CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

どうする家康  信玄を怒らせるな

2023-04-30 21:02:05 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
また、便利に半蔵使ってやがると思ってたんだが、
だんだん、半蔵の忍者レベルがあがってきてる気がするんだけども、
あの頃の甲府にも、忍者衆がいたはずだが、それとの闘いとか
どうせなら見たかったかもしれんな
もはや大河ドラマの範疇ではないが、そういうドラマでもありそうだしなぁ

さておき、あの暗殺者が強すぎるだろうと思ってたら、
あれ、その後、わざわざ名乗りまでしてと衝撃的だったわけだが、
あの頃、直虎の物語がどうだったか、もう覚えてねぇなと思ってしまったんだけども
重要武将が出そろってきた感じがあるのが楽しい
でも、その割に、元武田といわれるのちの徳川方の武将が見当たらないんだが、
そのあたりもやってほしかったけど、
それまでやると、尾張側をやってられないから無理なのか
そう考えると、家康ってテーマはまだまだ、なんでもやれるな
いっそ、武田と徳川という三河以東の物語とかも面白いのかもしれんな

特に意味なくない?という、武田の蛮族養成所の姿を見せつつ
三方ヶ原への因縁を構築していったわけだけども、
もうちょっと積み上げというか、なんかあるだろうと
思わなくもないところなんだが、変なミッションを帯びる半蔵が
もはや定番化してしまっているので
そういう漫画見ているもんだと思いながら楽しんでしまうわけで、
相方のネズミがとりあえず生きていたけども、次回以降どうなってしまうのか
とりあえず早く伊賀越えが見たいとか思ってしまうのであった
割と近そうではあるな、武田戦終わったら一気に本能寺まで飛ばすだろうし

ところで、武田に筒抜けなのはなんでなのか、
誰か内通者がいるという話がさらっとさしはさまれるのか
そのあたりも、ちょっと三方ヶ原の話あたりにネタバレされそうで
楽しみにしているんだが、ただ、探索のレベルが高いだけなんだろうか
久しぶりに大酒飲みの本多も出てきたし、
色々整理つけるついでに明かしてほしいと思うのでありました

【読書】おつかれ、今日の私。

2023-04-29 20:55:58 | 読書感想文とか読み物レビウー
おつかれ、今日の私。  著:ジェーン・スー

日記のようなコラム集
エッセーと読んだ方がよいと思うんだが、
毎回取り上げているというか、念頭あるいは根底にあるものが共通してて、
一言にしてしまうと誤解を招きそうなので難しいんだが、
タイトルの通り、「お疲れ」と言ってあげるというお話で、
それによって許すこと、自分への活力を与えることが書かれていて
これが自身のことでもあり、また、他者、これを読む人を励ます内容になると
結論からするとそういう文章なんだけども、
そこまでのいやらしさというか、押しつけがましさみたいなのはないので
ほどよく読める内容でありました

ラジオの人生相談にも通じそうな感じだなと読みつつ思ったんだが、
この文章がターゲットとしている、あるいは、これによって救われる人に
多分自分は入っていないので、もう一つピンとこなかったのが残念だけども、
ここで書かれていることと、それによって救われる様というのは、
想像でしかないけども、とてもよくわかるところで
生きづらさを抱える人への提案として、自分にお疲れといえるという思考そのものが
いいことなんだなと思わされるのでありました

どちらかというと、そちらに迷惑をかけてしまう側だなと
自分のことを反省しつつ読んでしまったので、
重すぎないタッチなのに、えらい読むのに時間がかかったというか、
力が必要だったという印象があって、
なんというか、くたびれてしまったのでありました
加害者として意識していない部分を指摘されているような居心地の悪さというか、
なんか、色々とご迷惑をおかけしてそうで申し訳ないと
そんな気分になってしまったのである
でも、具体的にどれがというと、ぴったりというのはなかったんだが
こういうのが危ない気がしてならんのである

自分をさぼるというではないが、
休んでもいいという許しを自身でくだすということ
それには、結構コツや、環境が必要だということを訴えているのは納得のところで
自身だけでとやかくできてしまうようなメンタルなら
多分ここに書かれていることは、当たり前じゃんで終わるんだろうが
大多数がそうではない、あるいは、極端にそうできない人のために
必要な指摘だなと思いつつ、読んだのでありました
誰かのためにあることと、利用されることの区別は難しいと
中島みゆきも歌ってたなと思いつつ読んだのである

【読書】レペゼン母

2023-04-26 20:55:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
レペゼン母  作:宇野碧

