CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】人生逆戻りツアー

2016-11-30 17:44:11 | 読書感想文とか読み物レビウー
人生逆戻りツアー  作:泉 ウタマロ

なんと形容したらいいのか…
小説というか、物語というか、
とらえどころのない読み物でありました
読み方によっては、新手の宗教書かしらと思うような
不思議な哲学観が披露される内容で、
この手のものは不得手なのもあって
しっくりこなかったのでありますが、
それでもなんだか、最終的にはいいお話でしたと
思えたようにメモっておくのです

どうも、斜に構えて読んでしまったために
宗教観があわないというか、なんだろうかな
違うなぁと思ってばっかりだったので
そういうことじゃなく、もっと前向きにというか
生きることについて正直になろうという
それがメッセージであると
まぁ、気付いていたけどもそれもまた
それぞれよねなんて、醒めた感じで読んでしまい
なかなか乗り切れなかったのでありました

ずっと我慢したまま死んでしまった男が、
その人生を振り返らされ、そのときどきに
煌くような何かがあったというか、
我慢せずに、心のままに生きていたら
素晴らしいことができた
その片鱗と、何かを見せるという
まぁそういうお話だったわけでありまして
ファンタジーというでもないけど、
そうだったら面白いよなと感じたるところ

これを読んで、そうかと殻を破るような
強い何かが眠っていると
読んだ感想がまったく違うんだろうと
これまた、よろしくない読み方をしてしまったのであるが
このひねた心が、あかんなと反省もするのであります
ここに描かれていたものが発露するには
もう少し転生なり必要だと感じたわけである

台灣縦断旅行記 25 春秋閣と五里亭と啓明堂

2016-11-29 21:15:27 | 台灣縦断旅行記(2016)
続いて目指すは、五里亭であります


遠景より眺め見る
このとき5月ですが、すでに蓮が咲いているという暖かさ
さすが高雄、南国であるな


近づいていきますと、まず手前にある春秋閣に到着
龍とそれに乗った女神の立像があり、
これまたえらい迫力で写真を撮りまくる
正直、龍虎塔と、玄天上帝しか知らなかったので
こんなモニュメントがもう一つ
しかも相当の大きさで存在するなど驚きだったのであります


この龍の口から中に入ることができまして
胎内を移動、反対側まで抜け出ると
五里亭への道に繋がるという具合であります、
左右には塔があるんだけども、多分展望台だけなのでスルーして
龍の口内に早速突入


中には、またしてもと言っていいのか
壁画に仙人がうろうろしている具合でありまして
このあたりは中華圏の歴史というか伝説に精通してないと
どうもよくわからんのでありますが
神様なのか、仙人なのか、武将なのか
様々なそれこれが描かれています、割と絵がテケトーなのはご愛嬌


とりあえず龍から抜け出して、橋を渡っていきますと
到着したのが五里亭であります
中華趣味の立派な建物で、貴人がここで月でも見てたのか
今は観光地の展望台でしかないけども
とりあえず登ってみたりする、特に何がということもない


五里亭から、戻る道を眺める
中央の天女か女神の背中が凛々しいのでありますが
その向かいに、とんでもなく大きなお寺さんが見える
何回も昇り降りするのしんどいなと思ったりもするが、
この大きさは見ておかないといけないだろうと
重い足をひきずるように道を戻るのでありました

ここで、さしたる話でもないが現地イベント発生
写真を撮っていると陽気な感じの東南アジア系の若者が近づいてきた

若者「ニーハオ」
私「ニーハオ」

明らかに中華系じゃないけども、私と同じ程度の中国語知識なんだろう
完全に俺を現地の人間と勘違いしているらしく
あれこれと身振り手振りされつつ、なんかわからんうちに
一緒に記念撮影したのでありました

若者「シェーシェー、サンキュー」
私「プークァーチ、マイペンライ」

などと、さっき覚えた言葉に、確かタイ語かなんかで
問題ないとかいう言葉だったと思うんだが付け足したりして
なんか、笑顔で別れたのでありますが
やっぱり顔平たい族の区別はつかんよなぁと
思わされた次第であります、閑話


そうこうしている内に、啓明堂到着
見ての通り、とんでもなく大きなお寺さんであります
門前に屋台がいくつか出ているなど、
活気もあってステキという具合でありました
果物を青果売りしてたんだが、流石に買えないというか
食べきれないと断念、惜しいことをした



