CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】藤子・F・不二雄SF短編ドラマ

2023-06-30 20:55:14 | NHK大河ドラマ感想
NHKよるドラ枠で、以前の星新一シリーズと似たものとして放映されておりました
小学生時代にドラえもんでがっつり育った世代としては、
これは大変楽しみと観たわけだけども、地上波分を見た感想としては、
この作品群は、やっぱり、漫画として完成しているものなんだなと
その実写化の難しさがよくわかった内容だったように思うところ

ドラマとして面白かったかと言われると、
「定年退食」と「メフィスト惨歌」が凄いよかったが、
他のは、いかにも漫画を意識しすぎていたのか、
むしろコントに近いのではと思うようなところもあって、
実写化の難易度の高さがうかがわれたように思うのでありました
原作をちゃんと読んだかと言われると、そこまで読んでないので
うろ覚えの味方になってたけども、それにしても、ああこのシーン見たことあるという
異常なまでにそこを綺麗に再現しているところが多々あって、
そうじゃないところも、いかにもF先生が書きそうな構図というか
シーンとキャラだなと思わされるところもいっぱいで
その意図がものすごく伝わってくるから、いいドラマ化だとも思ったりするんだが
はたして、それが漫画をドラマにした甲斐があるほどのことだったかというのが
こういうのの難しさだなと改めて思ったりしたのである
特に長髪のヅラがやたら出てくるけども、
それがもう、完全にヅラだし、あの山本耕史をもってしても、その妙ないでたちはなんだと思わされるということは、
確かに、F先生が書く科学者に絶対ああいう感じの髪型のやついるわと思いつつも
ドラマが頭に入ってこない、いや、そもそも夕子の話は、多分漫画で読んだらすごくいい話で
夕子とお父さんとの思いがSFでかなえられて、それが静かに終わったという感じになるんだろうが
なんかドラマだと、なんだその話みたいな感じがして、あーもう、惜しいなぁとか
見ながら思ったものである(長い)
同じヅラで、過去の自分をというのは、もはやLIFEのコントだと言われても
なんら違和感がない出来栄えだったのも、それはそれでありといえばありなんだが
どうだと感じたのでありました

と、まぁ、相変わらず偉そうな、どこ目線かもわからない話はさておいて、
なんだかんだ、役者さんの悪戦苦闘とも思われる演技も堪能できたしよかったのだが、
今回の話で、基本的に現代劇だから、設定時代が今になってそうなんだけども、
原作のそこかしこにある風景や情緒が、全部昭和のそれだから
その違和感が、ちょっと面白かったように思うのであった
テレパ椎の弟カップルの話というか、もう、あのキャラの造詣すべてが昭和じゃないとなと
思ったりしたわけだけども、でも、あれはひょっとすると昭和というか
F先生の描く世界観というか、現代感というやつなのかもしれんなとちょっと感じたり、
親子入れ替わりの話とか、ドラマにしてしまうと、ありがちな普通の話だなとなってしまって、
漫画にあった、もっとコミカルそうな感じが、不思議と出てこない
でも、ドラマとしていい話にまとまってるし、これはこれ
みたいな感じになるのも不思議だと思ったわけだが、シリーズとして面白かったけど
本当にハードルが高いというか、実写化に向いていそうで、そうじゃない作風なんだなと
改めて思ったりしたのでありましたとさ

でも次もやってほしい、できれば、「ある日…」をやってほしい
絶対やってほしいと思うのであったが
あれこそ漫画の間じゃないと難しいものなのかもなと、改めて、漫画というものだからこそ成立する面白さを
実感するのであった

【読書】世界を変えた10のトマト

2023-06-28 20:55:11 | 読書感想文とか読み物レビウー
世界を変えた10のトマト  著:ウィリアム・アレキサンダー  

タイトルは10のトマトだが、別に10個のトマト品種が出てくるわけではなく、
いや、数えたら10個くらいかもしれないんだが、
実際に世界を変えたといえそうなのは、ビッグボーイとサンマルツァーノくらいで、
大半はトマトと人間とか、トマトの歴史とか、そういった感じで
大層面白い本でありました
読み応えとしては、ピザとケチャップの話が3分の2くらいで、
残りは歴史書だった

ピザというものの流行、とりわけ、アメリカにおけるピザというものの尊さというか、
そのあれこれがすごく面白くて、
イタリア南部の貧困の象徴だったようなピザが、様々な逸話によって世界的に気に入られて
アメリカを席巻していくみたいな感じで、ピザの歴史面白いとか、
ハインツがどうやってケチャップを作って、そして世界を席巻していったかとか
そういう近代の企業物としても読みごたえがあってすごくよかった

トマトがどこからやってきて、どうやって気に入られたか
その歴史が、ずいぶん古いのに300年くらい見向きもされなくて、
観賞用の不気味な植物扱いだったとか、色々と面白い歴史を経めぐっていくんだが
ともあれ、トマトの美味しさというものに魅入られて、
ところが、大量消費時代に入って、美味しくないトマトが山ほど出回るようになった
その犯人は誰だ、消費者だとか、そういうありがちな近代史というか
人間社会への皮肉も決めつつ、なんだかんだ、トマトを栽培する、消費するということ全般に
あれこれ書いていて、大変ためになったのでありました