期待以上に楽しめた小説でした
お母さんがラップをやりだす、そしてタイトルがこれという
この見事なキャッチーさに、期待と不安を交えながら読んだんだが
思った以上にしっかりと小説していて、まさにレペゼンする、される母という題材になってて
大変よかったと思うのでありました

正直ラップ部分がどれくらいクオリティとして優れているというか、
会場が沸くほどなのかは、まったく理解できなかったというか、
その素養がないので、やきもきしてしまったんだが、
物語として、ここで盛り上がるというのは自然で、
むしろそうであって、そのフローがバイブスがとか
なんとか言いたくなるような感じで、ただの農家のおばちゃん、いや、おばあちゃんの物語なのに
すごく人間を描いていてよかったと思うのでありました
いつだって、根元には怒りとか、そういう感情があって
その発露がラップだったり、なんだったりするんだろうと
改めて腑に落ちるといっても過言ではない納得感があったわ

梅農家という、これまた大変な生き方と、
そのコミュニティでの成功と辛さというのもよくよくわかる丁寧な内容で、
そこにずっと年の離れた若い嫁とかかわることから、
ラップに近づいていくというのが面白さのかかりなんだけども、
そこからあれよあれよと、ラップバトルに参戦するあたりは
どうなってんだと思いつつも、小説としてすごく盛り上がりがスムースでよかった
実際だったら、多分どっちらけというか、
いやいや、そういう人がいてもいいけど、それをクールと呼ぶにはなんとかと
それこそ、場の空気で勝敗が決まるような、極めて危なげな競技会で
危険極まりないだろうなと思ってしまうんだが
そこが小説のよいところで、盛り上がったように読めて納得できるのがよかった

最終的なバトル部分については、もはや親子の対話でしかなかったので、
もうちょっとラップバトルっぽい節回しみたいなのだったら、
なおよかったなとない物ねだりをしてしまったんだが、
実際はラップになってんだろうか、観たことないから読み方わからずに
とりあえず韻踏んでるようには見えないなと思ったりしてたのである

ともあれ、母と息子の物語というのが、60代と30代の親子というあたりが
今なんだろうなと思わされつつ、大変楽しく読み終えたのでありました
気持ちよく終わる話はとてもよいですね

3か月ぶりの台湾北上旅行 01 高雄より自強号にて

2023-04-25 20:55:43 |  3か月ぶりの台湾北上旅行(2023)
舌の根も乾かぬうちに
そんな感じで、年末に高雄にいったと思ったら、性懲りもなく3月にまた行ってきたのである
前回が、久しぶりすぎて色々と悔いが残る結果だったこともあって
今回はもうちょっとちゃんと調べていこうと、あれこれ練っていったのだが
まぁ、それでもやっぱり遊び切るのは大変である
そんなこんなで、とりあえず、セントレアから高雄へ飛び立ったのであった


相変わらずの混雑っぷり、今回も思ったんだが飛行機乗ってる人の9割がたが台湾人だった



そして前回同様のタイガーエアにて出発、わずか3か月でずいぶん日が長くなったものである


この前も見たなという感じの高雄空港の壁画を見つつ
MRTで移動して三多商圏へ、あっという間にホテル入りして、移動日はさっさと終わらせたのでありました

ホテル階下の案内板、どことなし、昭和っぽい感じがして素敵
いや、これはむしろ、平成っぽいのかもしれん(いずれにせよ古い)

そして翌日(早い)




数年前にも立ち寄った朝食の店にて三明治 60元を購入
実際食べたのは駅に移動してからだったんだが、話の都合上ここで紹介
台湾のサンドイッチはパンが甘いのがよいねと、結構好んで食べてしまうのであった
ハム、卵、チーズ、キュウリ、トマトとスタンダードなそれなんだが、
結構分厚いし、なにより大きいのでボリュームたっぷりで大満足
ハムの味付けがいかにも台湾という感じで、大変よかった
いい滑り出しだと感激しつつ、台湾旅行を始めたのでありました


三多商圏の駅前にある謎のオブジェ
可愛いとみるか、キモいとみるか、好みの分かれるところである




そして、さっさと移動していくわけだが、
高雄駅にて今回はちゃんと切符を買って、自強号の指定席をゲットして移動開始
指定席の場合はICカードが使えないので現金払いにしてしまったんだが
向かうは台南・新榮であります

つづく
02 台湾蘭展2023その1

【読書】この部屋から東京タワーは永遠に見えない

2023-04-24 21:19:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
この部屋から東京タワーは永遠に見えない  作:麻布競馬場

