CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】損しない投資信託

2018-10-31 21:42:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
損しない投資信託  著:中桐 啓貴

勉強のために読みました
2012年ものなので、ちょっと古いけども
投資信託における損ぎりとか、大切な心構えというか
考えるところを教えてもらえたようで
大変ありがたいと思ったのであります
まぁ、合っているかどうかはよくわからんが、
なんもわからん自分には、大変ありがたいと
感じるような一冊だったのであります

読みやすく、どうやって投資信託を選ぶべきか、
そもそも、投資信託に何を求めるべきかというところが
物凄くわかりやすく、知っている人からすると当たり前のところであろう
素人がつまずく点が解説されているので
本当、そうかそうか、そうやって選んで失敗してるなと
ちょっとげんなりしてしまったけども、
持ち直していこうと思い至るのでありました

個人的には、老後の取り崩しを貯金からするのではなく、
投資信託の特別配当目当てにしておくという運用が
なかなか面白くて、そういう考え方もあるなと
破綻を遅らせる方法とでもいうようなところも
なるほどとためになったのであります
もっとも、まだ40代なのでもうちょっと頑張った内容で
あれこれ選ぶべきであろうかと考えたりするのでありました

とはいえ、為替リスクまでヘッジして、
ロングでどうなるかなんていうのは、
今の時代にはたしてどうであろうかと
あれこれ考えさせられたのでありますけども、
何もしないよりは、一生懸命考えて、しっかり運用を見張ろうと
そういう気持ちにさせられたのでありました
わからんから預けるという、恐ろしいことをしてはいかんのですね

【読書】電王

2018-10-30 21:25:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
電王  作:高嶋 哲夫

将棋小説であります
仮の世界になってしまうので、
将棋に思いいれがあると読みづらいなと感じてしまったけど
物語として、凄い面白かった
読み終わってみれば、王道である幼馴染のライバルと
歳を経てからの対決というそれなんだが、
舞台装置の将棋、AIがたくみに入り込んでいて
過去と現在をいったりきたりする物語が、
やがて合流しての大団円という感じが
読み終えて、よかったよかったと思えたのであります

人間ドラマというでもなく、企業ドラマでもなく、
技術や将棋について、やたら滅法偏っているはずもなくと
そんな按配で、二人の男がどう生きてきてどう考えたか
それが、あるタイミングで合致した
たったそれだけを描いていたのでありまして
感銘とか、深い感動というのとはちょっと趣が違うけども
とてもよい物語だったと思うのでありました

将棋にちょっと思いいれというでもないが、
知っていることがあると、実際はこうではないなと
頭の片隅でしょーもないことを思ってしまって、
素直に楽しめなくなってしまうのだけども、
これが架空のゲームだったりしたら、またなかなかどうして
うまいこといかんのだろうと感じたりもして、
やっぱり、将棋で、そしてゲームの話なんだけど
こういう物語があったらいいなぁと
そう思わされる内容だったと感じたのでありました

そう、実際の電王戦がこの物語のようではない、
こんなドラマチックなこともなく、むしろ、
もっと残念なことが見え隠れしたりということもあったと
そんなことを思わされたりもして、なんだか
素直に楽しめなかったのかもしれないと感じたが
それは、私がなんか間違っているようにも思うのである

【読書】シャルロットの憂鬱

2018-10-29 21:40:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
シャルロットの憂鬱  作:近藤 史恵

犬を飼ってみたくなるいい小説でありました
子供ができないことを悩んでいた夫婦が、
代わりでもないが、警察犬を貰うことにした
その生活、なぜかいくつか起きる事件の解決と
それらを楽しく書いていて
ほのぼの読み進められて、大変満足なのでありました

最初のうちは、いかにも番犬みたいな仕事もこなしているけど、
物語としては、犬を飼っている人特有でもないが、
人間関係や家族関係なんかの問題による事件の解決になって、
犬がうまく作用したり、
その他の動物なんかについても考えさせられながら
ひとつひとつ、楽しい短編を堪能できるのでありました

