CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

麒麟がくる  闇に光る樹

2021-01-31 20:45:21 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
あれよあれよと、次回最終回かという気持ちであります
色々あったから仕方ないとはいえ、
あまりにも、本能寺ありきで突き進んでいく回にも見えて
なんとも悲しい有様でございました

すっかり家康が光秀に心を赦してといった具合で、
或る意味、利用された光秀でもあったりするなと感じる
丹羽だったかが言ったとおり、
あの時期の徳川という味方は、織田にとってどうであったか
改めて考えさせられたというか、
徳川って凄いなと思い知らされるばかりでありました
あくまで同盟者という立場なんだな、家臣ではないというのは
非常に大きな違いだと、徳川を今更ながら見直すのであります
そりゃ、秀吉とは立場がまるで違うわな

様々な人が、光秀の背中を押していくといった展開で
帰蝶様も、さらりとそそのかしたりしていたし
樹を倒すばかりだという印象的なシーンと
まぁ、なんというか、このあたりは
理屈とかではなく、情念というか、もういたしかたない
感情のそれこれといった印象でもあるんだが
どうして急に信長がああなってしまったのか
そのあたりを説明することが来週あるのか、
今回、帰蝶が語ったとおり、道三がこしらえたそれが
思惑と違ったというだけなのか
なんだろう、ドラマとしての着地点と
キャラクタたちの着地点が
しっくりとくる最終回を望むばかりであります

色々、整理つかぬままというか、
母御は、既にみまかってんだろうか、波多野と絡まなかったので
よくわからんというか、このあたりはひょっとすると
コロナの影響で、フェードアウト的扱いになっただけなのか
わからんが、ともかく、着地を見たいと思うのである

【読書】野良犬の値段

2021-01-30 21:00:48 | 読書感想文とか読み物レビウー
野良犬の値段  作:百田尚樹

面白いエンタメ小説でありました
SNSを使った劇場型誘拐事件を扱った内容なんだけども、
キャラクタの考えがびしびし伝わってきて、
ついつい誘導されてしまうんだが、それがまた心地よくて面白い
ある種痛快でもある内容で、楽しく読み終えたのでありました

ホームレスが誘拐されて、その身代金を特に関係もないマスメディアに払わせようという筋書きで、
このあたりは、さすが作者の経験が生きているように感じられて、
いかにも業界にありそうな感じと、裏表への皮肉がきいていて
非常に面白いのでありました
当然わかりやすく罠にかかっていってしまうのだが、
それもエンタメ小説ならではというか、いい塩梅で騙されていくのが
カタルシスを呼ぶようで、これが最近流行の「なろう系」というやつかとか
思ったりしたんだが余談

テーマとしては、偽善と人の価値みたいなところを扱うんだけど
それを露骨にやるでもなく、実は目的はもっとシンプルな
昔からある、よくあるそれというオチにもなっていて
凄くよかったのでありました
あーだこーだいっても、人間は結局そのあたりに
強い思いがあって、それこそが感動とは別の共感を呼ぶものなんじゃないかと
改めて思わされるというか、このなんともいえない
一種の心地よさのようなものを描きながらも
読んでいて、それと似た体験をさせられてしまうのが
凄いところだと感じ入るばかりであります
この作者が想定している層にがっちりはまっているということなんだろう

最終的に、或る罪を犯しているのだが
それを問われないというところは、どうだろうと思ったりしてしまったんだが
結局そういうのも、偽善と建前なんではないかとも思うし
この小説については、そこを痛快に吹っ飛ばすということもあるから
これでよいのかと納得したのでありました
浅ましい人間の心を読むみたいな感じだけども、
そういうなんとなくな流れという、ありそうな空気感が
凄いよかったと思う、面白い小説でありました

【映画】パラサイト 半地下の家族

2021-01-27 20:59:39 | ドラマ映画テレビ感想
話題作だったのに見にいけなかったのを
先日テレビ放映で見ることができたのでありました
面白かったけど、多分これは、映画館で見なくても大丈夫なやつだと
安心したというか、食い入るように見入ったのでありました

