CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】大河ドラマが生まれた日

2023-02-28 20:55:57 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前だけど、ちゃんと見ていたドラマであります
単発特集ドラマだけど、大河ドラマ誕生について、
面白おかしいといっては失礼ながら、
すったもんだをコミカルに描いていた、
当時の状況や、その仕事の面白さというのが描かれていて、
NHKの自作自演といってはなんだけども、
社内のそれを映像化というのは、なかなか面白い試みだなと
感じた一作でありました

当時の情勢、テレビという新参メディアの在り方、受け入れられ方というのが重要だったんだなと
思い知るような内容だったわけだけども、
まぁ、このドラマで、第一作の大河ドラマが、相当の苦労の末生まれたというのは
よくよくわかったし、速い段階から、撮影手法の確立とか、五社協定とか、
面白い当時の業界歴史が見え隠れしている部分もかなり面白かったんだが、
テレビというものが、世間に浸透していくという姿が、
今となっては、本当に歴史の一部となってんだなと思い知らされたようでありました

ドラマでは、当然のように東京周辺ばかりだったので、
実際に全国的にテレビがというのは、どういう感じだったか、
これはおそらく、映像化されてない分野になるのかなと思いつつ見てたんだけど、
それなりに裕福と思われる東京の過程にテレビが普及してきて、
そこでやっていたドラマにみんながくぎ付けになっていたというのは、
かなり進歩的だし、都会的なことだったんだろうなと思ったのである、
その下地があって、じゃぁ田舎はどうだったかというと
映画館があれば、そこの人気が凄かったということだろうから、
あの協定にある、映画というジャンルが、テレビを馬鹿にしていたでもないが、
下に見ていた感じというのも、よくよく理解できそうだと
妄想で補いながら見てしまったのでありました
そのあたり、田舎にテレビがやってくる感じというのを
なんかで見てみたいなと思うのである

ま、それはそれとして、熱い想いを持った男たちが真剣に仕事をしていた、
つまるところ、そういうドラマに仕上がっていて、
そこにまったく異論というか、そういうの久しぶりに見たと
楽しく見て終えた感じだったんだけど、
この個性あるキャラクタたちの中で、
やっぱり、抜群に上手いというか、ものすごくいいなと思わされたのが
中井貴一さんで、あのNHKのえらい人の、えらい人っぷりと面白さが、
面白おかしく演じているんだけど、それが自然というか、
ああいう感じだったんだろうなという、物凄い説得力をもって見せられて
感動すら覚えたのでありました
「他人が作ったルールを守らなきゃいけないというのはどうもね、
小便したかったら、そこらじゃダメだと言われても、したいんだからしちまうだろうよ」
「いや、僕はしません」
「俺だってしねぇよ!」
と、このやりとりのテンポの良さというか、その迫力と無茶苦茶さと、
なんだろうかな、いわんとするところは言葉と関係なく伝わるんだが、
言葉は言葉として生きているといっていいのか、
このシーン、ものすごくいいなと腹を抱えて笑いつつ、
その思いの強さみたいなのが伝わって、最高のシーンだったと思い知ったのでありました

内輪を描いたそれといってしまえば、そうなんだろうけども、
見ている側からして、その作り手が見えるというのは
面白いことだなとしみじみかみしめたのでありました
これとセットで放映されていた、第一回放送のカラー版も見たけど、
あの演技の重さが、今のテレビとはまるで違うそれというのがまた
すごく面白いというか、
色々なことが、進んできたものを、今見ているんだなと
なんか、いいもの見たという気持ちを抱く内容だったと思うのである

【読書】ひとり日和

2023-02-27 20:55:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
ひとり日和  作:青山七恵

ふわっとした感じの小説だった
たしか芥川賞受賞作品だったと思うんだが、
なんともいえない空気管というか、モラトリアムとも違うんだが、
何か、ふわふわした身持ちから、独り立ちする、ひとりというものに身を投げる
その移ろいを描いていたように思うのであります

遠い親戚のおばあさんの家に下宿するという設定なんだが、
こういう状況というのが、現在においては絶無じゃなかろうか
発刊が2007年だそうなんだが、それでもなかなか、お目にかからないような気がすると
思いつつも、そういう、あまり親しくない親戚と暮らすという
不思議な生活が、家から出たという状況でもありながら、
まだ何かの庇護下にいるという感じで、
でも、そこではなく、ただ居心地が悪いということに終始する主人公
そんな描写の中で、自分のこととして、
続かない恋愛が二件ほどあってということなんだけども、
その恋愛の移ろいと同じ速度で、おばあさんと親しみでもないが、
不思議な連帯、生活感というものが醸成されているのが緻密で上手い