小説というか、謎解きやストーリーも読み応えあるけども
それ以上に犬との生活、犬の仕草、犬と飼い主の関係、
このあたりの描写も相当に詳しくて、
犬飼ったことない身分には、そんなにいいのか、
飼ってみたくなってしまうじゃないかと
そう思わされるほどで、なんというかな、
次からは、犬と出会っても、頭は撫でずに
胸を撫でてやろうと思ったのでありました
しつけとか、色々と犬の性質についてなるほどなぁと
感心ばかりでありました

猫について、ここまで知らないから
なんか悔しいでもないが、もやっとしたのであります
犬もいいねと思う一冊でありました

西郷どん  波乱の新政府

2018-10-28 20:45:38 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります、明治政府のどたばたが
凄い面白いのでありました
実際どうだったんだろう、新政府の高官たちは
やっぱり金におぼれていてもいただろうし、
それなりの、いや、もっと強い志もあったろうしと
考えられるんだけども、
ちょっと前まで整然としていたものが、あっという間に瓦解して
皆が好きなようにしだすという
この事態というのが、大変興味深い
そう思わされた一回でありました、人間、そういうものなのかもなぁ
階級というのは、ひとつ社会不安を払拭するにあたり
必要な制度ではないかと、中世的に思わされるのである

そんなどたばた新政府で、西郷さんの役どころは
もうマスコット的なものになっているのも確かでありました
主役は大久保といっても差し支えない感じなのが
またいいところだなと思わされたりしながら
その大久保の苦悩と苦難がみてとれて
やりすぎという感じを描写していないので、
ただただ正しいことをしようとしている
しかもスピードが足らないといらいらいしているというのが、
周りとの剥離や乖離を呼んでんだろうと思ったりすると
なかなか考えさせられるところでありました
そういう意味で、民主主義というのは難しいものであるな
みんなと刷り合わせるという時間が必要だというのが、
西欧列強との差を埋めるという段において
非常に足かせであるというのも、考えさせられたのでありました

そんなわけで、これまでとまったく別ベクトルの物語だけども
年齢を重ねたおかげか、今凄い面白いと
このところの政府のあり方と、そこでの戦いが
楽しくて仕方ないと、明治の楽しさに
ようやっと気付いたと思えるような物語に
没頭しておるというわけでありました

【読書】陥没地帯/オペラ・オペラシオネル

2018-10-27 21:36:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
陥没地帯/オペラ・オペラシオネル  作:蓮實 重彦

読んだけど理解できていない
荒涼とした風景と砂、そんなイメージが連綿と語られていて、
それが何を表していて、何がどう描写されたのか
もう、さっぱりわからない、凄い詰まってるようにも思うんだが、
同じことを繰り返しているだけで、
何がなんなのか全然理解できない
そんな按配で終わったのが、陥没地帯という中篇でありました

もう一本のオペラ・オペラシオネルは、まだ若干理解できたようにも思うが、
やっぱり同じように、似たような表現が繰り返されて、
夢と現実と、オペラの情景がごたまぜになっていって
最終的になんだったのかは、さっぱりわからんと
そんな感じだったのであります、こっちは短編

と、そんな風に、書いてあったことを
とりあえず自分が感じたままに書くことしかできなかったので
まるで、追いつくことができない読書となったのでありますが
個人的に感じたのは、こういう本は、仕事とか引退して
しっかりと性根をすえて読もうと思いながら、立ち向かうべきだということである
電車の行きかえりとかで、つらつら読むのには
さっぱり適さないと、物凄く反省したのでありましたとさ

