CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

NHKスペシャル 作家 山崎豊子 ~戦争と人間を見つめて~

2015-09-30 20:45:25 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりにテレビのレビウであります
なかなか骨が太くて面白かった
いや、太いというか、興味のある話題を
わかりやすくまとめてくれていたというべきか
見入ったというか、なるほどなぁと
感心しきりの一時間でありました

作家、山崎豊子さんにつきましては、
不毛地帯、沈まぬ太陽の二作を読んで、
そしてドラマや映画で見て、なんというか
感動といったらいいのか、あまりのことに
恐れおののいたというか
すさまじい衝撃を受けたと記憶している次第であります
読んだのが20代も後半くらいだったというのが
自分としてもよかったと思うわけですけども

その小説の取材について解説してくれると
それだけで十二分に見る価値が、いや、見たいと
心のそこから思って見守ったのでありました
戦争にクローズアップしたということもあって、
不毛地帯と大地の子、そして、ほぼ遺作といって過言でない運命の人
これらの取材手法と、その足跡というのが
まぁともかく凄かった
個人的に不毛地帯が大好きだったということもあって、
この周辺取材のすさまじさには圧倒されたわけですが、
それ以上に、大地の子、そしておそらくは二つの祖国にも向けて、
中国との関係、その間にあった何かを
どれほど描こうと働いていたのかというのが
まぁ、まざまざと見られて感動でありました

表面をなでていただけの私としては、
そのあたりから、運命の人で沖縄問題というあたり、
そもそもというか、沈まぬ太陽の日航問題も含めて、
いやな言い方をしてしまうと左傾化しているなんて
わかった風に知ったかぶっていたわけですけども、
まぁ、そういうことがどうであったかはおいておき、
少なくとも思想的な何かとは別に、
中国との間に確かにある事実を調べて描いていたという情熱には
圧倒されたのでありました
あれはもう凄いとしかいいようがないな

印象的だったのは、運命の人における、
女性とのあれこれについて、西山氏が激怒したとは聞いていたけども
その電話に向けて「あんたの伝記を書いてるんじゃない」と答えたというのが
まぁ、男前すぎてすげぇなとあっけにとられたというか、
この番組を見て、一番よかったと思えた瞬間でありました
正直なところ、運命の人はそんなに面白いと思えなかったんだけども
それは、ノンフィクションとして読もうとしたせいで、
フィクション部分が茶番めいて見えていたという
私の目のくもりだったんだなと、
それをわざとやって、そこにあった別のものを描いていたんだななんて
ともかく、目がひらいたようで楽しかったのであります

いい内容だったと感激しつつ
そういえば、以前に司馬遼太郎もやってくれていたよなと
文豪シリーズというので、池波正太郎あたりを
ちょっとやってくれないだろうかしらと
願ったりしてしまうのである

【読書】スウィート・ヒアアフター

2015-09-29 20:34:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
スウィート・ヒアアフター  作:よしもとばなな

珍しい人の本を読みました
ずっと昔に、楽園だったかの
シリーズを読んだきりくらいでしたが
なんとなし、軽くさっぱり読めそうな本と
手に取った次第でありました
まさか、震災を受けての内容だとは
思いも寄らなかったので
全然さっぱりしないというか
重たいと感じたりしたのですけども
読んだのであります

内容は、唐突に大切な人を失った、
それに対面していく、それを過ごしていくという
情景と風景を人情とともに描くと
まぁ、そんな小説でありました
独特の語り口というか、話し言葉で、
地の文も、台詞もごたまぜに進むというのが
なかなか面白いというか、不思議な感触で
男女とかに限らず、人間のありようみたいなのを
なんとか言葉に、口にできるようにしようと
四苦八苦してるみたいな印象で
不思議な読み応えでありました

話し言葉を意識しているせいか、
同じフレーズがたくさん出てきたり、
どうも、情景比喩じゃなく、直接的というか
説明的な形容詞だの、形容動詞だのが
入り乱れるという感じなので
なんとなし、好きでないと思ったりしたんですが
そのとつとつさみたいなのが、
重さでもあったのだなと、読み終えて
感じた次第でもあるのでした

ともあれ、過ぎていく、生きていくということに対して、
その瞬間に立ち会ったそれと折り合っていく、
その難しさが垣間見られたような、
そんな気分になりつつ読み終えたメモを
記しておくのでありました