嫌な小説だった
短編集ではあるものの、似たような男女の恨みつらみのようなものが詰め合わされた
読んでいるだけで気分が悪くなるような内容だった
読んでてすげぇ疲れた

単語としては聞いたことあるけど、身近にないのでよくわからない
マーチだとか、早慶だとかの文系にありがちなんだろうか、
相当にこじらせた男女のコンプレックスがさく裂しているもので、
広告代理店にいる人と、そこから落ちた人というのは
おおむねこういう人たちなんだろうかと思うと、寒気がするというか、
なんとも気持ち悪いと思ってしまった、物凄い偏見を植え付けられたようにも思うんだが
実際どうなんだ、怖いよう

東京というところへの憧れなら可愛いものなんだが、
基本的に誰かよりも上であろう、あるはずだという
自意識とマウント合戦しか存在しないような息苦しい人生が描かれていて、
こんなところにいたら、そりゃ人間壊れてしまうだろうと
ある種かわいそうになってくるような悲壮が描かれていた

時折思い出したようにいい話がさしはさまれたりしているんだが、
それもまた、この中においては、ある種のドロップアウトの結果でしかないと
自身でしか救えない現実を浮き彫りにしたようなもので、
なんとも居心地が悪い、ずっと誰かの上に立ち続けて、
そういう世界でそういうふるまいをし続けていないといけないという
まぁ、ともかく恐ろしい世界観だが、これが存在、現存するんだろうと思うほど
なんともやるせないと思わされる内容だった

どれかの短編で、朝井リョウについて言及しているものがあって、
はっと気づかされたんだが、朝井リョウもこのカテゴリに一見属していたということで、
ところが、そこへの妬み嫉みというものについて、
言われるまで全く、読み手の私が気づかなかったということが、
そもそも、彼と妬み嫉む者との違いんだなと、結構リアルに感じられて興味深かった
朝井リョウが書いたあの自意識は、俺のようなおっさんにもわかる若者共通のコンプレックスだが、
この本に書かれているのは、そうではないある限定された人たち共通のそれなんだろうと
思うほどに、なんというか、この本の持つダウナーな力が増したように感じられたのである

短いのに、凄い疲れて読むのがしんどい読書になった
気分が凄い下がる、嫌な本だったわ

どうする家康  姉川でどうする!

2023-04-23 21:08:23 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
衝撃の退き口がナレーションで「なにゃかんや」処理というのが、まぁなんというか
マジかと、流石に慄いてしまった
なんとなく、ささっと流しそうだなと思ってたけど、
まさか、「なにゃかんや」という言葉で片付けるとは
雑にもほどがあると、ちょっと憤りすら覚えてしまったんだが
そのあと、シームレスなくらいで姉川の戦いになって、
まぁ、戦ばっかりになるし、片方スキップは仕方ないかと
思ったりもしたのでありました
しかし、なかなか斬新な解釈で、お市に信長を裏切らせるとか
やるなぁと、このあたりも今後どうするつもりか楽しみではあるんだが
瀬名と仲良すぎる演出が
気にかかって仕方ないのでありました
情けない姿の家康が、ドラマ的にはいい感じではあるんだが
家康なんだよなぁと思うと、もやっとしてしまうところなんだが
でも、あの瀬名はいいなぁ、史実と違っていいところというのも
大いにあるなと感じ入るばかりである
おなか撫でられている夜を彷彿とさせるわ

さておいて、秀吉のキャラが、いい感じで常にフルスロットルな感じがして、
信長に蹴り飛ばされるとこも含めて、家康にハッパかけたり、
その後を追って出陣するところだったりとかで、
それぞれ同じような顔してるのに、俗物といわぬばかりのいやらしさが滲み出ていて
大変よかった、本当にあの秀吉はいいわ、
人に好かれるかといったら、そんなことないだろうけども、
なんか、その体で全部やれちゃうんだろうなという説得力があって好き
晩年が今から楽しみでならんのである

あとは、老中というほどでもないけど、
酒井が久しぶりにちゃんと部下として上司を諫める役をやっているのがよかった、
相当怒ってるよなと思うんだけど、つゆほども、起こっている感じは出てないというのが
また、演技でもあるけど、ああいう人いるよなと思わせるところで
数正とは違う種類の頼りになる身内だと思い知らされたのである
あのあたりと比べると、やっぱり、まだまだ、榊原とか若すぎるなと
このバランスが、なんだかんだ家康勢整ってていいなぁと感じるのであった

さておいて、信玄との回がしばらく続くようだが、
あれよあれよと三方ヶ原になりそうだなと思うわけだが、
さらっと直虎の時に観たような土地が出てきて、
なんかクロスしねぇかなと思ったりしつつ来週も楽しみにするのでありました

【読書】作家超サバイバル術!