どちらの物語も、描写はステキでありまして
その情景や、絵のようなものは物凄く浮かんでくる、
映画のシーンのようといったらいいか、
登場人物があえて影だと描写されて、その蠢く様や、
ざわめきみたいなものが、そうだと書かれていないのに
そう聞こえてくるような、不思議な読書をすることができたのであります
そういう意味で、凄い面白いというか、小説を体験したような
不可思議な読書になって大変面白かったのであります
が、やっぱり、中身というか意味がよくわからなかったので
なんともはやという感想なんでありますけども、
一本の物語を本当か嘘か、騙りか、作り話か
そういうように、いったりきたり、語り手も変わり、代わり、
そしてそれぞれの語りに相手が登場人物として現れて
気付いたら、その人物が語り始めてと
とりとめなく続いていくようなお話なのでありまして
どう考えたらいいのかさっぱりわからんのだけども
ただただ、舞台のイメージや、砂漠のようなイメージを
絵葉書のように、そこにあるように
想像しながら読むことができて、よかった、
いや、よかったのか?
よくわからんが、ともかく、風景は伝わってきた
そんな読書でありました

私には難しすぎる

夏の台湾北海岸を行く 11 石門金剛宮 第3フロア 七星橋

2018-10-26 21:38:13 | 夏の台湾北海岸を行く(2018)
階段を下りて、また1階に戻ってくる


でっかい船がある、宝船だと思われる
1階にあったと思うが、ひょっとするとこの船のあとに階下へ移動した気がする
記憶があやふやだ



降りたところでは、またいくつかの神様がいて
当然のように布袋さまはおなかを撫でて、財力財力と
そればっかり願ってしまうのであります
このほかにも、風水というか、道教的な儀式でもやれそうな
八卦と陰陽を記した塔みたいなのもあって、
なかなか面白かったのでありました
つくりが、いかにも遊園地のアトラクションみたいな材質なんだけど、
不思議と、日本の寺社仏閣にある神仏と同じように
真摯に向き合ってしまうのでありました
道教の所作くらい覚えたほうがよいのだろうかな(感化されている)

さて、ここでは、七星橋という厄除けをしてくれるイベントスポットがありまして、
今年本厄ということもあるので、100元収めて
お祓いのようなことをしてもらったのでありました


七星橋の入り口、右側のバリの像みたいなのがあるところに
何かしらが祀られていまして、まずはそこに入り道士と一緒に祈りをささげる


ちなみに、お祈りセットとしてこのお盆を持って移動していくのである
紙のお金とか、お札とか、あれこれあったんだが最終的に、
画面左上にある、赤いお守りをもらえるのであります


さっぱりわからないんだが、こういうものの下をくぐりながら
橋を歩いていくのであります
橋の欄干部分に神様が祀られていまして、その都度、
ささげ物をあげて頭を垂れるというのを繰り返し、奥へ奥へと続く


この写真は橋を渡りきった後のものなんだが、
名前らしきものが書いてある裏側に神様というか
神像が設置されているので、それぞれに挨拶をするという趣向なのであります

橋の出口にまた、祠があって、そこでお守りを清めてもらって受け取りして終了

これがそのお守りなのであります
ありがたいので財布に忍ばせているんだが、
日本みたいに年が変わったら返しにこないといけないんだろうか…

あれこれ思ったが、結構楽しかったのでせっかくきたら
やってもらうべきでなかろうかと思うのであります
写真見せるだけの記事でろくなことないが、次も似たような感じで
まだまだ続く

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【映画】散り椿

2018-10-25 21:19:57 | ドラマ映画テレビ感想
観たかった映画であります
久しぶりの時代劇、しかも、凄い殺陣らしいと聞いていたので
物凄く期待して見に行ったのだけども
その期待が見事に叶えられた、いや、凄いなと
感嘆見舞って帰ってきたのでありました

葉室麟の原作何本目だろうかと思うところでありますが、
岡田くんの殺陣が見られる数少ない機会だと
映画が撮られるたびについつい見に行ってしまうわけだけども、
最近落ち着いた話ばっかりで、全然殺陣がなかったので
ちょっと残念な心持だったのを
見事払拭されたというか、堪能できて素晴らしかった

