CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

「少年ジャンプ」編集部を100台のカメラで“生態観察”

2018-09-30 20:10:01 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりに見入ってしまった
最近のNHKが作る、荒いドキュメンタリが好きで
72時間や、ノーナレに通ずる内容ながら、
今回のが「ジャンプ編集部」というところも加えての
大変面白い番組でありました
あっという間に時間が過ぎてしまった

番組のつくりがまず面白くて、
100台のカメラで、編集部をくまなく撮影し、
その面白いところだけをピックアップするなんていう
凄まじくもったいない作り方なわけだけど、
こういう定点観測をする、しかも、あのジャンプ編集部でと
企画が完全に出来上がっている、
凄くよい、ここでという組み合わせなのが
たまらん内容だなと、もう、その映像をただただ見ているだけで
俄然面白かったと感じたのでありました

編集会議の様子やら、新人持ち込みの対応やら、
打ち切りと新連載の悲喜こもごもやらと
一週間に一度やってくるアンケートに対するあれこれと
まぁ、次々と大変なことがあっていいなと思われるところ

新人編集者が、担当割りの提出を忘れていたことについて、
先輩のフォローが入ったりというあたりが、
あれはわざとだったんだろうか、
あれくらいの編集部だと、新人から出てないという場合は
一声かけそうだよなと思わなくもないんだが、
ともかく、それとなく、いい編集部感を出しているのが
大変興味深かったのでありました
この番組は、おそらく別の出版社や、
なんだったら、集英社のほかの編集部から注目浴びていて
嘘つけ、このやろう
なんてやりとりがあるんじゃなかろうかと
まぁ、楽しそうな背景も含めて面白いと、うなってしまったのでありました

と、まぁ、そんなことを言いながらも
もう少年ジャンプも20年以上読んでないから、
何がと理解できてもいないのでありますが
すげぇ面白そうだな、NHKの編集会議とかやってもいいんじゃねと
感じたりもしつつ、次に何をしてくれるか
楽しみな番組だと思うのでありました

【読書】ヒルビリー・エレジー

2018-09-29 21:20:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
ヒルビリー・エレジー  作:J.D.ヴァンス

アメリカの貧困白人、その出身である著者が過ごした世界、生活と
そこから脱出し成功した体験を綴ったものでした
ドキュメンタリのようでもあるけど、私小説と判断したわけだが、
時折、ここが問題であるという提起も含まれていて
なかなか読み応えのある一冊でありました
面白かったが、不思議な世界ともいえる

アメリカでは、トランプ旋風が起きたときに
この本が注目を浴びたのだそうで、彼の支持層である
貧困白人の生活が赤裸々に語られていて、また彼ら独特の文化、
読んでみれば、西部劇的といえばいいのか、
身内贔屓の強さと、粗暴という言葉が柔らかく聞こえるような暴力性というか
気性の荒さが家庭内に物凄くはびこっていて、
まぁなんといったらいいか、日本でもこういう家庭あるなぁと
自分の育ちをかんがみて、学区内の粗暴な同級生を思い出すような
そういう気分になったのであります
もっとも、荒々しすぎて、そのスピリットは敬意に値するというか
凄いと思えてならんのが面白いところなのであるけども

そんなわけで、一種ギャグではないかというくらい
いかにもアメリカの田舎者という典型にあたろう、
口を開けば「ファック(クソ)」がつく言葉をあげつらい、
殺すといえば本当に殺し、
身内をバカにされれば襲い掛かり、
家庭内のいざこざはよそ者に決して言わないと、まぁ、なかなかのものでありました
それを体現するかのような、お爺さんとおばあさんに
著者は育てられていて、そのスピリットも受け継ぎつつ
さりとて、その貧困の中にとらわれずに、
成功するためには勉強と努力が必要だという
もっとも大切なことを教えてくれたという
これは、こういう定番の映画でも作ったら
いまどきのアメリカでは大当たりするんじゃないかと思うような
なかなかステキな家庭っぷりが堪能できたのでありました

ただ、それをバカにするでも、笑うでもなく、
純粋に、本当に大切なこと「学ぶこと」「バカにされたら怒ること」と、
学習と自尊心、その二つについて一つの見解を示していたとも思えるし
むしろ尊敬できると思えてしまうのでありました
ただ、暴力で解決するというか、まぁ、なんだろう
その粗暴性を最終的に我慢できたというシーンが描かれていて
印象的な一文ではあるのだけども、
なんとも寂しいではないが、不思議な、その生き方もひとつあるが
なぜだか、今にはあわないそれだねと思わされたりしたのでありました