最終的には、最新の施設栽培の現状もリポートされていて、
ロックウールを使った水耕栽培で、とんでもない大きな木を育てて、山ほど収穫しているオランダ方式やら
これまた読み応えがあってよかったのである
あれは、実物見ると、マジびびるから実によいと思うのでありました
ただ、翻訳の間違いだと思うんだが、ハウス内にスズメバチを放ってると書いてあるんだが、
そんな危ないことしてなくて、コナジラミとかコナガを叩くためなら、
いわゆる寄生蜂であるwaspを使ってんじゃないかなと、ちょっと知ったかぶりを書いておくのであった

久しぶりにがっつり面白いものを読んだと満足である

3か月ぶりの台湾北上旅行 11 台北へ

2023-06-27 20:55:03 |  3か月ぶりの台湾北上旅行(2023)

快晴の朝、早めに起床して移動を開始
久しぶりに台北へ向かうことに
飛行機チケットが取れなかった影響によって、帰りだけ桃園になるということで、
何年ぶりかわからない台北入りを敢行することに
その前に、いつものように朝飯を調達



今回は、飯団にする
障害のあるお兄ちゃんがやっているお店だったのだけども
朝からせっせと作っていて、ありがたく頂戴する一個40元でありました


来るたびに違う炭治郎に会える国台湾である

地下鉄でさっさと新左営まで移動して、新幹線のチケットを購入
外国人割引のやつで買ったので安く済んだのだが、
ちゃんとパスポートで入国のハンコ見せないといけないと、チェックが厳しいのである
ともあれ、無事購入できて、出発までちょっと時間があるので朝食をとる



飯団が、とんでもない大きさで、かなりボリューミー
大変満足して非常においしくいただいたのでありました
無糖の紅茶を買って、ごはんに紅茶でもさっぱり美味しくいただけるところが
旅情だからなのかわからんが、よいことであった


駅内に鳥が入り込んでるんだが、誰も気にしてないし
鳥も気にしていない



そして、何年ぶりかわからんが、久しぶりに台湾新幹線で移動
一番時間が短いやつに乗ったので台北まで2時間ちょっと
その間、ぐっすり寝ていたのである


そしてあっという間に台北到着
久しぶりすぎて泣けてくるといった感じだが
変わらず広いホールが印象的でありました
もう、座り込む人というのがいなくなっているんですね、時代だわ


目的地が決まっているので早速歩いて移動開始したんだが
とりあえず途中で、二二八公園を通ったので
そのあたりの写真を供養しておきつつ
何度かこの構図で写真撮ってるが、一回も入ったことない博物館


前に台南で見たのと同じやつかわからんが、
でかい謎の鳥、ハシビロコウみたいにほぼ動かないんだよな



そして、なんと台北でもリスを見ることに
今まで台北でリス見たことなかったと思ったんだが、
台湾ならどこにでもいるんだなと結構驚いたのである
街中でもおかまいなしだな
そして、公園出口にある、岡本太郎もかくやといった謎の金鐘をみやりつつ
勘のいいひとならどこに向かうかわかるところ

総統府へ向かうのである

つづき
12 台湾総統府と牛肉麺

前の
10 高雄夜市めぐり

【読書】ふたりの距離の概算

2023-06-26 21:05:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
ふたりの距離の概算  作:米澤穂信

小市民シリーズをだいぶ読んで、最後の巴里マカロンが見つからないので、
他に読みやすそうなということで読んだのでありますが
かの有名な氷菓シリーズの一冊だったようで、
よくよく考えてみるとこのシリーズ、全然読んだことないなと気づきつつ
小市民シリーズ以上に落ち着きはからった高校生のあれこれを読んだのである

続き物ではあるけども、別にこれだけ読んでもなんとなくわかるのが良いところで、
新入生が入ってきたんだが、様子がおかしいまま、結局瓦解してしまう
そんな高校生にありがちといえるかどうかわからんが、
フラジャイルと形容できそうな、すれ違いというか、
妙な気持ちの行き違いが描かれていて、
この作者、本当にこういう話好きだなと思わされたのでありました
もやもやするけども、その加減がうまいというか、
小説になるんだなと、現実のような雰囲気だけど、
絶対に現実ではない、明らかに文章上の虚構だと思えるようなシーンになるのが
とてもいいと思うのでありました

いくつかの推理の積み重ねで、別段何か大きな事件でもないけど、
高校生にとっては、それも、中学を出たばかりの新入生にとっては
とても恐ろしいと思えてしまうことがあって、
それを暴くようでもあり、諭すようでもありという、この先輩後輩の間柄とか、
そこに推理と妙な連帯感、自意識みたいなのがある意味赤裸々でといったところが
本当に描写としてうまいなぁと、読んでいて恥ずかしくなりそうなんだけど
潔さとか、かっこよさに近い青さが生き生きしてていいと思うのでありました

とはいえ、ちょっとこのシリーズは暗いなと
小市民シリーズと比べてしまう読み方をしたわけだが、
この巻だけがそうなのかわからないので、これもまた、
別のを見つけたら読んでみようと思うのであった

どうする家康  築山へ集え!

