのであります

田村はまだか

2009-07-07 22:33:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
田村はまだか  作:朝倉かすみ

久しぶりに普通の現代物小説を読みました
いや、普通のっていうのはなんというか
色々間違ってる気がするんだが
サスペンス、いやさ、謎解きのそれとかでなくて
ただ、淡々とした日常を切り取ったような
普通のお話、それでありました

正直、こういうタイプの小説は
初めてかもしれないと思ったのですが
すげー前に、藤堂しづこの読んだなと思い出したので
そのあたりはいいとしつつ
40をまたぐ男女が、小学校くらいのクラス会を開いて
なんとなし、「田村」という同級生をまちながら
その当時から、その時にいたるまでのそれぞれの思惑を
語ったり、思ったりするというお話
退屈といえば退屈だし、まだ私がその年齢じゃないから
どうともとれないといったらそれまでなんだが
みっちりもっちりしておりました

最初に「田村」について、あれこれとみんなが語るシーンから始まり
それによって、田村という人物がうすらぼんやりできてきて
次第にはやく、その田村がこないかしらという気分になって
合い言葉のように「田村はまだか」なんて
文章中に、いや、会話のなかにわざとらしく出てくるのであります
正直、それでまぁ、なんというかな、途中でげんなりしたというか
あうー、つまらない
なんて思っておったのでありますが、読んでいくにつれて
酔っぱらって誰かの話をしてるときって
思いの外こういうもんだよな、しかも
当事者には面白いよなぁと、ぼんやり傍観者として読むと
なかなか面白く、それぞれの妙な背景というか
どこかで、ロマンスめいた何かがあったというお話が
ひとつふたつみっつと重なっていき
なんか、どろどろして煮詰まった頃に「田村」が…

という小説でありました
最後の部分なんか、こう、どうしようもなくなった所に
大きな転換がきて、なんか、おお、どうしてしまうんだ
まさかそんなわけないよなと、オチにおびえつつ読んで
まぁ、ステキに終わると
個人的に、期待通りというか、予想通りとは異なる
ああ、それでいいんだ、そういう話じゃないとな
とか思うような展開でステキでありました
読後感が爽やかとか、すげー面白いことがあったなんてのは
まったくなかったのであります
やっぱり恋愛小説っぽいのはどうもな
なんて、頭をかきつつ、そういうのを文句でもなく
ぶつぶつ言いながら読むようになってしまった自分に

なんというか、登場人物の誰ソレをあてはめてしまうのでありました
もやもや感とは違うんだが、不思議な読後感であります

琵琶湖一周旅行

2009-07-06 23:16:17 | 陶磁器を探す旅と名物
琵琶湖近隣に住んで、早9年
初めての琵琶湖一周をやってきました
遅い、遅いよ俺

思ったのでありますが、とりあえず初めてということで
石山脇から湖西ルートを通って、最後瀬田でしめるという
ごくありふれたルート、渋滞等を考えると
夕方に湖西を走るのは得策でないということから
もちもちやったのであります
だいたい5時間くらい、距離も200kmくらい
ドライブにはステキで快適な内容でありました

琵琶湖近くに住んで、本当
随分長く経ったのでありますが
生来の出不精というか、引きこもり体質から
ほとんど近所以外のこと
いや、近所すらも最近よくわかってないんだけども
ともあれ、動き回らなかったので
一念発起して、一周してみたしだい
いやー、やってみないと色々わからないことが多い
そういうのをひしひしと感じたのであります

気が向いたら、追記でも書こうかしらと思うのですが
とりあえず、気付いた点としまして
・琵琶湖沿岸全てが開発されているわけではない
・湖西の道路は車線が怖い
・湖北は山だった
・福井が凄い近い
こんなところでありましょうか
特に最後の、まさか福井県が地図で見たら
あんなに近いもんだとは夢にも思いませんでした
つうか、海まですぐじゃん
実際はもうちょっといかないといけないんだろうけど
一日で海まで余裕でいけてしまうのかと
日本海という、個人的に縁のない海へのアプローチを覚えたので
今度はそちらにいってみようかと思うのであります

あとは、湖北があんなにういんういんしてる道だと
夢にも思わなかったこととか、
意外と開発されてないところ多いんだなぁ
というか、滋賀県て山多いんだなというのが
新鮮でありましたところ
この糞暑い時期なら、遭難することなく
ずいずいと遠出ができると思われるので
またやってみようと考えたのでありましたと
健全な日記をつけておきます

天地人 与六と与七

2009-07-05 21:02:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
かよの大活躍だけで、おなかいっぱいでありましたが
それはそれとして、なんというか
大名の話じゃなかったらいい話なのになんて
そんな感想をもってしまったあたり
まだまだな様子であります

というわけで、与七の右往左往ではないが
あのだめっぷりは、あれだと、名代にするわけないじゃんと
思ったりしてしまうほどのあれこれ
ああいう、仕事シーンうんぬんよりも
家に帰って、婿殿扱いされているときの
あのひどい有様もどうなのかと思ってしまったのでありますが
最終的に京都に残りたがったのも
あの家に帰りたくないだけじゃないのか?
そんな邪推をしてしまうような展開

いや、しかし、ああいう与七だったとするなら
小泉はあたりじゃないかと、つくづく感心したのであります
なんというか、昨年の尚五郎さんとためをはるくり
なよっとしておる男として十二分であったように思いました
ただ、歌うまいとか言われていたけども
なんか、頼りなさすぎて、つまんなく見えたんだが
まぁ、仕方ないのでありましょうか
いきなり、ちょっと習っただけで茶の腕が上がるとか
色々困った展開になっているのは目をつむるにして
茶の湯に与七が開眼したとなると
今後、利休のあれこれでなんかあるんじゃないかと
ちょっとだけ思ってしまうのでありました

と、まぁ、中身としてはあんなもん
父上にまた娘ができてるとか
父上がんばりすぎだろうと思ってしまったのだが
それはそれとして、来週、いよいよ
伊達がでてくると、それだけが楽しみで仕方ないのでした
ステキですね、予告見ているかぎり
本当はすごい不安でしたが、いい案配で
跳ねっ返り坊ちゃんぽくてよろしげと
思ってしまうのでありました

渡辺謙のを見ていないのでなんともかんともですが
新しい伊達を見せてほしいと願ってやまないのであります