別に何がということではないけども、
気づいたら、そこは自分の家、とでもいうような、住んでいるところになっている
そして、そこから出ていくということが、
ここに来たときとまるで違う、本当の巣立ちのようになってて、
なんともいえない感情があふれてくるようでよかったのでありました
別に独り立ちするということは、いいことに決まっていないというわけでもなかろうが、
主人公が、一人になり、既婚者と競馬を見に行くなんていうセリフで終わるあたり、
独り立ちというもの、何から出て、どうなるのが一人なのか
考えさせられる内容で、すごくよかったと感じたのでありました

起伏というか、事件のない物語だけど
読んで、いいなと思えたから
これはきっと名作なのだろう

どうする家康  三河一揆でどうする

2023-02-26 21:15:21 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
三河一向一揆の話は、よく知らないところなので、
こんだけ綿密にやってもらえるとありがたいと思うところ
とりあえず、このあたりで、いったん本多がこの件をもとに家康から去ると聞いていたので、
軍師の話は、多分そうだろうと思っていたので、
さして驚きはなかったんだが、要所要所で、半蔵が役に立ってるのかそうでもないのか、
真面目にギャグ要因をさせられている感じが、
このドラマのポイントの一つなんだろうなと思わされる展開が
なかなかよかったのでありました
また、これがあるから、わざわざ、本多と因縁作ってたというわけかと納得である

とりあえず、家康の失態から始まったという感じが
ずっと続いていて、それによって後悔もしつつ
反省して成長するという話のように作られているけども、
前回、なんだかんだ、一向宗の方には、だいぶ悪いことしてほかに居場所がない人間が逃げ込んでいたり
かなり危険な感じだったのを気づかないくらいあっさり示してて、
主人公にとって都合よいことを逆に隠しているようなシナリオが
なんというか、新しいなと思ったりしたんだが、それは考えすぎなんだろうか
まぁ、悪人がいるから、こっちも悪いことしていいという話ではないのもわかるんだが
なんというかな、この件、結構面倒くさい話ではあるな

実際どうだったのかわからんが、とりあえず税を納めていないのは
よくないのは間違いないだろうとも思うんだが、
この件で、民がどうしたということを学んだという話だが
史実上は、宗教という厄介なそれを学んだんではなかろうかと思うところ
次回くらいで決着するのか、ここでそんなに時間かけるべきかわからんのだが
三河平定戦って、結構大変だったんだなと
かなり楽しんで見られるのでありました

それこそ神君家康公の姿を知っているから、
今の姿に違和感があるけど、これがリアルだよと思えるような内容で、
よくできてるなと感心しきりで、また来週を楽しみにするのでありました

【読書】キリンを作った男 マーケティングの天才・前田仁の生涯

2023-02-25 21:09:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
キリンを作った男 マーケティングの天才・前田仁の生涯  著:永井隆

タイトルの通りではあるんだが、
日本におけるビールの50年史的な内容でもあり、大変面白かった
日本のビールといえばキリン・ラガーという大時代から、
アサヒがスーパードライを開発したことによる、業界変遷、
この時代の面白さがあるんだけども、
そこでキリン内部から、ラガーを打倒する新ビール「一番搾り」が出てくるというのが
大変面白いわけだったんだが、この前田という人が、それにとどまらず、
氷結とか、淡麗とかの開発にもかかわっていたというところが
凄すぎて大変面白かった
時代的に、まさに自分がアルコールを飲み始めた頃の大ヒット商品列伝でもあるので
より楽しめたと思うのでありました

基本的には、反骨でもないが、強い個性と能力でキリンが斜陽になりつつあるときに現れた
救世主的な凄いサラリーマンではあるけども、
時代の寵児でもあったんではないかというのが、個人的な感想というか感触でありました
ハートランドの売り出しで、お店を出して、こだわりにこだわって、
客に寄りそうというのは、とても大切なことだし、
それをすごく上手にやったのも間違いないんだろうが、
やはり、時代が、バブルというそれが後押しして、そういうことをやらせてくれていた
だからこそではないかしらとも思ったのである
今の時代でこれは、総統に難しい、
ある意味、その時代にその仕事を許されて、経験蓄積していたからこそではないだろうかと
思うのである、まぁだからといって能力を否定する話ではなく
能力があるうえに、そういう下積みをできたというのが凄いという話なんだけども