アメリカに関わらず、田舎物というのは世界的にそういうもの
あるいは、そういう人たちを田舎物と呼ぶのかもしれないなと
自身にも当てはまりそうな危うさを覚えたりしながら、
海兵隊での訓練が自尊心を呼び覚ませてくれるよい機会とできた、
それは著者の凄いところでもあろうし、
そこをドロップアウトして、とやかくいうというのもまた、
この層、貧困白人の特徴でもありと
なかなか悲しいというか、成功とは何かを考えさせられる
彼らの何が悪いのかというのも語ることができない
そんな風に思ったりしたのでありました、面白かった

夏の台湾北海岸を行く 07 野柳で昼食

2018-09-28 21:30:16 | 夏の台湾北海岸を行く(2018)
メインイベントを無事終了させて、
そろそろ早めの昼食をとお店を探すため外に


近くにイルカショーをやってる施設があって、
その横に市というか、売店テントの群れを発見


ヤシの実

せっかくなのでとぶらっと流して見ていきますと
お土産物屋さんの集団という感じでありまして、
Queen's Headのキーホルダーやら、置物やらと
定番お土産がずらりと並んでいる感じ
食べ物飲み物も、なにかれありましたが、
立ち食いというか、買い食いという感じには至らず
物見遊山を済ませて、とりあえずバス停のほうへと移動するのである


途中で食堂らしきお店を発見

なにやら賞状がいっぱい飾られている

このあたり、蟹が有名らしく、どこの店も
でかでかと蟹の宣伝をしていたのでありまして、
多分にもれず、こちらのお店でも蟹を薦められる
時価的なことが書かれているので、訊ねてみると
だいたい1200元とか言われるので断念、
流石に昼飯で、そんなに使えないわ、というか
どれだけの量を出すつもりだ、凄い豪華なセットを示されたので
パスしておくのでありました

そんなわけで、当然普通の昼飯をとそれこれ頼むと


牡蠣オムレツ 200元

海老チャーハン 80元

龍の髯の炒め物 150元

ごく普通の食堂で、味のほうも美味しいけど
格別という話ではなく、だけども、ほどよく効いたにんにくがいい塩梅で
龍の髯なんざ、思わずむぎむぎ、たくさん食べてしまったのである
ちょっとだけ辛味がきいていて実に旨かった

牡蠣オムレツについても、いわゆるオアチェンとは異なり、
お餅が入っているのではないので、ふわっとしたオムレツを
大変よろしく楽しめるのでありました
あと、チャーハンが、素朴すぎてツボだった
家庭のお母さんが作るチャーハンというイメージでありまして
それ旨いかといわれると、アレだけど、旨いんだよ
馴染んだ感じがしたんだよ

そんなわけで、結構腹いっぱいになりまして
満足して店をあとに
ついでに、途中で見かけた廟を少しだけ参拝




港町だから、多分、海系というか、媽祖だと思うんだけども
よくわからぬまま、旅の安全を祈願して
バス停へと向かったのでありました
廟自体は、ホールひとつだけなので、今まで見てきたものからすると
少し手狭に感じたのでありますが、内装なんかも新しくて
最近寄進されたのかもしれないなんて思ったのである


横たわる猫

道すがら、猫に癒されつつ
いよいよ北海岸ルートをバスで旅していきます

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【ドラマ】この世界の片隅に

2018-09-27 21:27:26 | ドラマ映画テレビ感想
TBSの日曜劇場でやっていました
すっかりアニメ映画のほうでやられていたものだから、
ついついそのままの勢いで見たのだけども
かなりの力作で、面白く楽しめた、と
言っていいのか悪いのか、アニメ映画版とは異なり
やや重めの内容で戦争を描いていて
これはこれで見ごたえたっぷりなんだけども、
日曜の夜にはしんどかったかなと
感じたりしたのでありましたとさ

出てくる俳優さんが、どれもこれも
朝ドラで見た人が多すぎるというのが
なんとも、違う感激を呼ぶようでありまして
また、これを狙ってでもないけど
久しぶりにがっつりオノマチを見る機会になって楽しかった
見比べてみると、カーネーションの頃と
やっぱり綺麗に年齢を重ねていなさる、
というか、キャスト発表の時点で、オノマチが出ると聞いて
ああ、絶対径子姉さんだなと思ってたら
案の定というか、もう見事に径子姉さんで、
これがまた、オノマチ風味もよくきいていて、さりげない仕草や言動が
実に素晴らしかったと、これだけで見た甲斐があったと
しみじみ思うほどでありました