花燃ゆ  新しい日本人

2015-09-28 20:15:22 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」
事情がありまして、今見終わりました
まずまず一区切りといったところか、
次へのつなぎという印象でありましたけども
静かに奥が閉じられていくという様は
見ていて、いいなぁと
雰囲気を十二分に楽しめたのであります
ああいう、強制的な門出というのは
卒業にも似たなにかで
いい塩梅だなと感心しきりであります
ああいうのをもっと見たいというか、
明治とか、新時代というのが見えたようで
なんだか楽しいのでありました

で、すっかり重臣といっても
差し支えないような待遇となっていた文が
さらっと、偉い女中さんのように振舞っておりましたけども、
それまでわだかまりのあった
あれこれの人たちとの別れは
これはこれでいいシーンだなと見たのであります
個人的には、日の出さんと話をして欲しかったんだけども
脚本家が変わってから台詞がなくなってしまったのが
大変残念で仕方ないところであります
野田さん、マッサンとステップアップしての大河だったのに
上海からまた出てくることがあるんだろうか
見守りたいところであります

あとは、伊之助さまが、
民の暮らしがわかったとか、
唐突に共産主義者のなれはてみたいなこと言い出して
大丈夫かと心配になってしまったのですけども
世捨て人めいた生き方から
どうやって知事にまでなるのか
今後のそれを楽しみにしていきたいと
思うのでありましたとさ
あとは、久坂の子供については
まぁ、二話くらいで片付けてほしいなと
ちょっと思ったりなのであります

【読書】平成猿蟹合戦図

2015-09-26 19:32:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
平成猿蟹合戦図  作:吉田 修一

またも吉田修一作品であります
横道世之介が想像以上に楽しかったという
それを再びと意気込んで読んだのですが
これもまた、エンターテイメントに優れた作品で
面白く読み終えました
ただ、なんだろうかな、前回ほどしっくりと落ちた感じは
ないのでありますけども、
これはもう、性格、嗜好の問題だろうかと思うのでありました

猿蟹合戦という名前だから、
そういう感じの話で、どっかに仇があったりするのかと
あれこれめぐらせながら読んでいたのですが
長いから、だんだんと誰がどうつながっていたか
結局、物語にまかせる感じで
さらっと読み終えて、なるほどなという感じだったのでありました
あんまりそこに意味があるわけじゃなくて、
やっぱり世の介みたいに、一人が色々な人に影響を与える
その様を楽しく見守るといった感じでありました
面白かったのだけども、ちょっと
盛り上がりにかけたかもなんて
思ったりもしてしまう

しかし、クライマックスに近いところでは、
なんか完全に乗せられたという感じで
支持者の一人みたいな気分になりつつ、
そっと涙がこみあげてくるみたいな
なんだろうかな熱狂感というか
お祭りに溶け込んだみたいな楽しさが
あったように思ったのであります
やっぱり上手いんだなぁ、しみじみでありますところ

予定調和めいた感じで、物語が転んでいくというのが
ステキではあるなと思いつつも、
なんとなし、バックボーンではないけども
しょっぱなの事件について、どうも、
償いとかではないけど、何か必要じゃないかと
そういうのを物語に求め勝ちの私には
少しばかり納得いかないなんて
感想を抱いたのでありました
でも、楽しく読めたからよいのだ

幸兵衛窯のラスター彩陶器を見る

2015-09-24 20:53:32 | 陶磁器を探す旅と名物
ここ二週間くらいで、ラスター彩陶に
魅入られて振り回されてと過ごしたので
メモっておく次第であります

先々週くらいだったと思いますが、
とあるオークションで、
加藤卓男さんのラスター彩酒器が出ておりまして、
これ本気で欲しいな
などと思って、じっと眺めていたら、
あれよあれよと予算の倍ほどの値段になって
品ではなく、肩を落としたと
まぁそんな具合だったわけでありますけども
本当、いいなぁとつくづく思いつめて
こりゃ久しぶりに本物を見に行こうなんて
ぶらり市之倉は幸兵衛窯までいってきました

近々蔵出し市が行われるので、
それはそれで見に行く予定なのでありますが
空いているときに見ておこうと
幸兵衛窯の展示品を見てきたのでありました
七代さんのラスターも販売されておりまして、
これもいいなぁなんて思ってたわけですが、
個人的な趣味でいうと、
やっぱり卓男さんの絵が好きだなと
なんとも気が抜けたような、
ちょっと棟方志功を彷彿とさせるような
実に素晴らしい姫絵を思ったりするのでありました

