CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

2014年のわたくし

2014-12-31 16:13:26 | 雑感
そんなわけで雑感であります
2014年になって初めて、
年初に目標を立ててそれに取り組んだと
まぁ、自慢話であります

本を100冊読もうと目標を立てて、
月に9冊くらい読めばいい、週に2冊くらい
なかなかハードだなと思ってましたが
過ごしてみたところ、昨日の下町ロケットで147冊
おそらく、今後の人生でも一年間で
これ以上読むことはなかろうと思うところ
やりゃぁできる

1冊平均4時間くらいで考えると、
588時間、25日分
あれ、意外と少ないかしらと思うけども
余暇の大半をつぎ込んだと考えると
私の人生において、一年間で仕事をのぞき
自分のために何かしようと思ったら
この時間が得られるということが
わかったようなそうでもないようなというお話でありました

読んでみて思ったところと、感じたところをメモっておこうと
今回〆ておく次第であります
・100冊読むために好きでもない本もえり好みせず読んだ
・たくさん読むほど頭がよくなるわけではない
・読み続けていると、読み終われば覚えていない率が極めて高まる
・よく考えてみると、今までもそうだった
・読みすぎると、読んでいるかどうかもわからなくなる
・読むというのは理解とは別であることに気づく
・読む、理解、身になるの間にはそれぞれ断絶が見られる
・自分にとって読みやすい文章の流れと、そうでないのがあることを理解
・指南系の本はアプローチが違うだけで同じことが書いてある
・うまい文章というのがわかるようになった気がする
・読んだからといって、自分の文章はうまくならない
・本当にこれはと思う本は意外と少ない
・芥川賞受賞作品というジャンルがわかった気がする
・このミステリーは凄い大賞は、当たり外れが大きい
・面白いと思った本が読まれていないことが多い
・翻訳本は非常に高価い
・数をこなすだけなら、なんでもなんとかなる
・そんなに凄いことではない

あんまり何も考えてないな
書いていて途中で飽きてしまった感がありありですが
凄いことかなと気合を入れてやったけども、
そこまでではなかった
そんな按配でありました

来年はもうこのペースは無理なので
どさっと落として、勉強する一年にしようと
既に考えている次第でありました
頑張って資格でもとる時間の使い方をしよう

そんな按配で、肝心のホームページもほったらかしで
なんでもやりすぎてはいけないなと反省しつつ
来年に向かってこれを閉じておこうと思うのでありました
みなさんよいおとしを

【読書】下町ロケット

2014-12-30 11:06:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
下町ロケット  作:池井戸潤

実家寄生虫(真字)のため、母の蔵書を物色中
話題作をさらさらと読んでおりますところ
直木賞受賞のそれを読みました
なかなか面白かった

題名からすると、すったもんだのコメディかしらと
思ったり思わなかったりしたのですが
そんなわけもなく、資金繰りや開発、大企業との軋轢と
まあ、口悪くいえば、いつもの池井戸潤で、
それが全部詰まっているという
そんな按配でありました
好きな人にはたまらんだろうなと
そんな風に思うのでありました

単純に、下町の工業技術が凄いとか
そういう安い感じでは終わらずに、
それを枝葉にして、夢をおっかけることを
真剣に描いているというのがステキなところで
勧善懲悪的なそれとかも盛り込み
読んでいて、はらはら、あらあらする
よい小説であったように思います

ただ、といってしまっていいのか、
なんだろう、個人的には弊害というか、
ここのところ著者のドラマが増えすぎたせいで
文章から、ダイレクトにそういう映像が、
ああ、あの俳優さんがやるんだろうなとか
そういうのがもろに浮かんできて
いつもと一緒じゃねぇかなんて
勝手に判断してしまうという
そういうところがあって
残念きわまりなかったのでありました
いいテーマだし、面白かったんだけど
どうも、この一方的な勧善懲悪めいたのが
というか、悪が陰湿すぎちゃって嫌いだなと
そんな風に感じてしまったのでありました

作品としては決して古くないので、
どうともいえないところでありますが、
今でも、こんな安っぽい手口の嫌がらせがあるかしらと
思ったり思わなかったり、
最近は大企業も、そんなことしてたら潰れると
自主的にというか、むしろ、
大企業だからこそ、ざざっと変化してんじゃないかなと
思ってしまったりするのであります
これもまた、過去の傾向ではないかしらなんて

