CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

フレッシュトマトのパスタ

2013-10-31 22:15:31 | 食べ物飲み物
パスタばっかり食べている昨今ですが、
基本的にペペロンチーノの派生といった内容で
今回のも、それなのでありますが
食材にトマトを使ったというところが
個人的に、野心的な試みでありました
ホールトマトでも、トマトケチャップでもなく、
青果のトマトであります
たまたま、知り合いから分けてもらったという理由で、
実際、あんな高い食材買えるかなどと、
のたまわっておりましたので、
かなり敬遠していたのですが、
手に入れたら使う、それもパスタでというわけで
作ったのでありました

パスタ 1把
オリーブオイル 適量やや多め
ニンニク 1片
タマネギ 1玉
ベーコン 5枚
トマト 1個

いつものとおり、オリーブオイルベースで
じっくりとスライスしたニンニクを炒める
続いて、みじんにしたタマネギを投入し
じっくりじっくりどっぷりと加熱する、甘味が出てくる
ある程度しんなりしたところで、ベーコンを投入
その脂がじんわりしみだしてくるのを見守りながら
焦げないようにまわしつつ火を通す

一通り終わったところで、ざく切りにしたトマトを入れて
軽く火を通し、茹で上がったパスタを投入したら
チーズをかけてできあがり
なんというか、誰でも思いつく
何の変哲もないパスタでありました

これが、自分でも驚くほど美味かった

まず、トマトであります
正直嘗めていました、加熱したトマトの
あの独特の酸味というのが、こんなに美味いものだと
まったく知らなかったと愕然であります
凄いなトマト、さすがイタリアで出汁をとるだけあるな
たぶん、そのタイプと品種が違うけど
それにしても、うまい、加熱したトマトの美味さは
なかなか筆舌に尽くしがたいのであります

そして、トマトとチーズが格別の出会いでありました
これはもう美味いに決まっているという具合でありまして
非常に満足して終えたのでありました
1玉98円セールとかだったら、もう一度やってみようなどと
貧乏くさいことを想いながら
トマトのすばらしさを感じたのでありましたとさ
流行のトマト鍋とかもやってみようかと思ってしまうわい

【読書】夜明けの街で

2013-10-29 21:22:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
夜明けの街で  作:東野圭吾

有名作家のものも読まなくてはと、
ずっとずっと縁がなくて読んでいなかった
東野圭吾作品であります
この本が、氏の作品群でどういう位置づけなのか
まったくわかりませんが、
面白おかしく読めたのでメモるのであります

内容は、不倫に関するあれこれといったところでありました、
不倫なんてするかよという男性が、あれよあれよと
不倫にはまっていくという、まぁ、ありがちな内容でありながら
その落ち方がリアルといっていいのかわかりませんが、
なんとなし、説得力があるように思う
そんな、驚愕の内容でありました
あまつ、不倫してみたいとすら思うほどでありました
独身なのに

燃え上がるといっていのかわかりませんが、
不誠実であるとか、道徳だとか、そういうのは別にして
不倫というのも、ひとつのイベントというか、
さほどに特別ではないといわぬばかりに展開されていき
その、次第に危ない方向というか、不倫にのめりこんでいく
描写が恐ろしいといっていいのか、読んでいるこっちが、
投影できる内容でありながら、それをさらに
情熱というか、不倫に浮かされたそれで踏み越えていくような
そういう危うさが、読んでいて楽しかったのでありました

もっとも、その不倫がどうしたというのは
メインテーマの一つでありますが、
それとは別に、事件性のある内容が盛り込まれて
当たり前のようにサスペンスに仕立てられておりました
そっちについては、結構速い段階で、こうかなと
目星がつけられる感じでありましたが
それはそれで、読みやすくて面白いと
うなづいたのでありました

罪というものを描きながら、
それと同じ時間軸で、人間くさい情熱というか、
不倫という形で人間が描かれていて
非常に面白いなと感じたのでありました
別のも読んでみようと想います

【読書】なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?誰も教えてくれなかった!裏会計学

2013-10-28 21:21:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?誰も教えてくれなかった!裏会計学
著:小堺 桂悦郎