見ていて、もしかしたら、はるみさんは死なないんじゃないかなと
淡い期待をしてしまったけども、やっぱり悲惨な結果となって、
その後、落ち込みながら配給で豆かっぱらうシーンとかが
なんというかな、径子さんはあんなことしなさそうだけども、
実にいい、とても素晴らしいシーンだと
あの演技になんかしらんが、胸打たれたのでありました
あれは演出だったのかもだけど、アドリブであって欲しいようにも思う

その他、アニメ映画版と比べると
すず周りに友達がいたりして、孤独が少し埋められているのが
よかったようにも思うし、違う面が見られて面白かったのでありました
誰も彼もが、大変で、あの時代生きていてと
そういう感じがよくよくあって、米子ならぬ幸子の活躍も含めて
ほのぼのと見られたのでありました
このあたりは随分原作と違うそうなんだが、
知らないのでなんともはや

そして、知らないといえばという、リンさんの話もよろしくて
あの友情といえばいいのか、なんともわからない連帯というのが
あれはやっぱり、友達が近くにいないすずさんという立場のほうが
よりくっきりと見えたのかなとも思えたりしながら
同じ男を好きになった、といえるかどうかわからんが、
その不思議な連帯が、台詞少なく描かれているのも好感でありました
ステキにすぎたな、あの会話の様々が

と、じっくり楽しめたのだけど、色々あったけど
見ていて自分でも驚いたのが、9月になっても、あるいは、お盆を過ぎても
戦争の話をドラマで見るというのは、何か違和感みたいなのを覚えるなと
身勝手な感想を抱いたところ
戦時中を描いただけだから、別にどうということでもないはずなのに
なぜだか、お盆過ぎて、まだ戦争しているというのになんとも
不思議な感覚を呼び起こされたと感じたのでありました
それを考えると、映画が終戦の日と関係なく放映されたというのは
見事だったのかもしれない、そんな風にも感じたのでありました

ま、それはそれとして、
どの俳優さんも見事にすぎて、
凄いよかったと思ったのでありました
最後にすずさん生きてて、カープ女子になってるというのは
まぁ、オチとしてはそうかしらと思わされたのであります
しかし、それはそれとして、今幾つなんだすずさん

【読書】乗客ナンバー23の消失

2018-09-26 21:20:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
乗客ナンバー23の消失  作:セバスチャン フィツェック

凝った推理小説でありました
いくつかの層に内容がわかれているようであり、
登場人物たちが、それぞれ、問題にしていることが
層としてずれているような印象が入り組んで
最終的に二転、三転というか、
どれが解決したのか、わからないまま怒涛の展開を楽しめるんだが
なんというか、正直疲れた、読み終わってから
そうかやっと終わったか、いや、本当に終わったか?と
思わされたりしながらの読書だったのであります
面白かったんだけども疲れた

テーマというか、扱っているモチーフが面白くて
豪華客船のクルージングというものが、どれほどの闇を抱えているか
客船で行方不明となる人がどれほど多いか、
またそれによって、どのようなことが行われているかと
いくつかのゴシップめいた内容も
謎の婆さんに追わせたりしながら、
失踪した人が再度現れた真相を暴き、
事故死とされた人の真相を暴き、
殺人鬼の正体を暴き、
複雑な闇と動機を暴き、
あれもこれもと、すべてが同時進行していて
それぞれあまりリンクしていないというのが
また秀逸すぎるというか、これ考えた人(作者)大変だなと
思わされるような複雑な事件が堪能できたのであります
本当に面白かった

犯人探しも面白いのだけど、
それと並行して、いくつかの不可解な点が
動機であったり、別の事象であったりと
あれこれ複数が絡み合うというのがよくて
おかしいなと思わされつつも、話の勢いと展開についつい引き込まれて
あんまり深く考えないで、次次と
場面と真相がやってくるのもよいから
あっという間にというか、時間かかるけどとめられない読書となったのでありました

充実したというか、久しぶりに
どっぷり引き込まれた読書だったと思うのである

【読書】オープン・シティ

2018-09-25 21:14:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
オープン・シティ  作:テジュ コール

読み終わった

そう書いて終わってしまいたい
私には難しすぎたというか、まったく理解できなかった
通勤電車でぶつ切りに読んだから悪いのかとも思うが、
もうなんとも、まったく何もわからない
あらすじを読んだけども、本当にそんな話だったのか?
なんでだろう、こんなに理解できないのは
生まれて初めてだという感じでありました

それなら、最後まで読むなよという感じなんだが
いわゆる損切りできない人間なので、なんとかしようと
ずっと読み続けたんだが、
本当に、何が書いてあったのか、何か意味があったのか
まったく理解できないまま終わったのである
出足と、終わりに鳥の話が出てきたと
ほんわか覚えているんだが
だからなんだ、精神科医の話だったはずなんだが、
だからといって、そういう病院的描写はほとんどないというか、
読んでいて、現実味というか、どこまでが想像や妄想、
あるいは夢の話なのかわからず、
脈絡がないとも思えるような談義があり、
だけども現実的な生き方なのか、過去と現在をいったりきたりしたりと
まぁ、ともかく、とりとめもない
そういう感じで終わったのである