と、小説読んで、何をいってるんだと
自分でも思いつつ、これはこれで
楽しんだ、そして読むならドラマとか見る前に
読むべきであったなと思い知らされたのであります

【読書】マスカレード・ホテル

2014-12-29 09:42:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
マスカレード・ホテル  作:東野圭吾

凝りに凝った殺人事件を解決するお話でありました
なるほどと思ったし、読んでいて、次々と
あれこれ考えさせられたし面白かったんだが
終わってみると、いや、それはなんというか
凝りすぎだろう、もっと簡単でよい方法があったろうに
なんて思ってしまったのであります

あるホテルでの犯行予告があり、
警察官がホテルマンに化けて、
ホテルにくる珍妙な客をいくつか蹴散らしながら
その手口からヒントを得て、
本当の犯人に近づいていくと
なかなか手の込んだ内容であります
読み終わって、伏線に気づいて
なるほどなと、あれこれ思ったんだけども
うはっ、とか声が出るほどのそれではなかった
いや、そうだったのかと思ったんだが
なんだろうかな、なぜ釈然としてないのか
自分でもよくわからない
気づきそうなものなのに
気づけなかったから、悔しいんだろうかしら
そういう、私にとっては絶妙なバランスでありました
ちょっとミステリに詳しい人なら
さらっと解いてしまいそうでもある

トリックが巧妙というほどでもないけども、
犯人を隠すという方法が、
捜査かく乱にあるというのが肝でありまして
本当、いつも思うんだけども
この人の小説における警察の手口は、
なぜこうも、相手方にばれてしまうというか
恐ろしくアタマがいいんだろうかしらと
不思議に思ってしまうのでありました
いや、実際に、あれくらい怖いことを考えているんだろうか

それはそれとして、ホテルマンとしての気遣いみたいなのを
レクチュアされるのも非常に楽しく
最終的には、愚鈍だと思わせていた切れ者刑事が
一番ホテルマンぽかったという
その気遣いに関する気づきが、なんというか
素敵でありました

【読書】赤朽葉家の伝説

2014-12-28 09:07:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
赤朽葉家の伝説  作:桜庭一樹

ある不思議な女、一族の女たちの生涯を3つ描いた
昭和から平成にかけての物語でありました
舞台は伯耆の国と呼ぶのがふさわしいような
山陰の山間にある鉄鋼で名をはせ、静まっていく村
その旧家にまつわる不思議なお話と
そこに登場する女たちが
まぁ、興味深い、面白い、ステキといった具合で
さらさらと描かれていました

非常に面白い本なれども、
めっぽう長いというか、読むのに
えらい時間を要する小説でありまして
読んでも読んでも、次から次へと
飽きない内容で物語が進むという
不思議な読書体験をしまして、
感服したというか
驚いたのでありますけども
読後感として、すかっとしたり、ものすごく感動したりと
オチに起因する何かはあまりなかったけども、
途中途中、副題内で語られる
神話めいた話が大変面白かったのでありました

いわゆるサンカと呼ばれる子孫の女
千里眼の大奥様の生い立ちから、旧家に嫁ぎ、
そこで大奥となっていく生涯が、
まさに神話めいて語られるつつ
その千里眼なる、未来を見る力が不思議だけども
するっとそういうものかと思えるようでもあり
やがて盟友といえばいいのか、親友となる出目金なる
別の金持ちに嫁いだいじめっ子とのやりとりが、
まぁ、感動して感動してたまらなかったのであります

時代がくだって、今度はその娘毛毬なる女の話も
ある意味身近というか、私の年代より
5つか、6つ上のという感じでありまして
これも興味深くて、昭和史めいた面白さがありました
ヤンキーというかレディースとして
中国一円をのしていくという、破天荒な生き様が
やたら面白く見えて、これもまた、
子供のなかで語られる伝説というか、神話だよなと
にやにやと読まされつつ、こちらも
親友であるチョーコなる娘とのあれこれが
切なくもあり、そして、そんな破天荒な丙午の娘が
旧家を背負うことになるくだりなんかも
素敵でありました

最終的には、さらにその娘の凡庸な女が
千里眼の大奥の秘密を解明するといった
それがオチになるわけでありますが
あれこれと現代ぽい悩みとともに
非常に面白く読んだわけでありました

珍しくあらすじを語ってしまいたくなるような
不思議小説でありましたけども
大変よろしく、時間あるときに手に取ってよかったと
感心しきりで読み終えたのでありましたとさ