2023-06-25 21:03:45 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
ねっちりと、丁寧に築山の陰謀を描いて、
また、その言っちゃなんだがハリボテといっても過言ではない、
砂糖でコーティングしたような甘言というか、夢幻の話に幻惑されてと
そんな感じだと思いつつ見ていたんだが、
まぁ、そういうところもあり、そうでないところもあり、
それこそが理想という、世の中のそれを茶化したようでもあり、本当でもありというのが
まぁ、なんというか、グロテスクではないが、ありあり描かれていて
ああ、もう
なんて思いを抱かされたのであります
まぁ、ドラマとしてはこういう感じが妥当だよななんて、
偉そうに見てしまうんだが、これもまたフリで、
もう一段くらいなんかあるんじゃないかと
疑心暗鬼になりつつ見ているのであります、楽しい楽しい

穴山が、ずいぶん抜けた描かれ方されすぎじゃないかなとか、
結局勝頼のそれは、あまりにも大局がないというか、離間の計としても
もうちょっと考えろよという感じで、若干というか、
だいぶドラマの都合優先すぎると感じてしまったんだが、
なんともはやである、
そのあたりの心変わりすらも、信長が仕掛けていた、
あるいは、アクロバティックに秀吉がとか、そこまでぶっとんできたらどうしようかしらと
ちょっと考えたりしているのであります

とはいえ、夢見がちパートというのは、今までにもあったけど
今回は、相当に念入りにやってきていて、
また、載ってきたのが、同じように夢見がちな氏真だったりとかが
なかなか皮肉がきいているというか、流れからすると自然なんだが
まぁ、弱いなというこのよくできた感じが素敵だと思ったのでありました
実際のところ、結構全員が甘い、
特に信長が、前回目を離すなとか危険視していた割に
今回だいぶ甘い処置というか、佐久間を嬲ったぐらいで、大したことない詰め方だったのが
信長なりに家康を信じているというか、どうにかさせてやりたいと思っているのかどうか
水野の件を出したりしつつも、あえて手を出さなかったのは
物凄く優しいのではないかなんて思ったりしたのである

まぁ、見方が、ここで描かれている瀬名が想定している男の世界の視線だなと
自覚もしているのだけど、そういう世の中で、そうではない手を打ったという話だと思うと
ドラマとして面白いと感じたのだが、
まぁ、なんというか、気の毒な結果しか思い浮かばない展開よなと思うのである

【ドラマ】正義の天秤 Season2

2023-06-23 21:10:56 | ドラマ映画テレビ感想
つづきやるようなドラマだったっけ?
とか思いながら、前回がそもそもどんな話だったかもうろ覚えだったんだが
こんな野球をやたら推してるドラマ…だったなと思い出しながら
なんだかんだ、一話完結のドラマは面白いなと見終えたのでありました
しかし、弁護士ものだからかわからんが、
なんとなし、アメリカのドラマっぽい作り方だよなと感じたんだが
そんなにそちらの素養があるわけではないので、言いがかりかもしれないんだが
日本ぽくない弁護士事務所設定だけど、扱う事件はいかにも日本ぽくて
なんだかんだ楽しいと思ったのであります

5回と短かったのが残念ではあったものの、
各弁護士それぞれに見所が用意されているのがよくて、
それぞれの成長劇にもなっているというのがいいなと、
ただの事件解決だけではないというところが見所だと
はっきり感じた次第である
けど、主人公がいて、いいポジションの人物なんだが
むしろ狂言回しに近い立ち位置というのが結構斬新なのかもと、
思ったりしたのである
最終的にいい話をもっていく役どころではあるんだが、あくまで、チーム内の他の弁護士が主役なので、
色の違う面白い話を見られたというのがよかった
それぞれのキャラ付けと、そこに起因する事件というのが面白いわけだが、
考えてみると、実際の現場では、複数事件を同時に捌いているだろうし、
ドラマとして見ている分には、さくさく解決していくから面白いのだが
この悠長さでは報酬収入で食べていけないだろうなといらんことを考えてしまったのだが
やたら忙しすぎる弁護士の日常を見るわけじゃないし、
あくまで、事件と、そこにいる人間のドラマを見せているから
これが正しいのだと思ったりするのでありました
なんの感想書いてんだ

個人的には、元刑事あがりの弁護士の話が一番好きだったんだが、
過去に何かしらの経歴があって、そこから転身して、その過去と対峙するみたいなのが、
年齢を重ねたせいか、すごく面白く見えてしまうもので、
特に、悔やんでいたであろうことが、やっと解決できたというカタルシスも含めて
実によかったと感心して見終えたのであります
次も作れそうなドラマではあるけど、はたしてどうなのか

わからんが、面白いドラマだと思うのでありました

【読書】殺人は癖になる

2023-06-21 20:50:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
殺人は癖になる  作:アガサ・クリスティー

古典といったら怒られてしまいそうだけども、
あんまり読んだことなかったので、楽しみにして読んだのでありました
読んでみれば、ポワロの一遍で、遠くイラクで起きた事件を通りすがりにさっそうと解決すると
そんなお話だったんだが、相棒がヘイスティングスではなく、
その場にたまたま居合わせた看護婦で、その人の語りによって進むという
大変面白い小説でありました
2003年の新版だからか、大変読みやすくて、さくさくと進む物語を
よどみなく楽しめて、すごくよかったのでありました