今回何に驚いたって、殺陣師の名前一覧に岡田くんが入っていたのと
撮影のところまで入っていたところでありました
そうか、映画の人になっていっているのか
凄いなアイドル、もうアイドル活動してないのか
思ったりなんだったりしたんだが、
ともかく、岡田くん独特の太刀捌きがみられたので
大満足でありました

物語は、上役の不正を訴えるというお話で
藩の剣術四天王と呼ばれた男たちがいてと
そういうところに、少しばかりの心のやりとりがありと、
まぁそんなお話でありまして、
最後は結構衝撃というか、それだと政治が立ち行かなくなるんじゃないかと
不安になるような結末だったのだけども、
それはそれ、ただただその殺陣を見に行くだけといっても
かまわないような見事さでありました

基本、静謐という言葉が似合うような静かなシーンばかりで
物語としても、静かに少しずつ進んでいく
その途中で挟まれるアクションが、一瞬なのだけど
物凄い印象的で素晴らしかったように思うのであります

どうも岡田くんが考案したと思われる殺陣として、
脛斬りが多用されていたところが注目でありました
脛斬りしながら前に進んでいくという
凄いかっこいい技があるんだけども、あれ、足捌きどうやってんだろうか
相手役でもあった西島さんのこなしもよかったけど、
あのスピードで、素晴らしい動きが見られて
大興奮だったのでありました

独特の間というか、以前に見たときと同じ印象なんだけど
よりそれが鮮明でかっこよくなってきたという感じで、
刀を投げるというわけではないが、切っ先が投げつけられるような
刀の動きがいわゆる切るという動きだけでとどまらず、
切っ先を中心に、刀自身が回転していくような、
斬り付けて、その切っ先側を腕で押しながら相手を制圧する、
そして首元に切っ先を押し付けて、圧切る
そんな一連の動作が、まぁ流れ流れでかっこよすぎた

古武術を根底においているおかげか、
刀があくまで戦闘手段の一部でしかなくて、
体術による制圧シーンが相当に多くて
脇差で相手をしながら、階段上から巴投げにするとか
なかなか、もう、観ているだけで楽しいというか
すげぇ、もう一回見たいと思うようなシーンばっかりで
まぁ、なかなかどうして、楽しかったのでありました

画面つくりも美しくて、タイトルにもなっている
散り椿前でのシーンがこれまた印象的でよかった
五色八重散り椿が、どうも映画用にわざわざ植えて撮ったんだそうで、
花が見事すぎるのは、作り物だったんだろうかと
思ったりしたのでありますが
ともかく絵がいいと、見入ってしまったのでありました

演技も各人よかったんだけども、
まぁ、やっぱり、時代劇は殺陣だよなと
そこばかり眼がいってしまったけど
楽しく観終えて、満足の一作でありました

【読書】上流階級 冨久丸百貨店外商部2

2018-10-24 21:00:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
上流階級 冨久丸百貨店外商部2  作:高殿 円

ちょっと前に読んだ本の続編を見つけたので読了
前回どんな話だったか、読みながら、そういえばと思い出して
そんな読み方でも面白く、百貨店業界のどたばたを楽しめて
いい一冊でありました

相変わらず仕事に対して真摯だという
その姿を追っかけているだけでもまばゆいと思わされるところ
一介の派遣社員から、才覚でのし上がったというと
随分イメージ違うんだが、実際そんな感じで、
もう生きていくうえで、後がないとあれこれ
思い切りのできている主人公でありヒロインが、
奮戦しながら、百貨店の外商営業をこなしていくと
まぁそういうお話であります
前回出てきた、様々なお客様が
また新しい難題にぶつかったり、ふっかけてきたりと
あれこれあるのを全力で叩いて潰して、のしていくといった感じで
痛快に読めてステキでありました