最近、簿記に興味をもっていたので
ほどよく楽しめそうだと読みました
内容は、中小企業などで社長がどうして
あんな豪華な車に乗れるのかというのをかわぎりに、
いわゆる「節税」であるとか、
会計のからくり的なことを
やんわりと、面白おかしく書いた本でありました
なかなか楽しかった

特に、自営に至ることもないため、
のほほんと読めたわけですが、
いろいろな会計の問題によって、誰のための
決算報告書というか、バランスシートとPLなのかと
そういうことをこんこんと語っているのであります
なるほど、いわゆる簿記初等である、
経営成績をわかりやすくしたものですよーとか、
そういった内容よりは、これによって、
いろいろな人が面白いことを考えられる
というか、これを元に税金が計算されると思うと
それをどうこうと考えてしまう
そんなところを書いているのでありました

誰のための会計なのかという話でもありまして、
まぁ、税金払うくらいなら、それを別のものに使おうよと
そういう平たい話を、書いていたわけなのでありますが
会計基準というのか知りませんが、
いい加減なもので、4ドアだったら運搬車両で
勘定登録OKなので、経費で買えるし、
それを原価償却していったらいいよね、
さらに途中で売ったりというか、払い下げたりすると
さらに面白いことになるよねーと
そんなこともわかったのでありました

なぜ、あんなにたくさんの外車が中古として出回るのか
そのからくりというか、舞台裏が
こくこくと描かれているという具合でありました
なんというか、サラリーマンしているのが
残念なんじゃないかと思うほどでありましたとさ

まあ、それに加えて、どうして粉飾を行うのかとか
そういうところも人間というか、会社をどうしたいかによって
誰のためのなんなのか、それを騙すも騙さないも
全て会計によっているのですよという部分にオチまして、
会計の面白さというのをやんわり教えてもらえる
なかなかステキな読み物でありましたとさ
特段に、何かの指南書とかそういうわけではないので
実効性というか、そういうのはさっぱりですが
読み物として面白かったのであります

八重の桜  鹿鳴館の華

2013-10-27 20:46:57 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
視聴完了しました
どたばたコメディの様相でありましたが
面白く楽しませてもらいました
ファンタジーというか、まぁ、
面白いからなんでもいいだろうと
いい塩梅で振り切れていたように思えて
個人的には、凄く好きな回であります

今回は珍しくというでもないですが、
ほとんど時代がどうしたというところの話がなく、
ただただ、山川家が凄すぎることを
さらりさらりと紹介したことと、
大山中将との縁談を面白おかしく描いたと
まぁ、そんだけだったわけでありますが
なんというか、八重の桜によって
山川家を知った身分としましては、
凄く面白い、ものすごく楽しい回でありました
本当に、あの一家どうかしてるだろう
なんだあの天才一家

結構重くなりそうな会津戦争を思い出すシーンをはさみながらも、
襄がいい塩梅でアクセントというか、清涼剤になっていて
すこぶるよろしい感じでありました
会津における確執みたいなのに触れたときに
その外側にいる襄という姿が、
ドラマとして非常にいい塩梅できいてるなと
ほとほと感心というか、ここにきて感服であります
ああであるからこそ、八重さん救われているねと
思ったりもしてしまう

と、そんなことを考えていたら
来週早くも、襄退場してしまうようで
残念すぎて哀しいのでありますが
勝先生の適当ぷりに、真剣に答えた未来よりも
ずっとずっと間近なところで死んでしまうというのは
なんというか、哀しい限りでありますが
こうなってくると、兄上、母上と
続いていくそれらが
次の哀しみを呼んでくると、ひやひやなのであります

【読書】リーダーは誰だ?