2023-04-22 21:13:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
作家超サバイバル術!  著:中山七里、知念実希人、葉真中顕

新人というには、だいぶ過ぎている、売れっ子小説家だと思われる三人が、
新人賞をとってからどうしたらいいか、そこをちゃんとしてないと
あっという間に小説家ではなくなってしまうという
執筆業の悲喜こもごもとアドバイスをまとめた本でありました
業界暴露本とも異なるんだが、真面目に作家で食おうと思うなら
ここに書かれていることが、少なくともムダではないんだろうなと
本当、大変な世界だなということが書かれていて面白かった

新人賞をとっておめでとう、
あなたのライバルは東野圭吾です
といった感じが、新人賞を受賞した作家の立ち位置なんだそうで、
まぁ、確かに生き残っていくのは相当大変だなと思わされる内容であります
色々なアドバイスもあったけど、三人に共通してたのは
他に収入あるなら、ちゃんとそれは続けておこう
ちょっと働いてから小説家になろう
税理士を雇おう
といったところで意見が一致していて、中山七里さんに関しては
かなりドライというか、商業人としての経験あってこそのアドバイスが多くて
サラリーマンとしては、一番すんなり納得できる内容で楽しかったのでありました

編集者とのあれこれというのも書かれていたけど
作家側に問題がという話も、往々にしてあろうという感じだし、
そのあたりは、難しいというか、結局売れていないという状況によって
人が狂暴になるというか、誰かに当たりたくなるという
ただそれだけのような感じもあって、ああ、ひどい世界だと思わされるのでありました

あとは、twitterは絶対やるな、という話と、
小説家の問題は結局小説を書くことでしか解決しないという
ごく当たり前のところに帰結してんだが、
実際その通りで、多作でないと売れていかないし、
作家であるということを支えきれないというのはなるほどなと、
その量産するということが、作家という職業人のスキルなんだなと
改めて思い知ったのでありました、
結構いい話が書けたかもという、一発屋でも相当大変なんだが、
それをずっと続けられないと職業作家というのにはなれないんだなと
この大変さが、よくよく伝わってきてよかったのでありました

新人作家の9割が3年くらいで消えていくというのが
言われてみるとそんな感じかもという具合で、
とんでもなく大変な世界であるのに、
シェアはますます狭まっていて、椅子取りゲームのし烈さが極まってきている
文壇というか、職業作家という生き方が修羅の道であるというのが
一致した意見であったのは、記憶にとどめておきたいと思うのであった

そういうのを潜り抜けた人の本だけを
僕らは読んでいるのだな、ありがたし

【テレビ】羽生善治 52歳の格闘 〜藤井聡太との七番勝負

2023-04-21 21:12:11 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりのNHKスペシャルでの将棋話
とても楽しく見られたので、満足したというメモをおいておく

52歳という字面がやっぱりすごいなと改めて思わされるばかりなんだが、
せんだっての王将戦を追ったドキュメンタリで、
あの夢のような連戦の裏側を取材していて
大変よかったのでありました
基本的に羽生先生の感想ばっかりだったので、
藤井先生の方の話も聞きたいと思ってしまったんだが、
それはそれ、インタビューであんなに朗らかにしゃべってる羽生先生
初めて見た気がするなと思ったのでありました
過去何回かNHKスペシャルに出ておられるが、
今回のインタビューが一番ゆったりというか、よい感じで喋っておられたと感じたのである
まぁ、そのインタビューで、藤井先生がまた闘いたいと言ってた話を聞いて
本当に嬉しそうに「リップサービスじゃなくて?」って聞いている羽生さん、
あの瞬間を捉えただけで、このドキュメンタリの価値があったなと
嘆息見舞ったのでありました

実際のところは、結局二人にしかわからないところであろうけども、
羽生さんが用意していたものをぶつけてという闘いだったし、
最高に盛り上がる星の取り合いでかっこよかったと
感激していたわけだけども、
こう、ドキュメンタリでまとめられてしまうと、羽生さんが用意した作戦は限られていて
結局角換わりのハイリスクなそれに踏み込んで最終局はあっさりだったと
そんな風に見えてしまったのでありました
個人的には後手番からで振り飛車とかやってほしかったなと思ってたんだが
そういう話にはならないドキュメンタリだったので、一人やきもきしてしまったんだが
勝ちに不思議の勝ちありを地で言った内容だったような気がしたのでありましたとさ
いかん、感想が飛躍しすぎている