中は例によって例のごとく
ほかと代わり映えしないというと叱られるけども
いつもの派手やかな仏像神像のオンパレードでありました


立派なお寺だったようで、こういう壁の細工なんかも綺麗で
見ごたえは十分であります
このほか、石柱に掘り込まれた龍とかが凄い精巧で
恐れ入ったという感じでありました


龍の池があった
豪華な噴水でありまして、相当に立派な場所だと感心
十二分に堪能して、いよいよ最後のモニュメントにして
最大の関心、龍虎塔を目指します

【読書】ラム・ダイアリー

2016-11-28 21:01:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
ラム・ダイアリー  作:ハンター・S・トンプソン

これまた、特に知らないままに読んだのですが、
作者は著名なジャーナリストなんだそうで、
アウトローというか、ニュージャーナリズムというものの急先鋒、
そして、そのまま自殺して果てたという
相当にストレンジスメルな人だったようで、
その若かりし頃をモチーフにしつつ書いた小説だそうであります
映画にもなっていたらしく、
そこそこ見られたけども、評判は芳しくなかったと
今さっき調べてわかったのでありました

小説としては、ちょっと読み終わって
これはなんだったんだろうかと、なんというか
もう、ひとつもふたつも理解できない具合で
確かに、青春小説というくくりだったら、
らんちき騒ぎめいた生き様、さほどに若くもないが、
その最後の火みたいなのを見せたように思えて
なるほどなと感じるところはあったものの、
どうにも、話の主題というか、何がどうしたというのが
私には合わなかったようで、ちょっと残念でありました

でも、読み終わって、なんか
腑に落ちるというか、まぁ、なんだかんだ
面白かったかもねと思わされたんだから
海外の小説はわからんもんであります
何が面白かったとかではなくて、雰囲気が堪能できたというべきか

プエルトリコといういわくありげな土地で、
潰れかけた白人のための白人新聞社に、
運よく拾ってもらえた記者崩れというか、くず記者が主人公で、
この新聞社にいる、ろくでなしたちとつるみながら、
毎日酒をあおり、ジャーナリズムに何かしら矜持めいたものが
あったりなかったりしながら、
まさに日を浪費していくように
すりつぶしていく様が描かれていて、いやはや
その当時は本当にこうだったのかもなぁと
アメリカの恐ろしいところというか、
退廃を見られたように思うのでありました

後半というか、全体にわたって
淡いラブロマンスというか、いや、そんな高尚なものではない
でも、男女の出会いと別れがあって
この部分だけは、何か情景が違うような
不思議な気持ちにさせられて
面白いといっていいのか、これが青春という情景かしらなんて
かっこいいことを感じたりしたのでありましたとさ
凄いジャーナリストなんだろう

真田丸  反撃

2016-11-27 20:48:44 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
タイトルは、色々な要素を含めての反撃だったんだろうけども
女の戦い的な題名が相応しい内容でありました

比較するのもアレながら、
たぶん対比になってたんだろうと思われる
お兄ちゃんのところの女の戦いと
信繁のところの女の戦いが
東西の明暗が逆になっているというのが
ステキでありました
いや、お兄ちゃんのところは別に西が勝ったわけでもないのか
ともあれ、あのくだりは声を出して笑った

役者がそれこれというよりも、
あの話のくだり自体がずるいという作り方で
まぁ見事でありました
妾でもないが、あのあしらいの上手さと
京都っぽさが、これでもかとあいまった感じが
本当にずばぬけて素晴らしい
あまりにもテンプレ通りすぎて
これはこれで、文句が出るだろうなと
想像にたやすい感じではありましたが
見ごたえというか、面白いシーンだったと思うのであります

その笑いを見せておいてからの
暗い話題というか、完敗する大坂方の談判が
酷い、あまりにも酷い
これもまた、テンプレ通りだなと思うところなんだけども
あんなおばはん居るよなぁと、
大蔵卿がここのところ、悪役を引き受けてくれているので
大変面白い具合でありました
有楽斎に何かあるのかと思ったけども
お咎めなしというか、そこは何も問われないままで終わるのかと
物語上もやっとしたけども
仕方ないところで、その分の憎悪も大蔵卿がもっていく様子が
なかなかステキでありました