マイノリティの話もあったり、
仕事とはどういうことか、倦んできた状況をどうやって打破するかという
その難しさと、それに取り組む楽しさというのが
凄い伝わってきて、いい仕事してるとやっぱり楽しいであろうと
そうではない自分に残念だという気持ちを抱きつつも
物語の中が、まばゆく、でも嫌になるではない
とても清清しい気分になれてよかったのであります

上流階級という人々がどういう生き様というか、
何を考えているか、その一端が見えるかのようなやりとりも多くあって、
そこを妬むということと、妬まれるということと、
双方向の気持ちというか、そこから生まれる何かと
得られなくなる何かが示唆されて、
考えさせられまくるのでありました
何事も、あれこれと、自分で垣根を作ってはいけないのでありましょうや

ルームメイトのいざこざも、綺麗に解決して、
人間ドラマも面白く読めたうえに、
晴れ晴れと楽しい仕事小説を読めたので
心地よい気分で一冊を終えられた
そんな風に思ったので、しっかりとメモっておくのでありました
明日はいい仕事をしようなんて
思えるようになりたいものである

【読書】なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?

2018-10-23 21:09:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?  著:山口 揚平

お金と信用とを語った経済本でした
著者が実際に経営してきた内容をふまえつつ、
お金と呼んでいるものは、信用や、価値を創造するものの
代弁に他ならないと、そこまで言わないけども
なかなか苛烈な意見をぶつけた一冊であります
実際その通りだなと思うというか、
原初、原始、ともかく、物事の始まりにおいて
価値というものは、信頼や信用というものから生まれていたと
そこに立ち返った経済のあり方をうたっていて
なかなか面白かったのでありました

マネーゲームの真っ只中で、でかいディールもこなしていたようなので、
そのあたりに辟易して、本当の経済とは何かを考えて、
ちょっと哲学めいてしまっているところも面白いのだけど、
国家という枠組みが破綻をきたしつつあり、
仮想通貨とか、そういったものに
様々なことがシフトして、物々交換も復活しているような世の中で
経済活動とはどうしていくのか
そんなことをあれこれと考えてレクチュアしてくるようでもあります

最終的にというか、話の中で、
通貨というか、お金というのはコミュニケーションの手段であると
抽象化というか、例え話をしていて、国家の枠組みも飛んで
誰かと、誰かが、何かを交換するということを
お金というもので語り合うと定義しているのは
なるほどとも思われるところでありました

タイトル部分についても言及がありましてというか、
そもそものとっかかりで説明されているのだけども、
ピカソがいかに、自分の価値をわかって生きていたか
それによって、生きているうちにどれほど評価されていたかという話が
なるほど面白いことでありました
自身の価値を高めることを様々に行い、
また、その価値を生み出す方法も卓越していて
気付いたら錬金術師めいたことも行っていたりして
それが、今でいう信用創造であったというのは
合点がいくというか、面白いなと思わされるところであります

実業といっていいのか、
世の中をどうにか渡っていくにあたって、
お金という形で持つべきものもあるが、
そうではないそもそもの価値というものを大切にすることで、
お金ではないもので、サービスやモノを手に入れるということもできる
価値、クレジットに対してもっと柔軟に考えてみようと
そんな風にも思わされる面白い一冊でありましたとさ

【読書】かがみの孤城

2018-10-22 21:21:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
かがみの孤城  作:辻村深月

SF小説なんだけど、もっとファンタジー寄りのお話でした
なかなか面白くて、あっという間に読みきってしまった

童話のような舞台設定なんだけども、実際は、現実問題を取り扱い
不登校というそれを子供たちがどう乗り越えるかと
まぁ、そんなお話に読めなくもないといった
面白い物語なのであります

