CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【NHKスペシャル】数学者は宇宙をつなげるか? abc予想証明をめぐる数奇な物語

2022-04-30 21:26:02 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりのサイエンス系のNスぺでありました
こういうのを待っていたといいたいところだけども
今回のは、そこまで面白いと思わなかったのは
やっぱり論争がまとまってないからなんだろうかな
とはいえ、初心者にわかりやすく、ABC予想とはどういうことか、
それを説明するのにどういうアプローチで、どこが揉めているのか
このあたりが、見ていて、納得できる出来栄えだったので
よかったように思うのでありますが、
数学のプロからすると、誤解と安易なわかったやつを量産した不届きな番組だと
いわれかねない内容だったのか、このあたりは
専門の人に任せたいところである

新しい数学の地平というものをどうやって開くのか
その瞬間を見ることができるかもというのが楽しいところで
あれだけの時間を費やして、私にわかったのは、掛け算より足し算が難しいという、
ABC予想のある種根幹にかかわりそうな部分についてだけでありましたが
それも、わかったといわれると、どうなんだというところだけど
雰囲気が十分に楽しめたのでよいと思うのであります

足し算にすると、元の数字をたどることが難しくなるというのは
なるほどなと、言われてみてというか、誰もそんなの気にしなくない?と思うんだが
数学者という人からすると、掛け算ならずっと同じ要素だけなのにとか
そういう感じに思考が飛んでいくという、その事象自体がすげぇなと
思わされたばかりでありました
足し算は、引き算と一緒だから出てこなくてよかったんだが
割り算はまた違うことないんだろうかと、ちょっとだけ思ってしまったんだけども(ゼロを扱えないからね)
それはまた、違う話というか、わかってない指摘なのか
そのあたりは封をしておきつつ
この論争が決着するのか、無理筋なのか
その趨勢もあえて出さずに、そういう状況だけを伝えた内容は
すごくよかったんじゃないかと思うのでありました

どちらがというのは、今まさに議論されているから、
どちらが優勢とか、そういう予断をかってにいれないというのが
よかったところなんだろうと思うのでありましたとさ
しかし、数学ってのは、大変な魔境だなと
改めて思うのであった

【読書】プロジェクト・ヘイル・メアリー

2022-04-27 21:05:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
プロジェクト・ヘイル・メアリー  作:アンディ・ウィアー

これぞSFといった小説だった
有名作品の「火星の人」は未読なんだが、映画のオデッセイが面白かったのは知ってるから、
かなり楽しみにして読んだんだけど、その期待を裏切らない
実に面白い小説だった
精密な物理描写と科学うんちくの数々、宇宙を舞台にしたミッション、
まさにスペースファンタジーという内容で、さらに異星人との邂逅なんかも描かれて
ものすごく知的好奇心をくすぐられる、すごい小説だった

と、そんな感じでもありながら、
純粋な部分というか、根っこは、ジュブナイル小説なんじゃないかというくらい
「いい人」と、友情が描かれていて、清々しいことこの上ない内容だった
色恋なんてものは、淡いものがあったのかなかったのかという感じで、
あとは友情物語といった感じで、
孤独の中での出会いというものを描いた、そういう小説だと思うと
より味わい深いと思ったのである

作りも凝っているし、構成が自然なのがよくて、
序盤、主人公が記憶喪失めいた状態からスタートして、
だんだんと思い出していくというプロローグで、
設定の説明を巧妙にしているとか思っていたら、
まさかの、その思い出し行動がずっと続いて、
最後のどんでん返しでもないが、物語の起伏を助長させて
クライマックスの切なさというか、
ああ、なんということだという感想を覚えたときに
もう、すごい感激してしまった
実にうまい、そして最高に切ない

そんなわけで、何書いてんだかさっぱりわからん感想になったけども
とても楽しんだ、ネタバレを回避しきれてないから、
もっとロッキーの話とか、あれこれ書いた方がよいようにも思うんだが
とりあえず、感動して楽しんだと
その気持ちだけをつづっておこうと思うのである
と、〆ようと思ったけど、ロッキーのことで覚えがてら書いておこうと
疑問をひとつ

ロッキーの生態から考えると、文化の違いとして食事が下品というのは
わからんでもないところだが、
そこに感じる羞恥というものが、辻褄があわないんじゃないか、
コミュニケーションで、わかったように思ったけども
実際はまったく異なることじゃないかなとか
ちょっと思ってしまったのである
羞恥のありかたが、地球の人間ぽすぎるんじゃないかと
まぁそんなことを思ってしまったのでありましたとさ