というか、あの生々しいやりとりというか
実社会であるな、ああいうことというのを
ありあり思い出させられたので
日曜日の夜にやるななどと
思ってしまったり

ともあれ、楽しんだのでよしとして
いよいよ最後へ向かうのであります

【読書】俺は、中小企業のおやじ

2016-11-26 18:47:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
俺は、中小企業のおやじ  著:鈴木 修

かのスズキを大きくした婿殿社長の自伝であります
昭和の商売人という感じが、生き生き描かれていて
読んでいて、非常に楽しいというか
働く気力をもらうような気分でありました

典型的なワンマン社長で、相当な豪腕であったろうと
読むだけで伝わってくるのでありますけども
実際成功をしていて、また、失敗した内容にも
細かく触れて、それでいて、反省が言い訳がましくない
これは失敗でした、今度からそうならないようにと
その勉強代であったと割り切って書いているところが
凄いなと尊敬してしまうのであります
なかなか、こうはいかないと思うのが
凡人であろうところだろうか

ちょうどよい時期であったと
評することもできたのかもしれませんが、
その時流にのって、大きな仕事をやってのけているというのが
やっぱり凄いところだなと、語り口の軽妙というか
ざっくばらんさが、題名の通り、中小企業の社長という具合で
こういうメンタリティがなくなると
大企業病になって、大変であると危惧しているのが
印象深い一冊でありました
人間かくありたいとまではいわないが、
鑑とすべき内容でなかろうかと、昭和っぽさに惚れるのであった

スズキを救ったというか、名を知らしめたアルトという名車を世に出したと
それだけでも十分だと思われるのでありますが、
それ以外にも、チャレンジと失敗と、とられて取り返してを繰り返しが
素晴らしいと感じられたところ
個人的には、工場視察をして無駄を見つけて改善するくだりが
凄い好きでありまして、お金に対する考え方といったら簡単だが
コスト意識と昨今ではいうのであろうそれが
骨身に沁みている考え方というのが素敵でありました

職人ではないけども、職人肌のようにも思える
昭和の日本人の典型のような人物が浮かんできて
なんとも、読んでいて楽しかったのでありました
凄い人だと思うのだ
スイフト買ってしまいそうになるわい

【読書】フランダースのイモ!

2016-11-25 18:55:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
フランダースのイモ!  作:山口 潔子

フランダース人と結婚した女性が描く
様々な生活ギャップを紹介した本でありました
肩肘はらずに読めるので、よろしい一冊だったと思うんだが
思いのほか読むのに時間がかかったのであります

内容は、フランダース人の旦那さんとの生活について、
また、フランダースという国、その家族、ヨーロッパ全般からアメリカまで、
そして、今は香港に異邦人のまま住んでいるという
なかなか、ひとことで説明できない身の上での
様々な生活に関する話が出てきて
素直に面白い、興味深いといった具合なのでありました

特に、これがという凄い話が出てくるのでもなく、
ともかく、フランダース人とは食生活がだいぶ違うと
ここについて、大半が割かれていたのでありますけども
朝から甘いものを食べないといけない、
凄い長い時間かけて食べる
物凄い量のバターだとか、油だとかつかったものを食べる
でもそんなに太ってないなどなど
女性ならではの内容ながらも、
読んでいると、なんだか旨そうであるなと思わされる
ステキなそれこれが出てきて
堪能できあるのでありました

ベルギービールについても少し触れられていましたが
それよりも甘いものというところで
ワッフルが実は数種類あるという話やら
チョコレートの種類というか、使い方が尋常ではないとか
日本じゃ想像もつかないというか
土地に根ざした食文化について
きわめて興味深い内容を知ることができたように思うのでありました

あとは、厳格な地域性というか、
かたくななまでの食事文化が醸成されているようで
これによって、固有のコミュニティというか
共同体、フランダース人という矜持が守られているのだなと
思わされたりしたのでありましたとさ
日本食がどうしたというのも楽しいが
よその国の食文化というのは、これもまた楽しいのだと
思わされるのであります

台灣縦断旅行記 24 元帝廟北極亭の玄天上帝

2016-11-24 20:50:12 | 台灣縦断旅行記(2016)

とうとう、到着、北極亭
いかにも高雄に来ましたという気分が
いやおうなしに盛り上がるわけであります

ところで北極亭ってなんだ
そんなこと知るはずもなく、また調べるはずもなく
なんかよくわからんが、立派なもんだろうと
ここのメインであります玄天上帝に向かいます
そう、この帝も何者なのかまったくわからん
わからんが