とはいえ、客の心をつかむという難しさがいっぱい出てくるし、
大企業特有の守りの姿勢にある社員との軋轢というのも、展開として熱すぎるなと、
楽しく読んでしまったんだが、ヒットメーカーでありながらも経営者としても優れていたと思われるのが
なかなかすごいことだと感じるばかりでありました
ただ、内容的には、スーパードライで大逆転したアサヒの物語の方が、
社員が一丸となって戦っているように見えて、
そっちも読みたい、今の時代にチームワークでというのが当たるんじゃないかしらとか
思ったりしながら読んでいったのであります

生ビールに打って出て、敵に塩を送ることになってしまった話とか、
高度な戦略が入り乱れるところとか、凄い読み応えがあってよかったんだが
低価格競争になってしまった、PBのはしりとか、色々な部分が
今、この時になって考えると、どういう判断であったか
考えると難しいところなのが面白い

当然、主人公というか、描かれている前田さんもすごいんだが
この時代の飲料メーカーの群雄割拠というのが面白かったんじゃないかなと
思わされた一冊でありました

3年ぶりの高雄旅行 06 麻豆永浄寺と麻豆文衡殿

2023-02-24 20:56:41 | 3年ぶりの高雄旅行(2022)

麻豆代天府をあとにして、さてどうしようかとちょっと近所をうろうろすることに

本当は麻豆の中心地というところがあって、
そこには、それなりにお店やら、なんやらとにぎわっているらしいんだが、
ここはちょっと郊外に位置しているようで、文旦畑とか、ビンロウ屋とかがあるだけで
ほとんどなんもない、ぶらぶらしているとお寺が一つ見えてきた


麻豆永浄寺

特に何がと説明などなく、大きなお寺だなと
せっかくだから見ていこうと伽藍というか、廟というか、
そちらに行くとなかなか立派な飾り壁があって感激



またも四天王、なのでまぁ入口にも書いていた通り仏教寺院でありました

顔が超怖い
代天府にあったのと異なり、こっちはちゃんと人間顔なんだが、
造詣が緻密すぎるというか、怖いおっちゃん顔で、なかなか衝撃でありました
ある意味男前ではあると思うんだが、職人の怨念、いや、強い念を感じる作品でありました
見てるだけで、顔がこわばるというか、自然と力が入ってしまう


中には、またも布袋さんがありがたいおなかを撫でさせてくれる
財神ありがたしと、なむなむしてきたのでありました

続いてさらに歩いていくと、今度は道教寺院と思しき麻豆文衡殿


大量の文旦くんが並べられているのが印象深かったんだが、
結構大きい廟で、かなり見ごたえがありました
ぐるっと見て回って、さらに本廟の後ろにもう一つ廟があることに気づく


なんかわからんが、ありがたそうな神様

この後ろの廟は、かなり新しいらしく、
ぴかぴかの龍で彩られていたのが印象的でありました
しかも、この龍、五爪でやんの、いいのか
しかし、なんで馬が?と思っていたんだが、


提灯を見ると、どう見ても関羽
ということは、これは関帝廟?なんかわからんぞと思っていたんだが
この後、近くのバス停の名前見たら、関帝廟になってたので、やはり関羽だった様子
気になって調べてみたら、文衡殿というのは、そもそも関聖帝君を祀っているっぽいので
当たっていたようである
と、まぁ、お寺巡りをしたんだが、先に書いた通り、郊外すぎて道路はあるんだがタクシーがいない
バスに乗って戻ろうと思ったんだが、どうもバスの本数も少ないらしく
ちょっと僻地で詰んだ的な状態に