【ドラマ】旅屋おかえり 秋田編

2022-04-26 21:10:24 | NHK大河ドラマ感想
面白いドラマだった
特集ドラマ枠だけども、好評だったとみえて
続編も作られているようで、また見たいと思えたのでありました

やっぱり、安藤サクラがうまいんだなと
改めて、ふくちゃんの再来を思いつつも、でも、そういうのとは違う路線で
見ていると安藤サクラでしかないのに、旅屋の人になってる
これがうまい女優というものなんだなと
それを満喫できるドラマでありました

内容はすごく丁寧で、少しウェットないい話、
旅に行けない人の代わりに旅にでて、その動画をプレゼントというか
まぁそういう仕事という内容だったんだが
あれで価格は果たして安いか高いかというと、なかなか難しいところだと思うのを
さらりと流して、嫌味がなかったのも見事だと思ったんだが
あれは、あの場にいた役者全員がうますぎて、
そういうセリフが流れてしまうというか、いいなぁと思ったのである

ドラマとして、物語として何がというと、
思い出というものと、出会いというもののつづきというか、
ある種の結末みたいなのを見せたということなんだなと
勝手な理解をしているわけなんだけども、
そこは、確かにあるな、いい話だったなで終わったと
それ以上ではないと思うというか、それくらいだからいいと感じた次第
となると、それでも、前後編の結構長いドラマを見入ってしまったのは
やっぱり演技がよかったってことなんだろうと
落ち着いてしまうのである

脚本とか演出とかが、ものすごく斬新だったという印象がないのだけど
だからこそ、それでも魅入られたというところがすごいという見方もあるんだが
やっぱり、画面にずっと出ている安藤サクラさんの演技が
なんか見ていたいという魅力にあふれているところが
一番よかったんじゃないかと、
もうただただ、安藤さんをほめるだけの感想になってしまうんだが
そうだと思えてならん、そういうドラマだったと感じたのでした

主役をはるということを体現しているというか
すごいものを見たという気負いがないまま
すごいものを見せてもらった、そんな感じだと
やや興奮気味に書き連ねておくのである

【読書】時空犯

2022-04-25 21:10:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
時空犯  作:潮谷験

タイムリープSFでありました
かなり面白かった、なるほどなーと、すべてが明かされたときに、
その裏というか、なぜそういうことが起こったか、また、
起こされた理由はなんだったかが、非常に理解しやすいというか、
ああ、SFだけど、これは人間の話だなと思えるようで
とてもよかったと思うのであります

ある日が、何度も繰り返されている
だけど、繰り返されていることを近くできる人間がいて、
その人はその記憶を持ちながら何度も同じ日を経験できる
ぱっと、この設定を見て、あー、研究者にはたまらんだろうなと
定性実験あるいは観察をものすごい精度でやれるじゃんとか思ってたんだが、
実際、そういう話でもあったのかもと思ったりしつつ
こういうところが、読んでいて、シンパシーというか
共感を覚えたところでありました

その何度も繰り返される一日というものに、
選ばれた探偵と犯人が乗り込むこととなり、
その繰り返される日々の中で、殺人事件が起きるという
衝撃的な内容がこれまた面白いのでありました
タイムリープで、さらに毎回違う殺人事件が起きるとか
これは面白すぎるだろうと、この設定だけで読めてしまえそうな
すごいよい話でありました

その中で、結局犯人が、そして、犯人がどうしてというところが明らかになって
このあたりも、SFとはかけ離れた、人間の話だなという感じがしてたので
すごくしっくりきて、SFだけど普通の小説みたいに読めたと思うところなんだが
オチというか、犯人に対しての部分だけ、なんというか、
ちょっと違うというか、もう少しなんかあったんじゃないかなと思ったりしながら読み終えたのでありました

年齢を重ねたせいか、罪を犯した人が許されるという展開は
なんか受け入れがたいとまではいわないけども、
何かしらの反省が伴ってほしいと思ってしまうんだが
そのあたりが、読んでいるうちでは、あんまり伝わってこなかったので
そこだけ残念とか思ったのでありました