この迫力であります
きっと立派な神様に違いない、いや、実在する人なんだろうか実わ



あまりの興奮に似たような写真をいっぱい撮ってしまったので
乱雑に並べてしまうわけでありますけども
大変大きな神像であります
そして当然のようにこの神像そのものが塔といえばいいのか
建造物になっていまして、彰化の大仏と同様
中に入れるのであります


おししのバックショット
おししと書いてみたものの、顔は龍でありまして
いったい何者なのか
ひょっとすると麒麟なのかと思ったりしたのですが
こいつもまた、雄雌がわかるように作られていました
すっかり、こいつらを尻から見るクセがついてしまった
変態か


まさかのおみくじマシーン
いまどき日本の神社でもそうそう見ない、
いや、そもそも神社じゃ見ないもんだけども
おみくじを出してくれると見えるおもちゃというか
ゲーム筐体であります
もう一つ金の卵を産む鶏のものもあったんですが
なんというか、非常に昭和っぽくてステキと思うのである


内壁の天女
中は、よくあるお寺さんと同じようなつくりになっていまして
当然のように上に登れるのでありますが、
外を眺めるようなところはあまりなく、神像や
この写真のような壁画がそこかしこにあるので
そいつをあれこれと見てまわるのであります


ご神体
おそらく本尊、いや本尊という呼び方が正しいかわかりませんが
玄天上帝の中にある、玄天上帝であります
正直、さほど中身について何がということもなく、
また観光客が多いので、あっちこっちと写真撮ってまわるのも憚れまして
ほどほどでここを後にするのでありました


上帝側から見た、護安宮
こう見てみると、結構高い建物だったんだなと思わされつつ
もちもち歩いて、次の建造物へと向かうのである
なんだろう、この感じがあと3回くらい続いてしまうんだが
読んでて面白いだろうか不安だけども続くのであります

【読書】聖女の救済

2016-11-23 20:17:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
聖女の救済  作:東野 圭吾

久しぶりに東野氏の小説であります
しかもちょと古い、母から借りた本なので仕方ないのですが
読みやすい、そして面白いと、
大変楽しく読み終えたのでありました

終わってから、ちょっとこのトリックは無理がないか
いや、無理じゃないかと思ったりしてしまったんだが
ガリレオ先生だし、まぁいいかなどと思ってしまうのであります
もっとも、最後の部分は勝手に読み間違えていまして
最終的にアレがなにして、どうだというところが
あったりと、なんだかんだ、推理小説を堪能できたのでありました
うっかりネタバレしてしまいそうで
危ないな推理ものは

順序だてて読んでないというか、
そもそも、ガリレオ先生を2作くらいしか読んでないので
なんで今、刑事さんと仲が悪いのか
よくわかっていないのでありますけども
そういう出だしから、よくできた女性刑事の登場というか活躍が
なかなか新鮮でステキでありました
ほどよく真実に近づいていく感じが
ある種のカタルシスをもってやってくるので
読んでいて本当に楽しい

もっとも、今回のは相当に難しいというか
それって本当に、その話で全部詰んでるか?と
読みながら思ってしまったトリックだったので
本当に終盤まで解けないというのはステキなのでありますが
コロンボよろしく、犯人がわかっていてからの推理なのに
ひょっとしたら、本当にこの人犯人じゃないのかも
なんて思ったりしてしまうなど
なんか、新しい楽しさがあったように
読めたのであります

そんなわけで、まずまず楽しんで
わかりやすいヒントの提出と拾いが堪能できて
満足しましたというお話でありましたとさ

【映画】この世界の片隅に

2016-11-22 15:16:35 | ドラマ映画テレビ感想
いい映画だった…

あんまりあれこれと語るべきものではないなと
見て感動したという、それだけで十分だと思えるんだが
書いておけば、もしかすると宣伝の一助になるかもしれぬと
考えたりするというのも、なんだろうか
すっかりやられているわけでありますけども
大変いい、映画だったと感じたのでありました
ものすごく人に薦めたいというのとも違うんだが、
これはいい映画だったと、素直に声に出しておきたい
そういう気分になったのであります