さて、展示品
数年前に見たときと、
ほとんど変化はないのでありますけども
かなり目が鍛えられた現在、
ラスター彩陶をあらためて見て
ああ、これは本当にいい
なんて、嘆息見舞ってきたのでありました

二階のスペースに展示されている品々でありますけども、
やっぱりこれはと思うのが、水差しであります
いかにもペルシャという造形に、
私の好きな姫絵が鮮やか、いつも思うんだが、
凄くいい品なのに、屈折するガラスの向こうに展示されてるから
そのよさを満喫できないのが
つくづく残念であります、でもよかった
あれ本当にいいものだな

それとは別に、まだ卓男さんが
ラスター彩の作成方法を見つける前に、
こんなのを作ってみたいなぁと金彩で作ったという、
プロトタイプの盃が数点展示されてまして、
これがまた、ほとんど現在のラスター彩と同じ色でありまして、
さらにいうと、テスト版だからか、
よりいっそう手を抜いたかのように
するする描かれた姫絵が見事、これ本当に欲しいなと
生唾を飲んでしまったのであります
今回、一番の発見はこれであります
あれ見に行くだけに、また訪れてもいいかもしれない

そのほか、以前にも感心しきりだった
古い陶片も、今だからわかるというか
見方、見立てというのを自分なりに工夫して眺める
これを覚えておけば、怪しい骨董に惑わされることも
なくなるだろう、なくなって欲しい
なんて思ったりしたのであります

高麗青磁と白磁も少々ありましたが、
これについては、東洋陶磁美術館で目を鍛えたせいか
そこまでではないなんて、偉そうなことを覚えたものであります

と、まぁ、なんだかんだ300円で満喫してきた次第でありますが
ラスター彩は数が少ないということも含めて
一つ欲しいなぁと、もだえるように書いておくのであります
あぶく銭がわいてこないかしら

【読書】ようこそ、わが家へ

2015-09-23 23:04:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
ようこそ、わが家へ  作:池井戸 潤

またも池井戸作品であります
今回は、少し趣向が違うというか、
まぁ、銀行に絡むあたりは、いつものとおりだけど
ストーカーに付けねらわれるという
気の毒なお話とセットになっておりまして、
社会的な問題を想起させつつの
サスペンスでありました
なかなかはらはらさせられました

そんなわけで、いつものとおり
あっという間に読み終えてしまったのでありますが
これまでと違って、サスペンス要素が
ずいぶんと多いというか、色濃く出ておりまして
なかなか読み応えというか、
楽しみの増えた感じの読書でありました
ストーカーが出てくるのでありますけども、
その不気味さというか、
気持ちの悪さと、素行の悪意というのが
なかなかステキに描かれておりまして
恐怖心からやってくる、いくつかのミスリードなんかも
楽しみつつで、最終的には全部解決して
めでたしといったところ
こういう感じなので、安心して読めますな

しかし、読んでいて物凄く面白かったと
そこまで思うほどでもなく、
二つの事件が、完全に独立しているというか
これは、どっちかだけに絞っておいたほうが
話がまとまってたんじゃないかしらなんて
偉そうなことを思ったりしたのであります
まぁ、一度に二編読めたと
そんな楽しみ方ができたともいえるので
御得な感じでありました

これが、どれがと
面白ポイントを挙げるのは
意外と難しい小説だったのですけども
推理とサスペンスが軽妙に入り組んだ感じで
2時間ドラマ的な作り方で、
コンパクトにまとめてみたら
非常に面白いんじゃなかろうかなんて
思ったりしたのでありましたとさ
楽しんだので、よいのである

五度目の台湾旅行 7 明月湯包から北門

2015-09-22 20:25:07 | 五度目の台湾旅行(2015)

さて、猫空もすっかり堪能したので、
ゴンドラにのって下山、ゴンドラでは家族連れの車両に
同乗することとなったんですが、
まぁ、奥さんが終始すごい不機嫌顔で怖い
闖入して申し訳ございませんでしたと
ただただ、祈るような思いを抱きつつ
そそくさと逃げ出したのでありました
本当に怖かった、なんでだろうか、なんかしたのかしら