仕方なく、もう一度代天府に戻りまして、
そこの受付みたいなおねーさんに、身振り手振りでタクシーを呼んでほしいと交渉というか、懇願、
人間なんとか通じ合えるもののようで、無事タクシーを呼んでもらって隆田の駅まで
送ってもらえたのでありました
ここでの会話で、手帳使って筆談とかしてたんだが、
案外筆談だとスムースに話が進むのが、漢字文化のよいところだなと
しみじみかみしめたわけだが、久しぶりに海外に来た!という感触を得られて
困った事態だったんだが、大変楽しかったのである
こういうのがないと、旅は面白くないねと本当に思うのであった
迷惑をかけて申し訳なかったんだが、すごく楽しかったのでありました

戻ってきて、電車までちょっと時間があるようだったので


駅前で、甘いお茶を飲んで過ごしたのであった
予定外に時間を使ってしまったんだが、とりあえずこれにて高雄に戻るのであった

つづく
07 高雄の夜を楽しむ

前の
05 天国めぐり

【読書】敗者のゲーム 原著第8版

2023-02-22 21:00:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
敗者のゲーム 原著第8版  著:チャールズ・エリス

いわゆるインデックス最強伝説を解説した本だったと思う
ちゃんと読んだのかと言われると不安になるんだが、
解説にも書かれていた通り、難しい数式や理論はほとんど出てこない
こんなに投資について語られているのに、ほとんど数字が出てこないのが凄い本でありました

昨今の株式市場は、素人が勝てるものではなく、
個別株での運用は、完全に敗者のゲームとなっています

そういう説明をあちらからこちらからと、角度を変えて解説していて、
じゃぁどうしたらいいかといえば、インデックスですよというお話に落ち着くと
そんな具合でありました
ただ、ただインデックスをというだけではなく、ファンドというものについて、
どうすべきか、マネージャーという人材をどう考えるべきかといったところも
あれこれ考察が述べられているのが興味深いところ
さらには、自身の投資計画に関して、その肝要を入念に解説しているのが読みどころで、
どれくらい、なんのために、どうしたいかというのを
どの指標や、考え方から埋めていくか、決めていくかというところを
かなり細かく指摘してくれるので、大変よい本でありました
とはいえ、自分の場合はシングルで、もはや寄る辺もない身寄りということで、
ちょっとここで書かれている様々な方針と異なる人生になるなと
やや暗くなったんだが、まぁ仕方あるまい

株式売買などにふりかかる、手数料という魔物についての説明も面白くて、
これが今となってはなぁという時代になってんだろうかと考えると、
ここに書かれていることも、また変わってくるんだろう
そして、この手のインデックス最強主義が蔓延する先には、大きな停滞や平均化プロセスによる
強制的な下げ相場とかやってくるんだろうなと思うと、
そもそも投資しないほうがいいんじゃないかとか思ったりしたんだが
そういうことではなく、長い目で見て、しっかりと積み立てていくという
そして、福利をなめんなというお話が、こんこんと書かれていたのでありました

福利を実らせる再投資の仕組みを、未だにちゃんと理解していないので
本を読んでも、持ち腐れ感いっぱいだったんだが
ともあれ、よーく考えよう、お金は大事だよという言葉を思い出しつつ
かみしめるように読んだのでありました

【ドラマ】ワタシってサバサバしてるから

2023-02-21 21:27:08 | ドラマ映画テレビ感想
かなり笑わせてもらったドラマだった
ドラマというか、これは長尺の連続コントなんじゃないか
LIFEとかと枠として一緒じゃないの?
そんな風に思いながら見ていたんだが、
意欲的といったら聞こえがいいけども、だいぶテケトーに作ってんじゃないか、
いや、そう思わせて、相当作りこまれているのか、
やっつけコラみたいな酷い映像で挿入歌をクローズアップして、
どこの何を狙ってんだとわけわからん感じが、
滑ってるような、当たっているような
微妙な飛行高度で、飛んでいる、危なっかしいドラマだったと感じたのでありました

出てる女優さんのことを誰も知らなかったんだが、どうも芸人さんだったそうで、
そりゃそうかという演技というか、そのままのあれこれで
大半がアドリブでできてんじゃないかといった感じが
面白く当たっていたように思ったのであります

話しは、まぁ、サバサバしてると言いながら
最高にネチネチしている、っていうか、サバサバってそういうことなの?という
自己中心的な網浜さんが、すったもんだするというだけの話なんだが
まぁ、展開があれこれ変わっていったんだが、
序盤の雑誌社で働いているところが個人的にものすごくツボって、
変な男性社員が、トゲトゲファッションしてるとか、
網浜がバナナ好きすぎて、バナナ鎧みたいに着こんでるとか
まったく本筋と関係ない、ボケとも異なるトンチキな感じが凄いよくて
かなり笑わせてもらったのでありました