いくつも語りたいことがあるわけなんでありますが、
だらだら長くなりそうなので、
箇条書きめいて、乱雑に書き連ねていこうと思うのであります

まず、映画としては、戦争ものなのに
明るいといっていいのか、笑うところもたくさんあって、
悲しいところも、辛いところもあるんだけども、
とても気持ちがいい作品だったと思うのであります
おっさんになったんだなぁ…
泣かされる映画かと思って身構えていましたが、
ずずっと感動するけども、涙腺が崩壊するようなそれではなくて
いや、思い出していくと泣けてくる気がしてならんのだが
そこまで、どん泣きさせられるわけでないのもよかった

かつて、こんなに積まされる戦争ものは見たことないなと
物凄く衝撃を受けた、でも、ふわっとやってくる衝撃で
頭を殴られたようなというのではない、
たぶんこれを感動と呼ぶんだろうと思うのであります
見終わるまえ、見ている間に、
ああ戦争ってやだなぁ
なんて、するっと思わされる感じが、あれこれと
道徳だの、なんだのと下手な味付けのない感じで届くようで
まぁ、立派だと感じたのであります
深い海に落ちたような感動でありました
朝ドラで、こういうテンションの戦後戦中を見たいなぁ

ほわっとしたキャラクタみんながよかった
特に主人公のすずさんの存在がとてもとてもよかった

このすずさんの声をあてた「のん」がまたとてつもなくよかった
最初のうちは、ああ、この声懐かしいなんて思わされたけども
すぐに、完全にすずさんだったし、演技が素晴らしく上手かった
絵と完全にシンクロしたというか、はぇー、みたいな
ちょっとした吐息というか、言葉ではない何かみたいなのを
全部捕まえていたと感じたのであります

話はかなり駆け足に感じたけども、
下手に無理やり説明したりしないというのがまたよかった

音と演出がとてもよかった
大砲の音が、どうも本物を撮ってきたんだそうだけど
ぽんぽんと、爆ぜる音で続くのが、
防空壕で爆撃に耐える恐ろしさが、
目をつぶって、口あけろー、耳ふさげー
これを本当に思い知らされたというか、あのシーン凄かったと
今思い返しても、怖いと思われる内容でありました、秀逸すぎた

と、書いていけば、思い出せば、あれこれといたらせるに続いて
どんどんいいところが思い浮かぶようで
なんだろう、凄いこの映画を好きになったんじゃないかと
そう思っている次第なのでありました

言葉が大仰になってしまうのは本懐ではないのだけども
語りすぎてしまう、魅力がありました
人間ドラマだったなぁ

【読書】競馬の終わり

2016-11-21 17:51:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
競馬の終わり  作:杉山 俊彦

SF小説でありました
てっきり、競馬人生を語ったエッセー的な本だと思ってとったけども、
小説、しかもSFかよと、面食らってしまったのでありました
読み終えて、なんだろうかな、難しいといっていいのか
どうも自分には知識が足らなくて
うまく読み進められなかったと感じた一冊であります

内容は、近未来を舞台にして、
日本がロシアの占領下におかれて、
あれこれとSF的な統治が行われていくというところ、
この中で、競馬というか、産馬が日本の産業として
世界競馬において、極めて重要な地位をしめることとなってというか、
ともあれ、競馬にまつわるお話を
つらつらと進めていくものでありました

どうも競馬に関する素養が皆無だと、
わかりづらいというか、それを説明しようとする文章が
これまた、完全に説明的すぎて読みにくいと思えてしまって
読むのに非常に疲れたのであります
いっそのこと説明もなく、大きなレースだとか
そういう感じでやってくれたらよかったんだろうか
わからんのでありますけども、
大きなレースにかける、馬を作る人、育てる人、買う人
そして賭ける人とかが、あれこれと狂騒する様が描かれていて
興味深い部分も見られたのでありました

オチは早々に読めてしまう具合でありましたが、
そこが本懐ではなく、競馬、とりわけ
サラブレッドのブリーディングという所業が
SF的に描いていても、今とおそらく
さして換わらない残酷さをもってんだということが
わかったような、そんなこと言ってないのか
判断つかぬまま、読み終えたと
そんな按配でありましたとさ

真田丸  砲弾

2016-11-20 20:43:49 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
いい塩梅でというか、本当によくできてるなと
脚本に感心しきりでありました

自分の言葉によって、自分が縛られるという
茶々、信繁、秀頼の間で行われた
一つずつタイミングのずれた約束事というのが
脚本家の得意分野というか
見事だなぁと、ほれぼれ見入ってしまったのでありました
さして、楽しいシーンではないから
忸怩たるではないけども、気持ちよく見られてはいないんだけども
これはこれ、この感じが
秀頼の優柔不断を招いたというか、史実のそれこれに
近づいたなぁと思わされるのでありました
上手い、けど、見とうなかった
やっぱり今年も大坂がまけるのか

