新訳 走れメロス 作:森見 登美彦
阿呆な話でありました
腐れ大学生の日常を古典にならって活写した
そんな内容の短編集であります
特に表題作の走れメロスの新訳短編が、まぁ酷い、とてもひどい、
なんたる腐れ大学生かと、嘆きたくなるような
実に見事な詭弁的友情を描いていて
読み終えて、脱力を凄まじく覚える、実によいエンタメだったのであります
阿呆ばかりを書いているわけでもなく、
短編それぞれは、少しずつ重なりがあって
連作短編というでもないが、
少しずつ関係する人、というか、阿呆の数々が入り乱れて
なかなか楽しく読めるのでありますけども
特段の阿呆話であったメロス以外は、
ホラーあり、悲しみあり、せつなさありと
なかなか読み応えのある異なる内容ばかりで
飽きることなく読めたのでありました
個人的には、桜の森の満開の下がすばらしく、
この人は、やっぱり阿呆大学生を描くか、
ミステリアスとはちょっと違うが、
どこか通い合わないお姉さんを書かせると一等だなと
この短編の魅力に取り付かれたように
読まされたのでありました、実に素晴らしかった
女性のキャラクタもよかったし、内容が特に、
報われるというではない、
どうともならない破綻というか、フラジャイルな何かが見えて
とてもとても大切な読み物だったと
一人興奮したのであります
本当、こういうのが好きだなぁ、大学の頃にはまだ発刊されてなかったけど、
その頃に読んだら、傾倒しすぎて危なかったであろうと
自分の性癖というか、色々なものに
がっちりとマッチした、恐るべき短編だったのであります
いや、特に面白いというのではなく
本当、雰囲気だけなんだけども、この雰囲気が好きなんだな
というわけで、心行くまで
益体もない小説世界を堪能できる
よい短編集でありました
何か得るものがあるかといえば、何一つないが
楽しかったといえる、そういう娯楽小説なのであります
阿呆な話でありました
腐れ大学生の日常を古典にならって活写した
そんな内容の短編集であります
特に表題作の走れメロスの新訳短編が、まぁ酷い、とてもひどい、
なんたる腐れ大学生かと、嘆きたくなるような
実に見事な詭弁的友情を描いていて
読み終えて、脱力を凄まじく覚える、実によいエンタメだったのであります
阿呆ばかりを書いているわけでもなく、
短編それぞれは、少しずつ重なりがあって
連作短編というでもないが、
少しずつ関係する人、というか、阿呆の数々が入り乱れて
なかなか楽しく読めるのでありますけども
特段の阿呆話であったメロス以外は、
ホラーあり、悲しみあり、せつなさありと
なかなか読み応えのある異なる内容ばかりで
飽きることなく読めたのでありました
個人的には、桜の森の満開の下がすばらしく、
この人は、やっぱり阿呆大学生を描くか、
ミステリアスとはちょっと違うが、
どこか通い合わないお姉さんを書かせると一等だなと
この短編の魅力に取り付かれたように
読まされたのでありました、実に素晴らしかった
女性のキャラクタもよかったし、内容が特に、
報われるというではない、
どうともならない破綻というか、フラジャイルな何かが見えて
とてもとても大切な読み物だったと
一人興奮したのであります
本当、こういうのが好きだなぁ、大学の頃にはまだ発刊されてなかったけど、
その頃に読んだら、傾倒しすぎて危なかったであろうと
自分の性癖というか、色々なものに
がっちりとマッチした、恐るべき短編だったのであります
いや、特に面白いというのではなく
本当、雰囲気だけなんだけども、この雰囲気が好きなんだな
というわけで、心行くまで
益体もない小説世界を堪能できる
よい短編集でありました
何か得るものがあるかといえば、何一つないが
楽しかったといえる、そういう娯楽小説なのであります