底辺をさまよう家族が、サギまがいの方法で
金持ちにとりいっていくというか、まさに寄生していく話なんだが、
序盤のコメディが、テンポよく面白くて
最終的に悲惨な目にあうのかもしれないけど、
笑ってみられる映画かしらとか思ってたら、
怒涛の展開で度肝を抜かれたのでありました

少しずつ寄生する度合いを強めていくあたりと、
その絶頂だなと思わせるシーンからの落差が凄かったのもあるけど
このあたりの油断というか、ああ、絶対よくないことが起きるなという
予兆というか、もう、すべてが伝わってくるかのような
序章というか、象徴的なインターホンが抜群で、
そこからのジェットコースターがなかなか見事でありました

色々考えると、おかしいところばっかりなんだが
伏線の回収もなるほどというところが多くて
ちょっと残念だったのは、運転手の前任がどうなったかわからないところだけなんだけども
だいたいのことは繋がってというか、
はためたになって終わるというのが見事でありまして
しかも、ミスリードではないが、
金持ちの息子とモールス信号のくだりが、
ああ、そういうことかと、終わってから気付いて唸ったのでありました
あれは面白かった、解釈を間違えている可能性もあるけど
声は届かないのだ結局という象徴だったんじゃないかと思っている

象徴というのが、あのやたら軽い石とともに
いっぱい出てきていたわけだが、
なんともいえない切ない気持ちと
最終的な決着が、夢幻ではないかという感じといい
凄くよかったと思えたのであります

しかし、実際にあんな感じなんだろうかと
恐怖でもないが、格差社会の厳しさを感じさせられたんだが、
本国では、そのあたりが結構物議をかもしたようで
日本はまだ、格差と呼ぶほどではない感じなのかと
そうではない場所にいるからか、安心してみてしまったと
そんなことも思ったのであります

これを笑えなくなると、人生というものが
どういう状態かわかるといったものなのかもしれない

【読書】データ・ドリブン・エコノミー

2021-01-26 21:03:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
データ・ドリブン・エコノミー  著:森川博之

小難しい本かと思ったけども
割とあっさり読めたというか、
世の中で騒がれているAIや、ビッグデータについて
あれこれ事例をあげつつ、これからはこうかもと
そんなお話でありました

割とあっさりというか、さっくりしていて、
これもまた、ちょっと前の本だから、今はまた違ってんじゃないか
めまぐるしく動いている業界のことだから、
ここで書かれていた、成功事例と思しきそれこれも
あっという間に陳腐化してそうだなという印象を受けてしまったのである

たとえば、というでもないが、
工事機械と読んだらいいのか、コマツでIOT的試みとして、
盗まれないようにするために発信機つけているというのが
そのまま様々な情報を抽出配信するものに置き換わって、
メンテナンスやら、稼動状況やらを確認できるようにしたというお話
なるほど、すげぇなということだし
そりゃ、機械使うのに安心だねとも思ったわけだが、
さらっと書いてあった、その稼動状況が思わしくなくなってきていたという
まったく違う見方をして、中国の開発ラッシュが止まりつつあるのではと
そういう予兆として使ったというのが
ある種スパイ行為というか、今話題の、情報を集めることへの規制の引き金を引いたみたいな
そんな風にも思えたのでありました

様々なものからデータをとってきて、それが膨大であればあるほど
何かが見つかる可能性があるというのは、とてもよくわかるし
今までデータ化できなかったものを集められるというのは
観測という、一種理系の理想的なそれを手に入れられるステキなそれこれだが
そのデータというものをどう扱うか、どう扱われるかが
新世紀の石油的なこれの危険性というか
なんか、怖いものという側面を見せられるようでもありましたとさ
実際、現在においては規制が始まってるわけだし
その隙間をぬっていくようにデータを使うということは止められないんだろうが
エコノミーに使うのか、もっと違うことになるのか
あれこれ気をもんでしまいそうだったのでありました