どこで出てくるかなと待っていた
行方不明だった叔父様も無事出てきたけども
特に必要がないんじゃないかと思わなくもない活躍で
ちょっと残念でありましたが、
あれも含めて、徳川方の真田の動向が
なかなかステキに見えたのでありました
出浦殿は元気だな本当に

あとはきりちゃんが、すっかり立派になってというか
まぁ、役者が一緒のうえに、特に老けメイクする必要がないので
いまいち、その年齢がよくわからん感じなのが
残念しきりでありますが、
40過ぎてるし、あれくらい図太くなってても
不思議じゃないのかしらねと思ったりして、
この物語の中で、きりが生き残るかどうかは
一つ大きな興味だなと思わされるようになってきたのでありました
なんだかんだ、生きて欲しいと思ってしまうから
脚本家は殺すかもしれませんな(酷い)

そんなこんなを思い描きつつ
残り数回、楽しみに待つのでありました

【読書】アイデアのちから

2016-11-19 18:45:18 | 読書感想文とか読み物レビウー
アイデアのちから  著:チップ・ハース

ビジネス本というでもないですが、
非常に含蓄の深い、面白い本でありました
アイデアをいかにして相手に伝えるのか
その勘所をまとめていた、考え方の本というよりも、
伝え方の本という様相でありまして
人の記憶に残る話とは、どういう仕組みになっているか
それを紐解いていて、大変有意義な読書となったのであります

日ごろから、勘所が悪くて、話が長いという
よろしくない癖をもっていますので
これこそがと思ったりもするのであります

単純で
意外性があり
信頼でき
精密であり
感動がある
物語である

この6つの勘所によって、人の記憶に残る優れた御話になる
なるほどなぁと、ここに至る実例をいくつもあげて
大変納得のできるつくりなのでありました

ただの説教本の類と違うのは、
検証に重きをおいた部分が多分にあるところで
嘘の話でもなぜ語られ続けるのか、
一生懸命要点をとらえたレジメはなぜ覚えられないのかと
非常に興味深い、それあるなぁということについて、
上述の点なんかもふまえつつ
いかに面白くない話をして伝えられていないのか
あまつ、伝えようとした内容すらも入れ替えられてしまうのかという
都市伝説の検証にも似た様相があって
まぁ、なんとも面白いのでありました

個人的にステキと感じたのは
ホームズが「基本だよ、ワトソン君」などと、一度も言ってないという話で、
いかにも言いそうというそれが、どう醸造されたのかというところが
面白くてたまらんと感じたのでありました
こういう思い込みを催す、うまいことミスリードさせるような話は
大変面白いなと感じ入った次第でありました

ビジネスに利用しようという
下心のある話では当然ないので、
ちょっと使ってみたいという気分になって
素直に勉強しようと思えたりもしたのでありますが
反面というか、これを使うことで
的確に何かを伝えるようになれるんだろうけども、
こればかりが上手くなることで、
どうにも中身のない人間にもなってしまいそうだと
自分の性格をふまえると、手放しで喜べる知識ではないなんて
勝手なことを思ったりもしたのでありますが

久しぶりに、頭を使って面白い内容の本だったと
思うのでありました

台灣縦断旅行記 23 蓮池潭を歩き護安宮へ

2016-11-18 19:46:43 | 台灣縦断旅行記(2016)
さて、いよいよ蓮池潭(リャンチータン)めぐりを始める
気合を入れて踏破を意気込んだのでありました
何せこれのために、体作ってきたというか歩き込んできたからな


まずは全体地図を確認
じわじわと南下していくため、一番近い北極亭を目指します
湖からその大きな建造物は見えているので
迷子になるということが、あるはずもなく
意気揚々と歩くのでありました


天府宮
道を挟んで向かい側にありまして、まぁ遠巻きから写真撮るだけにする
そこそこの大きさで、非常に興味そそられるものがあったんだけども
この先、こんなのが山ほど出てくるだろうとスルーしたのであります