とはいえ、かなり面白いSF小説で、こういう分野は他にもあるんだろうかと
ちょっと他にも読んでみたいと思うような、
新しいものを読んだような気分になった一冊でした

鎌倉殿の13人  伝説の幕開け

2022-04-24 21:04:57 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
悪い話ばっかりだなと思いつつも、その中にしては、
明るいというか、派手というのが正しい感想か、
義経の躍動が清々しいほどで楽しかったのでありました
ことあるごとに、劣化版みたいな扱いをされていた
戦目付の梶原がかわいそうで仕方ないと
そんな塩梅だったけども、あの御曹司のふるまいはずっと
初っ端から変わってないから、仕方ないといえば仕方ない
うまいこと配役というか、役目が与えられてるなと
脚本のいやらしさに目を見張るばかりでありました

義仲が、完全に当て馬というか、
義経の引き立て役かのように、あれよあれよと負けていくのが切なかったんだが
はたして、巴は無事なのかどうか、
和田殿のあの感じだったら救いがあるかしらと思いたいのだが
どうなんだろう、せっかくだから、どっちも首ねじ切り武者だし
お似合いな感じでちょっと戯れてほしかったかもと
詮方ないことを思ってしまったんだが、
本日の巴は、眉毛が繋がってないことにちょっと驚いたというか、
あれ、なんだったんだろうかと不思議に感じたんだが
都に出たから、ちゃんと化粧を覚えたというか、
眉毛くらい整えたということなんだろうか、
実際は潰すのが正解だったような気がするけど
まぁ、強そうで美人だしいいやと思うのである

義仲が、結構ひどい死にざまだったのが衝撃だけども
これから次週にかけての義高の扱いで、どんな凄惨な結果になるか
心配でならんのであった

ついでのように、平家を倒しまくるというか、
有名エピソードをさらさらと消化していく
義経のウォーモンガーっぷりが実に清々しかったんだが、
解ってる人の説明が足りない感じというのが、
ものすごく傲慢に出てて、この義経本当にいいなと
ほれぼれするようであった
天才をはなにかけてるやつも、同じムーブするけど、
実際に天才がやるとすげぇなと思うし、
一回目の梶原さんは、正直えらいと思うほどであったが、
これがのちの遺恨になるんだろうなと
ありあり伝わってくる内容でかったのである

義経がとりあえず、誰にも構わずおなじテンションで
喧嘩を売り続けているというのも
なかなかすごいことだと思うんだが、
来週は義高の話だけで、壇ノ浦はその次なんだろうか
気になるが、一の谷のあとで与一の話とかもなかったし、
さっさと進んでいきそうだなと思うのである
義経の命運も、5月中でついえるんだろうか
いいスピード感だと、飽きがないというか、次々やってくる話が
楽しみになるばかりでありました

【読書】同志少女よ、敵を撃て

2022-04-23 21:02:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
同志少女よ、敵を撃て  作:逢坂冬馬

第二次大戦のソビエトを舞台にした、女性スナイパーのお話
村をドイツ人に蹂躙された、ロシア少女が、
狙撃手として育てられていく、その成長と葛藤と、
そこにこめられた命への思いと、生きる意味
ソ連が反攻しだしたところから始まるので、非常に痛快でありながら、
戦争の悲惨さというか、ある種の静謐、諦観みたいなのもごろごろ横たわる話で
大変面白かったと思うのである

ソ連の有名な女性スナイパーたちの戦いを描いた物語で、
分校という設定だから、割と漫画的な、女子寮生活のような描かれ方をしつつ、
卒業とともに、戦地への投入から怒涛の展開で
ばたばた死ぬは殺すわと、展開の速さと戦争のただなかという描写が
断裂というか、印象的なシーンのぶつ切り連結みたいに続いていくのが面白かった

転戦しては、新たな仲間と出会い別れといった物語も楽しめるのだけど、
ソ連がどうしてドイツに反攻できたのか
そのあたりを、短く端的に説明しているのが印象的で
冬が寒いから勝ったんじゃなく、用意周到に、作戦行動がなされた結果であるというのは
説得力もあるし、とても興味深い内容だと思ったのでありました

世相ではないが、最終的には女性を守るという信念に昇華されて、
主人公の人生の光が示されるといった感じなんだが、
終盤に主人公が、豹変したように強くなってしまうのに
若干違和感を覚えたんだけども、
おおむね面白く読めたのでいいやと感じるのである