と、まぁ、正直関係もなければ、意味もない心配をして
新しい技術から目を背けているだけではないかと
自分の革新性のなさを嘆いたりしながらも
とりあえず、データというものが世界を変えていくのでしょうと
そんなことをふんわり思った読書になったのである
あくまで掛け声をかける本で、
実学というか、実際のことには触れていないのでありました

【読書】精神科医が教える ストレスフリー超大全

2021-01-25 19:10:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
精神科医が教える ストレスフリー超大全  著:樺沢紫苑

タイトルの通り、ストレスとはどういうところからやってくるか
それに対してどのようにしていけばよいかを
大変わかりやすく、ちょっとした口頭診療ですらと思うような内容で
読むだけで、メンタルが落ち着いたんじゃね?とか思ってしまう
なかなかステキな本でありました
まぁ、そういってるくらいだから、私は軽症というか、
本当に困っている人のためになるかは計れないのでありますな

結構、あちこちで聞くような内容の集大成にも思える
詳しくは、さらにこういう本がよいよと
いくつか読んだことがある本も出てきたりするんだが
ともかく、なんらか心が疲れるという状態だと思っていると
どれかが心に響くというか、なるほどなと思えることが
大全の名にふさわしいというか、のべつまくなしな感じが
心地よいと思えたのであります

とりあえず他人にどうこう言われるのを気にしないでおくための
心がけというか、他人はどうにもできないから気にするな
気にする相手を厳選せよとか、なるほどなぁと思うところが
いやらしいというか、押し付けがましいでもなく、
テクニックのようでも当然ない、
ごく自然に、そういう感じでいいんじゃないですか?といった
柔らかさで伝えられていて、凄くよいと思えたのでありました
内容がどうしたよりも、この語り口というのが
一番よいところだったんじゃないかしら
精神科にいって、話を聞いてもらうという効能のよさが
話をしてもらうこの本によっても
示されているような気がしてしまうのである
いや、諭されてるから、話と根本的に違うか

あとは、よくよく言われている
やる気がないのは、やりだすと出てくるという話で
こればっかりはどうしようもないので、出来るだけルーティーンなり、
なんらかの儀式めいたもので、
スロースタートするクセをつけるというか、
この前の、習慣の話にも似てんだが
モチベーションというのは案外騙していけるというのを
あれこれ書かれていたのも興味深かったのでありました
一番よいのは、声に出して、うそだと思ってても言うこと
これであったように思う
結構実践してみようと、実際やってみたりしているのであった

声に出すという行動そのものに
なんらかの誓約めいた力があって、
体というか、精神というか、何かが反応して
そうしようと自然動いていくというのがいいなと
できるだけ、自分の仕組みが簡単であることを祈りつつ
これはできそうだと、自分に声を出して語りかけると
なんか、違う病も疑われてしまいそうだが
やってみて、なんかよいような気がしていると
まぁ、そんな読書になったのでありましたとさ

まぁ、なんにせよ、歩くことがやっぱり一番であるとも
読み取れる本であった、散歩最強説である

麒麟がくる  離れゆく心

2021-01-24 20:46:18 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
あわただしいというか、時間は経過しているけども
詰め込まれた感じでありました
唐突に荒木が出てきたけども、コロナがなかったら
荒木家との話は、もう少しあったのかしら
さらっと返品されてきた岸が可哀想なんだが、
この物語でも、左馬となにかしらある風なので
そのあたりはほっこりするのであります

さておいて、信長からの愛情なのか、わからん確認行為の激しさが
人を遠ざけるというのがよくよくわかる回でありましたが
さらっと、家康も出てきてそそのかし、
将軍も手紙攻撃で追い詰めて、先週の帝もと考えたりしてしまうと
光秀が、よくわからない義憤にかられてといった
或る意味可哀想な感じになってきているとも思えるところ
これは、最後の一押しをするのは、
秀吉になるんじゃないかと思わされてしまうのである
あんな秀吉だからこそ、さらっと推して
そのあがりをかすめとっていく感じでも
なんら不思議じゃないな
どの形からの本能寺か、楽しみで仕方ない