途中で、多分こういうレトリックだなと気付くんだが、
それが最終的に、そうか、そういうところまでかと
推測が進むよりも、物語の続きが気になるほうに気をとられて
あれよあれよと読み進めてしまった
感情移入するには、あまりにも登場人物たちが若いというか
幼いので、そういう気分にはならなかったのだけども
出てくる悩みの共有や、葛藤みたいなのは
覚えがあるような、ないような、
もしかしたら、こういう状態になっていたかもなぁと
歳食った身分ながらも思い知ったりするところであります
子供の世界というには、やや進んでいるんだが
中学生とか、それくらいの時分は大変ややこしいなと
思わされたのでありました
あの時代を、各人がそれぞれ生きているのは確かで
それはまた、少しばかりの奇跡だとも思える

さておいて、謎解きが最初に課題としてあげられるのだけど、
それにはほとんど取り組まずというか、
そういう物語ではなく、その不思議な世界とのいったりきたりで
子供たちがどう考えていたかが焦点となっていて、
忘れていた頃に唐突な形で謎解きが行われるかのようで
ラストの駆け足感は、途中で出てきたゲームのようでもあり
非常にエンタメを楽しめたと思うのでありました

分厚いけども、さくさくと読めて
非常に面白かったと感じる一冊でありました
著者は、本当にこういった問題を取り扱うのがうまいなぁと
思わされて、メモを置いておくのでありました

西郷どん  父、西郷隆盛

2018-10-21 20:49:56 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了、あっという間に維新後といった感じだけども、
今日見ていて感じたんだが、先週までと今週との間で
すこしばかり時代が飛んだのは確かだけども、
どのドラマを見ていても、維新のこのあたりを丁寧にというか、
ゆっくりと、徐々に変化するものとして描いたものを
観たことねぇなと、気付いたらというか、
ある日突然、あんな風になっていたみたいな感じが
せんでもないのが不思議といったらいいか、物語を作るうえで
仕方ないターニングポイントなのか
あれこれ考えさせられたのでありました

そういう、新政府のきな臭さと、大久保の変貌というか、
凄まじい大久保ぶり(褒めてる)に驚いたのでありますけども
西南戦争に向かうレールというか、
民の声というものの姿も、じわじわ描かれていて
非常に面白くて、見ごたえがあった一回でありました

ドラマとしても面白くて
菊次郎の視点から、その当時の西郷さんを描きつつというのが
人間社会というか、ひとつの家庭がどうであったか
そこに西郷さんがいたというのが
なるほどと思わされるところもあって、
なんというか、凄い満足度の高い内容でありました

次も楽しみで仕方ない

【読書】まともな家の子供はいない

2018-10-20 20:55:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
まともな家の子供はいない  作:津村 記久子

中篇とそのスピンオフ的な短編が編まれていました
家に居づらい、そんな子供が幾人も出てきて、
その子供たちの益体もない毎日が描かれていて、
世の中、色々な家庭があるよなと
思わされたりするのでありました

絶妙な会話劇は相変わらず見事なんだけども、
取り扱いが、親の不倫やら離婚やら、
反抗期的な内容も含めてというところで
いささか難しいというか、
どことなく、芥川賞っぽい雰囲気の物語なので
短いけど、みっちりちゃんと読まないと
頭に入ってこないというか、
なんか、独特の雰囲気だけが
脳内に漂うけど、それがなんなのか
つかめないまま読書が終わってしまい、
なんか気持ち悪いという感触だけ残ってしまう
なかなか難解な読書でありました

どこの家庭も何かしらあるんだよなと、
そういう他愛もないというか、真理といっても差し支えないものを
さらさら面白おかしく描いているところが秀逸でありまして、
その偏執的ともいえるほどの内面描写というか、
内面と台詞と行動との境目がなくなっているような
思春期にありがち、いや、人間にありがちなそれを
物凄く見事に文章化していて、
あー、そういうこと考えたりするな、あるある、
と思いつつも、面白いこと考えるなーと
のべつまくなし、つらつら思うままが連なり
なのに、特に読みにくいわけでもない
むしろ、共感が共感を呼んでいくようで
面白く読み終えるわけなんだけども、
その日常の裏側というか
実際は、あれこれあるのだとその対比ではないけども、
何かがくっきり読み取れたような気持ちになるんだが
やっぱりそれがなんなのか
言葉にできない、感想をメモれないというところが
この作者の見事な手腕だと
感嘆するのでありました