遺跡発掘にきている調査団の団長の奥方の世話をするため、
看護婦が必要ということで、ヒロインが呼ばれるわけだが、
その調査団が、なんとなく妙な雰囲気で、不思議に思っていると
殺人事件が発生して…といった感じなのでありまして、
物語のはしばしから、どこかおかしいという雰囲気を漂わせている中の凶行に
犯人はどうやら調査団員の誰かではないかという話になって、
その険悪さでもないが、妙な雰囲気の正体とともに、
被害者との関係が、様々明らかになっていくというあたりが非常に面白かったのでありました

ポワロはさらっと登場して、上記のような状態を
ぱぱっとインタビューして整えてしまい、あっという間に解決してしまうので
なんというか、神業としか思われないそれなんだが、
その話術と推理が本当によどみなくて、実際そうなのか、
そんなこと気づくかなと思わせる間もなく、理路整然と解決する姿を
そう、一同を集めての推理披露がという
素晴らしくトラディショナルな出来栄えで、ほれぼれしたのでありました

なんとなく、犯人はこれっぽいなというのが、珍しく当たったのが嬉しかったんだが
まぁ、動機はさておき、トリックの方は全然わかってなかったので、
ただ雰囲気で当てただけなんだけども、そのけむに巻くでもない
よくある、もう一つの事件とも呼ぶべき、関係のない異分子も入っているというところが
なかなか面白くよかったと思うのでありました
怪しそうな動きをする人物がいるんだが、その理由づけがなるほどと
そういう話なんだと感心したのである

ともあれ、最終的には痴情の縺れでもないが、男女のそれこれの顛末であるというのが
いかにもお決まりといった感じで据わってて、実によかったと思うのでありました
思ったよりも楽しく読めたので、別のも読もうかと考えてしまうのである
噂に名高い、アクロイド殺しを読んでみたいかな

あと、何気に本作の邦題が優れていると思ったのである
原題はMurder In Mesopotamiaという雰囲気のないタイトルなのに
「殺人は癖になる」というのがいいなと感じたんだが、
この本だけたまたまそうなっているそうで、こういうの好きだなと思うのである
Murder becomes a habitsくらいか、どうだろうかと思ったんだが違うっぽいな
もしかすると、「殺人は二度起きる」とか、「繰り返される」とかそんな意味の文なのかしらと思ったりするんだが
いずれにせよ、いい訳だと思ったのである

3か月ぶりの台湾北上旅行 10 高雄夜市めぐり

2023-06-20 20:55:17 |  3か月ぶりの台湾北上旅行(2023)

台南から高雄まで台鉄で戻り、MRTで美麗島まで
いつものように六合夜市をスタートにして、ぶらぶら夜市めぐりをはじめます
写真は駅にあったたかメガールズ的グッズ販売所(半分間違い)ではあるんだが、
台湾でも「謎ときゲーム」という、あの日本の地方駅でいくつも催されているクイズゲームが開催されていたので
物珍しさに撮影したのである
多分スマホだけで申し込み等する感じなんだろうなと思ったんだがどうだろうか




とりあえずお約束に、光のドームショーを見て、毎回同じ様子だから、
なんか違う角度はないかと、寄りぎみから、向こうの天井を映す感じにしたんだが
やっぱり代り映えしないというか、普通に撮るのを超えることがないなと思うところである
プロジェクションマッピングは物語性が強いのか、竜か鯨か泳いでいるやつが
なかなか素敵でありました


でもって、夜市に到着、今日の人出はどうかしら



まぁまぁといったところで、平日でも前回来たときよりは
やっぱり人が増えてきているなと安心したのでありました
今夜は、あちこちの夜市をまわろうと思っていたので
とりあえず早めに目についたものを食べようと、何屋かわからんが
ショーケースに美味しそうなものが入ってたので、それを食べることに
ピータンを食べさせてくれるところらしく、それっぽいものを二つ、
ピータン粥と、なんか寄せた食べ物(併せて140元)、言葉はわからんのだが、店員さんが「スシ、スシ」と言っていたので、
日本の寿司みたいなもんだよと説明してたと思うんだが、
まわりのがピータンと同じ卵白が変化したものなのか、ロールの境目は確かに海苔が使われていたようで、
その香りがほのかにあって、大変美味しかったのでありました
まかれているものが、スシというからには魚だったのか、そのあたりはよくわからなかったんだけども
お粥とともにうまい、というか、多分ピータンが美味いんだなと改めて思い知るのである



つづいて、興中夜市へ
ここは、初めて高雄宿泊の旅行に来たとき、ホテルの目の前だからよく通った夜市だったが、
今も変わらず、わいわいとしててなかなか楽しい、よい店があればと探したけど
なんかもう一つピンとくるのがなかったので、流しただけになったんだが
歩行者天国になってないのに道が狭いという立地が、ごちゃごちゃ感を増していて
歩くだけで楽しいと思えるところでありました
勇気を出して、なんか食べておけばよかったと反省である