信長の情緒不安定についても
なんとなしわからんでもない感じが結構よろしくて、
案外、信長と光秀だけは純粋で、
まわりのそれこれが邪悪というか、裏表があって
それによって、悲惨な最期を押し付けられていると
そんな風にも見えてきたんだが
クライマックスに向けて、なんだかんだ
凄い面白くなってきたと感じたのでありました

帰蝶様がクランクアップかと思ったら
来週出るようで、楽しみである
やっぱりマムシの娘だなという感じがとてもよいわ
それはそうと、尾張と三河論争がこんな頃からかと
思わされたりしたんだが、愛知県民だけがしみじみ感じた物語であろうか

【読書】猫と家族と院長と

2021-01-23 20:38:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
猫と家族と院長と  著:畑山博

京都で100年以上続く産婦人科のつれづれ本でした
なかなかほのぼのしていて面白かった

著者であり、院長でもある先生は、出身自体は高知県だそうで
ずっと続いてきていた病院を縁もゆかりもないけど
引き継ぐことになったという数奇な人で
畑山先生なのに、足立病院という不可思議な感じ
だけども、産科として、また、子供を産むということは
どういうことだろうかを考えながらの経営が
あれこれ大変な様子でありました

説教臭いはなしなんかさっぱりなくて、
正直、どこに向けた本かといわれると
先生の先生によるエッセーだなというだけで、
病院の宣伝になるとか、そういうものですらなく
それまでにあったこと、これからのことを
つらつら綴っているという本であります

京都が東京に続いて出生率が低いという状態だそうで
それをどうにかしたいと考えておられるようだけども、
多分、医者先生がどうしたという問題ではなくて、
京都市内なんて、若い人住むことができないくらい家賃高いから
そこが問題じゃないかなと思ったりしたんだが
そういうことでもないんだろうかしらと
ちょっと考えてしまったのであります

歴史或る病院というと大げさながら、地元に根付いて
ずっとあり続けているということが、代をついで行くようで面白くて
取り上げた子供たちが、大きくなってまた、新しい子供を連れてくるとかもよくあるようだったり、
そういう人たちが、医者を志すようになったりとか
いい話も多くてほのぼのしていたのでありました

ゆるやかに読んだ

【ドラマ】岸部露伴は動かない

2021-01-20 20:47:05 | ドラマ映画テレビ感想
NHKで昨年末にやっていましたね
話題作というか、さすがNHK、JoJoに目をつけてしまったかと
期待と心配を半々にしながら見たんだが
おおむねよかったと思うのであります
方々で絶賛に近い評価も見るんだが、
本当にJoJoを知らない人が見ても面白かったかといわれると
どうだろうかなと思ってしまったのだけども、
この原作は知らないが、JoJoを知っているという身分で見る分には
すげぇ楽しかった作品でありました

3作やっていたのだけども、個人的には富豪村が一番面白くて、
あとの二つは、なるほどJoJoっぽいと思って、
これ漫画がそのまんま実写になってるやつじゃねぇかと思ったんだが
くしゃがらについては、小説が原作なんだそうで
このドラマ制作陣の並々ならぬこだわりというか
JoJo好きさが伺いしれたようで凄く楽しかったのでありました
話が方々にとんでしまう

富豪村のマナー合戦が、見ていて一番面白かったと思うところ
物語そのものがわかりやすいというのもあったんだと考えるところだけど
あのこましゃくれた子供が最高によいというか、
ああいうの、JoJoに出てきそうだなぁとしみじみ思いつつ見て楽しんだのでありました
アレ見てから、カップを見ると、指を入れていいのかどうか
毎回迷うようになってしまった
あれは、紅茶だけの作法なんだよな?よくわからんが
他人の家でだけやるマナーだったりするのかとか
あれこれ感じたのであります

くしゃがらは、物語そのものというよりも、
役者二人が上手すぎるというか、完全にJoJoのテンションだったのが
凄いよくてというか、怖いくらいで見入ってしまった
話というか、ラストの「禁止用語という意味そのものの存在」的なことに気付くシーンの
露伴の独白というか、高橋一生の声と表情と仕草、すべてが
完璧に漫画だったのに衝撃を受けたのでありました
本当に小説出典なのか?コミカライズがあって
あんなコマが存在するんじゃないか?
そう思ってしまうような、素敵さでありました
綴じ込みが、くしゃがら連呼してるシーンとかは、ドドドドドという書き文字が見えた気すらしたわ

