アクアマリンの神殿 作:海堂 尊
不思議な青春物語でした
冬眠(コールドスリープ)をすることで、
治るはずのなかった病を治せる時代に起きて今を生きている少年の物語
SF要素たっぷりなのだけども、そこはあまり重要ではなく、
いや、実際は、そのコールドスリープによる
人の時間をどう扱うかといった
ちょっと、思考実験めいた内容について
悩んだり、考えたりして、成長を見せる少年を見守る
そんなお話でありました
序盤は青春物語で、冬眠していたために、
世間と馴染むという機会や、方法を知らずにいる少年が
学校での出会いや、ボクシングへの挑戦なんて
面白い出来事を通して、成長していくというお話が進む
だけども、それが充実してきた終点において、
今度は、コールドスリープをめぐる、とても大きな決断を迫られる
人生の選択を思わせる物語に変貌していく
序盤の学園モノがなかなか楽しくて、
まぁ、いずれもSFだからというでもないけど、
ちょっとありえない感じで、漫画っぽいというか、
やや御都合かしらと思わなくもないところなんだが、
学園における覇権争いという、しょーもない話を
結構しっかり考えて、理路整然と描いていくのが滑稽で、
主人公は傍観者だったはずなのに、
最終的には、その強い力に巻き取られてしまうというのが
いかにも、青春物語という感じでよかったのでありました
そこでの出会いが、単純な恋愛みたいなのにならず、
いや、実際はなっていたようにも思うんだが、
そればかりではない、友情や絆といったもの、
学生という時代に共に生きているからこそ育まれるというか
営まれる生活というのが、まばゆくて
にやにや読んだのでありました
大きな選択のほうの話は、まぁ、そうだろうなと思いつつ
それよりは、その部分を含めて、
学園モノとして読むのが一番よいなと
読み終えて、かみ締めている次第である
さっぱりと終わる、よい小説でありました
不思議な青春物語でした
冬眠(コールドスリープ)をすることで、
治るはずのなかった病を治せる時代に起きて今を生きている少年の物語
SF要素たっぷりなのだけども、そこはあまり重要ではなく、
いや、実際は、そのコールドスリープによる
人の時間をどう扱うかといった
ちょっと、思考実験めいた内容について
悩んだり、考えたりして、成長を見せる少年を見守る
そんなお話でありました
序盤は青春物語で、冬眠していたために、
世間と馴染むという機会や、方法を知らずにいる少年が
学校での出会いや、ボクシングへの挑戦なんて
面白い出来事を通して、成長していくというお話が進む
だけども、それが充実してきた終点において、
今度は、コールドスリープをめぐる、とても大きな決断を迫られる
人生の選択を思わせる物語に変貌していく
序盤の学園モノがなかなか楽しくて、
まぁ、いずれもSFだからというでもないけど、
ちょっとありえない感じで、漫画っぽいというか、
やや御都合かしらと思わなくもないところなんだが、
学園における覇権争いという、しょーもない話を
結構しっかり考えて、理路整然と描いていくのが滑稽で、
主人公は傍観者だったはずなのに、
最終的には、その強い力に巻き取られてしまうというのが
いかにも、青春物語という感じでよかったのでありました
そこでの出会いが、単純な恋愛みたいなのにならず、
いや、実際はなっていたようにも思うんだが、
そればかりではない、友情や絆といったもの、
学生という時代に共に生きているからこそ育まれるというか
営まれる生活というのが、まばゆくて
にやにや読んだのでありました
大きな選択のほうの話は、まぁ、そうだろうなと思いつつ
それよりは、その部分を含めて、
学園モノとして読むのが一番よいなと
読み終えて、かみ締めている次第である
さっぱりと終わる、よい小説でありました