さて、MRTでまた町の方へと戻り、
そろそろ昼飯を食べようと移動
目指すは、小籠包が有名な明月湯包(ミンユエタンパオ)

町の小料理店といったらいいか、さほどに広くない店内で、
混雑するなか、ほとんど厨房というか作業場の横という
客席としてどうなんだという場所で食事
まぁ、食べられればいいやってなもんなので
あんまり気にしませんが、さておきであります



まずはカニみそ入り小籠包(220元)とネギ餅(50元)
正直、ネギ餅は多すぎるかなと思いつつも、
ついつい頼んでしまったのでありますけども
案の定、脂っこさにげっつりという具合でありました
一人で食べつくすというのは、難しいものであります
でもおいしかった

どちらもそうなんだが、結構味付けが濃いといいますか
どっしりとした食べ応えで、おなかにどすんとたまった感じでありました
おいしいんだけども、重い、そんなに食べられない
そういう感想で驚いてしまったのである
しかし


このエビチャーハンが抜群でありました
めちゃくちゃ旨い、これは非常にわたくし好みの味でして
あっさりというか、さっぱりとした感じながら
絶妙な塩加減でさらさら食べられる
何よりも、エビのぷりぷり加減がまぁ、本当にもう、
俺って日本人だなと改めて感じ入るほど
エビおいしいと感激したのであります
小籠包が有名な店だけども、ここはチャーハンの方がいいんじゃないか
そんな風に思ってしまったのであります
どうせなら湯的なものを何か頼んでおけばよかったと
少しだけ悔みつつも、大変おなかにたまる昼飯で満足
さて、次の場所へと移動を開始したのでありました


到着したのは北門
話の構成がおかしいと、書いてて自分でも思ったんですが
本当にそういうルートだったんだから仕方ない
昼飯の店から、結構離れてるというか
もっと途中に寄るところあるだろうと
そんな塩梅なんですけども、
数少ない台北の史跡を訪ねてみようと、
次の目的地、迪化街に行く途中にある、北門を訪れました

このとき気づかなかったんですが、この北門が
西門から驚くほど近くて、なんといったらいいか、
台湾の地下鉄は、便利になったと思ったけども、
いつからか、駅を造ることが目的になってしまったんじゃないかと
ちょっと余計なことながら心配してしまったのである、余談


とんでもなく雨脚が強くなってきたので
ちょっと困ってしまいましたが、史跡北門を観光
まさか、道路の真ん中にただぽつんとあるとは
思わずに驚いてしまったのでありますけども
当時のままだと思われる、でっかい門扉というかゲートがあったのです

清朝の時代のものだと伺っておりましたし、
ここから日本が進出したような歴史があったと
うろ覚えながら思い出したりしながら
しかし、あまりにも扱いが粗末
眼前には台北郵便局もあって、なんとなしレトロな風情でありますが
ともかく広い道路と高架の下にあって
なんというかな、扱いが雑だなと思わされたりしたのであります
旅情を覚えながら、迪化街へ向かいます

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【読書】横道世之介

2015-09-21 21:11:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
横道世之介  作:吉田 修一

面白かった
せつない終わり方が、なんというか、
残念ではあるんだけども、
これでこそなのかもしれないと、
そんなことを思ったりするのでありましたが、
ただ、読み終えて面白かったと、
かみしめるように呟いてしまったのであります

さすが芥川賞作家なんていってしまうと、
なんだろう、完全にそういう眼鏡で見ていると
自分でも思ってしまうんだが、
これは、最終章あたりの短編でも
十分に伝わるといっていいのか、
それだけで短編として完成しているようにも読めて
脱帽でありました、ともかく
面白いというか、なんか伝わってきたという
わかった風なことを書きたくなるような
感動を覚えたのであります

内容は、九州から東京に出てきたばっかりの
少し抜けたところのある世之介少年が、
一年間過ごすという、ただそれだけなんだけども、
なんだろうかな、青春だなと感心する風景が
ありあり伝わってくるようでもあるし、
登場人物同士のからみなんかも、
手に取るではないけども、コミカルだけど
なんかわかるようなという感じで
手法としては、フラッシュバックする未来の出来事が
また、いいかなしさみたいなのも伝わってきて
なんともかんとも、感動だったのでありました
人生って感じがするなぁなんて、
これまた、わかったことを言いたくなるような
いい塩梅なのでありました