感想も書けないほどの困惑だったわけで、
なんとも、どうしたらいいか、歩きながら日常の思索を描いた
そういう、ある種哲学めいたものだったそうなんだが
私には理解できなかった
正直に書いておいて、悔しいからメモっておく
これが売れているという話だから
アメリカ人なんて、理解できないんだとかいっておこう

【読書】シャーデンフロイデ 人の不幸を喜ぶ私たちの闇

2018-09-24 21:32:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
シャーデンフロイデ 人の不幸を喜ぶ私たちの闇  著:リチャード・H・スミス

長く苦しい読書でありました
最近、ちょくちょく聞くようになった「シャーデンフロイデ」という言葉、
その意味というか、ようは「ざまあみろ」という喜びについて、
なぜそんなことを思ってしまうのか、
どうしてそれが、こんなに楽しいのかというのを
様々な実例を集めて紹介しつつ、人間の根源的なものとして
備わった感情ではないかと、とつとつ語り続ける本でありました

学術書というわけではないのだけども、
相当量を実証に費やしているため、
これによって、シャーデンフロイデというものが定義づけられたのかもと
思ったりしながら読んだのでありますが、
どれも初めて聞いたというのに、なるほどというか、
そんなの知ってたと、思わず言いたくなるような
普遍的な、誰にでもある感情のひとつではないかと
思うところでありました、本書の内容も、実際そういうことなのであります

成功者を妬むということから発生する強い、暗い動機、
他人の不幸を臨むという心理についてが、
こんこんと語られていまして、ひいては、これがナチスの蛮行
ホロコーストに繋がったのではないかとも論じていて、
一理というか、あるんだろうなと思わされるのでありました

なんの恨みもない人なのに、
なんとなく、社会正義という名前のものによって、悪と決められたものが
失敗するというのは胸がすいて素晴らしいと
ドラマのお決まりパターンが、まさにこれを満足させているようで
この効果がどれほど人の判断に影響を及ぼすかなど
様々な検証が行われていたのでありました、
まぁ、読んでいて、ともかく思った以上に
この魅力に人間は抗えず、そして、凄い勢いで何か正当化してしまう
他人に気概を加えたり、不幸を願ったりという
不当ともいえるそれを、見事正当化させるのが
シャーデンフロイデという闇であるようで、
こいつはそうなってもいい、なんていう唐突ともいえるロジックが
しっかりと創られれば作られるほど
がっちりとはまりこんでいき、極端な喜びに満たされるのでありました

このことについて、自身にもあるなと感じるんだが
なんとなし、その喜びを味わったあとに
どこかばつが悪いような気持ちも持つと
個人的には思うのだけども、
この本ではそういったことはかかれず
徹底して、その喜びに満たされることで終わってしまい、
この感情か、感覚か、ともかくシャーデンフロイデを認識したあとに、
恥ずかしいではないが、少しばかりの後悔なんかが
やってこないのかしらと、ガイジンに対してなのか
あるいは、根本的に違うことなのか
自分とは異なるのかもしれないということを思い知らされるのでありました

マーサ・スチュワートとタイガー・ウッズの例があげられていたけども、
この手の成功者が被るしっぺ返しめいたものを見るにつけ、
人間はどう生きていったらいいのか、凄い考えさせられるなと
面倒くさいことこのうえない、成功なんかしないほうがいいんじゃないかと
極端なことすら思わされるのでありました
笑われるというのは、いささか、きつい仕打ちなんだなと
改めて思うのである

西郷どん  慶喜の首

2018-09-23 20:45:10 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
いよいよ鳥羽伏見が始まり、あれよあれよと関東まで攻め入る
一番の見所といっていいのか、錦の御旗というのも
実に王道で面白かった、あれの威力がどれほどだったか
それが、今もって不思議で仕方ないけども、
なかなか、凄い策略というか、
ゲームでいったら、反則級のチート技だなと
思ったり感じたりであります

さて、その間にも戦の鬼となった西郷どんの
威圧感というか、凄まじい迫力がよかった
従道をやっぱり心配していたという描き方は、
あれはあれで人情味があっていいのだけども
やっぱり、身内のためにはやってしまうのかというのが
あの描き方の中で、ちょっとどうだと思ってしまったところ
しかし、そう思わせるくらい
やっぱり動揺していたというのが、西郷さんの魅力というか
無理をしているといったところでもあって
考えさせられてしまうのであります
実際はどうだったかわかりませんが、それはそれとして
やっぱり慶喜だけは許さないというのが
恐ろしいのである