2013-10-24 20:43:10 | 読書感想文とか読み物レビウー
リーダーは誰だ?  作:長尾一洋

推理小説かしらと思いながら読んだら、
なんということはない、小説という皮をかぶった
ビジネス指南書でありました
まぁ、それはそれで面白いからいいやと
すらすら読み終えたのであります

ある会社の社長が、そろそろ後継者を決める時期ではないか
そう思ったところから物語がスタートし、
後継者を決める選抜チームと、
プロジェクトを進捗していくことで、
それぞれの個性や、適正なんかを見極めて、
会社と、そしてリーダーの姿を見出していく

と、まぁ、かっこよく書いてしまった感じになりますが
大方こんな内容でありました
作者さんが、本職はコンサルタントなんだそうで
小説は門外漢との話で、そういわれたら仕方ないかと、
多分に、もうちょっと人間を深く掘り下げてほしかったとか
思うところがあったのでありますが
それはそれ、目的はリーダーの素質や、
プロジェクトの進捗のさせかたに近いところにありまして
まぁ、こんなにうまいこと行くことはまずないなと
なんとなし、さめて見てしまうものの
手法と、よい雰囲気を目指す気持ちというのは
よくよくわかったというか、
そうなったらいいなと思うのでありました

物語としては、全体的にありていな感じなので
もう、そこはどうでもよいとしてしまうべきなんでしょうから、
リーダーの資質の件について、いろいろ思うところを
考えてみるのでありますが
10の資質条件があげられているなかで、
個人的に、一番重要だなと思ったというか、
実際の社会人生活で願うところである
エンロール力なるものがありまして、
いろいろな人を巻き込んでいく、そういう力なのですが
これは確かに、重要だと思うところ

小説では、あまり、エンロールされた感じが伝わらなかったのですが、
実際のところ、仕事できるなと思う人は
間違いなくこれがあって、なんであんなに、周りの人が
仕方ないなと言いつつやってくれる感じになるのか、
あれが、そうか、エンロール力というのかと
響いたのでありますが、それが重要だとわかるものの
どうやったら身につくのか、どうなのかについては
かなりさらっとしているので残念でありました
もうちょっと、そこだけをクローズアップしてくれても
よかったかもしれないなどと
我侭なことを思うのであります

そんなわけで、ビジネス本を久しぶりに読んだとさ

京都 興聖寺、またの名を織部寺

2013-10-23 20:31:42 | 陶磁器を探す旅と名物
行って来ました
へうげものツイッターで手に入れた知識に従って
まさか、京都に古織の墓があるなんて思いもせず
ぼけらったと、10年も無駄に過ごしていたかと思うと
ちょっとした恐怖でありましたが 先日、
しれっと立ち寄ってみたら、
さらっと空いておりまして、
これ幸いと中を物色、いや、墓参りをさせてもらったのであります

まずは正面というか、門前のお寺の名前であります
同名のお寺で有名なのが宇治だったかにあるかと思いますが、
こちらは西陣のほうにありまして、大徳寺の近所でした


織部寺の別名があるそうで、あの古田織部正重然の墓があります
別名は無論、この織部正からとられているようで、
観光寺じゃないせいか、たまにしか空いていない様子でありました
このときは、たまたま拓いていたようで
ほうほうと見せてもらったのであります


お寺さんだけあって、何かしらのありがたいものもあります


そして、奥まった墓地にそれはありました
探しまくりましたが、織部の墓とは一言も書いてないので
注意が必要であります


墓石にある「金甫宗屋」というのが戒名なのかなんなのか、
ともかくこれが古織のことなんだそうでありがたく
手をあわせたのであります
というか、漫画のせいで、墓を写真に撮るという行為に
なんら恐怖とか、なにかを感じません


そして、鳴海織部を思わせるそれこれ



ついでと言ってはいけませんが、
曾我蕭白の墓もありました


冒頭の高札のとおり、平成26年だかに織部正の何回忌かをやるそうで
ちょっと興味深いところでありました

【読書】暗黒女子

2013-10-22 20:33:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
暗黒女子  作:秋吉 理香子

ホラーというわけではないですが、
なんとなし表紙はそんな具合の
サスペンス小説でありました
推理というでもないですが、ある結末に向かって
しずしずと続いていく内容で
なかなか面白かったというか、
あっという間に読みきらされてしまった
ついつい、続きが気になるつくりで
なかなか楽しかったのであります