王将戦恒例の罰ゲームも、惜しげなく披露されていて、
羽生さんを楽しむためのドキュメンタリとして最高の出来栄えだったなと
ほれぼれとして見たのでありますが
NHKがドキュメンタリを作ってくれる棋士としては、これから藤井先生に移っていくのか、
個人的に康光先生の会長期間についてやってほしいとか思うんだが
あまりにも需要が限定的すぎるだろうかと悩みつつ
米長先生の話とかもやったわけだし、証言羽生世代みたいなのを見たいなぁとか
要望というよりも、妄想を書き散らかしておくのでありました

ともかく、羽生先生の生の声ともいえそうなインタビューが見られただけで
最高によかった番組でありました
でも、矢倉を古いとしたのは少々ひっかかるのであった
矢倉は終わってもないし、古くもない

【読書】名探偵のままでいて

2023-04-19 20:55:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
名探偵のままでいて  作:小西マサテル

このミス大賞受賞作品でありました
レビー小体型認知症というものを患う祖父が、安楽椅子探偵のように、
時折意識がはっきりした瞬間に謎を解決といった感じで、
それが、謎を見たときにはっきりするといった感じでもあったりと
まぁ、なんというか、頼もしい探偵役で、
聞いた話だけで、おおよその概要をつかんで、ことの矛盾点を指摘し、
見事解き明かすといった感じなのでありました
少々やりすぎというか、できすぎだなと思ったのは、
叙述トリックめいた話も、聞いただけでわかってしまうとか、
もはやどういう認知構造してんだと思わなくもないんだが
案外、ミステリ好きって、そういうものなのかと
衝撃を受けたのでありました
文字に書いてあってもわからないのに、なんで聞いた話でわかるんだ…

さておき、そんなことはどうでもよろしく、
小学校の先生をしている孫娘が主人公というか、狂言回しをするんだけども、
その学校や、勤める教師の謎を解き明かすといった感じで、
人が消えたり、殺人事件も起きたり、結構物騒なんだけども、
その学校もまた、もともとおじいさんが校長先生を務めていたところなので、
それを生かして、地の利のある話になってたりもするのが、
結構説得力というか、辻褄があってる気がして(こういうセリフが多い)
よいなぁと思ったのであります

はっきりとミステリとしていて、ことに矛盾がないかどうか、
それによって紡がれた物語が真実であるというのが明確になっているからか、
割とかっちりしたトリックというか、あれこれ駄目をつぶしていくと、
自然たどり着くようになっているんだが、
はたして、本当に書かれている通りだったのか、
相変わらず読んでいるだけで、わかることもないんだが、
そういうものだと楽しんだというわけであります
変に引っかかったり、読みにくいと思わなかったから、
一読、とても自然ということなんだろうなと納得するのであった

最終的には主人公が狙われるストーカー事件から、
登場人物たちの家族構成、その過去というのが明らかになって、
物語としても、すごく綺麗に落ちるのが見事で、
大変面白く読んだのでありました
講評部分で、地味と書かれていたけども、
その地味さというのもよくわからんが、よくできてる話だろうと
思ったりしたのでありました
というか、ミステリ好きのために書いたといった節もあるから、
むしろ、セルフオマージュでもないが、自虐的なセリフ、
古典的ミステリを揶揄するような言葉がでてくるのが、
ミステリ好きにまた、よいのかもしれんと
私は違うのでわからなかったところなのかもと、思ったのでありました

【ドラマ】生理のおじさんとその娘

2023-04-18 21:10:00 | ドラマ映画テレビ感想
NHKでやってた特集ドラマであります
誰向けの、どういうドラマなんだという感想ではあるんだが、
結構面白かったし、なかなか楽しめたので
俺向けだったんだろうと納得しているところであります
家庭がある身分で、家族と一緒に見るにはキツいという印象だが、
あんがい、世間の家族風景ではそういうものなんだろうか
わからんけども、これを見て、じゃぁお父さんが生理のおじさんになってしまったら、
このドラマに描かれて以上の大惨劇になるなと思ったわけで、
ひっそり、ドラマがみたいという独身男性、あるいは女性が
じっと見るべきものなんだろうかと、思ったり考えたりしたのでありました