その慶喜も、なんか子どもの喧嘩の終盤みたいになっていて
謝って済む問題ではないと思うんだが、
なんかそんな話にもなっていて、
そういうことじゃないんじゃないかしらと感じるのだが
それもまたよし
何よりも、そのあと、海舟と鉄舟がやってきたのがステキすぎて
これはひょっとして、三舟全部出るんだろうかと
わくわくしてしまったんだが
多分出ませんね、鉄舟が迫力ありすぎてどっちが西郷さんか
一瞬わからなくなるほどだったように思うんだが
政治劇でありながら、
どこかヤクザ映画めいた面白さがあって
このドラマ好きだなと思わされたのでありました

来週、今一度の改心が西郷さんに見られるのであろうと
そのあたりが楽しみなのでありまして、
暗黒面というか、何かから立ち直る姿を楽しみにしたいのである

【読書】青くて痛くて脆い

2018-09-22 21:54:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
青くて痛くて脆い  作:住野よる

題名の通りの内容でありました
青臭い大学生が陥りそうなそれと、
その青臭さが尊とくもあるように錯覚できる、
なんといえばいいか、意識高い人たちとの付き合い方というか、
意識高いというのの本質と、そうではない人の区別がつかないというか
ともかく、様々な、脆くて痛々しいそれが
遺憾なく描かれた小説でありました

世代的なものかもなと思わされたところでありまして、
「何者」でも描かれていた一部が
ここに適用されているとも思えるような、
当事者の自意識が拡大しすぎて、痛々しくなる、
そしてそれに気付けない、あるいは、気付いていてもどうしようもないという
青春とはそうだといわぬばかりの物語でありまして、
なかなか刺激的というか、ちょっとひいて読んだのでありました
面白いとは思うのだけども、そこまで若くないので
正直、レトリックでこうしたかったという部分には
ひっかからなかったのでありました
小説を、真から楽しめなかったともいえるかもしれない

物語は、主人公に共感できるかどうかというのも、
ひとつの指標だと考えるならば、
この主人公はクセが強いというか、オチまで考えて
やっぱりなという人物なために、
なかなか入り込んで楽しむということはできなかったのだけども
それでも、こういう世界と時間はあるのだろうなと
うっすらと気付かせてくれるような面白さもあり、
そして、無意識の自意識と、かっこよく定義したくなるような
最高に肥大して、そしてそれに自分では気付いていないという
まさに痛々しさというのが、遺憾なく描かれていて
いっそ清清しいという感じでもありました

読み終えて、面白かったとか、楽しかったとか
正直、そういう印象や感想を覚えるものではなく、
最終的には、結局、主人公に感情移入できないというか
むしろ、終わっても許せないとすら思えるようなところがありながら
だけども、それが、つまるところそういうところだよと
つっけんどんに言われたような感触で
面白かったけど、楽しいわけではない
なかなか、骨の折れる読書でありましたとさ

夏の台湾北海岸を行く 06 野柳地質公園 その2

2018-09-21 21:55:02 | 夏の台湾北海岸を行く(2018)
前回に引き続き写真ばかりで申し訳ない


遠景から撮ったのだけども、
女王の頭を撮影するための列、これがどんどん増えていくのだからたまらんのであった

日本人の姿もちょこちょこ見られましたが、
西洋人なんかも結構多くて、また、西洋人のマナーが悪い、
漢字読めないからと、わざとやってんじゃないかというくらい
岩にぺたぺた触るし、入っていけないところに行くしと
やりたい放題でげんなりさせられたのでありました
まさに旅行中だからとハイテンションになっている見本と
そんな按配であった

と、愚痴めいたことを書いても仕方ないのでありまして、
ともかく、撮影しながらあっちこっちと歩いていきますと
さらに姫様の頭なるものもあるんだそうで、
そっちを今度は探しにいく


奇岩がそこかしこに生えていて、きのこ農場みたいである


つい座りたくなる形

見ていると、結構首が折れて落ちたと思しき岩もいくつかありまして、
本当に行く度に風景が変わってんじゃないかと
不安になるほどでありました
特に台風も多いわけだから、そういう時に変わってしまうのであろう


岩の上に岩、載せてあるんじゃなくて、ここだけ残っているのでありますね


そして見つけた、姫様の頭
女王と比べると、確かにまだ造詣が甘いように見える
ゆくゆくは、これもしゅっとして、人の頭っぽさがましていくんだろうかしら
まさに二代目という感じがして、それはそれでステキである