内容は、あるミッション系の文学サークルのお話
メルヘンというか、なんか、お嬢様然としたそれこれを
かぐわしく描いておきながら、
だんだんとその深遠、女子という暗黒空間に導かれていくというか
まぁ、内容が、どんどんと暗み、黒さを帯びてくるにつれて
ああ、女怖ぇというようなお話になっていくわけですが、
なかなか面白いのは、
文学サークルにいる5人だったか6人だったかの
各自の作文をもとに続けていくという内容でありまして
その人数分の文体を用意したのは大変だなと
いらぬことに感心したりだったのでありますが、
そのおかげで、飽きることがないというか、
読みにくい文章なんかも挟みつつ
それらが、キャラクタを語っているように見えて
なかなか面白かった

そして、女は常に嘘ついている

というそれがまた、朗読であり自作の作文であるそこに描かれ
全員の作文に矛盾があり、その種明かしがというあたりで
なかなかサスペンスなつくりになっておりました

感動とか、そういうのとは違うのでありますが、
こういう話あるかもねというところで楽しめたというか、
いろいろとさすがにどうかしているだろうというところも
はしばしに見えるのでありますけども、
なんか、ミッション系のお嬢様に恨みでもあるんじゃないかと
そんなことを思わされたりしながら、
面白く読み終えたのでありました
読後感は、さっぱりよくないのですが
まぁ、それはそれ、よくまとまってオチたという具合で
よかったのでありますとさ

【読書】本当に「英語を話したい」キミへ

2013-10-21 21:18:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
本当に「英語を話したい」キミへ  著:川島 永嗣

表題ではなく、作者で読みました
以前に読んだ川島さんの本で、この人の向上心は
歪みがなく、どこまでも高いと
喫驚というか、畏敬の念すら覚えたので
まったく題名にはそそられないものの
なんとなし、どういう気持ちで取り組んでたんだろう
というか、やっぱりまた凄いんだろうなと
それを確かめるために読んだのでありました
実際、そうだった
語学について、必要なことはここに詰まってるといっていい
今までいくらか読んできたその手の本から、
私なりに導きだした答えがそのままあった

と、なんかよくわからない文体で書いてしまいましたが
かなりフランクに書かれているうえに、
テクニック的なことは、あまりない
いや、あるんだけども、実経験を語る程度で
結局は、どうありたいか、どう思って勉強したか
そのあたりの、川島氏の想いがつらつら語られていて
ここまで想いがあれば、なんだかんだ
理屈でなくて、言語習得はなるのだろうなと
一歩引いて感じてしまうのでありました

語学習得の要である、誰かとコミュニケートしたい
この強い欲求がなくてはならないわけでして、
そのモチベーションが必然であり、希望であり
川島氏の目の前には転がっていき
そこに乗り上げるようにして、様々な言葉にチャレンジ
いや、本でいうところのアタックというのに
繋がっていくようでありました

英語がどうしたというよりも、言葉、
さらにいうと、コミュニケーション
それをどうしたら上手くやれるか、
それはやってみることだよと、当たり前のことを
自身のそれと照らし合わせて語るという具合で
途中途中、その章のまとめみたいなのもあって
凄く読みやすいというか、
これはたぶん、中学生とかそれくらいに向けたんじゃないか
そう感じるほど、わかりやすく丁寧に書かれておりました

もっと若いと、これに何彼想うのかもしれないと
やや、たそがれたことを考えつつ
予想通りにまじめな本であったと
メモっておくのでありました

八重の桜  襄と行く会津

2013-10-20 20:47:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
視聴完了です
今回は、オリジナル回と呼んでいいのかわかりませんが
架空のお話だと聞いていましたが、
なんだろう、ちょっとよくできた総集編もかねた内容で
凄く面白かった

冒頭で、板垣先生が刺されたにもかかわらず
昔を思い出したかのように反撃するあたりは、
なんというか、このドラマによって
私の中の板垣像というのが大きく覆されたというか
変化したのを確信しました
あの人凄かったんだな、当時の政治家ってなんかすげぇな
まるで死んだみたいな演出でしたが
わりと元気にその後も長生きしたそうですから
なかなかステキなことであります