【読書】ガンダムが教えてくれたこと 一年戦争に学ぶ“勝ち残る組織”のつくり方

2014-12-27 21:41:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
ガンダムが教えてくれたこと 一年戦争に学ぶ“勝ち残る組織”のつくり方  
著:鈴木博毅

ガンダムにかこつけた、組織についての本でありました
ちょっと読むのが恥ずかしいと思いつつも
ついつい、あれこれと思いいたしながら
ガンダムを思い出しながら読む本でありました

ただ、個人的には残念なデキだななどと思ってしまい、
なんというかな、そんなにガンダム好きではないと
自分で思っていながら、読むにつれて、
いや、そうじゃないだろう、そこはこうだろう
などと、いらぬ自分のガンダム論と交錯というか
衝突して、読み進むんだけど納得いかないと
組織本としても、読みきれたかというかなんというか
ともかく、ひどく疲れたのでありました

ただ、やっぱりブライトのあり方はステキだよなと
改めて思い知らされたところもありまして、
士官候補生というのは、やっぱり出色のできだなと
深く深く感激したのであります

あとは、ダメな組織の例として
ザビ家のごたごたが描かれるというか
説明されるわけでありまして、
まぁ、ここについては物語だからそうだろうと
思ってしまうと、なんだろう
ダメに書かれるための組織を
ダメの見本とするのは
そら、至極もっともなんだけども
なんだろうか、読んでいて釈然としないのでありました

と、まぁ、さらさらと読むのはステキな本でありまして
セイラさんのあり方と、ブライトのすばらしさ、
かわいそうなシャアというそれこれを
思い出しながら、にやにやと読める本でありました

【読書】ナゲキバト

2014-12-24 20:45:42 | 読書感想文とか読み物レビウー
ナゲキバト  作:ラリー・バークダル

小説というか、童話に近い、
もしかしたら童話だったのかもしれない
そう思うような、万人に理解できる
道徳といったらいいか、教訓といったらいいか、
説教臭さとは違うけども、
そういう「よい話」でありました

平凡といっては失礼ながらも、
こういう話あるよな、描かれていた情景と、
そこからつむぎだされる教えのようなものは
大切だよなと思い、どっかで読んだことあるかもなとすら
思ってしまうような、非常によくできた
語りのお話でありました

おじいさんが、両親を亡くした孫に対して
人生において大切なことを教えるという
ただただ、それだけのお話であるものの
その愛情と、深い道徳に溢れた内容は
非常に読まされたというか、
ぬぅとうなるように読んでしまったのであります

ただ、教えられたものを書き記してみようと
そう考えて、文章に起こそうとすると、
なんというか、そうじゃないようなと、
言葉に言い表せない深みといったらいいか、
とても大切な何かがあるような物語で
読んでほしいと願う内容でありました、
ただ、これは退屈だし
間違いなく子供向けのように見えて、
子供は好きじゃない話だよなとも
思ったりなんだったりするのでありました

そういう意味で、大人向けの童話だったのかもしれぬと
あれこれ考えいたりながら、
人生において大切なこととは何か、
人情や道徳というのはどうあるべきか、
生きることと後悔との付き合い方は
どうだったろうかと
そんなことを考えさせられるお話だったとさ

BABYMETAL現象 ~世界が熱狂する理由~

2014-12-23 13:19:54 | ドラマ映画テレビ感想
先日深夜にMETALの特集とか、
さすがNHKと、録画しておいたのを
さっき見終わったのでありますが
なんだこれ、すげぇなおい
このプロデューサーなのか、事務所なのか、
わからんが、頭おかしいんじゃないかと
驚きをもって受け止めたのでありました

METALについて、
残念ながら、DMCくらいしか知識がない
つまるところ、まったく知らないのでありますけども
今回のこの特集は凄かった
こんなバンドあるのかという驚きと、
その紹介がうますぎるのと、
歌というか曲が思った以上、いや、思うとかでなくて
すげぇMETALで驚いたというか
まぁ、本当、なんということでしょうと
そんな按配だったのであります

ちょっと歌詞はどうかしらと
思わなくもないけども、それはそれ
アイドル成分が強いという話にしておけばいいのか
もうそういうことじゃなく、ただただ
曲がかっこよければMETALなんだろうかと
思ってよいのか悪いのか
わからんがかっこいい曲だし
ノリノリの客見てると、あれで正しいというか
いや、楽しそうだなと感激したのでありました