姫様の近くにあったハートの岩
これも人気スポットのようで、なかなか人が途絶えず
撮影が大変なのである
しかも、遠めからじゃないと、ちゃんとハートに見えないんだな

結局、端から端まで見て廻ったような気がします
なんだかんだ楽しめてしまい、もっと居てもよかったと思えるくらいの満喫
それでも2時間は遊んでいたのでありました


端から逆の端の突端が見える
手前の地層めいたものがまた不思議である

蝋燭台という岩、残った岩がローソクの火っぽいのだが、
遠めで見ているとエイリアンというか、怪物に見えるのだ

わざとらしいけども、こんな写真を撮ったりして
まぁともかく、写真撮りたくなる素晴らしい場所なのでありました


謎の木の実がなっていて、
地面に落ちていたので拾って匂いをかいだんだが
なんというか、独特の台湾臭いというにおいだけで
甘いとか、おいしそうとかはなかったのである
なんだったんだろうか
わからんが、綺麗なオレンジ色で面白かったのでありました

と、公園で岩を見ているだけで2時間も過ごせてしまったのであるが
観光に忙しいため、いそいそと公園を後にしたのでありました


出口近くにあった、豹の岩
これなんか、誰かが作ったんじゃねぇかというものであったけど
本当、見飽きない、様々な面白い岩が見られたのである

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【ドラマ】ハゲタカ

2018-09-20 21:14:08 | ドラマ映画テレビ感想
NHK版から何年経ったんだろうか、
今更?というか、同名の別もの?とか
放送発表された瞬間に物凄く疑問と不安を渦巻かせてくれたのですが、
終わってみたら、新しいハゲタカドラマとして
大変面白く見終えたのでありました
正直、NHK版の凄まじさから、
これを超えるドラマが、ハゲタカ原作とか関係なく
出てこないんじゃないかと
まだ、若かったこともあって、衝撃的に記憶している自分としては
不安で仕方なかったのでありましたけども
今作も面白く見終えたのであります

自分としては、NHK版でどはまりして、
原作も読んで、ついでに映画まで見に行ったと
そういう経験をしたハゲタカという物語なのでありますけども、
思い返してみれば、原作の印象が随分薄くて、
今回のドラマが、どの程度原作に近づけていたのか
どこが違ったのかまったくわからなかったのだけども、
やや、鷲津の行き方というか、アクションが派手すぎて、
変な半沢みたいになってるなと、
ちょっと嫌な感触を覚えたところが瑕だと思ったくらいで
今回ドラマも、キャラクタそれぞれがよろしく楽しくて
素晴らしいと感じ入ったのであります

特に、飯島、芝野の両名が、それぞれに味があってというか、
飯島のナチュラルに悪そうな感じが
素晴らしくはまっていて、敵味方どちらにしておいても
厄介極まりないというあの独特の調子が
見事に出ていて脱帽でありました
さすが小林薫さん、ハンパねぇ

芝野役の渡部さんもよかったのだけども、
いい人役だと、なかなか強力な何かを発揮するというのが
難しいものだなと改めて知ったのでありました、
好き放題ではないけども、いい人でドラマを落ち着かせるという役どころだから
もっとパンチが効いた感じもできるだろうに
抑えていたのが、素晴らしいけど物足らないなんて感じたりしたところ

そうかと思うと敵役で、滝本が実に素晴らしかった
悪党というではなく、小物なんだけども大きいという
若干破綻した人間とも思えなくない見事な立ち回りと姿で
高嶋政伸さんが、マジハンパねぇと恐れ慄いたのでありました
正直、あの編を見られただけでも、今回のハゲタカには
満足させられたと思うほどでありました

物語のほうは序盤は確か、そういう話だったなと覚えたいたんだが
後半になるに従い、どれが原作にあったというか
どういう感じの話だったかも思い出せないくらい
ただただ、ドラマで面白いと見せてもらえたので
それはそれでよいかと納得の内容に
アランと一緒にうどん食う姿とかいいなと
最終回の後で、うどん食べないし、打ってねぇんだろうなとも思ったりしながら
なんとも楽しんだのでありました

ただ、最終章は性急にすぎたような印象で、
このあたりは書き下ろしだったんだそうで、仕方ないかしらとお思えたのだけども、
物語の着地点として、いいところだったのかなと
偉そうなことを思ったりしつつ、ともかく楽しく見られたからよしと
メモっておくのでありましたとさ