で、内容は、会津をめぐって当時を振り返るといった
生易しいところから、物語、ドラマとして
いくつかのエピソードの回収と止めを送る内容でありました
うらの話を拾ったのは、よくできてたしいいなと
見ていて、思わず涙を誘われたのであります
あれに文句つけるのは野暮だと
自分で判断したので、何もなし
素晴らしい、ちょっと美人すぎる(言ってる)

しかし、熊本バンドとはかなり強い絆というか、
もう、京都のほうの学生さんはどうなったんだろうかと
不安になるほど、頻繁に出てくる彼らに不審というか
なんか、いろいろと思わされてしまうのですが
そうなると知ってみていたら、
あの数週前の感じ悪い連中というイメージが
ほのぼのと見られたのかもしれないと
いまさらながらに反省であります

と、いろいろじーんとくる話と映像のなか、
最終的には、前髪クネ男とその妹のインパクトに
完璧にもってかれてしまったという
八重は、このパターンが多いなと思わされるのですが
次回がすこぶる楽しそうなので
今から楽しみであります

【映画】許されざる者

2013-10-19 10:33:52 | ドラマ映画テレビ感想
渋い作品だと聞いて、時間あったので見てきました
もともとクリントイーストウッド作品だったそうで、
それを日本版としてリメイクといった内容
まぁ、そんなことはどうでもよく、
ただただ、渡辺謙がどれくらいかっこいいか
それを確認しにいったら、佐藤浩一もかっこいいのを確認できた
そんなお話であります
何気に、小池栄子もよかったですね
役者がみんな良かった、そんな感想であります

内容は、北海道の開拓民と幕末の賊軍生き残りと
女郎とアイヌを交えて、仕方の無い殺しが行われる
そういううらぶれたというか、下層の悲喜こもごもが
すらりと描かれた内容でありました
殺しに飽きたというか、足を洗ったという十兵衛こと
渡辺謙を金吾という名の柄本明が迎えにくる
そんなところから始まります

女郎に理不尽な暴力を奮った開拓民の悪党を殺す
そういう目的だったわけですが
その町に保安官めいた、警官がおりまして
これが佐藤浩一で渋い
というか、全員がいい役者だからなんでしょうが、
西部劇をモチーフとしたセットとか、衣装とかが、
ことごとく似合うというのがステキであります
あれは、へっぽこ役者だったらコスプレか、ギャグに見えたんじゃないか
そう思うほど、保安官みたいな侍崩れがかっこいい

そんなところに、本格の侍を気取った感じで、
長州の志士だった崩れ侍の国村隼がやってきて、
これがまぁびっくり、佐藤浩一にぼこぼこにされる
ちょっと酷い、あんまりな役どころに驚いた
凄く酷いんだ、あれはもう、なんというか
ただただかわいそうな役柄でありました

と、まぁ、あれやこれやあってから
最終的に敵討ち的な話になって(違います)
ガンマンよろしく、一騎打ちめいた形になる
そう、やはりおいらが見たといえば、殺陣であります
刀での殺陣という感じよりは、
そこに至るまでは、殺しの殺陣という具合で
鉄砲あり、短刀でくびり殺すありといった
残虐シーンを現場を見せず、役者のアップと表情、
目で煽るといった内容でありましたが
最後はやっぱり、刀抜かないとねという具合で
渡辺謙と佐藤浩一のシーンがありました

そこに至るまでに、渡辺謙の刀がボロで役に立たないと
なっていたところは確認されていましたが
そのボロがひときわ光るといった描き方
左から落ちる大上段をスペンサーっぽい銃で止めて
間合いを詰めて、愛刀を手繰る
一瞬でそれを抜き放ち胴へ

一瞬のためがあってから、切り抜けたように
佐藤浩一の脇を渡辺謙の熊みたいな体が抜ける
ここが抜群にかっこいい
しかも、刀がボロだったから折れてる
折れた剣先が佐藤浩一に残るというのは
打ち合いのない殺陣なのに、印象に残る
いい刀の見せ方だと、私はいたく感激したのでありました