何よりも、滑稽というのがふさわしいといったらいいか、
この嫌みのない面白さ、ギャグでもないけど
コメディというほど騒々しくないのに
笑えてしまうというのがすごいよくて、
まぁ、久しぶりに読みながら笑ってしまったのでありました
いい小説読んだ

最終的には、しんみりというか
ちょっと本当に悲しくなってしまうと
完全に心を持っていかれる感じで読んだのですが
いい本読んだと、感心しきりにメモっておくのでありました

花燃ゆ  届かぬ言葉

2015-09-20 20:45:53 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」
視聴完了いたしました
萩の乱だったのか?いや、萩の乱だったら、
前原一誠の話が出てくるはずだから違うのか
なんかわからんけども、
ともかく奇兵隊の反乱が鎮圧されたと
そういうお話でありました
冷静に見てしまうと、この類の話は、
必ず一回はあるな、戦時から平時にうつるにあたり、
どうしても起きるのでありますな
などと、思ったりするのである

さて、右往左往する伊之助さまでありましたが
まったく役に立たないという感じで
可哀想ではあるなと思いつつ
非常にわかりやすい、若い官僚による暴走と
まあ、そんな塩梅で片づけられましたが
実際あんなもんだったのかもなぁ
そして、それならばこそ、より一層、
反乱は仕方ないそれだっただろうし、
鎮圧もまたやむなしだったのでないか
そんな風に思ったりしたのであります

結局この後か、あるいは前なのか
ちゃんと勉強してないからわかりませんが、
佐賀の乱やら、西南戦争やらとなっていくのであろうと
考えるほど内乱もわざとやってた風もあるのか、
そんな余裕あるわけねぇだろとも
思ったりするんだが、こういうのも
考えさせられますな

ともかく、そんなことでがっくりきた伊之助さんが
このまま隠居という流れになったようで
どうなってんのか、というか、
ちょっときいた話では、すでに優香が死んでるとかどうとか
本当かよと思ったりするんですが
とりあえず、知らないうちに脚本家がかわったというのは
まぁ、間違いないところのようで
そのうち思い出したように解説回を入れてくれるのを
待つのであります

ドラマ  経世済民の男

2015-09-19 22:23:01 | ドラマ映画テレビ感想
NHK開局90周年特別ドラマ「経世済民の男」
とっても面白かった、3人の人物から、
戦中~戦後にかけての財界、政治を描いた珠玉のドラマでありました
そうだ、こういうのを見たかったんだ
正直、どの話も面白すぎてたまらなかったわけで、
各人の分ごとに、レビウしたいと
思ったりなんだったりしたのですけども、
怠惰にかまけて、いっしょくたで書いてしまうわけであります
しかし、もったいない、各人それぞれで5話分の土曜ドラマが
十分やれただろうにと思ってしまったりもするんだが、
これくらい凝縮しているほうが
より面白かったのかもしれないとも感じたりする

というわけで、NHKの東京、大阪、名古屋が
それぞれを担当して作るという、なかなかNHK的に斬新じゃないかと
個人的に感心してしまった体制も含めて、
各担当局が、また担当した朝ドラで培った技術を
いかんなく発揮している感じで、
どれもこれも非常に楽しめてしまったのでありました

まず、高橋是清については、もういわずもがなという具合で、
本やドラマで事前知識があったので抜群に楽しめたのですが
この人こそ、しっかりじっくりとやってほしかったと
悔やんだことはないという具合でありました
あまりにも端折りすぎで驚いた
しかし、それでも、かいつまんだだけで、あれだけ面白いというのは
抜群の人物だなと、改めて感服したのであります
いずれのドラマも、大体制に対しての反発めいた気骨が見え隠れする
そういうテーマというか、一本あったように感じたのが
いいところでありますが、
是清についても、物腰柔らかくありながら、本質と信じたものを進める
あの鷹揚さと、度胸みたいなのがすごく伝わってよかった
オダギリジョーが完全に八重の時と一緒だと
思ってしまって、熊本というか佐賀で追い出されるくだりは
なんか因縁めいたものを感じたりしたんだけど
アメリカで踊るところとか含めて、すごいよかった