DNAは、ちょっとハイセンスすぎるというか
これだけよくわかんないというか、いや、わかるんだけど
毛色が違いすぎないかと思った作品でありました
ファンタジーすぎてよくわかんない感じというか
ふわっとしてて、あんまりカタルシスを感じなかったのだけども
3作のラストという意味ではこれが一番よかったのかなと
そういう感想を抱いたのでありました
太郎くんは結局死んでいたという話なんだよな
いいのかそれで、特に編集の女の子わ

と、まぁそんな感じであれこれ楽しみすぎたのでありますが
思った以上にというか、見たこともないのに
ああ、露伴てこういう人だわと思わせる仕草というか
喋り方と言動のそれぞれが心地よいというか
凄い面白くて、原作ファンとまではいわないけども
読んだことある身分としては、凄くよいドラマ化だったと
思ったのでありました
漫画のドラマ化って色々可能性があるんだなと改めて思い知ったのである

【読書】トリュフの真相 世界で最も高価なキノコ物語

2021-01-19 20:40:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
トリュフの真相 世界で最も高価なキノコ物語  著:ライアン・ジェイコブズ

トリュフを巡るノンフィクションでした
なかなか興味深いというか、思った内容と違った
もっと、トリュフとは?的な本だと思ってたら
こんな闇があるものだとは思っても見なかったわ

そんな感じでありまして、
トリュフの取引については、かなり怪しいところがあるというのを
トリュフハンターから、仲買人、そして販社といったところへ
どのようなルートで、どうやって流れているか
その大半が闇というか、前時代的で、もっといえば怪しい
そしてマネーが絡むので、マフィアも出てくりゃ、
まがいもんも山ほど出てくるといった感じで
衝撃的というか、嫌な業界だなと思わされる一冊でありました

正直、トリュフというものをちゃんと知らないので
どういう味、あるいは香りなのかが
よくわかっていないから、もうひとつぴんとこなかったのですが、
マツタケとはまた別のというか、かなり違うようで
その芳醇な香りは人を魅了してやまないらしく
一度食べてみたいものだと思わされる内容でありました

そんな魅力的なトリュフというものについても少々言及があるのだけども、
その種類、ランクといったものの解説が少々あってから、
実際にどのように収穫されているのか、
養殖というか、栽培品ではなく、ただ森から掘ってくるものというところが
だんだん怪しくなってまいりまして、
トリュフを見つけるための、豚だの犬だのが出てきたと思ったら
優秀なトリュフ犬が、盗まれるというか、強奪されていく事案や、
その犬を殺すために毒をまくだとか、
まぁ、なんともきな臭い話になっていくのが恐ろしい

トリュフがとれる地域というのも、結構限られているようで
地域というか、村みたいな単位でもあるようなんだが
その森に、暗躍するハンターが出てきて、その持ち主たちとの
静かなる攻防、というか、ちょっと間違えたら殺しに発展してしまうそれこれ
実際に、死を招いた事件も書いていたんだけども
なかなか血塗られた道なのだと思わされるのでありました
このあたり、ちょっと文章が荒いというか
よくわかんなかったんだが、ともかく
警察も腐敗が酷いというか、全然やる気ないから
自衛していたり、やる気ある警察の人はスパイが殺されたとか
まぁ、なかなか、あれこれあったようだ

最終的には、最大手のトリュフ販社が、
まがいもんを混ぜて不当な利益をあげてるんじゃないかと
そういう話に落ちていくのでありましたが、
このメーカーが実際どうなのか、
そもそも世の中のトリュフ熱というものが、どういったものか
その説明を読んでいるだけで、なんだかムナヤケおこしそうな
嫌な感じでありましたとさ