さらに歩いて、次の夜市へ向かうすがら
朝寄った関帝廟がライトアップされて綺麗になっていたのでちょっと撮影しつつ
自強路を北上する


途中で、なんか地元民がわらわらと急にでてきたと思ったら
ゴミ回収の車がやってきて、住人がぞろぞろ放り込んでいくというある種不思議な集会みたいなものを見た
これ、現地で夜の9時近かったと思うんだが、みんな普通に家から出てきて投げ入れていたんだけど
ゴミは回収車に自ら捨てに来ないといけないルールのようで、割ときちんとしてるなと感心したのであった



そして今夜三つ目の夜市で、苓雅・自強夜市、
以前もちょろっとだけ寄ったことがあったけども、じっくりと見て回ったのでありました
ここで、めちゃくちゃうまそうなオアチェンの店があったので、ちょっと並んでいたんだが
時間が遅かったせいか、目前で売り切れになったらしく食べられなかったのが
甚だ残念でありました、おばあさんが手慣れた感じで作ってんだが、
台北で食べたそれとはなんか違って、物凄いふわふわ卵でお好み焼き感がより強く、
食べられないことを後悔したほどの見た目だったのである
いつかリベンジで食べられる日がくるんだろうかしら



結局食べそびれてしまったので、仕方ないからとパパイヤの切り身(50元)を買って食べる
これが、ただ切っただけのものだけど、流石の美味さで安心したのでありました
ちゃんと上の方はあんまり甘くない部分が入ってるんだが、下に行くほと甘くなっていって
最後の方はすごい甘さで感心したのである

まぁ、あれこれよく歩いたので、とりあえずここまでと、ホテルに戻って終わったのである

つづく
11 台北へ

前の
09 安平郊外から廟めぐり

【読書】柳生十兵衛秘剣考

2023-06-19 21:05:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
柳生十兵衛秘剣考  作:高井忍

そうそう、こういうのが読みたかったんだ
思わず膝を打ってしまうように、楽しんでしまった
柳生十兵衛がでてくる剣客剣豪話という
いかにもな時代小説なんだが、ミステリ仕立てになっていて
人物であったり、謎の技であったりといったものについて、
十兵衛とバディ役とでもいうような女剣士の二人が謎を解いていくと
そんなお話で、実に今風なのに、それでいて剣客小説になってるのが心地よくて
大変楽しめたのでありました

こういう殺陣が出てくる時代小説というのがそもそも大好きなんだが、
実際の講談とか、伝説めいた話はちゃんと知らないので、
出てくる剣豪の逸話とかが、前知識なしなのでとても楽しく読めてお得だった
塚原卜伝に色々と思うところがあるのかどうなのか、
何度か出てくるし、そこにまつわる逸話の面白さと
それを利用したトリックとでもいうような、事件のあれこれが面白くて
ぐいぐい読まされてしまう

それでいて、ちゃんと剣豪小説としての殺陣もあって
お互いが左を相手側にしていると刀が抜けないという、
ある種の安全の取り方で近づいて、そこから、早打ちガンマンみたいな戦いに移るあたりとか
こういう殺陣かっこいいなーと、ほれぼれと読んだのでありました
時代劇で再現してくれんだろうか、非常に見たい

ともかく、ミステリとしても大変よみやすいので、
あらゆる古典的トリックも含めて、ああ、そういう感じかと
妙な納得感を覚えながら読めるのもよく、
時代小説にあんまり馴染みがない人でも楽しめそうだよなと、
いらん需要の世話を焼きたくなるほどでありました
特に最終話は、ここまで積み上げたものの総決算というところで、
ああ、そんな早いところから伏線というか、ちゃんと下地をならしていたのかと
見事にやられたと思わされたりしたので、大変楽しかったのであります

決まり文句で女武将の名前に、必ず長尾景虎を入れてくるのに、
並々ならぬものを感じないでもなかったんだが、
そのチョイスだと、むしろ、誾千代の方がジャンル違いにも見えるなと
思ったりしながら、まぁ、ともあれ、楽しく読める本でありました
色々と時代違いで似たものを書いているそうなんだが、
よい作家さんと出会ったと思われるのである

どうする家康  瀬名、覚醒

2023-06-18 21:07:59 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました、丁寧に瀬名の件を描いていくんだなと
積み上げが悪い方向になっているのをありあり
みっちり描いていてよかったと思うのであった
このドラマには珍しいというと失礼だけども、
真正面から、「信康と瀬名に裏切りがあった」という形で描くのは
驚きというか、これは面白そうだと楽しみが増える展開でありました

さらっと新しい女が家康についたかと思えば、
なかなかどんくさい女をもってきたなと感じつつも
それがあざといとか、そうではないとかいうのが、
前回の反省を生かされているのかいないのか、この女遍歴を何気に追っていくだけども
面白いというか、ちょっとずつ変化というのか、成長というのか
家康の好みが出ていて面白いなと感じるところ
まぁ、総じてちょろいのは間違いないのが、家康のいいところであります