続いて、小林一三
阪急の悲喜こもごもを描いていたわけでありますが、
ドラマの作りが、完全にごちそうさんと一緒だと
それだけで楽しめてしまったのでありますが、
達磨をうまいこと使って、
最終的には足腰にがたが来ている達磨をかばっていくとか
あの表現が、たまらなく好きでありました
いいドラマだった、夢もあったし、挫折もあった
本当はもっといろいろと、後ろ暗いではないが
描ける深いくらいところもあったんだろうけど
あえて明るくきれいいしたというのは
見ていて心地のよいものだと、阿部サダヲの演技とともに
いいなぁと感心したのでありました、
もうちょっと宝塚シーンを華やかに見たかったようにも思うんだが
あの当時はああいうもんだったんだろうか
いずれにせよ、すごく楽しかったのであります
資金繰りで、七転八倒するくだりは、想像を絶する酷さだったはずなのに
コミカルに見せてもらえて満足であります

そして最後に今日、松永安左衛門
正直よく知らないという感じでしたが、
出てくる俳優陣が半端ねぇわ、一話しかないというのは、
一話に二話分の予算と力を注ぎこんだんだろうと解釈したんだが
それで正解だなという密度、圧倒的でありました
使い捨てのように銘俳優が山ほど出てきたのには
驚きを禁じ得ないというか、久しぶりに宝田明さんが見られた
そして、あのままだったというのが
とてもうれしくて仕方なかったんだけども、
やっぱり、主役でありました、吉田鋼太郎はすごい
もう次元が違うなと、あの迫力を見られたというだけで
ものすごいいいドラマだったと喝采してしまったのであります
あの時期に、あの問答をやって、そして
国会で大騒ぎしてと、奇しくも現実が似たような感じなのに
この迫力、すごみの違いはなんだろうかと
思ったりしたんだけども
これもまた、裏返したら、まさにオニだったんだろうなとも
予想に苦しくなくて、ニヒルな感じのラストといい
すごくきれいにまとまった、いいドラマだったと
最高に楽しんだのでありました

山盛り感想を書いてしまったわけですが
こういうのをもっと、定期的に見たいなぁと
切望しつつ、大変楽しんだということを
大にして書いておこうと思った次第でありました
すごい楽しい一か月だった

【読書】大聖堂

2015-09-18 20:20:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
大聖堂  作:レイモンド・カーヴァー

村上春樹訳書のひとつでありました
作者の最高傑作に数えてもよいほどの
珠玉の短編集というわけで読みましたが
まぁ、難解ではないんだけども、
やっぱりこういうのが好きという趣味というか
嗜好については、理解が遠いと感じるところでありました
面白かったのはそうなんだけども、
その、あとがきに語られるようなことを
まったく感じることができない
感受性の問題なんでありましょう

と、そんなことを書いていたら、
さっぱり面白くなかったみたいですけども
そんなことはもちろんなく、
笑うとか、驚くとか、そういうのではない楽しみ方
ひしひし、しみじみくるような内容でありました
どれがどうしたというあたりは、
もう、村上先生によるあとがきがあったので
いまさら、自分で書くのもなんか
それを受けての内容になりそうでいかんなと
思ったりするところでありますけども
個人的には、アル中関係のそれが面白かった
そんな風に感じたのであります

なんといったらいいのか、その風景が
凄くわかりやすく浮かぶというか、
やりとりといい、とりたてて不幸すぎる事件でもなし、
なんともいえない感じが
楽しいと思えたようでもあったのでした

しかし、この短編は感想が書きづらいというか
これで読書感想文書ける人は
偉大だななどと思ったりする
それが、私の感想だったとかなんとか
酷いメモを置いておくのであります

おかしいな、読んでるときは
なんか楽しいような気がしたんだけどな

五度目の台湾旅行 6 指南宮

2015-09-17 20:44:22 | 五度目の台湾旅行(2015)
さて、猫空山中で迷子というか、
プチ遭難みたいな事態に陥っていたわけですが、
仕方なく上り坂をもちもちと歩く、
傍らを凄いスピードで車がいったりきたりする
こんな歩行者邪魔だろうなと思いつつも、
雨降るなか、よたよたと歩いていました

すると、一台のトヨタ車が停まって声をかけてくる
何を言っているかさっぱりわからなかったけども、
どこへ行くのだい?的なことを聞かれていると判断して
「指南宮」と言ってみれば、「Temple?」と英語で返ってきて
「是」と返してみる
なんで、俺が北京語喋って、むこうは英語喋ってんだろうか
あまり考えずに、いくつか身振り手振りを交えたたところ
なんと、車に乗せてくれるという
本当にありがとう、有り難うすぎてどうしたらいいの?
不安になるほどでありましたが、
紳士と、そのご母堂が載る車に乗せてもらって
物凄い坂をあっという間に、指南宮まで連れていってもらったのでありました
多謝多謝と、つたなく伝えて頭を下げまくったんだが、
苦笑い的に手をふってもらって、別れる
振り返ってみると