まぁ、そっから転落人生というか、そういうドラマとして展開して
これも面白いことではあったんだけども、
凄い頑張ってる栗山千明がもったいなすぎるというか、
物凄いキャピついた声でしゃべらせたり、
そういうのできたんだと驚かされたわけだが

まぁ、出オチ感というか、結局見続けてしまったけど
最初の感じがすごい好きなシリーズだったと
メモっておこうと思うのである
サバサバしてるからは、口癖としてうつりそうでこわいな

【読書】三体X 観想之宙

2023-02-20 20:55:55 | 読書感想文とか読み物レビウー
三体X 観想之宙  作:宝樹

三体シリーズの二次創作のような小説であります
その後を描いた内容になっているんだが、本家とは別の、
なんだったら素人が書いたそれなんだそうだが、
熱烈なファンが創造した新しい三体世界が描かれているというものでありました

雲天明が主役で、本作と永遠の別れともいえるそれを体験した後、
どのように過ごし、何をしていたか、そして大宇宙にある謎というか、
大きな存在というものの正体やら、色々なことが描かれていて
なかなか面白かったのであります
正直、三体本編の三部とかほとんど覚えていなかったので、
こんな話だったっけとか思いつつ読んでしまったんだが
これはこれで楽しめたのでよしとするのである

本作で、三体人というものが、昆虫に近い、
それも社会性昆虫に近いそれという描かれ方をしているのが面白くて、
嘘をつくことができない、直接思念の受け渡しをしているというのは、
つまるところ、各個体がすべてリンクされているという解釈になるのかと
なるほどとうなってしまった
このイメージは、ケンリュウだったかもやっていたような、
人間を使って電子回路を模倣するそれの最たるものなんだなと感じて、
中華SFにはこれが欠かせない要素なんだろうかと思ったりしたのである

そんなあれこれを経つつ、本編でかわいそうとしか思えなかった雲天明に、
新たなミッションがあって、大活躍するというのはいいことだと
パートナーとのなんともいえない恋情というか、生活も含めて
救われたように思えて楽しめたのでありました

割と砕けたところも多い内容なので、
武藤蘭という日本のAV女優がものすごくクローズアップされているのが、
この作者世代の中国人にとっての夢というか、ある種のアイドルなんだなと思わされたり、
結構ごたごたと日本のSFが引用されたりしているのが印象的というか、
中国のヲタクの生態がちょっとだけわかったような気分になれるのもよかったと思うのである
文化面からの侵略という言い方は、どうなんだ、
というか、そんなにすごい影響が本当にあったんだろうか、複雑な気分で読んでしまった

最終的には、宇宙が繰り返されるという話に収れんしたように思うんだが、
これもまた、ひとつの解なのかと思いつつ
SFは難しいでもないが、面白いと思って、もっと深くまではまるほどではないと
自分に適性めいたものがないのだろうと感じたりもしたのであった
まずまず楽しんだのでよしとする

どうする家康  わしの家

2023-02-19 20:54:59 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
よくよく考えてみると、家康って変な名前ではあるなと
思わされたのでありました
同時代に他にいたわけでもなさそうなところが、ふしぎな名前っぽさが増していると
思ったんだけども、どうなんだろうか

さておいて、一向宗との闘いに向けてといった感じではあったけど、
のほほんとした、平和ボケした感じを
頭から叩き潰していく方向で、信長がわざわざ単騎でやってきて、
あんな手の込んだことするわけないと思いつつも
あれが、一番効果的な伝え方ではあるなと感心ではないんだけども、
なんか説得力というか、それはそれでいいかと思ってしまう
あのすごみというか、妙な迫力がクセになると思わされるところ
とりあえず、秀吉が凄い切れ者感だしてるのが、ちょっと新鮮といっていいのか、
この信長と秀吉という組み合わせは、なかなかないパターンじゃないかなと
これまでの信長っぽさと、まったく違う感じがよいと思うばかりでありました

わかりやすく、三河が不穏だと説明がなされたあとに、
その元凶の一つである、一向宗をどうしようというあたりで、
まぁ、お約束のように於大様のイケイケっぷりが、実にすばらしく
あのコントっぽい感じは、なかなか、あの於大様でないと成立しないようで
まぁ、いい母上様だと、しばらくあそこから目が離せないと
思わされたのである