よいドラマを見られて満足なのであります

【読書】実録 交渉の達人 国際標準化戦争秘録

2018-09-19 21:01:23 | 読書感想文とか読み物レビウー
実録 交渉の達人 国際標準化戦争秘録  著:原田 節雄

非常に興味深い本でありました
読んでいて、絶対この人とは関わりあいたくないなと
思ってしまうような内容なんだけども、
それこそが交渉であって、ビジネスの場で最重要な用件だなと
読んでいて、感じてみて、よくよく伝わる内容であります
凄いいやなというか、便利な言葉でいうならタフなやりとりを
いくつも潜り抜けて、それでこそ達成できるのであろうと
わかるんだが、なんともはや、
自分にはどうなんだと考えさせられた一冊であります

実録ものとしても、きわめて面白い内容でありまして、
主に、SUICAとQRコードの標準化闘争について
詳しくかかれていてこのあたりは興味深い内容すぎて
大変面白い、読み応えがありすぎる
技術だけではなく、政治的な立場というか、
交渉を進めるためには、場や人を使っていかないと
何が正しいとかではないということを
いやほどわからせてくれるような事例で
大変面白いのでありました
絶対こんな仕事やりたくないし、できないけども、
熱い戦いだと思わされるのであります

交渉というものが存在しないと、どんなにいいものも
世界では認められないというのが、ビジネスの肝であると
この本は教えてくれているわけでありまして、
平々凡々と毎日過ごしている自分のようなのとは
そもそも、生きている世界が違うなとも思うんだが
ここで書かれていたことは、小さいスケールにて
身近なところでも起きていると
つくづく感じさせられるところ

そういう意味では、この人が自身のために交渉を行って、
昇進や昇給について、自分の思いを通したという実例があって
こういうことをしているから、こんな人だけど、
そういう人だから、それでも解決するんだなと
なんか、パラドクスめいたものを感じたりしたのでありました
書かれていた、仕事は防火は採点されないが、消火は採点されるというそれを
地でやってたんじゃないかとすらも思える内容でありました

結構個人的な恨みつらみも書かれていて
実名なんだろうか、この人たち大丈夫なんだろうかと
思わなくもない描写もあるのだけども、
実際著者からすれば、それをするにふさわしいと思うほどの何かを得たというか
失ったというか、ともかく強い思念を覚えたのであろうし
なんというかな、敵に回したくない人だなと
思ったりしながら、圧倒されて、でも、目を離せないように読んだのでありました

ついでにいえば、先日読んだグーグルとかの会議の話も、
つまるところ、ここに書かれていたことを
もっとスマートにやっているということかなと
理解できたのでありました
事前に話しておいて、確定していくという作業は大切だが
本当に大変な仕事である

【読書】イップス

2018-09-18 21:27:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
イップス  著:澤宮 優

ゴルフや野球でよく聞かれる、
運動障害のような独特の症状を総称した「イップス」という病、
あるいは症例について、実際に罹患した人、その仕組みについて
様々に書いた読み応えのある一冊でありました

症状の大小はあれども、相当数のプロアスリートが
実際はイップスに悩まされているんじゃないかと
思わされるような話が山ほど出てきて
なかなか興味深いところでありました
イップスだということそれ自体が、他人に知られるとプロとしての
選手生命を絶たれる可能性もあるため、
かたくなに口を閉ざすということもあって、
その真相究明というか、解決への研究が進んでいない様子
なんとも根深い病であると思わされる

本では、有名アスリートで、実際にイップスであるというこを
好評してもよいとした数人の人の話で構成されていて、
それぞれが、類型とできるわけではなく、
1人1人に、別個の症状が出てくるものだというのが
改めて思い知らされるようで、特効薬のない
大変難儀なそれだと知れるのでありました
精神的な不調からやってくるものもあれば、
技術的な問題からやってくるものもあり、
この切り分けが大変難しい
さらにいうと、技術的な問題からやってきて、そのまま精神を病んでしまうと
大変よくないパターンも多々あるため、どこから手をつけたらいいか
物凄く難しいものでもあるというのが話しでありました

たまたまだろうと思うものの、
イップスを告白した選手として、日本ハムファイターズの有名プレイヤーが
随分多く語っているのが衝撃で、これだけ読んでいると
ファイターズに、この症状を克服しようという
チームとしての何か取り組みがあるんじゃないかとすら思えるほど、
コーチや、ドクターのケアが詳細で面白いのでありました
面白いというと不謹慎なんだけども、とても興味深い

或るときに、それまで出来ていたことができなくなる
そういう状態に陥ってしまうのだそうで、
失敗を経験すると、それを思い出してしまい
体が萎縮するというのが、おおよそ共通したかのような内容なんだが、
それだけとも限らないで、或るとき、突然に動かせなくなる
だから、少しずつ、それと違うフォームなり、方法なりを試していくが、
やがてすべてが破綻して引退に追い込まれるとか、
もう、選手としては、そんな恐ろしい病どう付き合ったらいいかと
不安で仕方ないであろうと伝わるところ