私の口に入るようなことがあるとすれば、
それは多分、ニセモノということなんだろうかな
そんな風に思ってしまった
悲しいなぁ、ホンモノに出会えることはあるのかしら

【読書】ピュリツァー賞作家が明かす ノンフィクションの技法

2021-01-18 20:56:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
ピュリツァー賞作家が明かす ノンフィクションの技法  著:ジョン・マクフィー

タイトルから難しめの技術論の本かと身構えて読んだけど
なんてことはない、凄い面白い読み物だった
実際に、ノンフィクションというか記事を書くという行為について
著者の方法や、方法論を述べているんだけども
ニューヨーカー誌に掲載する場合のポイントというか、
実際にその時に行われたことや、校閲、構成、編集者(長)、その他もろもろの
ドキュメンタリというか、この本自体もまた
ノンフィクションになっているというのが凄い面白かった

読んでいるだけで、なんか、書いてみたくなるような
ポストイットを使って、あれこれ構成を組み替えていくところや、
言葉の組み換え、校正、推敲の回数といったところを
かつての教え子に教えた内容や、自身の体験も含めて描いていて
凄く面白い
なんか、書けそうな気すらしてくる

類似語、言い換えの扱い方への物凄いこだわりというか、
凄まじい裏とりの応酬だとかも読み応えがあって、
雑誌作るにあたって、校閲さんの仕事って半端ねぇなと
改めて思い知らされたのでありました
こういったものは、時代と関係なく、記事というものが存在する限り
必要だとも思うが、なくなっていきそうだなと
最近の、裏とりもなく、フェイクなんのそのな記事を見ていると
思い知らされるのでありました
ここに、雑誌、あるいは、記事の品質というものが関わってくるんだなぁ
あんまり気にしてないけどもさ

誰かが言ってたらしい的な内容も、
出典がどこだったか、草の根分けても探してくる感じの仕事っぷりが凄まじくて、
こういう人たちが、ウィキペディアで要出典を乱打してんじゃなかろうかと
かんぐってしまいたくなるような、いや、でも
この人たちに、そんな暇あるわけがないなとも思ったり
でもでも、やっぱり、そうしてしまうような職業病というか
もはや性癖、あるいは病気といっても過言ではない
細かな指摘があってこそなりたつのだろうかと
人間というものの不思議すら覚えるのでありました

実際に起きたことを文章にしてくとして、
創作ではなく、あった事実を時系列に並べていくけど
面白くするためには、その時系列を並べ替えるということも必要で、
さらには、それが自然で誤解をうまないような表現となるよう
言葉も選ばないといけないと、理詰めていくと
なんか、面白くなくなりそうなのに
読んでみて、わかりやすくて面白くなる、
つまりそれは、取材対象が面白いこそなんだろうなと
言葉でごまかしたそれではない、本質的に面白いことを
的確にわかりやすく伝えるということが
記事において、とても大切だということが伝わってくるようでありました

凄い面白かったけども、
こんな精度で記事、あるいは文章というものを練らないといけないのかと思うと
自分の仕事について、色々考えさせられてしまうのである
文字校正だけならなんとかと思うが、校閲は難しい、果てしない仕事だわ

麒麟がくる  月にのぼる者

2021-01-17 20:52:43 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
今回は貯めてといった感じで、
信長とだんだん話しが合わなくなってきたところが
滅法強調されたのと秀吉のぬかりなさというか、
秀吉たる部分が存分に描かれていて
凄いよかった、この秀吉いいわー、悪いわー

先週のテンションから一転といった具合で
政治的な話も進みつつ、とうとう帝と光秀が強く結ばれてしまったみたいな
あのシーンについては、歌だったり、昔語りだったり、
もう、平安時代の公家のラブシーン的なそれなのか
なんか、高貴すぎてわけわからんと思いつつ、
言っている意味が、雰囲気だけでもう凄いみたいな感じで
飲み込まれたような具合でありました
光秀もまさに、飲み込まれたみたいで、なんというかな
あれがカリスマというやつか、恐ろしい