紫玄宮
こちらもスルーしたお寺さん
先ほどのところよりも、さらに小さいというか
ちょっとした集会所みたいな雰囲気でありまして
お参りする何かがあるのかどうかもわからない感じであります
歩いているルートは、湖すぐの道でありまして
その間に車が通れる道があり、その向い側にお宮さんが点在しています
結構な交通量ということもあって、
身の危険をおかすほどのこともないとスルーしたわけでありますが
そうこうしている内に、いよいよ北極亭が近づいてきた

さて、いきなり突入しようかと思ったのでありますけども、
つと、反対側に並ぶお寺シリーズに、ひときわ高い建物を発見する


護安宮、看板は護安寺って書いてあるけども、
たぶん、宮と寺は同じ意味なんでしょう(嘘くさい)
この上から、玄天上帝を撮影したら、なかなかステキじゃないかしら
我ながら、なかなかよろしい思いつきだと思うのだが、
一階の床が凄い綺麗で、これは靴を脱いで上がるものなんだろうかと考えあぐねる
すると、見かねたようにおばちゃんが近づいてきて

おばちゃん「中入ってもよいよ、上の階も入れるよ」

なんと日本語で喋りかけられる、やった、とうとう日本語を話す台灣の人に出会った!
流石高雄だぜ、日本語通じるぜ!
と喜び勇んでしまったのでありますが、片言ながら、
あれこれと世話を焼いてもらって、案内されないとわからないエレベーターを教えてもらう

私「多謝(とーしゃー)」
おばちゃん「不客気(ぷーかぁちぃ)」

と、心温まる交流をしたわけでありますが、
個人的にもっともテンションがあがったのは、この「不客気」でありまして、
意訳では「気にするな、いいってことよ」みたいな感じで、
感謝の返答に使うものなんだが、とある中国語会話動画で勉強していた際に
これを地の底から響くような低音で「ぷーくぁあちぃ」と現地の人は言う、
などと解説されていたんだが、まさにその通りの発音で感激してしまった
うなる低音というか、あんな声出せねぇよという感じで
おばちゃんのどこにこの声がしまわれていたのかと
惚れ惚れするバス声に、手を振ってお寺の中へと入ったのでありました


観世音菩薩像、ありがたい仏像がおわします
中はたいそう立派でありまして、ありがたい仏像がかなりの数おわします
3楼になっていたと思いますが、各階に立派な仏像がありまして
一階は大きな空間が切ってありまして、仏像が曼荼羅のように配置されていました


透明なストゥーパまである
中に何か入っているように見えるので、ちゃんとした仏舎利なのか、
それとも違うものなのかはわかりませんが、
極彩色と電飾、派手派手な感じが
仏教なのにいかにも台灣という感じがして面白かったのであります
なんせ、発光ダイオードで光ってるからな
日本のお寺じゃ見ない装飾である


千手観音
この仏像がまた造型が見事でありまして
あまりのありがたさに想いっきり拝んできたのである
迫力というか、いや、圧倒されたのでありますな、まだ新しいのかもしれない、凄い綺麗だ
さらに上階へと進むと、いよいよ屋上といえばいいのか、
テラスに出られるところを発見し、そちらへ向かう


テラスから屋根を見る、ちゃんと卍が描かれている
かなりの高さで、これもまた見事だなと
幸い雨が止んだということもあって、急ぎ、本来の目的地である北極亭を眺める


遠くに見える玄天上帝
もうちょっと迫力ある絵がとれるかと思ってましたが
カメラに限界があると痛感しつつ、とりあえず角度をつけて撮影できたのでよしと
ほくそ笑むのでありました、実際凄い大きいのだ
眺め見ると、またテンションがあがるものであります
歩きつかれるということがない


お宮の中の玄天上帝
ミニチュアというと失礼にあたりますが
お宮にあった神像であります
この神像をそのまま建物としてかたどった、大仏ならぬ、大神に
いよいよご対面とあいなるのであります

【読書】29(ニジュウク)

2016-11-17 22:41:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
29(ニジュウク)  作:杉浦 昭嘉

題名の通り、29歳のうらぶれた男性の一年を描いた
モラトリアムの終焉というか、むしろ永続みたいなことを
もやもやと書いた小説でありました
なかなか面白かったんだけども、
物凄く感動するという類のものではなかった

見習い映画助監督といった、
非常に脆弱な立場で29歳という時間を過ごして、
貧乏生活にかまけ、風呂代わりに
卒業した大学のシャワー室を無断借用して
日々を送るという、とんでもない話なわけだけども
それなりにといっていいのか、
まさにその人なりの人生が、生々しく描かれていて
うらぶれたというか、どうにも、
情けない人生模様が見事でありました