その後乱戦で、ごちゃごちゃになっていくんだが、
そちらは、渡辺謙得意の片手剣でありまして、
個人的に片手剣の殺陣は好きじゃないんですが
渡辺謙の場合は、全身で振りぬいている感じが出てて
片手でも勢いが違う、これは斬れるかもと思うような
ステキさであります
速いけども、フィルムが捕らえられないスピードじゃない
それが、なんというか一撃の重さみたいに伝わって
すばらしいことこの上なかったのでありました

暗がりで、役者の目という目が怖いと思わされたのは
新鮮でありましたが、その目だけで、
十兵衛の心持が変化していったのがわかる
最終シーンの光を失ったかのような目で〆るところなんかも
かっこよくて圧巻でありました

話としては途中で、金吾の言い分が理解できなかったり
自分の想像力の欠如を嘆いてしまうのでありますが
あの一騎打ちの迫力を見られるならそれでいいやと
納得したりの鑑賞だったのでありましたとさ

【読書】レバレッジ!

2013-10-16 22:48:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
レバレッジ!  作:大原省吾

久しぶりに当たりを引いた!
そう思うほど、一気に引き込まれて読み進めました
題名からして、証券債権なんかを扱う
経済小説かしらと思っていたらどっこい、
商社を舞台にした、ハリウッド映画みたいな物語
娯楽小説として、久しぶりにどっぷりつかりこみました
とても面白かった

内容は、ある商社が秘密裏にレアメタル鉱脈調査のため
イラク北部、クルド人自治なんかで極めてややこしいところへ
調査団を派遣したところ、それを面白く思わない資源メジャーに
目をつけられて、罠をしかけられたために、
クルド人過激派の一派に拉致されてしまう
それを助けない国、会社、そして、助けないばかりか
その事件にかこつけて、あれこれと政治やなにかを行われ
人質の命が軽く扱われていくさなか、
調査団の大本である商社の社員たちが、
その義憤や、想いによって立ち上がり、救出作戦を実行する
ロシアで、ロンドンで、パリで、カタールでと、
世界をまたにかけて、様々な作戦が繰り広げられる

といった具合でありまして、
まぁ楽しい、ちょっとさすがにやりすぎだろうと
思わせるよりも先に、展開が転がるかのようで
非常に、私の読むスピード、理解するスピードにあった
優れた小説でありました

荒唐無稽とも想われるやりとりもありながら、
スリリングな展開もはさまれ、
決して暗くて重々しい話まわりではないので、
読んでいて疲れないというか、はらはらするけど、
独特の疲労を覚えない文章は目を見張るものがありまして、
まぁ、ともかく楽しく読めたのでありました
邦画にするのは無理だけど、ちょっとした
ハリウッド的映画で見たいなぁなんて
感じたくらいでありました
題目的に、実現しないのでありましょうけども

そんなわけで、読後感もすっきりしてて、
読み応えもあり、非常に面白い小説で
今年も末が見えてきたところ、
一番に数えていいかもしれないと
えらく褒めてしまいながら、メモっておくのでありました

ラスター彩、故郷に還る~陶芸家・七代 加藤幸兵衛の熱き思い~

2013-10-15 20:41:48 | ドラマ映画テレビ感想
たまには、NHK以外のドキュメンタリーも見ます
そんなわけで、たまたま実家に帰省したところ
テレビ愛知開局50周年企画ということで
放送されていました、
ラスター彩、故郷に還る~陶芸家・七代 加藤幸兵衛の熱き思い~を
さらさらっと見ましたので、レビウしておくのです

ここ数年、いいなぁ、いいなぁと
ずっとずっと追いかけていながらも
手を出せずにいました、ラスター彩陶
復刻というか、いわゆる幸兵衛窯版のそれを
指をくわえてみておりましたが、
その真髄に迫る内容を放送していました
知らないうちに、イランとの架け橋になっていたり
なかなか深いと、興味しんしんで見守ったのであります