で、その義母をもつことになった、瀬名もなかなか大したもんで
冒頭、先週の悲劇を何かしら受ける展開があるかと思ったら
一切そういうことなく、いつも通りの瀬名であったのが
ある意味すごい女だと思わされたわけだけど、
あの義母と、なんだかんだ合いそうな感じが、いいのか悪いのかわからんが、
家康の面白い受難の一つとして描かれそうだと
なんとも楽しみになってきたのでありました

とりあえず、現状では、まったく家康にいいところなく
一向宗との闘いが始まるといった感じで、
どういう落とし前がつくのか、楽しみに思いながら
来週を待ちたいと思うのである


【読書】木曜殺人クラブ

2023-02-18 21:11:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
木曜殺人クラブ  作:リチャード・オスマン

イギリスの古き良き名探偵シリーズを思わせる
素人老人探偵たちの推理ショーを楽しめる小説でありました
結構複雑というか、イギリス人特有の皮肉と嫌味がふんだんにまぶされているので、
個人的には、それが嘘なのか、真実なのかもよくわからずに
混乱して読むの大変だったんだが、おおよそ楽しかったのでありました

ある高級老人村とでもいうようなところで、
暇にまかせて、未解決の古い事件をあれこれ考えるという遊びをしている老人クラブがあるんだが、
そこに本物の事件がやってきて、いや、身近で起こって、
それに挑むというか、楽しそうにかかわっていくというお話であります
老人特有の元気さと、面倒くささが、最高に発揮されていて、
なんというか、人の話をきかないし、ボケたふりをするしといったところが
本当、こういう老人、イギリスのドラマとかで絶対出てくるよなと思うんだが、
そんな人ばっかり出てくるのが、この小説の面白いところでありました
こんな老人たちと絶対にお茶したくないわ

老人たち特有のネットワークを使って情報を集めていったりもするんだが、
推理がかなりさえわたっていて、非常に面白い推理小説
最終的には、なんか、複雑すぎて意味わからんと、
ちょっと、名前とかも混乱して、全然わけわからんまま読んだのもよくなかったんだが
とりあえず解決はしたものの、だいぶあれこれが、裁かれないままだけど
それでいいのかよ、老人だからいいのか、みたいなオチになってて
ちゃんと読み切れた自信がないんだが、ともあれ、事件解決まで、そして推理の披露と終結というのが
ビターな展開も含めて、起伏に富んでいてすごくよかったのでありました

老人になるということ、それについても言及されているかのような展開で
老い先短い年寄りが考えることが、どことなく滑稽でありながら、
世間と乖離することをなんら厭わないというのが面白くて、
いつか自分も、あるいは、自分の周りの人もそうなっていくんだなと思うと
面白い、実に人間ドラマだなと思わされる内容だったと感じたのでありました

結構悲惨なというか、悲しい事件の物語なのに
老人たちが、さほどへこたれてないのがよい気持ちにしてくれる
読後感はほどほどの小説でありましたとさ

3年ぶりの高雄旅行 05 天国めぐり

2023-02-17 20:56:57 | 3年ぶりの高雄旅行(2022)
地獄を出てみると、次は天国へ
入口でまたも40元を払って、楽しい世界を体験するのであります


入口にまず斉天大聖みたいなのがお出迎え
こいつがいるところは、むしろ地獄の入り口なのではと思ってしまったんだが
違う神様かもしれない


裁判結果発表所

天国の方も基本的につくりは一緒というか、近づくとアトラクションが動き出して
どうして天国に来ることができたか、そういうことを告げられて
微笑ましい楽し気な声で締めくくられるといった感じでありました
どういう善行をしたのかとか、どっか書いてあったと思うんだが
あんまり目につかなかったのでよくわからんのである




こんな感じで楽し気な人たちと、素敵なひと時といった感じでありました
特に囲碁だか将棋だかやってるところは、棋界天国みたいな名前がつけられていて、
その極楽は、本当に楽しいのか、苦しいんじゃないのかと
へぼ将棋指しとして衝撃を受けたのである、ずっと将棋してないといけないとか
精神衛生上よくないと思うんだがなぁ
天女の舞とか、楽隊の演奏とか、そういうのが続いておりました