また、こういう症状が、どうして起こるかもわからないから
必然的に、そういうことを書かれた本や話なんかを敬遠しがちで
そこに踏み込んでしまった後、誰にも相談できないという
闇に陥るというパターンも多く、なんというか
どうしようもない、恐ろしいものだと
思い知らされるのでありました

トップアスリートが発症するから問題になりがちだけど、
普通の人でも起こりえるんじゃないか、
下手すると、手仕事で、その腕にすべてをかけている人には
同様のことが起きてるんじゃないかと
職人世界の不安みたいなのも、想像できてしまったんだが
ともかく、心の問題だけでは、決してないイップスというものについて
もっと、知られる必要もあれば、
研究される必要もあるのかもなと
思ったりしながら、読み終えたのでありました

思い返すと、私がある日から突然に跳び箱飛べなくなったのは
それかもしれないなんて、拙いながらに感じたのであった
馬とびは飛べるのに、跳び箱というあの箱だけ飛べないのだが
不思議なものである

【読書】さざなみのよる

2018-09-17 21:21:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
さざなみのよる  作:木皿 泉

ナスミという女性が若くして癌で亡くなった
彼女の周辺人物や、彼女自身、
そういった関係の人たちの思い出や語りを紡いで、
死ぬことと、生きることについて
なんとも考えさせられる一冊でありました
人と繋がるということの大切さというか、
生きるという意味について
深く示唆するのである

ナスミという女性が、とてつもない力や、
能力なんてのを備えた人ではなくて、
そこらにいる普通の女性であるというのが、
まずまずステキなことでありまして、
そういう人が、なんで私が癌にと悩み、そして死を受け入れて、
また、その姿と、その生前の生き方が
ほかの誰かに影響を与えていてと
連綿と続いていく人の生きた証の物語でありました

人間生活は誰かと触れ合うことで成立していくんだなと
改めて思い知らされるようでもあり、
特別なことをしていなくても、
その存在が、誰かにとって、何かになるという
きわめて当たり前だけど、気付くことができない奇跡みたいな話が
いくつも出てきて面白いのでありました
本当に些細なことだったり、でも本人には悩みであったりと、
そんなことから、
言葉に表せないものを共有する安心だとか、
生きていてよかったと思えるような
肯定があふれているようにも思えて、
そんなに悪いことばかりじゃない、なんて台詞は
ひとつもでてこないけど、
読んだ感想は、人生そういうこともあるし、なんとか生きていこうかなと
思わされるところに落ちるので
凄いと感じるのであります

説教臭いわけでもないので、
さらさらと読めて楽しかったのでありますが
失うという悲しさや、寂しさもよく伝わってきて
しみじみしみる物語であったと
思うのでありました
よかった

西郷どん  戦の鬼

2018-09-16 22:42:14 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
竜馬が死んで、そこから怒涛の反幕府攻勢というところが
非常に見所たっぷりでありました
西郷が過激派にすぎる、実際ああだったんだろうけど
まざまざ見せられると、なかなかどうして
ヤクザの抗争だなと思い至るのでありました

刀一本で、土佐を黙らせてみたり、
露骨な挑発行為で幕府を追い詰めていったりと、
西郷のあの手この手がなかなか決まりすぎるというか、
あそこまでやられると、
まぁ腹が立つけども、なんともしようがないんだなと
改めて、謀略、策略の恐ろしさというのが
しみじみ伝わってきたのでありました
その副題の通りの鬼っぷりに対して、
味方からも違和感のような目を向けられるようになりつつ
でも、一蔵どんは、そのままで
ようやっとという顔なんていう感じでもあるしと
幕末の凄まじさが、遺憾なく発揮されていて
大変よかったと思うのであります

また、岩倉の胡散臭さというか、いやらしい恐ろしさも
まざまざ見られたようでもありまして、
素晴らしいの一言であります
この後も、緩めることなく、一気に江戸城まで追っかけていって
慶喜を許すではないが、ここらで無血開城となる
勝先生の登場が待ち遠しいところ
慶喜が、どんどん追い詰められていき、
それがなぜなのか、そのあたりを理解していないようでもあるし、
また、追い詰めていく西郷もなぜにそこまでしてと
思わなくもないのだけど
絶対に殺すという強い意志のものと、
周りがそこらあたりでというところを、轟然と進むというのが
勝負というか、ああいった場合に大切だと
ドラマに教えられるのでありました
息の根は止められるときにとめなくてはいけない

ま、それでもとめられないというところが
今後描かれるのが楽しみすぎるのだけれども