今後おっかけることはないと思いつつも、
この衝撃というか、あれを産んだ商業者というか
コンセプト考えた人、携わった人、
ファン、パフォーマー全部ひっくるめて、
まぁその背後というか、背景というか
設定とか、プロモーションの部分とか
そういうのを凄い見たいと思ってしまったのであります
斬新すぎるだろうよ
これが生まれるまでのドキュメンタリーとかあったら
まぁ、本当、楽しくて仕方ないだろうなと
そっちを期待してしまうのであります

番組としても、さらっと流しつつ
ツボをおさえたロンドンのあれこれ、というか
ロックやメタルの殿堂をめぐったりしながら
うまいこと、その音楽シーンの流れみたいなのを
丁寧に説明していて、素人の私でも
解りやすいというか、本当
すごいよくできた番組だなと感心しきり
久しぶりにNHKのニッチ層とそうでないところを
なんとか橋渡ししようという、最高のパフォーマンスを見た
いい番組であったと
拍手喝采だったのでありました
凄いわ本当にもう

【読書】読む餃子

2014-12-22 20:43:04 | 読書感想文とか読み物レビウー
読む餃子  著:パラダイス山元

本当に題名のとおりの内容でありました、
読んでいるだけで、餃子が食べたくなってくる
恐ろしい本だと、
深夜に読んだのを後悔したのでありました
どんな餃子がおいしいかという話題もあれば、
おいしい餃子のお店の話もあり、
はたまた、餃子にまつわる出会いや別れありと
まぁ、餃子を軸にして、様々なエッセーが
まとまっていたという感じでありました

センセーショナルでもないのですが、
餃子って、そんなに自分で作って、
あれこれと極められる内容の食べ物だったのかと
よく考えてみて、自分で作ったことないなという
事実に気づかされて、
いっちょやってみるかと思いきや、
IHは向いていないという絶望的な文字に
断念したわけでありますが、
書かれていた「オカヒジキ」が
餃子の具になるために生まれてきたというのは
非常にショッキングで、是非食べてみたいと
思いっきり生唾を飲んだのであります

最近、どこでも手に入るようになったと聞くものの
実際は、ほとんど出回ってこねぇよな
こりゃ、自分で育てるかと
思わなくもない食材でありますが
あの食感が餃子の具にすばらしいとは
なかなか考えさせられるのであります

最近、台湾づいているせいで
餃子といったら、水餃子を食べたいと
そんな風に思ってしまうのでありますが
やっぱり焼きだろうと、あれこれ
チーズ入れたりとか、世の中にあると聞いていた
新しい餃子のあれこれというのは
読んでいて、想像して
非常に楽しそうであり、おなか空くのでありました
ちょっと考えてみると
これは餃子に特化していたけども、
同じ内容で、たこ焼きでやられても
なんら問題ないような気がするなと
いらぬことも考えるのであります

ともあれ、文章の全てからにじみ出てくる
餃子への愛がすばらしく、
そこまで餃子好きじゃなかったけども
なんとなく、明日は食べようかしらと
思わされてしまうほどの
餃子本でありまして、
楽しく読み終えて、餃子を食べる日を
あれこれ考えるのでありました

軍師官兵衛  乱世ここに終わる

2014-12-21 20:55:11 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
視聴完了、終了でありました
一週置くというのは、なんというか、
ずいぶんと長く待たされて、そして、
物語が途切れてしまうんだなと
ちょっと残念に思ってしまいました
せっかくいい最終回だったし、面白かったから、
あの流れのまま、翌週にという
あのテンションで見たかったな
そういう、いい最終回でありました

内容はもう、あっという間という具合でありまして
正直、死んでからどこまで描くかなと
心配していましたが、なんだかんだと
大坂城落城までやってくれたので
安泰でありました
最後、光が死ぬのかと思ってしまいましたが、
ひらパー兄さんスマイルで〆というのが
いい塩梅だったと思い知った次第であります
主演の岡田さんは本当にお疲れ様でした
凄かった、いいドラマでありました
ただ、男前過ぎて、年食ってからも
顔が若々しすぎたのが、残念といえば残念だけど
まぁ、あんなもんなんだろうな
死に化粧の威力は凄いなと最後思い知りました