いつもほどほのぼのというか、笑いがないまま進んだというのに
絶望的な状況しか出てこない展開になって、
これは見ている方も力がいるなと感じつつも、
水野の叔父が思ったよりもいい感じで進むかと思いきや
やっぱり、あんな感じで死ぬんだと思い知らされ、
信康が完全に常軌を逸してしまっていたりとか、これを見て信長がという話でもあるんだが、
信長は、そうけしかけているつもりが、あったのかなかったのか
このドラマで、そのあたりが、警戒しろといいつつ、そう仕向けているのか
そう見えないような気もするんだが、どっちなんだろうかと
悩んでしまいながら見てしまうのである
でも、天下人というか、えらくなるとああいう感じになりがちという
ある種テンプレの所作とも思えるから、もはや仕方ないというか
埒外、常軌の外という話なんだろうかと思わされたのでありました

とりあえず家康がぼんくらのままというか、
数正の助言も含めて、その前から気づいていそうなのに
あえて目を背けているというのが、なんというか
事態を最悪へといざなっている感じがあって、
この始末がどうなるか、とても楽しみになってきたと
悪い見方をしつつも、楽しみにしてしまうのである

【読書】将棋が強くなる実戦1手詰

2023-06-17 20:50:17 | 将棋
将棋が強くなる実戦1手詰  著:柳田明

藤井聡太先生推薦の文字もあるので、
初歩から勉強するにはやっておかねばと手に取ったのでありました
当たり前ながら、1手詰めなので、ぱぱっと解いていくわけだが、
詰将棋は筋トレと一緒で、反復して問題を覚えてしまうまでいくのが
上達への近道なんだそうで、
それを目指して、簡単とかそういうことではなく、
見てすぐに答えるという練習をするため読んだというか
取り組んだのでありました

とりあえず間違えることはなく、ちゃんと詰めていけるんだが
一手詰でも、こんだけ種類が作れるんだなと感心してしまうところもしばしば
特に開きで詰む筋のやつは、正直なところ「実戦」て書かれてるけど
こんな形になることないだろうと思わないでもないが
まぁ、それは言葉の綾みたいなもんで、あまり考えすぎず
そういう詰み筋もあるんだと感心しながら解いたのでありました

しかし、やっていると、案外ごく簡単なものを躊躇してしまったり、
何か、詰むことを前提に考えているから、実戦で気づかなそうな筋もあったりして
自分の盲点がよくわかってよかったと思うのでありました
基本的に桂馬を使うパターンのが、だいたい苦手なので
それを感覚的に覚えるために
ひたすら形を記憶していかなければと思いつつ
もう、何度か解いていこうと取り組むのであります

ちなみに、藤井先生が推薦しているといっても、
コメントのひとつもないので注意が必要である
ようは、一手詰の練習書籍なのであります
と、書いてから気づいたけど、表紙に推薦の言葉がついてたわ、失礼したと
反省しつつ、記憶のパワープレーに挑むのである

【映画】岸辺露伴 ルーヴルへ行く

2023-06-15 20:51:10 | ドラマ映画テレビ感想
NHKドラマシリーズの映画化というわけで、
これは見ないといけないリスト入りだと息巻いていたのでありますが、
封切二日目に、さっそく見てきたのでありました
なんか、グッズとかあっという間に売り切れていたんだそうで、
あんまりそういう楽しみ方しないのでわかってなかったんだが、
ヘブンズドアーっぽいメモ帳とか、ちょっとほしいじゃぁないかと思ってしまったんだが
後の祭りであります

さておいて、相変わらず原作を知らないまま見続けているんだけども
今回は、ややジョジョっぽさが薄いようにも感じたんだが
おおむね原作通りというか、大胆なアレンジが実によい感じだったんだそうで
俳優さんがビビるという、コアファン層からも賞賛が出ているので
きっといい感じだったと思われるのである

基本的にやっぱりジョジョないしは、動かないシリーズを知っている人向けだけど、
そっちへのサービスが凄すぎるという感じはなく
知らない人が見ても、なんとなく伝奇ホラー的な仕上がりでよかったと思うのである
しかし、原作からしてそうだが、パリでも全然違和感がないキャラクタだけど、
もともとは日本なので、日本とパリでいったりきたりというのが
漫画だと、そもそも杜王町が日本なのか怪しすぎるだろうと思って読んでいたので違和感なかったが
ある意味、日本の映画で、日本原作なのに、日本のシーンがなんか違う気がするとか思いつつ
まぁ、これはこの映画に限らず、ドラマの時から思っていたことなんだが
不思議な気分になりつつ見たのでありました

露伴先生の若い頃の話から物語が続いていくんだが、
この若い先生の役者の仕上がりが、完全に荒木先生の絵そのものだなという
ちょっと衝撃的なほど見事な昇華具合で
黙って座っているシーンの表情とか、あの不自然な髪型が、まったく違和感なく
完璧に実写化されているというところが、もう凄すぎて息をのんだのでありました

スタンドバトルではなく、あくまで伝奇ものという雰囲気なので、
怪異のような、妖怪めいたものとのあれこれという部分が、
随所随所に、様々な種類のクモとして表現されていたんだが、
原作を下手に知っているばっかりに、あの若い露伴先生が食べてしまうんじゃないかと
戦々恐々としていたんだが、そういうことはなく(ネタバレにあたるのか?)安心したのでありました
そういう意味で、原作要素のノイズを味わったようでもある

