CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】大阪的

2018-08-13 21:47:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
大阪的  著:津村 記久子

編集者の江弘毅氏との対談とエッセーを持ち寄った本でした
大阪を根城にして活動する二人が、大阪に対してどう思っているか、
というか、大阪の元気のなさというのに
やや失望しながらも、それでもなお、大阪がどうあるべきか
それぞれが感じた、地方の現状なんかも交えつつ
オリジナリティを発揮するための方法なんかを
あれこれ語り合ったという内容であります

大阪人でもなければ、大阪にゆかりもないという自身でありますため、
その指し示しているところが、もう少しわからないのでありますけども、
おそらく、それはそういうものだと割り切った本であって、
大阪人独特の何か、そこだからこそ察することができるもの、
そういうのが大阪的であって、失いつつあるんじゃないか
それをもっと前面にというか、東京のまねっこっぽいことじゃなく
大阪という個性を出していけないかしらと
あれこれ、愛ある叱咤を続けているような感じで
なるほど、結構難しい本だなと
短いながらも、随分考えさせられたのでありました

津村さんが、最近なのか、随分思いを入れあげているJリーグについて、
それぞれの地方のサポータのあり方や、
その地域という強みみたいなのを見てきて、
衝撃を受けたというか、それが面白いと、
これまた、大阪的判断をして、そういうのが大阪に今ないというのが
残念でならないという感じになっているのが
なかなか面白いところでありました
オモシロハラスメントやら、様々な問題も抱えつつも
大阪という一種独特の文化というのが
滅びつつあるというか、理解されないまま
誤解だけを生み続けているようなというのにも
危惧を覚えているようでありまして、
興味深いと思えたのでありました

とりとめもなく、じゃぁ大阪をどうしようと
そんな結論が出る本ではなかったわけでありますが
大阪好きな人だとか、ローカルとはなんぞやと考える人には
刺激的な一冊でなかろうかと思ったりしながら
もっさり読み終えたのでありました