紳士が、ご母堂の側のドアを開いて傘をかざして待っている

これが忠孝というものだと、
本気で感動してしまったのであります
以上、台湾であった本当にいい話でありました
しかし、ご迷惑をおかけしたことは本当
申し訳ないことこのうえないのでありました

で、気を取り直して指南宮であります

こんな感じで、残念ながら修復のため籠かぶってますが、
山道を歩いていると、なんというかこの厳かな雰囲気に
いやおう無く期待が高まるのでありました
何に対してか、わからんが興奮するのである


台北の市内も見えたりするわけですが、
物凄い雨でそれどころではない



指南宮は、猫空で一番と考えられるお寺さんであります
中は豪壮で、学び舎までありました
新しいお坊さん志望なのか、近所の人なのか
わかりませんが、座学をやっている部屋を覗いたりできて
なんというか、凄い異国情緒であります


中には干支にちなんだ仏像というか、神像がありまして
これが私の神像、私の生年を司るそれでありました
ありがたや


つづいて、こんな山道を下っていきますと、離れの宮に到着


こちらも、なんとか宮という名前なんでしょうがわからず、
ただ、お昼になると、無料というか、お布施で
ご飯を食べさせてくれるという喜捨の精神行事がありまして
それのご相伴にあずかろうかと考えましたが、
お昼まで少々時間がありすぎる、断念して
ロープウエーでふもとまで戻ったのでありました


供え花が蘭というのが、いかにも台湾ですね
ステキすぎます

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【読書】自滅する選択 先延ばしで後悔しないための新しい経済学

2015-09-16 21:39:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
自滅する選択 先延ばしで後悔しないための新しい経済学  
著:池田 新介

結構ライトな感じで、面白おかしく
先延ばしのことを書いた本かしらと
なめてかかったら、大変な目にあった
そう思うほど、かなりしっかりした
論文調とまではいわないにしても、相当に専門的というか
学術的な内容で驚きました
読むのに凄い疲れたうえに、あんまり頭に入らなかった
こういう書物は、もっとじっくり、噛んで含んで、
読み下し書き下さないと頭に入りません
地頭が弱いと悲しい限りであります

さて、それはそれとして、
自滅する選択という面白そうな感じでありながら、
何かを選択するというときに、
経済学というか、銀行で手形を割り引く処理を
人生の幸福に当てはめて考えるというそれでありました
この、手形割引を理解したうえでないと、
言っている意味がまったく通らないというか、
届いてこないのが大変でありました
簿記やったのに、いまいちしっくりこないんだよな
まったくもう

というわけで、目先の利益に目がくらむ、そういう事象が
人生を通して、様々なところで行われる
銀行の割引と違って、現実では、
その割引率が、見る時点によって変化してしまうという
理不尽なそれが、なんでだ、どうしてだと
前半で、その仕組みと、例と、成り立ちを説明して
中盤から終わりにかけて、これらが自滅する選択を
自然選んでしまうという悲しい事実について
あれこれと論ずるという話でありました
まぁ、小難しく体系だてたけども、
言われてみれば、よく見る景色であります
理屈がいるのか、いや、ないと学問にならんだろう
そういう感じといえばいいのかなんとか

そんなわけで、そういった、目前になると、
利益判断を誤り勝ちになるというそれを
逆手にとって、節制するタイプもまた、
それが教条的になって自滅するという指摘があって、
ああ、それは俺のことだ
などと感心したりしたのでありました
なんだかんだ、楽しめて読んだのでよいのですけども
やっぱり学術系は、読むのにくたびれると
感じる次第でありました

五度目の台湾旅行 5 猫空の山中を行く

2015-09-15 20:28:19 | 五度目の台湾旅行(2015)
さて、猫空ゴンドラに揺られて、山頂まで到着
とりあえず、名物である茶畑を歩き回りました
朝早くいくと、何一つ見るところがないと
衝撃を受けたわけですけども、雨天のなか
うろうろして、知らないうちに他人の畑に入ったらしく
番犬に追いかけられて、死を覚悟したり
ちょっと、真剣に怖かったのでありました
あんなに吠え立てられたのは初めてだった、
気をつけましょう