思いのほか感想が書きにくいのは、
少女キャラクタものでありながら、本格的な二次大戦ロシア戦線の話で、
なんか漫画っぽいといってしまっていいのか、
物語が、イベントをこなしていくそれのように感ぜられて
没入することができなかったところにあると思うんだが
こればっかりは、自分に合うかどうかという話なんだろうと思うのである

そんな偉そうな感想をこしらえつつ、
はからずもウクライナという地域と国と、そこに住む人
それとロシアとのかかわりというものの歴史の一端も見えて面白かった
ロシアからすれば、ウクライナという国への思いがあるだろうし、
そこを起点にしてしまうと、西側に近づいてしまうというのが裏切りに見えるというのもまた、
そういう景色なんだなと思ったりしたのであった
ともにドイツと闘ったという遠い昔の物語であるな

【読書】デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実

2022-04-20 21:15:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
デスマッチよりも危険な飲食店経営の真実  著:松永光弘

元プロレスラーで、現在ステーキハウスの経営者である著者による
飲食店経営の悲喜こもごもと、経営者としてのノウハウを詰め込んだ本でした
読みやすいのに、非常によいことが書いてあったように思う
文章がうまいのか、するすると入ってくる内容がよかった

自身が経営してきたミスターデンジャーというステーキ店のこれまで
途中に何度も訪れた経営危機について
どのように乗り越えたか、その実際のところをつまびらかにした本で、
飲食店経営を目指す人は、是非読んでおいて損はなさそうな
まぁ、ともかく、大変だなということがよくわかる本でありました

元レスラーだから、といってしまうと
これまた、この本の主旨から大きく異なってしまうのだが
実際のところ、かなり体力的には恵まれていたこともあったろうと
読んでいて感じるところが多かったのである
著者からすると、引退しているレスラーはすでに一般人で、
だいたいリングに立てない体だから、そんなに体力ないんだという話なんだが、
やっぱり、基礎体力というか、違うんじゃないかなと
その肉体労働の激しさに、なんとか耐えていたという姿を読むにつけ
思うのでありました

正直なところ、レスラーとしての氏を知らないので
どれくらいすごいことか、もう少し理解が及ばなかったのだけども
本で読むかぎり、とても真摯にステーキ店を経営していて、
結局地に足を付けて、地元に密着してやっていくことで
なんとかやってこれたという、ごくありふれた話なんだが
これをなすのが大変だなと思う話ばかりで面白かったのでした

ステーキ店をやっていて、狂牛病騒ぎとか、
リーマンショックとか、東日本震災とか
様々な苦難があったけども、それぞれチャンスもあったり、
なんとかして生き残ろうとしゃにむに頑張ってきた姿なんかが
すごい大変だったろうに、清々しくさらっと書かれているのがよかった

経営哲学がしっかりしていて、目的に向けて真面目に取り組む、
そして、人を育てよう、人があってこそという基本理念があるのが
すごいいいなと思ったのでありました
人というのが、従業員でもあるけど、お客さんでもあるのが
またいい話だなと、商売の根っこを見るようで楽しかったのでありました

さらさら面白い話としても読めるけど、
かなりいいことが書いてあったし、色物ではない、ちゃんとした経営の本だったと思うのである

【ドラマ】カムカムエヴリバディ

2022-04-19 21:18:19 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
無事完走しました、100年の物語と仰々しい触れ込みだったけど、
朝ドラのいいところどりといった感じの、
朝から楽しく、近現代史をなぞれるという実によいドラマだったと
快哉なのでありました

ヒロインが3人も出てくるという贅沢な作りだったわけでありますが、
おおよその主役は、安子とるいで、ひなたについては
若干おまけっぽいというか、でも、いかにも最近の朝ドラという
それぞれの時代をつかさどる朝ドラヒロインであったとも
作りの細やかさに脱帽するのでありました
時代を反映しているといっていいのか、
朝ドラヒロインだけど、結婚したりはない、現代のそれというところでは
すごくひなたというキャラはよくできていたというか、
今の朝ドラヒロインの姿をしていたと思うのであった
文ちゃんとの惚れた晴れたのしょーもなさもあいまって
実によかったと思うのである
そしてなにより、自分と同世代、ま、実際はもうちょっと年上だけども
そういうヒロインが、現代劇というか、まさに今という劇ではないところで
ヒロインを張っているというのが楽しくて、
ああ、なんとなくわかるわーとみていたのもよい思い出であります
どちらかというと、桃太郎の方に年齢は近いんだが、まぁ、あんな感じだろうよ