あと何話あるのかわからんが、
こりゃ本能寺で終わり濃厚じゃないか、というか
本能寺の最中で終わるくらいじゃないかと思ってしまったんだけども
そこまでにどれくらい盛り上げてくれるか
帝、公家、武家というのが入り乱れる政治劇としての決着みたいなのが
なんか見たくなってきたと思うのでありました

それはさておき、人員整理が始まったかのように
三河の忍者も退散しまして、唐突なアクションシーンとか
結構見せ場も貰って美味しかったなぁと思うのだけども
一瞬殺されるんじゃと不安になったけど
あの感じなら逃げたのであろうか、
それとも、まだ最終回あたりで出てくる流れなんだろうかな
気になるのでありました
三河にもう愛着なさそうなことも言ってたし、なんだろう、
あれはあれで、三河側からも殺されそうだよなと思ってしまうのであった

帰蝶の替わりに進言というわけでもないだろうが、
光秀が直言で、痛いことを告げて
それを信長がどうとるかという話だったのかとも思うんだが
来週あたり、蹴り飛ばされたりするようなので
軋轢の最終段階がどの形なのか
ちょっと楽しみなのでありました
よくよく考えると、ここから、家康の饗応があったりするし
まだ、イベントあるけど終わるんだろうなちゃんと…
心配になってきたのである

【ドラマ】子連れ信兵衛2

2021-01-16 19:20:12 | ドラマ映画テレビ感想
土曜時代劇、1からすぐに2も放映となっておりました
前回で、本当の父親が死んでしまって話の筋がどうなるかと
見ていりゃ、母親が誰になるか問題になっていて、
それっぽい親戚やら、結局近場の女性二人のどっちかでと
まぁ、そんなところかなと眺めながら見ていたんだが
殺陣の規模というか、見せ方が豪華になっていたので
とても満足なのでありました
大立ち回りも、いかにも時代劇といった感じであったが
非常に楽しかった
右手を突き出して、相手をけん制する
ごく当たり前の見せ方だけども、一種のお決まり動作になっていて
凄くよかった

とはいえ、全体としては結構とっちらかった印象で、
長屋人情話のようかと思うと、そうでもなく、
割と社会風刺じゃないけど、今の問題を取り上げつつ
時代劇フォーマットに落としてという感じでもあったので
古きよきというか、わりと新しめの時代劇のそれだなと
面白くもあったんだけど、どうせなら
際物に近いくらいやっちゃったほうがよかったのではと、
真面目に作られている分だけ
印象が地味になってしまってもったいないと思ったのでありました
若者が、言葉だけの友情的な話とか、
題材も古けりゃ、やり口も古いのをそれが時代劇と
もう、なんだかわからん感じだったのに
なんか、近所のおっさんが、しかりつけて終わっただけみたいな
そんな按配で、しっくりというか、もうちょっとなんかあったんじゃと
思わされたのでありました

まぁ、とはいえ、割と殺しが出てこないので
そういうのが忌避されているのか
時代劇には世知辛い世の中だなと思ったりしたのでありました
また、違う時代劇になるようで、そっちも楽しみだが
もうNHKしか作ってくれないので
ノウハウが滅びないことを祈りながら見続けていくのでありました

【映画】鬼滅の刃 無限列車編

2021-01-13 21:10:51 | ドラマ映画テレビ感想
話題作でありますね
昨年のうちに見ていました、いやー面白かったし
すげぇ綺麗なアニメだった

相変わらず原作読んでいないまま
とりあえずアニメは見たので続きをという感じで見てきたんだが
なかなか楽しかったのでありました
下弦の壱の声が癖になるというか、
「おねむりぃ」がすごくよかった、あれ聞いて眠りに落ちたいわと
しみじみ思いながら見ていたのでありました

あとは、もうさんざんに語られている
煉獄さんのかっこよさと、上弦の参の強さがよかった
刀と徒手空拳の殺陣がかっこよかったし、
ゲームみたいなエフェクトがまた見事というか
凄いかっこよくて、思わず見入ってしまった
アクションのはったりが本当にうまい
超強そうに見えるのと、すごい戦いだというのが
ひしひし伝わってくる感じが癖になるというか楽しくて仕方なかった
ああいったアニメーションを見せられるところが
劇場版の制作費がなせるところなんだろうか
ともかくかっこよかった