で、悪い癖というか、一日乗車券買えなかったし、
バスもまったく通ってくれないので、
ここは一つ下にある、指南宮まで歩いてみようなどと
思い立ってしまったのでありました
ゴンドラ一駅がどの程度か、
まぁ、山を下るんだから大丈夫だろうと
高をくくっていたわけであります


進んでいきますと、お寺さんがいくつかありまして、
ここが、そのうちの一つ、最も大きかったところでした
観光的なそれかしらと、勝手にふらふら二階まで上がっていくと
唐突に係員みたいな人に止められまして、
ここは、地元の人にとって、とても大切な場所だ、
地元の人の魂や精神をつかさどるものだと
英語で説明されて、なんかよくわかんないと思って、
さらに奥に進んでみたら、
地元の人たちが車座になって、なんか集会していて、
ああ、しまった
などと思って引き返したのであります
アレはなんだったのか、わからんが
道(タオ)のなんとかだと説明されたので
それなんでありましょう、土足で踏み入ってはいけませんね


反省しながらさらに歩いていきますと、
茶芸館というか、お茶の工房がありまして、
せっかくだからと立ち寄ってみます


こんな感じで、急須やら、茶葉やらが展示されていて
なかなか興味深いそれだったのでありますけども、
ちょっとした山小屋みたいになっていて、
なんとお茶が無料で飲める


お茶サーバー、よく見てもらえば、
蛇口が無造作に出ているのがわかりますでしょうか
横の扉内にコップがあるので勝手に取り出して使います


そんなわけで、本物の鉄観音を頂いたわけであります
凄いうまかった、多分歩き疲れもあってでしょうが
人心地ついたのでありました
まったり楽しみつつ、さらに奥というか
山をくだる、明らかに人がいないと思いつつ


でっかい滝を見て感激したり、
登山ガイドさんとすれ違うときに、
日本人なのに一人で登山、イイネ
なんていわれたりしながらひたすらもくもく
結局2時間くらい歩いたんじゃないか


こんなつり橋もあったりして、
ここが、壺穴だったかという名前で、
いわゆる滝つぼを表していたのですけども、
道に迷ったとしても、もう戻れないほど
急峻な崖というか、階段を下りて進んだのでありました


へろへろになって、大きな道へと続く橋を発見、
ようやっと駅までいけるだろうかと標識を見ると
まさかの、ここから1時間の表示、しかも登り

流石に途方にくれたのでありましたが、
一人で野垂れていても、まったくよろしくないと
ともかく前に進もうと、山を登ることとなったのでありました
台湾までいって、何してんだ俺…

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【読書】ラプラスの魔女

2015-09-14 21:45:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
ラプラスの魔女  作:東野圭吾

久しぶりでもないですが、東野圭吾作品を読みました
相変わらず面白いと感じつつも、
これはちょっと、期待したのと違うな
なんて、偉そうなというか、
欲深い感想を持ったのであります
SFというほどでもないですが、
それに近しい設定で見せてくれたわけですが、
いっそ振り切って、パラドクス13のほうが
より引き込まれたとか、思ってしまうのであります

だからといって、面白くなかったわけもなく
あっという間に読みきれたという感じなのですけども
物理法則を見切るという、恐ろしい能力ラプラスの魔について
それを持ちえた二人が、なんとなし頼りない感じの
普通の人たちと交わったりしながら、
事件をおっていくという感じで
見ていて面白いし、相変わらずスピーディでステキだと
感心しきりだったのでありました

一見、ちゃんとした科学といっては失礼ながら、
ガリレオ先生のような雰囲気もありつつ、
でも、トリックの根本がSFというところが、
なんか、惜しいというか、そうなってしまうとなと
ちょっぴりがっかりしてしまったのも
本音でありまして、仕方ないと思いつつも、
ダイナミックな、エンターテイメント小説だったと
自分のなかで結論づけているわけでありました

話の内容としては、もうちょっと、
報いだとか、償いだとか、そういう点を
描いて欲しかったようにも思ったり、
これまでの作品と少し違うなと
感じたのでありましたとさ

ともあれ、楽しく読んだのでよいとしつつ
キャラクタもの小説のようだなと感じたと
メモっておくのでありましたとさ