内容はかなり骨の太い、
先代加藤卓男さんの話に始まり、
ラスター彩の凄み、そしてそれを復活させる道程
受け継いだこの陶器を故郷のペルシャ
イランへ里帰りさせたいという内容
相当に面白いものでありました
特に、錫を利用したラスターの秘密に迫るところとか、
今もってして、七代幸兵衛さんをもってしても
結構な確率で失敗しているという事実は
なんというか、また、ラスター彩の価値があがったと
一人ごちたのでありました

文化交流という部分でも興味深いものでありましたが、
その独特というか、ペルシャという文化に対する憧れというか
不思議な魅力みたいなのも、随所にちりばめられていて、
ラスター彩に限らず、独特の文様や図案
そういったものも目を見張る内容
ちょっとまじめに作りすぎたというか、
興味がないと、その凄さというか気持ちみたいなものが
伝わらないんじゃないかと、不安になるほど
骨太く作られたドキュメンタリーでありました
山とか、オチとか、そういうのよりも、
一途に向かい合った記録といいますか
ともかく、大変感動したのでありました

また、機会を見て幸兵衛窯に寄らせていただいて
あれこれみたいなぁと思わされたのでありました
そういう宣伝くさいそれではないんだけども、
あの文化的事業としての価値、
国を超えて成しえた偉業というべきこれは
もっと注目されてもいいのになと
素直に思ったのでありました

【読書】駅物語

2013-10-14 17:41:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
駅物語  作:朱野帰子

どっかで話題の本と紹介されていて
その気になって読みました
駅にまつわる、いくつかの話のオムニバスでもないけど
どこか、阪急電車めいた内容かなと思っていたら
意外や意外、本格というでもないが、
電車、それも東京駅にクローズアップした
仕事場的な小説でありました
なかなか、面白い、興味深い内容でありました

内容は、新人としてERという、いわゆるJR東日本みたいな
そういうところに就職した女性のお話、
出てくる人物みんなが、何かしら暗いでもないが、
過去に悶着があったような具合でありまして、
案外暗い内容というか、決して、明るく華やかなそれではないのです
駅で遭遇する苦情、クレームのそれこれや、
人身事故をめぐる、鉄道会社内部の人たちの悲喜こもごも
鉄道ヲタクたちとの熾烈な争いというか、
そこと商売との兼ね合いみたいなのを考えさせられる
そんな具合でありました

青春で清廉で、すがすがしいといった内容からは程遠いというか、
割と重々しいテーマを消化していくので、
じっくり読んで、引き込まれてしまうのであります
主人公の過去にあった、とある事件
それにまつわる人たちと、駅員になればもう一度出会えるかもと
そんなことから、それぞれの人たちとであっていく
しかも、その出会いが、どうにもどれもこれも
哀しいお話がまつわる
さりとて、その事件のとき、それぞれの人たちは、
もう一度会いたいと思うような、そんな人たちだった

そんなわけで、幾重にも重なるというか、
人間の表と裏でもなし、
様々な面を写したりそうでもなかったり、
うつろう何某を覚えるヒューマンドラマが描かれているのです

ちょっと鉄道マニア的な素養がないため、
書いてあることの、いくつかがわからなかったのでありますが
鉄道好きな人にとっても、よい描写ではなかろうかと
電車にのって、過ぎていくシーンの細かな情景とかは
目に浮かぶようで素晴らしかったのであります
なんせ、東京駅なんて、ほとんど使ったことないから
もう一つわかんないんだけどもね

動かしているのは人であるということも
一つのテーマではありましたが、
それよりも、駅というところは人が集まるところだと
なんだか、NHKの72時間を見ているような
そんな気分になりつつ、面白い小説だったのでありました

八重の桜  覚馬の娘

2013-10-13 20:43:30 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
視聴完了です
盛り上がってきた、自由民権運動が
なかなかスリリングで面白い展開であります
いまさら気づきましたが、この頃の、いわゆるあんな話って、
思いっきりインテリ層のそれだから、
子供の頃に聞いてもぴんとこないのは当たり前なんですね
あれ、政治家を目指す人々が楽しむものでしょうよ