生理への理解というものについて、
昨今のジェンダーがどうしたの観点からも、もうちょっとみんな
ちゃんと勉強しましょう、世の中もそれに伴って変わりましょうというのは
わからんでもないというか、それが社会の成長というか、変化のありかたかもなぁと
思ったりした次第でありました
結局経済損失の話になってしまうと思うのだけども、
それに、言葉悪くいえば「すり替える」ためには、こういう啓蒙によって、
それがない会社はどうなんだという社会になっていけば、
必然、女性が働きやすいという本当の意味での改革になるのかもなぁと
思うのでありました
社会人を20年近くやってると、だいたい、前例というか、
すでに出来上がっているスキーム内で、新しいことをいれるというのは
デバック的な面倒さが伴うので、よっぽどよい効果がないと
やってくれないよなぁと思うのでありました
男性というものの既存利権的なものを守るというよりは、
全体的に面倒くさいというのが本音でなかろうかしら

と、まぁ、そうだとすれば、こういう試みと理解、それも、正しい理解というものによって
社会全体で、よい方向になるんだろうかしらと思ったりしたのでありました
千差万別であるというのも一つの重要な情報であるし、
それを頭ごなしにこういうものとするのが、コストパフォーマンスや組織計画にとっては
肝要な部分でもあるかもと思ったりもする、
標準化が、最適化であるという考え方にどうやって対抗して
より高いパフォーマンスを目指すか、考えさせられるばかりなのでありましたとさ

ま、そんな難しいことを考えるという話ではなく、
ただただ、原田泰造の演技が見られたという、その一点においてのみですらおつりがくると
個人的には、大変満足して見たドラマなのでありました
やっぱり好きだわ、もっと出てくれんだろうかと願うばかりである
ラップとの融合とか、もはや、コント空間ではないかという展開も、
違和感なくドラマとコントのはざまをうまく縫い合わせていたように思うし
本当、凄い役者さんになったよなと、感動してばかりいたのでありました

多分彼でなくては、このドラマをこの水準までもってこれなかったんじゃないかい
そうとすら思うほど、よい演技だったと思うのである

【読書】ひとりほぐし―肩こり 便秘 たるみ むくみ うつうつを自分の手でときほぐす!

2023-04-17 21:10:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
ひとりほぐし―肩こり 便秘 たるみ むくみ うつうつを自分の手でときほぐす!  
著:崎田ミナ

本というか、漫画で解説した一人マッサージ教本でした
筋肉の姿を絵で伝えることによって、
そのマッサージをどう効かせているか、どう効くかを
とてもわかりやすく説明していて、大変よかった
別に小顔にする必要もないのに、やって、なんとなし、むくみがとれた気がする
二日酔いの朝に素晴らしい効果があったわ

医学的根拠がどうなのかというと、ちゃんと本職の解説の人をつけているので
多分間違いないんだろうと、信じてやってみると、
効いた気がしたので、よかったというか、
年相応に凝ってきている部分があるんだなと、
日頃動かさないところを動かしたような楽しさもあって
とりあえず一通り簡単にやってみて、納得したのでありました

リラックス効果のところで、やさしくなでるという効果について、
これはやっぱり他人にやってもらった方がよさそうだなとも思ったんだが、
案外、自分でやっても気持ちが落ち着く、なんなら、観念的に気の流れみたいなものを想像できて、
それが体によさそうな気がしてともかくよいと思えたのでありました
単純なものだが、筋肉とか、リンパの方向を理解して撫でるという行為が
ともかくよいと感心したのでありました

リラックスして寝るための簡単ストレッチとか、
世間でヨガが流行っている理由がよくわかるなと
やってみて、なんとなし、健康になった気がしてしまうだけに、なお強く思ったのでありました

個人的に風呂の中で、なんとなくもんでいた方法が
割とあっていたというのが、一番の収穫だったんだが
案外人間、感覚でわかってやっていることが
体によかったりするんだろうかと、いらぬことを考えたのでありましたとさ

どうする家康  金ヶ崎でどうする!

2023-04-16 20:46:18 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
阿月ちゃん、死ななくてもいいのに…と思ったんだが、
あの状態で残られても戦の邪魔で仕方ないから、あれでよかったのかと
物語の都合も考えたりしてしまったのである
さらっと身寄りがないこともわかったので、本当に後腐れないわけだが
このドラマ、端々でひどいことが多いな、
それがある種のリアルというか、殺伐とした感じを生んでていいんだけど、怖い