話しはおとなしいし、いつもの通りなので派手なアクションシーンとかもなく、
ちょっとだけ挟まれるんだが、それがメインではないという物語で、
はたして映画館で見るべきかといえば、
ルーヴルのあの映像を映画館以外で見ても、あのすごさというのが伝わってこないだろうと
個人的には、モナ・リザ前の露伴先生よりも、ニケ像の前で事件が起き始めるというシーンの方が
凄い印象的で、超絶かっこよかったと思ったのでありました
原作にも描かれていたシーンなのかわからんが、ニケ像というものが、なんというか、
凄いジョジョ世界っぽくていい、ディモールトベネという感じで、大興奮して見ていたのでありました

個人的には、江戸時代っぽい過去とリンクするところで、
そのシーンの演技が、映画的に昇華されたジョジョっぽくて最高によかったと思うのであった
黒に染まる高橋一生という絵面なんだが、ここの鬼気迫る演技と、
返り血を浴びたように黒く染まっていくという直接的な比喩めいた表現が本当にすばらしく
本作がずっと描いていた黒をものすごくわかりやすくビジュアル化してくれたと思ったのでありました

結構序盤でたるいと感じるところもあったんだが、
ルーヴルのすばらしさと、最後の黒のシーンが印象的で
総じてよかったと感激して見終えたのでありました

【読書】連鎖

2023-06-14 20:56:08 | NHK大河ドラマ感想
連鎖  作:黒川博行

物凄く面白くて、ぐいぐい読んだんだけど
読み終わってみると何もない物語だった
それがまた、凄い衝撃だ、小説なのに何もなかったように思う

夫が失踪したと持ち込まれた家出人事案をきっかけに、
色々と調べていくと、妙な点が浮かんできて、それらが玉突きのように連鎖して
大きな事件を掘り返すことになる

といった感じなんだが、この連鎖してく様をただただ描写、
それも、二人組の刑事がしょーもないやりとりをしつつ、地取り、裏取りをしていくだけ、
その繰り返しと推察と、時折報告といったことが延々と繰り返されていくうちに
気づけば20日間で、家出捜索から始まった内容が、殺人事件に早変わりしてといった感じになっていて
この情報を集めていく姿とやりとりとが、ともかく面白くて
どんどん読まされてしまった

また、描写もわざとなんだろうけど、ともかく会話劇のみに終始していて、
漫才みたいなやりとりで、やんややんやと話が進んでいって、
気づけば、その会話から情報を引き出すことに成功していたり
その辛い仕事を笑い飛ばすジョークが紛れていたりとしつつ
なんか、読んでるこっちも一緒に事件当たりしてるみたいな錯覚に陥るほど、
刑事って、こんな感じでやっていかないと、やってられない仕事だろうなと思わされたりしつつ
でも、その楽しさがクセになるのも、なんとなくわからんでもないと思わされていくのでありました

結局何もなかったというのは、極言ではあるんだが、
無事大きな仕事を仕上げるという解決を見るんだけども、
本当にそれだけで、その間に起きたことが、事件を含めて、誰かの人間的などうしたという感動があることもなく、
でも、事件としてはちゃんと動機や、からくり、人間模様もあったりするんだけど
それが、いち風景でしかないように、ある意味淡々と流れていくのが凄くて、
いや、淡々と形容したけど、事件自体はかなり転がっていくから凄い面白いんだけど
どこか、遠目で見ているような書かれっぷり、そして、あまりにもあっさり、
あー終わった、みたいな感じで、本当に終わる
リアルな事件解決もこんな感じなのかもしれんと思うほど、その余韻のなさみたいなのが凄いなと
感心して読み終えたのでありました

自分の読み方だと、ただただ、警察って大変だな、捜査って本当えげつないなと
そんな感想を抱いて終わったと、そういう感じなんだが
それで正しいというか、それなのに凄い面白かった、
むしろ、それだから凄い面白かったのかなと、未だつかめずいるのだが
面白い読書になったのである

3か月ぶりの台湾北上旅行 09 安平郊外から廟めぐり

2023-06-13 21:03:44 |  3か月ぶりの台湾北上旅行(2023)

アオイ科の花

さて、年寄りを連れているがバスが来る気配もないので、いっちょ頑張って歩いてみますかと
かつて歩いてきた道を逆走することに、3月とはいえなかなか日差しが強く暑いんだが
ぼちぼち頑張ったのでありました



とりあえず中間地点として、林黙娘公園に到着
媽祖様であるが、現代的で美しい姿であります
いつごろ立ったものかわからんのだが、造詣からするとだいぶ新しいんじゃないかしら
そう思ったりしつつ、なんとなし、台湾の美人さんぽい顔立ちだよなと思ったのであった
ややふくよかな感じが実によい




そして、ずんずん安平の方へと歩いていくと、ドラゴンボートの展示やら
謎のクジラの置物とか、前来たときあったかな?というものがちらちら見えて
ブロッコリーみたいな謎の植物等々、南国を味わいながら歩くのであった
このクジラはさらっと素通りしてしまったんだが、腹のところがステンドグラスになってたんだそうで
ちゃんと見てこないといけなかったと、今更ながらに反省である