九州でのびのびと戦っていたのが
楽しそうで仕方ないという、あの場面、
そして、関が原で結構な馬揃えを見せてくれたという
これだけで、ああ、そうだ、
人数少ないのを見せなくするために
スモークを多様するという新しい手法も見られたし
なんだかんだ楽しかったのでありました
凄い馬群が出たシーンは、いつもの葵の使いまわしなんだよな
そうだとしても、あのシーンだけですげぇなと
感慨だったのであります
あれなくても、如水側で、相当数のエキストラをそろえたのが
見事だなと思ったりするのでありました
あれ衣装そろえるだけで大変だろうから
まぁ、お金かかることだろうな

ドラマとしても、ちゃんともう一方の手の話もやってくれて、
なんだかんだと、黒田の話は全部拾ってもらえたと
個人的に大満足でありました
最終盤に楽しそうにしているというのが
いいアクセントだったと思ったりしつつ、
まぁ、〆として仕方ないとはいえ
思い出したように太平の世の話になったのが
ちょっと残念というか、まぁ
そこがオチだよなと思ってしまいましたが
大変満足して終わったのであります

最後のシーンで、振り返りというか
かつてのシーンをもう一度というのが無いというのが
なかなか残念でありましたけども、
出ていた役者さんはみんなステキで、
楽しく見させてもらいました
来年も、またどうなるか楽しみにしつつ

今年も大河ドラマありがとう
そして、お疲れ様スタッフの皆様と
広大な電子海の片隅に書いておくのでありました

【読書】組織戦略の考え方

2014-12-20 10:41:58 | 読書感想文とか読み物レビウー
組織戦略の考え方  著:沼上 幹

久しぶりに新書を読みました
ずいぶん古いといったらなんですが、
2003年くらいに発刊されたそれでして
読んでみて驚いた
やっぱり新書は新しいうちに読むべきなのだなと
そんな按配で、当時心配されていた組織腐敗の程度が、
今現在においては、異なっているというのが
非常に興味深いのでありましたとさ

組織が腐る過程や、要因として、
働かない社員が増えてくるだとか、
内向きの議論に終始することで優秀な社員の能力が
無駄なことに費やされるといったことが
なるほど、書いてあるとおりに起きるわけですが、
それをどうやって止めるか、また
どうしたらよいかを、つらつらと書いてある
読んでいて、なるほどなと思う一方で、
なんだろうか、新書特有といっていいのか
回りくどくて長い、結局何がいいたいのか
もうひとつよくわかんない
また、同じこと書いてあるような気がする
といった感じで
あんまり読み応えとしてはよいものではなかったのであります

また、冒頭のとおり、書いてある内容が
当時は先鋭だったのかもわかりませんが、
現在読むとどうも陳腐化している
そう、ありありと思わされるようで
著作を読むテンションが下ってしまうというのが
なかなか、自分でも驚きでありました
今さらわかりきったことを、大上段でぶたれても
大して面白くないという
そんな感想にいたってしまうのであります

さりとて、フリーライドする社員という考え方が
なかなか考えやすいというか、最近、
もうそういうやつしかいないよねと
思わなくもないところ
組織は腐敗ではなく、それに伴って
何かしら変化し、社会全体も変化してきてんじゃないかと
そんな考察までおよんでしまいそうな読後感で
あれこれ、考えさせられたのでありましたとさ

木曜時代劇  ぼんくら

2014-12-18 21:29:19 | ドラマ映画テレビ感想
NHK木曜時代劇枠でやっておりました
これの前の吉原の用心棒話について
レビウしてねぇなと、いまさら思い出しましたが
とりあえず、今日終わったこちらから

宮部みゆきさん原作のドラマ化だったようで、
原作未読のため、どれくらいの精度だったのか、
またよさだったのかは、あずかり知らないところ
ドラマとして見ている分については、
渋い、凄く渋い
そういう感想を抱いた次第であります
なんだろうかな、物語が複雑といったらいいか
ものすごい盛り上がる、わかりやすい善悪ではなく、
さりとて、描かれた善悪が、何かあるかというと
これもまた、説明されればなるほどなという程度といったらいいか、
難しいし、いろいろと謎解き、進み方も面白かったんだけど
最終的に、妾をどうしたっていう話だけかよと
ちょっと肩透かし気味だったのであります
まあ、ほのぼの見られたから
いいといえばよかったんだが
もう少しパンチがほしかったように思うのであります