安子編が戦中戦後ということもあって
どうしても暗くなりがちというか、実際暗かったのだけども、
笑いというよりは、頑張って生きるというところで、
その暗さに負けないドラマが見られたので
個人的には一番好きだったかもしれんと思うところ
そこから、るいの話になってからは、いかにも朝ドラという感じでもありつつ
ああいう世相というか、生き方があったんだろうなと
昭和を懐かしむような気持ちになって見られて
これまた満足であった、アニーさんは、安直にあんこからアニーとか
そんなべたなことないだろうと思いつつ、
でも、そういうべたなのでよかったんだと
ハレバレと三人が揃ったところで思わされたので
役者は変わってしまったけども、最終回間際で新録の姿も見られた李して
よかったと思うのであった

るいについては、深津さんの演技が抜群によくて、
正直若い頃をやらすのは、色々無理がないかと
いらん心配をしていたわけだけども、
同い年の若者約でジョーが出てきたおかげで
あんまり違和感なかったのもよくて、
何より、後半になって、唐突に歌がうまいことが発覚するというか
実際上手くて驚いたのでありますが
歌う朝ドラは、当たりが多いなとか、
エールとこれしか知らないくせにわかったようなことを書いてしまうのである
すごいよかった

この世代役については、一子がこれまたよくて
あの役者さん、すごい好きだわと
ああいう京都の人おるなーという感じが
たまらなくよかったと思うのである
コミカルもシリアスも同じ演技なのに、幅があるというか
不思議な魅力にあふれていてすごいよかった
もっと他のドラマでも見たいと思わされたのでありました

時代劇編は若干意味不明ではないかというか、
あのあたりばっさりカットされても話ができてしまうのではと思ったけども
それはそれとして、朝のラジオだけであんだけ話せるようになるとすれば
魔法の番組だなと思ったのであります
中国語会話のテレビの方をずっと見てるけど
まったくしゃべることができないのは、
あのドラマのようにシャドーイングが足らないからなんだろうかと
思ったりしたのである
というか、正しいラジオ英会話の使い方を教えてもらった
貴重なドラマでもあると思うのである

【読書】残月記

2022-04-18 21:23:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
残月記  作:小田雅久仁

思ってたのとだいぶ違った
SF小説といったらいいのか、かなりファンタジー色の強い物語だった
正直、完結したのか?とわからないで終わるという
なかなかざっくりした短編というか中編を3つといった感じで
月にインスピレーションを得た作品を3つ収録していました

一作目が、現代の話で月に魅入られて、あるとき
月の裏側のような世界に取り込まれたみたいなお話
こういう着想は確かにあるなと思いつつ、それを実際に物語にして
そして、これからどうなるんだというところで
ばっさり終わるのが衝撃的だった
正直、これで、続編2つという連作の作りだと思ってたのに
一切フォローなしというので、この本読んで
そこが一番衝撃でありました

二作目でも、同じように現代と月を介在した別の世界との
異世界転生的な物語だったんだが、どことなくマッドマックスっぽい世界観が
なかなか面白いというか、こういうのもまた、
着想としてどこかで見たような気がするのを明確に、書ききっているのがよかったと思うのである
とはいえ、これもまた、ちゃんと終わったのか?それでそのあとどうなんだと
気になるように思うんだが、それはなく終了
これで完結しているということなんだろう、ちゃんと読めてないな

そして三作目がタイトル作でもあって
これは確かに終わったとわかるそれで、
同じく月を見て獣人のようになるという、古来から一番よくある月にまつわるファンタジー
それを病のように見立てつつ、それでいて、現代劇なのに
中世、いや、古代ローマの暴君めいたそれに近しい話に落ちていくのが
なかなか面白かったんだが
タイトルからして、山月記みたいな感じかと楽しみにしていたのに
そうじゃないというか、いや、それを月イマジネーションを全開にすると
こういう感じになるのか?そうじゃねぇだろと
思ったりなんだったりしつつ、でも、純愛めいた話でもあり
そうではない、ある種の物の怪の物語のようでもありといった感じで
不思議な物語を三つ読めたのでありました

月というものに対する独自の世界観を披露した小説だったと思うんだが
なかなか面白く読めたのであります

鎌倉殿の13人  足固めの儀式

2022-04-17 20:56:37 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
副題がいやらしすぎるなと思うんだが、
でっちあげられた、架空の儀式にかこつけて、
本当の意味での足固めをするための犠牲が強いられた
そういうお話になっていて
いやはや、面白くなってきましたという感じである
人を統べるというのは本当に難しいな