そして歩きに歩いて、ついに到着、安平老街
まずは、安平觀音亭に入って、仏寺ならではのそれこれを堪能
安平の方は、台南でも特に歴史が古いとみえて、こういう寺廟の意匠がかっこよくてよい
古色蒼然とは、こういうことを言うんでありましょうやと感嘆したのでありました




さらにずいずいと歩いて、老街をうろうろと北上し、古城を眺めつつも今回はスルーして
そのまま休憩タイムで、いつもの通り、安平豆花に到着
ここで、新製品だったのか、牛乳かき氷65元を食べることにする
豆花同様に、小豆のトッピングにしたんだが、牛乳をかき氷というか、そぎ落としたようなものにしてあって、
なんというか、不思議な食感と味で面白かったのである
ちょっとのど乾いた感もあったので、これだったら豆花の方がよかったかもと思ったんだが、
さておき、多分、雪花氷というやつなんだろうと思うのであった、とかいうんじゃなかったか
食べ終わってからタクシーで台南駅近くまで移動というわけで、
久しぶりに赤崁樓まで移動


とりあえず正面は撮影したけど、特に入ることはなく、
通りを渡って、反対側の廟の方をうろうろすることに




臺灣祀典武廟の前にある赤兎馬の廟から順番にめぐっていく
ここも三度目くらいになるなと、同じようなところばかりというのに
少々反省をするところだが、ありがたく参っておくのである




そして本廟の方へ、こちらもいっぱい神像が並んでいるので、手あたり次第に拝んできたわけだが
とりあえず名所チェックとして、月下老人のいかにも恋愛的な線香立てを見つつ
せっかくだから参ってこようかと思ったら、ガチの人がものすごく長く祈っていたのであきらめて
隣の廟で手目の神様をとってきたのでありました、ありがたや




さらに歩いて臺南祀典大天后宮へ、こちらも何回か来たと思うんだが
相変わらず立派というか、大きな天后宮だと感激するのである
確か、媽祖廟のはずだから、今回はかなり媽祖様への寄進をしたように思うのであった
海難事故に遭うようなところ行かないけども、これで安心である

なんだかんだ参拝を楽しんで、そろそろ良い時間かと思ったら
ちょうど台南駅行のバスがあったので飛び乗って、高雄へ戻るのでありました


ゆっくり鈍行で帰るのだが、40分くらいじっくり座れるので
下手に特急乗るより体によいと思うのであった

つづく
10 高雄夜市めぐり

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08 億載金城と徳陽艦

【読書】天路の旅人

2023-06-12 21:02:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
天路の旅人  著:沢木耕太郎

相当面白い冒険譚だった
二次大戦の頃、世界中にこういう人がいっぱいいたんだろうか、
スパイという概念から、そもそも考えさせられる内容だったんだが、
大変面白い内容にぐいぐい引き込まれて読んだのでありました

モンゴルから、チベット、インドにまで、10年近く潜伏していた日本人のお話、
実在の人物で、スパイ活動をしていたということなんだが、
どうやら公式の記録としては残されていないようで、
そのあたりの展開も面白い読み応えなんだけども、
誰かの配下といった感じではなく、使命感から、潜伏して事情を日本に送っていた
ただそれだけのようでもあり、また、そのようにして得た情報というものが、
本当に戦争上必要だったのか、そういうところが不思議というか
わからないとすら思ってしまったんだが、でも、実際こういった人が何人もいたようだし、
場合によっては、正規ルートともいえるような軍属もいたのは確かなようで、
いや、軍属と書いてしまうと、この主人公ともいうべき西川一三さんは、軍属ではないから
なんといったらいいのか、これまた、扱いに困る人物だなと思ったのだけども、
ともかく、モンゴルに潜伏して、ラマ僧に偽装し、チベットからインドまで、
まるで西遊記のように経典を求めてさまよう僧侶の姿をしていたと
そういう冒険のお話でありました

これが戦時で、そして、スパイという名目があっての行程なんだが、
読んでいると、もはや、冒険に取りつかれているだけの人ではないかと
そんなことを思ってしまうんだが、それとスパイであるということは並立するといったらいいか、
どこにも矛盾はないのだなと思い知らされるようでもあり、
国のためという志は間違いなくあって、その通りに行動していると
見てとれるんだが、はためで見ると、それは自分の冒険心のためではないかとも思ったり
なんというか、このあたりがすごく面白いのでありました

物凄い冒険の日々といっていいと思うんだが、
長く険しい旅の道々も面白いけども、様々なところで出会う人々や、
ラマ僧として修業を積んでいく様とかが、次第に、本職というべきか
生きる中での重要度を増していく姿みたいなのが、
いっそ神々しいとすら思ってしまうところが面白くて
頭もよい人だったろうし、何よりも清廉というか、真面目な人なんだなというところが
世界共通で強いもの、ある種の徳となるんだなと思わされて
なんというか、いいもの読んだとしみじみ思ったのでありました

これをまとめるのにすさまじい年月を費やした、沢木耕太郎さんもすごいと思ったけど
こういう冒険というものへの憧れというか、強い魅力というのが伝わってくる
この経験がすごく尊いものだと思えてならないと
若いうちに読んでいたら、大変なことになっていたかもしれないと
自身を危ぶむほど面白かったと思えた一冊でありました