まったく殺陣なんかは期待できない内容ながらも、
役者さんの渋い演技が、そこここで光っていて
見所というか、見ていて面白い
素直に、ついつい見てしまうというドラマでありました

ともあれ、お徳さんのいじらしさというか、
いかにも物語的、時代劇的であるなと思い知りながらも
その造詣が深く深く、心にしみるようでありまして
個人的には大満足でありました
途中で、すったもんだを見せながら、おくめさんとのやりとりが
ほほえましいし、最終的には涙を誘われたというか
いや、本当に、おくめとお徳の関係見ているだけで
いい時代劇見たなぁなんて、
勝手に涙流して喜んでいたのでありました
凄いいい話じゃないか、こういうので泣かされるのが
ほどよくて気持ちいいと思ったりする

しかし、全体的にはうすら暗い感じだし
結局、どんな事件が起きていたのか
今日あれこれと説明されたけども
もうひとつ理解しきれなかったわけですが、
雰囲気で楽しむことができたと
そんな風に思いながら
満足したのでありましたとさ

【読書】ザ・クリスタルボール

2014-12-16 22:01:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
ザ・クリスタルボール  著:エリヤフ・ゴールドラット

SCMという言葉で正しかったかしら、
ともかく、量販店の鉄則といったらいいか
その業態から、利益を出すビジネスシステムについて
物流の部分からアプローチした内容でありました
小説になっていて、ちょっとうまくいきすぎなんだけども
それはそれ、わかりやすいのでよいでしょうと
そんな風に思わされたのであります

思うように売上の上がらない店舗で店長をしていたところ、
突然、店の倉庫で水漏れ騒動が起きてしまった
もう今月は駄目だと、あきらめながらも
救い出した在庫を、近くの配送センターに預けて
小出し配送でやりくりしていたら、
あれよあれよと売上が増えて、
利益率も改善されてしまった

ただのラッキーだろうと思いきや
それを落ち着いて読み解いていったら
凄いサプライの方法が見えてきましたとさ

と、そういうお話であります
量販店がどうして大きくなっていくか、
そして、ひとところに急激に増えてしまうのか
その戦略にうならされるそれこれなのであります
メーカーとしては、これはもうたまったもんじゃないよなと
個人的にメーカー勤務をする身分としては
思わされてしまうのでありますが
セールスにおける、物流の大切さ
そして、在庫と販売の考え方について
とてもよいサジェスチョンがある本でありました
そりゃ、世界的に売れるはずであります
結構前の本なので、
現在の量販店ではスタンダードな考え方なんでしょう
これがうまいこといっている店と、そうでない店で
なかなか販売商品の多様化に偏りが出るなと
思わされてしかりなのでありますところ

これがさらにつきつまると、
実店舗を持たず、
ただただ広大な、そして強大な物流システムを持つ
AMAZONといった企業に繋がっていくのだなと
ロングテールなんとかすらも
彷彿とさせる理論を小説であっさりと
楽しく読ませてくれるという
非常にすごい本でありましたとさ

大変面白かった

日曜美術館 革新の極意 ~古田織部 400年の時を超えて~

2014-12-15 21:26:37 | ドラマ映画テレビ感想
先日、NHK教育でやっていました
大織部展とあわせなかったのは
なんでだろうかなと、ちょっとだけ思いましたが
現在だか、未来だかで、
東京の高級デパートで織部展をやるんだそうで、
そっちにかこつけたのか
わかりませんが、楽しく拝見いたしました

織部焼をクローズアップしているようでありながら、
その実は、古田織部の話をしているという、
どっちかというと、それは
ヒストリアとかの領分じゃないのかしらと
思わなくもないような内容で、
なかなか面白かったのであります
その斬新なフォルムとか、
利休から派生して破格だとか、
茶室がやたら明るいだとか、
このあたりは、美の壺だったかでも
やっていたように思うそれ
そういや、いつだったかの、茶の湯が
まさかの藪内流だったという衝撃のそれも含めて
復習をかねたかのような
丁寧な内容でありました

新しいというか、日曜美術館的部分としましては、
あえて、青織部ではなく、注目のそれを
御所丸茶碗にクローズアップしたことでありましょう
あれは、大織部展で初めて見たけど
そうか、そういうものだったのか
古田高麗という、もう胡散臭いそれが
非常によろしく見えたのであります