カニすくいのダジャレがよかったところが
おおよそ見所だったかと思ったりもしたんだけども、
最終盤の秀吉に見事にもってかれた
あの演技というか、あのシーンだけで、今回があった甲斐を見出したくらいで、
金ヶ崎の退き戦での秀吉のありかたが、こういう感じかと
これはこれで見事だなと感心というか、
次回がまた、楽しみで仕方ないと思ったのである
なんだかんだ、三英傑の関係、その描き方が面白くて素晴らしい
序列では、秀吉の方が下のはずだが、
史実の通りになっていきそうな家康像といい、実によくできててよいわ
案外、信長とズッ友っぽい感じになってるのも面白いというか、
この片思いっぽいところが、このドラマの核でもあるんだなと
再認識したのでありました
なんで家康にそこまでという部分が弱いのは否めないが、それはそれとして
主役だしと、徳が発生しているのであろうと思うのである

さらっと、数正に裏切りの心境を語らせたり、
フラグをわかりやすく立てていくのもいいんだけども、
案外三河武士団がしっかりしてきていて、
最終的には心強い味方という感じがとてもよいなと思うのでありました
なんか、よくわからんけど、どうも強いという雰囲気を出すのがうまい
そんな気がしたのである
これは演出なのか、なんなのかわからんが、
家康も、思ったよりもたよりなくないと見えてきたし
不思議な感じだが、とりあえず主人公が強いと楽しいのは確かだと
改めてドラマの在り方を考えさせられるところながら
とりあえず、来週がどうなるやら、楽しみである

このドラマの毎回の感じからすると、来週序盤であっさり戦が終わりそうだよなと思ったりもしている

【読書】働くあなたの快眠地図

2023-04-15 21:17:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
働くあなたの快眠地図  著:角谷リョウ

快適な睡眠について解説した指南書でありました

確かに寝具とか、寝方とか、そういう話を聞くようになったなと思っていたが、
どうやら、企業向けに社員のパフォーマンス向上を目指したセミナーまで行われているそうで、
なんでも商売のタネになるもんだとか、見当違いなことを考えてしまったんだが、
気持ちよく眠ることのよいところと、そのためにどうしたらいいか、
それについて、ポイントを分けて教えてくれる本であります

睡眠の質がどれくらい大切なのかというのは、
まぁ、書かれていて、なるほどと思うばかりというか、
なんとなく、そうだろうなと思っていたことばかりなので、
そこに何か思うところはないのだけども、
個人的には、年代によって睡眠というイベントが変化してくるという部分で、
これもなんとなしわかっていたが、
50代に入ると、はっきりと睡眠の質が低下して短くなるという変化があって、
これが、それまでとの違いが大きすぎて、疲れがとれない原因の根幹になってくるというのが
なんというか、恐ろしいが、先に知っておいてよかったかもと
思わされた一文でありました
短いうえに、質が悪いから、必然的に、ぐずぐずしたよくない睡眠もどきを
だらだらしがちになるとか、めっちゃやってしまいそうと恐怖である
気を付けなくてわ

と、まあ、こういう話も結局は、日中運動しておきましょうというところと、
お風呂にゆっくりつかって、リラックスしましょうという
ごく当たり前のそれに帰結してしまうようで、
ようは、それをどうやってなしえるか、ストレス過多の世界で、
そういう時間をどうやって作っていくかが重要という
もはや、人生指南に近い話になってしまうんだが、
それを折り合いつけつつやっていくことが大切なんだろうと
家族がない身分だと、そこは結構楽にできそうだと思ったりしながら、
夫婦の間で、就寝時の室温で揉めるという話に衝撃を受けつつ
今日も眠るのである

若いうちはとりあえず眠れるから嘗めてたけども、
年食ってくると、寝たくても寝れなくて、寝ても寝られていないと
地獄が待っているようなので、ちょっとでもメンテをしていかないとと
心新たにするのであった

【ドラマ】舞いあがれ!

2023-04-13 21:10:47 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」
無事視聴完了しました
方々で、まいんちゃんが凱旋!などと言われていましたが、
正直、まいんちゃん時代知らないので、ゆるキャン、あるいは、正直不動産の子という印象だったんだが
どっちも同じ感じの演技だし、大丈夫かなと、いらぬ心配をしながら見たんだけど
凄いいいヒロインというか、もう、なんていい子なんだと
そういう印象のまま終わったのでとてもよかった

脚本家が三人体制ということだそうで、途中、大丈夫かとパイロット篇で不安になってたんだが、
あれが伏線になって、最終回につながったので、大したもんだなと驚いたのでありました
ああいった場合、大枠は誰かが考えていて、そこに至るまでを三人で書いたと
そういう話なんだろうかしら、わからんけど、まぁ、多少強引に見えなくもないが、
ほどよくつながったので、よかったかなと思うのである