わざとらしいのはタイトルだけでなく、
終わりがけに、わざわざ義時の待望の嫡男が生まれたところで
「ぶえい、ぶえい」と泣かせるというグロテスクさが見事で、
生まれ変わりというよりは、あまりにも悲惨な声と
ようやっと、手に入れた小四郎のそれが、あまりにもよくないと
このあたりは、真田丸の婚礼騒ぎの時と一緒だなと思ったのでありました
三谷さんはこういうのがともかく好きなんだな

しかし、展開としても、なかなか緊迫したというか、
それぞれの来し方が見られるようなそれこれで、
比企氏の日和見と、畠山のそつのなさ、梶原のそれなどなど
見所たっぷりなのがよかったところで、
梶原も、なんだかんだ、あれでやらなければ、自分が代わりに殺されると
そういう話なんだと理解したうえでの掛りであったと
そう思うと面白いというか、嫌な話だなと思うばかり
頼朝の智謀というか、大江の入れ知恵以上に
恐ろしいそれを見たように思えるのでありました

坂東勢も、それでよかったのか、
結局なんだったんだと思えなくもないところなんだが、
あの一件で、さらっと、政子が株を挙げていて
これもまた、のちに続く何かであるなとも思えたわけだけども
冠者殿の正義への理解、なにげに強かった源氏の弟、
和田殿の扱いやすさといった随所に見所があって
よきかなといった具合でありましたが
来週もまた、胃が痛くなるような現場のもめごとが見られるようなので
楽しみにしたいと思うのでありました

日曜の夜にそれはどうかなと思うが
まぁ、いいやとドラマを楽しむのである

【ドラマ】アガサクリスティー 蒼ざめた馬

2022-04-16 20:56:45 | ドラマ映画テレビ感想
NHK海外ドラマ枠で前後編が放送されました
どっかで見た役者だと思って、そっちに気を取られてしまってたんだが、
ビクトリアの時に出てた、メルバーン卿でした
まぁ、そこはさっぱり関係ないのだけども、
原作も知らないまま、不気味な雰囲気で、ちょっとしたオカルトホラーかと思わせての
実に古典的なサスペンスミステリーを堪能できたのでありました

結構斬新なというか、ザッピングめいた映像表現が多かったので
はじめのうち、慣れるまでよくわからんと思いつつ、
でも、面白そうだからという勢いだけで見ていたのだけども
だんだんと全容が理解できてくるにしたがって、
不気味さというのがまさってきて、
見事にオカルトにはまってしまうといった
そんな塩梅で、この脚本というか、演出自体もまた
ある種トリックなんだなと感心したのでありました
もっとも、それのおかげで、このドラマでは
なんとなく、犯人がわかってしまったのだけども、
これくらいわかりやすい方が、ドラマとしても、推理ものとしても楽しめると
思ったりするのであった

とはいえ、一本調子に物語が混迷から解決へとつながるのではなく、
混迷を残したままというか、むしろ、そっちが本題なのかと
そう思わされるような、不気味な終わり方をする
この後味の悪さが、このドラマのキモだったと思うのだけども
蒼ざめた馬の三人の女というのが、
マクベスの魔女を模してるのか、ただ、そういうのが
イギリスじゃ当たり前に存在(?)するというだけなのか
わからんが、そのオカルトが、結局、フェイクではなく本当に生きて
そして、主人公に今もとりついているのかというのが
いい感じだと、見終わって、他人の感想見ていて理解できたとか
そういうお話でありました
いや、ぱっと見ただけで、そこまで考えないわ
ただ、後味悪いというか、あれ?それで終わりなの?終わってなくね?と
そういう感想になってしまってたんだけども、
終わってないということはつまり、という考え方をするべきドラマであったのだと
いやはや、勉強になるわと、役に立つことのない教養を手に入れるのでありました

新しい方の嫁さんがやたらめっぽう美人だったなと
そこはすごい印象的だったのだけども、
主人公が、善人というわけでもないというキャラクタ付けが
個人的には面白いと思えたのでありました
原作はどうやら違うらしいんだが、こういうののほうが、現代っぽいというか
ドラマとして面白いなと感じたんだけども、
物語くらい、はっきりと善悪がわかりやすいキャラの方が楽しいというのもまた
真理だなと思ったり考えたりするのであった