そんな貧相なことを思ってしまうのでありますが
しかし、残念というべきなのか、
槇村知事退職という回でありました
時代が、京都の自治と地方政治が動いていた
それを説教くさくなく見せるということにおいて、
今回のこれはあまりに見事でありました
すばらしい、実に面白い話だった

兄つぁまの、才覚がここで拓ききったというほど
見事なあの手この手で絡め取っ手いく
まぁ、あれは、今でいうところのアレですなと
思わずにやにやというか、本当のそれはこうなのかと
深く深くうなづいてしまったわけでありますが
ともかく、たまらなく楽しかったのでした
名誉のために、バーター取引が成立する
いつだってそういうものだというのを
あんだけあざとく、わかりやすく描いてくれたのは
非常に面白いことでありました
秀逸きわまりない

最終的に、刺し違えるという政治的決着を見た
あのシーンのよさは、筆舌に尽くしがたいところ
ちょっと、議会のシーンとか、ところどころが
弱いというか、貧弱に見えていましたが
人間同士が争うところは、やはり見ごたえが出ますね
役者さんがいいと、まるで違いますね
感服いたしました

また、みねの問題というか、
進退も綺麗にまとめて、
途中、親父というものを見せるため、
覚馬が大活躍というか、もう、今回
完全に覚馬兄つぁま主役だったと
しみじみ感激してしまうのであります

たぶん、もうちょっとしたら、死ぬんだなと
いらぬ不幸を思い描いてしまったのですが
ともあれ、今回も抜群に面白く
そして、明治政府の右往左往を
生々しく見てとれて楽しいのでありました
伊藤が、最低に描かれているのは
ちょとアレですが、まぁ、いいでしょう
この物語っぽいし、それはそれだ

【小説】完全版 夫婦善哉

2013-10-12 20:15:44 | 読書感想文とか読み物レビウー
完全版 夫婦善哉  作:織田作之助

先日のNHKドラマに感化されて読みました
ドラマ見るまでまったく知らなかったのでありますが、
有名な小説だったようで、しかも、
あのとき映像化されていた、別府編というのは
いわゆる続編「続・夫婦善哉」という幻の小説だったそうで
そんな歴史とともに堪能したのであります

内容は、ドラマと比べてしまう具合になってしまいますが
ドラマの再現度が高かったおかげで、かなりスムースに読めました
ドラマがなかったら、読めなかったというか
もうひとつわからなかったんじゃないかな
そう思うような、不思議な文体であります
一人語りでもないんだが、文章が、ずっと
とめどなく流れていくような、
テンポをかえるために、するすると台詞がさしこまれて
それを受けて、流しての地の文の流れがとっかかりがないほどで
するすると読み進めていけて
さらに、情景がありありと浮かぶのでありました
もっとも、情景については、やはりドラマ見たおかげがあるのですけども

しかし、当時の風俗というのか、
そういう感じだったんだろうなと
民族資料的な見方をしてしまうのでありますが、
ドラマよりも、まぁ、柳吉がひどい、遊びまくる
そして、その遊びを甲斐性というわけでもなく、
怒るんだけど、許すし、また怒られるという
滑稽にも見えるやりとりが、すごく自然にあるようでして
これが、大正や昭和も先のころの雰囲気なんだろうかと
不思議な気分でありました
余談ですが、これを今の時代にどうしてドラマにしたんだろうか
本質というか、伝わらない部分が大きいと思う

そんなわけで、すごくがんばる蝶子と、
そのがんばりをともかく踏みにじるかのようにして
柳吉が、あれこれ身を持ち崩してというところ
まぁ、これはひょっとすると、
その当時にあった、正妻をおいて、女を作った男の末路としては
まっとうなそれであった、
さりとて、それは男が悪いのであって、女がそれではなかった
そんなことを描いたんだろうかなとか
あれこれ考えてみるのであります
無論わかるわけがないのでありますけども

そんなわけで、なんだかしんみりしながら読んでみて
しかも、この完全版本は、続編の生原稿写真が掲載されているという
これをもって完全版と呼ぶのかと驚きのできばえでして
好きな人にはたまらない
もしかすると、古書というか、古本のそれに似た
楽しさがあるのかもしれないとも
思ったりなのであります