全体的には、ふんわかほんわかしているし、
嫌なことがないので、実に朝みるのにふさわしいといった感じで
何一つ文句はないのでありますが、
いかにも、時代を反映しているなといっていいのか、
旦那が完全にヒモというやつじゃないかという体たらくを
舞ちゃんが、ガンガン働いて支えているというのが、
まぁ、朝ドラって、だいたいそういう話じゃんと言われたらそれまでだけど、
女性が支える家庭というのを違和感なくといっていいか、
選びとったうえで、支えてやるわいという気持ちで支えていたというか、
なんとも、頼もしい限りだったのが印象的でありました
おくびも、そんな言葉出したりしないんだけど、
そういうことを行動で示してきたというか、凄いわ舞ちゃん、嫁に来てくれ

今回の朝ドラは、基本的にみんな優しいというか、
変に癖が強い人というのが、たかしくんの担当さんくらいだったので、
最終的にちゃんと本をまた出していたようだが、
そこでの担当さんの反応が見たかったなと思ったのであります
あんな親身になってくれるやり手の編集者
なかなかいないんじゃないかと、勝手に思ってしまったんだが、
あの人の仕事の仕方、スタンスというのが好きだなと思ったのである
たかしくんは、色々な人に支えられすぎだな、
落ち着いてみると、彼がむしろ、ヒロインという立場だったのかと
思わなくもないのであった

パイロット篇の人たちが、もうちょっと出てきてもよかったなと
少々残念に思わなくもなかったけども、
それやりだすと、多分登場人物が多すぎて
大変なことになるんだろうなとも思いつつ
半年楽しめたのでよかったと〆ておくのでありました

イワクラ復活劇が、あまりにも劇的すぎるというか、
最初から、奥さんが社長していたら、こんなことにならなかったのではと
思わなくもないところもあるわけだけども、
結果論でしかない話だろうし、とりあえず、
あれだけしっかり働いて、最後は故郷に帰って、ばんばと暮らすというのは
とてもいい人生であるなとしみじみ思ったのである
かくありたいが、難しいものである

【読書】老害の人

2023-04-12 21:10:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
老害の人  作:内館牧子

迷惑な老人の群像劇といったらいいのか、
でも、群像というほど、老人たちのそれぞれは深掘りされていないというか、
生々しく、こういう年寄りがいるなという、その生活を切りとったものを
みっちりと描いて見せたという感じで、
序盤の老害っぷりのひどさは、なかなかの読み応えでありました
それが変わらぬまま、ラストでは許せてしまうというか、
そういうことかなんて、許容したかのように思わされてしまうのが
面白い物語でありました

老害と呼ばれるそれこれは、ここに書かれている通り、
元気な老人で、若者を脅かすというか、邪魔で仕方ない
それくらいのパワーがある人のことをいうんだなと
改めて思い知らされたのでありました
だからこそ、解決策のようにして、老人が老人を励ますみたいなそういう形に落とし込まれていって、
その最中にコロナで、色々なことが休止になる、そこで失われていく時間の貴重さというのが、
仕事におけるスピード感とは異なる、切実な時間の浪費というもので見せて、
年を取るというのは、怖いというか、そういうさなかに生きるというのが
年よりなんだよなぁと、改めて思い知るのでありました

主役の老害の人が、元経営者であるというのが結構重要で、
最終的にはその人の人間力、その実行力ともいうような、
やはり、立派な人間であったということは、それが財産でもあるんだろうなと、
そんな風にも思ったんだが、そこが主眼であるはずもなく、
その対称のように、ごく普通の老人夫婦がいて、そちらが自分たちの世界だけともいえるような
お互いの下手な趣味を楽しんでいるという生き方をしていて、
物語として、老人を助ける老人という大きな仕組みを作ろうという経営的なそれとは
まったく別の、どこにでもありふれたような、ただの老人が年取ってから始めた趣味という、
でも、これもまた、それが見つけられる人と、そうではない人がいるという
ある種の残酷さも見えつつ、家で構ってほしいからと嘘をついてしまう老害をいってしまう老人やら、
色々な模様を描いているのが面白くて、
でも、みんなが集まって何かをやろうという、年齢など関係ない面白さ
そこにかける情熱みたいなのを通して、やりがいとか、そういうものを感じて
気持ちいい小説でありました

出来のいい孫が唐突に農業をやりたいという話とかが、
年よりの未来との対比にもなっているんだが、
重要なのは、そのどちらでもない人たちの生き方、受け止め方、考え方といったもので、
そこにいる自分が、一番この本の内容に響いているようにも思えた
よかった