面白かったけど、ちょっと今回のは難しかった

夏の台湾北海岸を行く 10 石門金剛宮 第2フロア 千手千眼観音

2018-10-19 21:46:37 | 夏の台湾北海岸を行く(2018)
続いて第2フロア、金剛宮2Fとかいったほうが
より女神転生っぽい感じでありますけど、本当にそんなところ
ここでは、名だたる神様が祀られていまして、
まぁ、正直バーゲンセール並みであります


凌宵宝殿、だと思う

こんな感じで、凄いお宝が祀られておりました

このほかにも、孔子なんかも祀られていたりしまして、
これまで台湾のあちこちで見てきた神様のほぼ全部が
ここに居たのでありました、ありがたい、ありがたすぎる
また、巨大神像が山ほどおわしまして、


太子爺、高雄の三鳳宮にいた道教随一の武神様やら

玄天上帝、これも高雄は蓮池潭で見た北斗的な神様

なんかわからんが、立派な神様

おそらく柳府王爺、もうなんの神様かわからんが、各地で見かける関羽ではない赤ら顔

いずれも3mをゆうに超える凄まじい大きさだったのでありました
なんだかんだ、5mくらいあったんじゃなかろうか
みんな屋根より高いから、頭はみ出ていたのであります
あれは、どっか別のところから屋根を見られたりすると
より面白いと思うが、台風多い地域だから無理なんだろうな
というか、なんで作ったんだこんな大きいもの

そんな凄い大きな神像も見所なんでありますけども、
世間的にはこっちのほうが有名という六十甲子太歳ゾーン


一列、神様がずらり並んでいるんだが、
残念なことに、この神様には近づけないので、ちょっと遠巻きから見守ることに
凄い数いるんだけども、どれが何と区別がつかない中、
燦燦というでもないが、明らかに人気を意識して独立して設置されているのが


甲子太歳金辨大将軍
以前に台南だったかでも見かけた、目から手が出ている神様
歴史上の人物が神様になった姿だったと覚えてんだが、
ともかく、大人気であります
でも暗がりで、さらに遠くにあるということから、
ぶれぶれの写真になってしまい凄い残念
また、一人だけ窓をバックにしてるから、逆光もあいまって
ともかく写真撮りにくいのであります
まぁ、神様撮ろうというのが罰当たりだからこれでいいのか

思ったりしながら、目から手神様も無事おまいりして
まずまずこれでここはよしかと思っていましたが、
個人的に一番凄いと感じたのは


千手千眼観音でありまして、
遠めだと、こんな感じでいまいちよくわからんのでありますけども


アップにするとこれよ
名前の通り、千手にそれぞれ眼がついていまして、千手千眼観音なのでありました
蓮の実とか苦手な人が見ると恐怖を催すのでないかと思うが、
この迫力というか、ある種の神々しさを感じまして、
ここで一番の神像だと思うのであります
いや、観音様だから、仏像になるのかしらね

そんなわけで、道教の神様中心に、あれこれ見られて
満足というか、おなかいっぱいという感じで通り抜けて、
まだまだ迷路というか、回廊は続いていくのである

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京都国立近代美術館 東山魁夷展

2018-10-18 21:18:23 | 陶磁器を探す旅と名物
すっごい面白かった

いつだったかの横山大観に続いて、
近代日本画家の素晴らしい作品を見られたと
ほれぼれでありました

有名な道という作品をかわぎりに、相当の大作が一堂に会しておりまして、
まぁ、なんとも見事きわまりないといったところ
有名な川端康成に書けといわれるままに書いた
京都の桜の絵も見事だったけども、その前身とでもいえるような
冬華という絵が特にお気に入りになりまして、
冬の月明かりの下に1本の樹がたたずんでいると
ただ、それだけなんだが、この月明かりの表現が見事すぎて
まさに朧月夜の様相が、なんともはや
素晴らしいと感激したのでありました