つづきが、様々切望されているけど、
そんなさくさく作られるものでもないようなので
このまま、少しずつよいクオリティで作られ続けてくれればと思うのだが
おじさんの寿命が尽きる前に終わってもらって、
そして、原作を読みたいなと思ったのでありましたとさ
ここまでアニメで見てしまうと
逆に原作知識を入れないまま、アニメで完走してから
原作に手を出したいとか思って
なんというか、時間制約のジレンマというか
年齢を重ねすぎて、情熱を保てない自分が
そこまで持つだろうかと、いらんことを考えてしまうんだが

早く続き見たいと思ったのである

【読書】ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣

2021-01-12 21:01:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣  著:ジェームズ・クリアー

様々なことを習慣づけることで、
よいことは膨らんでいくし、悪いこともふくらんでいく
それをコントロールして、よいことをどんどん転がして、
日々レベルアップしていこう

みたいな感じでありますが、
習慣とはどのように作られるかというところから説明していて
なかなか面白かったのでありました

何かをしようと思ったら、その周辺のちょっとしたきっかけを仕込むのがポイントで
ジョギングに行くという目的のために、靴を履くといったことを
何かをきっかけにしてやるように訓練していくというのがポイントだそうで、
パブロフの犬的なそれを自分に施していく
様々な効能や、方法が披瀝されていた
なんかのついでにというのが味噌らしいんだが
それをうまく仕込めるか、結局そのあたりは
意志の力ではないかとも思ってしまうのだけども、
意志よりも、習慣は強いという論法でありました

目の前にお菓子があるから食べてしまうわけで、
見えない位置におくだけでよいというのは、
なんとなくわかるような、そうでもないようなといったところ
この、何かをしないという習慣を絶つほうは
結構自分でも既にやっているなと思うところなんだが、
よい習慣をつけるというのが難しいと読んでいて思ったのである

何かしたいことがあったら、その前に、それをしないといけない
そういう仕組みにするのがよいと、
散々仕組みつくりについて説明されていて、その通りだと思うんだが
それができるかというと、ハードル高いなと感じたのでありました

何かきっかけがあると、そこに手がついてしまう、
本能にも似たその行動をどうやって制御するか
そのアプローチは面白いと思ったので
何かで応用できないかと考えたりしつつ
結局、何をしたらいいか、勉強かね、
やらないねと、同道巡っているのでありました
習慣的に、日記つけるのと、このブログ書くくらいはやってるけども
もっと建設的な習慣をつけなくてはなりませんな

【読書】フライデー・ブラック

2021-01-11 21:05:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
フライデー・ブラック  作:ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー

社会的な問題を扱った短編集でした
人種差別というものに対しての、強い違和感というか
もう、怒りとすらいえるものを描いた作品ばかりで
かなり政治的なメッセージが強いという印象だった

黒人がどのような扱いを受けているか
その悲しさというか、事実と違和感と怒り、少しばかりの諦めすらも
描かれていたように思う内容でした
正直重たい

現代小説というか、今まさにといった感じの内容もあれば
SFめいた内容、近未来を描いたものとかもあって
そういうものとして読むと、また趣が違うとも感じるんだが
根っこのところ、描かれているテーマは同じもので、
偏見にさらされること、口ではどうにかいっても、
結局根幹に潜んでいる変わらないもの
それは、差別意識でもあるし、得体のしれない暴力性であると
そのあたりが露骨に描かれているのが
生々しいというか、強い衝撃をもたらす内容でありました

今っぽいといってしまうか、
あまりにも露骨に現代の悪いところというのを描いていて
薄気味が悪いというか、なんとも、ぎらぎらしすぎだと感じてしまった
今まさになんだろうか、あるいは、これもすでに古くなっているし
場合によっては、わざわざそうであって欲しくないというものを
さも、ありそうに書いただけなのか
物語内で語られた、黒人らしいステレオな悪者感と似たものが
ここに描かれていたんじゃないかと思ったのでありました

ともかく重い