サスペンスの見せ方が面白いと
クライマックス、そしてそのあとというところを追いかけていくにつれて
楽しさが増すドラマだと思うのである
楽しかった

【読書】ボタニカ

2022-04-13 21:19:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
ボタニカ  作:朝井まかて

日本の植物学に大きな足跡を残した牧野富太郎の生涯を描いた小説でありました
なかなか興味深い内容で、明治にはこういう傑物が
あっちこっちにいたんだなと、かみしめるようなというか
こういう変わった人が、学会や、学問の何かを食い破っていったんだろうと
思わされるばかりでありました

波乱万丈といえるかもしれないけども、
基本的に自分が悪いというか、あるがままに生きた結果であると
そういう内容だったとも思うんだが、
読んでいて、ひょっとして、作者はこの人を調べていくうちに
嫌いになったんじゃないか?と思ってしまうような
なんとなし、破天荒というには軽々しいというか、
ともかく、奇人である氏の生きざまが描かれていくのでありました

当時の世相としては、こういうのが一般的というか
受け入れられるものだったのか、
割といいところのボンボンだからこそともいえるような
ある種傲岸な生きざまというのが、よくいえば自由奔放だけども、
人間社会に一切溶け込むことができないような
社会性の欠如がすさまじくて、
なんか、素直にこの主人公いい人だななんて思えなかったのでありました
すごい人だし、学者とはこういうもので、
こういう矜持をもっていてほしいと、そういう感じであるんだが、
女関係やら、お金関係やらに
ともかくルーズにすぎて、あんまり人として尊敬できないといってしまうものか
なんとなし、世にこびへつらっているかのようないわれようというのは、
そういう部分もあったんじゃないかと思わされる
そういう内容でありました

顕著というか、象徴的なのが、熊楠と会わなかった、会えなかったというあたりで
ここは、もしかして出会っていたらすごく面白いことになったんじゃと
あれこれ思わされるのだけども、まぁ、実際に会ってないんだろうから仕方ないんだが
いまいち、意固地というか、いらぬところのおかげで
貴重な出会いがなかったように落ちてしまうというのが
なんとも、残念だけど、そういうものかと納得してしまう内容でありました

何も顧みずに研究に没頭したといえば聞こえはいいけども、
相当にひどい生活っぷり、そして、研究もすごいんだが
その後始末のひどさみたいなのが、こういう天才とよぶべきか迷うような
ある種の奇人というのは、業績に目を見張るものができるかもしれないけど
やっぱり、人間としてどうかしとるなと思ってしまう
こういうのに直に感動というか、感激できなくなった
自分が嫌な大人になったのを感じてしまう物語でもありました
個人の感想にすぎるな

とはいえ、植物を愛し生きたという男の一生が
なかなか面白く読めたので、満足なのでありました
ことによると朝ドラになるんだそうだが、
マッサンみたいな感じを思っていると痛い目みそうな奇人ぷりに
驚くばかりである

【ドラマ】エンディングカット

2022-04-12 20:58:35 | ドラマ映画テレビ感想
NHKでちょっと前にやっていたドラマでありました
亡くなった人の髪を整えるというお話と、
そんな単純なものではなかったけども、
そういう仕事と、その仕事に従事する父親を持つ娘
その母の髪を整えるのは

といった感じでおおよそ想像してしまう内容に
しずしず近づいていく話だったので、
なかなかつらいというか、暗いドラマだったのだけども
丁寧な演技と演出で、じっくりと見たのでありました
大騒ぎしたりとか、そういうのではまったくなくて、
色々と準備していたのに、いざその時がきたとき
やっぱり、そのような覚悟はちっぽけだったと
そう思わされるようなシーンが多いのが印象的で、
その都度、父親が、あるいは、娘が
片方を励ますでもないが、支えるというのが
いい人間ドラマだなーと思いつつ見たのであります

死をテーマにするドラマは、どうしても静かで、
楽しいというのとはかけ離れてしまうなと思うんだが
そういうのを真剣に、丁寧に描いているという作品は
なんだかんだ、好きなんだなと
見ていて思ったのでありまして、
誰にでもありそうな日常、家族との別れというものについて
乗り越えるというほどではないが、
過ごし方みたいなのを見られるドラマだったと思うのでありました