この光の表現が抜群にうますぎると感嘆を重ねたのでありますけども
今回の展覧会では、特に素晴らしい作品が連なり、
唐招提寺の修理にともなって、しばらく秘蔵されることとなった
襖絵の数々も展示されていて、これがまた圧巻でありました
これを観るだけのために行ってもいい、
それほど素晴らしい作品でありました

墨絵のものと、色絵のものそれぞれがあるんだが、
色絵のものが特に素晴らしくて、濤声なる襖絵一連が
本当に、もう、海の中というか、海を見渡せる場所に自身が立っていると
錯覚してしまいそうなほどの見事さで、
じっと、ただただその展示に見ほれて、たたずんでしまったのでありました
凄い、すばらしい、どうしようもない

そして、晩年に向かって、絵を描くということが
祈るということに通ずると開眼したのだそうで
印象風景の絵画が増えて、そのたゆたうところが身にしみるようで
絶筆となった作品が墓標であるというのも、
出来すぎているというか、そういうものかと
自身をまっとうした画家の生き様を
作品で見られたみたいな感動を覚えて終わったのでありました

絵画はあまりよく知らない分野だったけど、
名人は、やはり凄いものなんだなと改めて感心して
最近は近代の美術にひかれてたまらんのでありました
陶芸も、そのあたりの名人の作品が好きなのである
いいものを見た

【読書】小宮一慶の「日経新聞」深読み講座

2018-10-17 20:56:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
小宮一慶の「日経新聞」深読み講座  著:小宮 一慶

題名の通り、日経新聞の読み方を懇切丁寧に記してくれた
ステキな一冊でありました
日経新聞をどう読んでいくべきか、
どんな読み方をすればよいのかというあたりが、
大変丁寧に説明されていまして、
新人社会人は読むべきかもしれないなと思わされたりしたのである

と、偉そうに書きながら
新聞とってない自分が恥ずかしいことこのうえないのでありますが

さておき、日経新聞の一面の読み方、
曜日ごとの楽しみ方なんかもあれこれと書かれている上に、
日経新聞をより深く理解しようとするなら、
経済と会計のことを知っていないといけないと
そのあたりのレクチュアまで載っているので
大変ありがたい経済入門本としても素晴らしいと思えた一冊でありました

今更ながらに、バランスシートの読み方や、
経済諸表のどこが、なんだというところなんかも
大変細かに解説されているので、
素人投資家かぶれという身分には、まっこと勉強になるところ、
結局、何事もそうなんだけど継続して
常に切磋琢磨していかなくてはならないと
そんなところに、話としては落ち着いてしまうんだが
なるほどと思わされるのでありました

日経新聞の解説している部分が、どのような論法で導き出されていたか
それを理解しつつ、その理解が正しかったかどうかを
後日ちゃんと確かめるという反復を繰り返すことで
経済を理解する能力が培われていくという
もう、ぐうの音もでないような正論で書かれていまして、
そういう積み重ねをしてこなかったから
こんなに自分は阿呆になってしまったのかと
悲しくなったりもしたわけだけども、
日経読むだけで、そこまで凄いのかとちょっとかんぐってしまったりもするところ
とはいえ、読みこなせてこその新聞であるというのは、
日経に限らずその通りだと思うのでありました

社会に生きている以上、その世界に眼を向けるため
日経から世界を見ようというのは
大変ありがたいチャンスであると
改めて思ったりするので、せめてインターネットくらいは利用しようと
思ったりするのでありました