出会いや、別れ、他人との比較や不安といったものを
ごたまぜにしつつ、はたから見ると
大学生の延長にしか見えない、いわゆる、
モラトリアム期間を過ごしていく姿、
その間に、少しくらいは成長しているような
当たり前のようなといった、
ある種リアルな生き様が面白いような、
共感とは違う、あるなぁという感触を覚えたりして
読み進められたのでありました

最終的には、結局その程度かよと
思わなくもないけど、自分でも確かにそうなるかもという
安っぽいというと人聞きが悪いんだが
情にほだされる様をみながら、
モラトリアムが終わったかのような、
あるいは、モラトリアムだと思っていた世界が
そのまま、現実で永遠に続いていくかのような
ふんわりしたラストで〆られて
楽しめたという気分のまま、読み終えられたのでありましたとさ

何かを得たり、どうとかという小説でなかったのだけども、
人によると、これはつまされるものがあるんだろうか
なんて、考えてしまったのである

台灣縦断旅行記 22 新左營から高雄孔子廟

2016-11-16 13:58:31 | 台灣縦断旅行記(2016)
彰化から、高鐵台中へと移動して高鐵に乗って新左營まで移動します


新左營車站
凄い広くて綺麗な駅でありまして、
行った時点では高鐵の南端の最終駅であります
有名な高雄地区への玄関口になっていまして、
ここから、高雄観光をスタートさせます
手前に写っている金鎖(キングサリ)の木と花が
そこかしこで咲いているのが衝撃である、こんなにたくさん初めて見た

とりあえず歩いて移動開始、残念ながら地図が手に入らなかったので
相当おっかなびっくりで、確かこっちのほうだったという
あてずっぽうで移動しつつ(方向音痴であるが、気にしない)
大きな森みたいなものをいくつかやり過ごす
目指すのは、観光名所の蓮池潭
サイクリングロードやら、ジョギングコースやらの看板が見えているので
おそらく間違いないと思いながら、心細くも歩みを進めれば


高雄孔子廟を発見する
蓮池潭の北端に位置していまして、
まぁ孔子廟発見する頃には、間違いなくここが蓮池潭だと
安心していたのは、地理的にも明らかでありますが
とりあえず喜び勇んで突入するのであります

つい先ほども、彰化で孔子廟を見てきたばっかりだというのに
あれこれと物色を始めてみる
彰化のそれよりも大きいという印象がありまして、
人影はまばらながらも、観光客がちらほら見えます


中に展示されていた、台灣全土の孔子廟マップ
そうか、まだ行ってない孔子廟がこんなにあるのか
というか、そもそも台南行きそびれてるしなあ
などと反省しつつも、割と全部回るのいけそうじゃないか?なんて
考えてしまったりするのである
どうせなら、御朱印みたいなのをやってくれると
行く甲斐ができるんだけどなぁなどと思う


孔子が使っていたというか、ゆかりの物品
何か関係するのであろう物体が展示されている
なぜ笙があるのか、これって中華圏の楽器だったのか…
レプリカで展示されていまして、ちょっとした学問の教練所という雰囲気も
いい塩梅で作られていました
中国のドラマで見たことがある気がします


例によって位牌だけ飾ってある孔子様
もしかすると、これは孔子様の額じゃないかもしれませんが
ともかく、この単体のものと、三つの位牌が並んでいるものと
いくつかの廟の中に祀ってあったので
ありがたくこうべを垂れてきたのでありました

高雄だから特別に何かあるというはずもなく、
同じような、いや、同じ建物だなと確認だけして
さっさと先を急ぐことにします


立派な橋があったので、そこから門構えを撮影
あの門のさらに奥が孔子廟でありまして、
やっぱりここは敷地が相当に大きいと感じるところ
この反対側が蓮池潭になっていまして
いよいよ、その西側をくだっていく旅に挑むのであります


目指す様々な建造物たちが見える
蓮池潭西側にあるモニュメントというと語弊があるんだけども
超有名な北斗の神様やら、龍虎塔だとか
そういったものが見えていまして、
なんというか、ものすごくテンションがあがってきたのであります
写真だと近そうに見えますが、遠近感が死んでいるだけで
実際は南端まで2kmくらいあるはず

さぁ、歩くぞ