まぁ、結構衝撃だったのは、広末涼子が、芦田愛菜の母親とかやるような年齢なのか、
つまり、俺もそういうことかと、独り身でいると、
あんな大きな子供がいるという現実感がまったくないというか
幻惑の喪失感にさいなまれたわけでありますけども
広末の母親演技というのが見られたのに
だいぶ、感想を持っていかれたのも事実なのでありました

当たり前だけど、色々な役者さんが、違うステージの役をやるようになっていくんだな

【読書】ブラックボックス

2022-04-11 20:49:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
ブラックボックス  作:砂川文次

芥川賞受賞作と知らずに読んだんだが
読み終わってみると、なるほどなという部分もあったり、
結構あっさりというか、特有の暗さが、そこまで濃くないなと感じたのである
おおむね読みやすかったし、
後半のものすごい変換が面白かった

自分と向き合うという話でもあろうけど、
自転車便というマニアックな仕事の話がなかなか面白くて
バイク便より、さらに小回りがきくこれは知らなかっただけに楽しかった
専業で稼げないというあたりとか、
そこに集う個人事業主たちのプライドとかが
いかにもありそうというか、共感できそうなところが多くて
人間臭さというのを読めたと思う

主人公の難しいことを考えようとするとバラバラになってしまうというのが
なんとなく理解できるというか、こういう感じあるなぁと
しみじみ共感してしまったんだが、
それによる破綻というのも、個人的にはすごい自然に読めて
だから世の中、あんな感じの人ってのがいて、
それは、きっと、こういう思考というか、流れで起こってしまうんだろうなと
妙に腑に落ちた

後半の転換が怒涛というか、結構衝撃だったんだが
その新しい地でも、同じように生きているのに
なぜか受け入れられるでもないが、立場がいいわけでもないのに
人間的に上昇したかのような感じ、
同じようにしていて、評価というべきか、扱いが変わるというのが
戸惑いとともに、こっちもまた、ものすごくよくわかると
味わったわけでもないが、共感の強いシーンが多くてよかった

同じようにしていて、同じように生きているけども、
実際はそれでも変化して、自分が変わっているという感じ
自身の変化という、気づきにくいことについて、
あるとき、突然悟るみたいな感覚は
誰にでもあろうし、この主人公にとって存在し、またそれを
読み手としてもものすごく強く実感できた

読みやすいし面白かった

鎌倉殿の13人  都の義仲

2022-04-10 21:09:00 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
うれしそうな九郎判官を見られるだけでうれしいのだが、
なんというか、切ないというか、悲しい話ばっかりだったな
大姫と義高は非業の話になるとは聞いていたんだが
その芽がまさに芽生えたような感じで
男前なだけに、悲劇が際立つと思うばかりでありました
というか、男前ってずるいな、あれだけで政子メロメロじゃん

世の中の当たり前のそれを見たようにも思うけど
ちょっと前の時間にやってた、昆虫すごいZなみに、
気持ちの悪い趣味が披露されたのは面白かったんだが
それを生かしつつの、義経とのやりとりが面白いというか
興味深かったと思うのでありました

義仲がいいやつなんだけど蛮族という
残念な感じがよくよく出ていて、あのまま不幸にも沈んでしまうというのが
かわいそうなところではあるわけだけども、
御家人たちのあれこれもまた、非常に興味深いというか、
あの頃の鎌倉って、あんな感じだったのか、
烏合の衆ってすげぇ怖いなと思うばかりでありました
上総介が長生きしないだろうなと思ったんだけど
この件で、一網打尽にされんだろうか、よくわからんな
いつだったかに、気になる方が一人といっていたのが、上総介のことで
これを機に排除されるという筋書きなんだろうか
心配だが、楽しみなのでありました

しかし、このままでいくと、源平合戦もほとんどやらないっぽいなと
改めて思うところでありました
今回もさっぱりだし、そもそも、平家方の武将があんまり出てきてないから
壇ノ浦あたりで、義経大活躍とかも、さらっと流すのかなと
ちょっと残念に思わなくもないんだが
気になるのでありました

あとは、さらっと八重さんが妊娠する事態にもなってて
ストーカーから旦那になるまでが早すぎるというか、
ああいうカップルって、世の中いっぱいいるんだろうなと
いらんことを考えたりしたわけだが、
あれもまた、悲惨なことにならんだろうか、心配に思いつつ
次週を待つのでありました