現代に至って、魯山人とかの話も出るかなと
ちょっとだけ期待していましたが
残念ながらそういうことはなく、
あくまで桃山陶における織部、というか
古田織部の話でありましたとさ
見っけもんとしましては、
これにかこついた展覧会が、滋賀県までやってくることでしょう
来年楽しみが一つできたと
今からほくそ笑むのでありましたとさ

【読書】困ってるひと

2014-12-14 21:16:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
困ってるひと  著:大野更紗

タイトルとコミカルっぽい表紙から、
面白おかしいお話かしら、
ツレが鬱に系の話かしらなんて思ってたら
確かに病気系だけども、コミカルじゃねぇよと
できるだけライトにつとめられているのが
なんというか、悲壮感じゃなくて
壮絶さというのを伝えてくれる
そう、恐れおののかされた、凄い本でありました
著者は違うといいますが、これはもう、
闘病日記だろうと思うのであります

序盤というか、著者の人となり、その生い立ちというか、
生き様がすでに、私では理解できないというか
志の高い人だなと、素直に尊敬してしまったわけで、
ミャンマーの難民支援をすると、
まぁ、大学生くらいがそういうこと言うのは
よくある話よねなんて、思ったりなんだったりしたものの
ちょっと思い出作りというか、
人生のイベントとしてという具合ではなく
真剣に、その人たちのためを思って
奉仕とは違うんだが、携わろうとしたという
その心意気の純粋さというか、体当たりした感じが
もう凄いな本当にと驚かされたのであります
序盤の、本題に入る前に圧倒されてしまった

そんな立派な人だというのに、ちょっとがんばりすぎたのか
はたまたなんだったのか、全くわかりませんが
難病という、よく聞くけど何かわからないそれ
そう、まさによくわからないそれに罹患してから
もう、酷い有様の生き様に息を呑んだのであります
これは凄いというか、もう励ましていいなら
励ましの言葉を何度もかけてあげたい
だけど、それが負担になりそうな気もすると
まぁ、しり込みするような凄まじさでありました

ショッキングすぎる難病の恐ろしさもさることながら、
それをなんとかして生きていく姿というのが
凄まじく感動的でありまして
正直、この手のに弱いんだよと
涙ながらにページを進めることもしばしば
なんかわからんが、ロマンスめいたことまで入って
人間生きていくというときに
本当、これは重要な要素よねと
ないものについて、輝かしさを見てしまうのでありました

ともかく、久しぶりに感動してしまった
純粋に素晴らしい人の、大変な本であると
感激したのでつづっておくのであります

【読書】世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?

2014-12-13 19:13:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?  著:戸塚隆将

ゴールドマンサックス、マッキンゼー、ハーバードといった
ステキなそれこれを単語でなくて、
実際に所属し、肩書きというのは違うが
血肉の一部にした人の本でありました
書いてあることは至極正しいと思われるし
そりゃそうだと思うんだが、
それができるかどうかは、読み手にゆだねられる
いつもの本でありますところ

基本というか、いくつかのフレーズのようにして
大切なことをメッセージとして挙げて、
そこに付帯する情報や説明、解説をつけると
そういう本であります
時間がなくても、一説ずつつれつれ読んでいれば
あっという間といったらいいか、
あれよあれよと読みきれてしまうのでありました
読むのが目的の本ではないので、
こういうタイプの読書には向かないと
自分でも思うのであります
読んで、覚えておくことができないのだな最近

さて、それはそうとして、
難癖をつけるわけでもないんだが、
それぞれの基本が、いくつか矛盾していたりするんだけども、
それは、多分、それぞれ正しく、そうでないときがある
そういうことだといってしまえばいいのか、
うまいこと騙されているんだろうか
いやでも、独立して読まされると、それぞれ
そのとおりだと思うんだけどもな

などと、メールを結局、いつのタイミングで
相手に変身すればいいのかそれだけは
ちょっとわからなかったのでありますが
ともあれ、基本と呼ぶのにふさわしいような
別段、取り上げられるまでもなく
ビジネスマンというか、大人として
当たり前のことが書いてあったようにも
思ったりするのでありました

すらっと読んで、どうしようかしら
そう考えたりしたい本でありますが、
いつだったかに読んだ、ダーリンがFBIのあれと
何か似たところを感じたあたり、
多分、アメリカのできる系に共通した
メソッドというか、流儀なんだろうなと
思うのでありました
来年から真面目に生きる予定なので
ちょっと意識しようとも思うのである