そして、なぜかわからんが七夕の織姫彦星のシーン再現
これも極楽の話だったのかと衝撃を受けたんだが、
牽牛が織女のところへと階段を上っていくシーンがあって、感動でもないんだが
これはすごくいいことなのではと、よくわからない情動を覚えたのでありました
優しい世界だ


おそらく弟子にあれこれお話しているシーン
ここは、出口の裏側みたいなところにあって、見てない人が多いんじゃないかと思われる
だからといって、何があるわけでもないんだが、とりあえず天に召された気分を
十二分に味わってきたのでありました


出口の天女

龍の口から出てくるのである

地獄と天国両方を楽しんだわけでありますが、
やっぱり地獄の方にだいぶ力が入っているようで、
基本的になまはげ的なもんなんだろうなと思ったりしたんだが
とりあえず、大変楽しかったけど、次にくることはおそらくないと思うが
あるうちに是非立ち寄っていただきたいところとメモっておくのである


敷地の一部が展望できるのも素敵、すげぇ広いし施設も多い

こんな感じで降りてくるのでありました

大変楽しんだので、とりあえず目的を達したと、廟を後にするのである

つづく
06 麻豆永浄寺と麻豆文衡殿

前回
04 十八地獄めぐり

【読書】キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々

2023-02-15 21:24:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々  著:品田遊

日記みたいな、エッセーみたいなと思いながら読んでたんだけど、
諸々勘案すると、テキストサイトのまとめ本ではないかと
自分の中で腑に落ちたのであります
ノンジャンルにあれこれ、思いつくまま、特に意味もなく連ねる
そういう自由な文章が並ぶ本でした

表題の文章が、なかなかの意味のなさで、
キリンに雷が落ちたというニュースがあったらしく、
そういうこともあるだろうなと思ってたけど、本当に落ちてどうする、という
ツッコミのようなものが書いてあるんだが、
それ以上でも以下でもない、実にこの本を著しているいい文章だと
思ったりしたのでありました

と、まぁ、そうしておきたいところながら、色々と哲学めいた思考もいくらか書かれているし、
なんなら、これは炎上上等で書いてんじゃないかと思われるような
なかなか香ばしい文章まで、色とりどりになっていて
つかみどころはないけども、なんとなし読んでしまう文章群でありました

思考実験とは異なり、純粋に自身が思ったところを率直に文章化しているというところもあったりして、
その通りだなというか、当たり前のことを書いてるだけじゃんと思うようなところも
しばしばみられるんだが、実際、文章として、本として読むとそうだけど、
誰かと話をしているときに、こんな話題になったら、
漠然とみんな思ってたことを言い当ててるよなと
そういう感じの軽さというか、ほどよい話題みたいなのがあって
共感というか、あるあると思うようなところも多くて、
説教臭さみたいなのも割と薄めなので、
すんなり読めたと思うのでした

まぁ、こういうことをインターネット上で発表しているということは、
当然のようにすさまじい反応、いわゆるクソリプ的なものが
いっぱいやってくるだろうから、大変だろうなと、
そういう思考に至るそのもののところへ言及していたりするのも
なかなかよいと思うんだが、誰にもくみしないという一つの答えは、
結局分断でしかないというところから脱却してないというか、
外から見ると、あれこれ言葉を尽くしてこういった問題というか、
自分の気持ちを表明することが、結局のところその火種となるだけであるんだなと
改めて思い知ったりするのであった
いや、別に批判するわけじゃないんだが、なにせやりづらいというか、
もう、そういう反感というか、反応はつきものとする、できる人しか
やれないことなのかなぁなんて思ったりしてしまったのである

著者が、そういうのに強いとは思われないけども、
本にできるほど書いているというのは、とてもすごいことだなと
感心して読んだのでありました

【映画】仕掛人・藤枝梅安

2023-02-14 21:05:22 | ドラマ映画テレビ感想
ポスターで見掛けて思わず見てきてしまった
なんと4月に続編も決定しているんだそうで、楽しみで仕方ないと
興奮冷めやらぬ感じでありますが、
池波正太郎先生の生誕100年を記念してとのことらしく、
すげぇ楽しんできたのでありました
濃厚な時代劇を令和の今に見られるという、なんという僥倖と
大変よかったのでありました

そういうわけで、だいぶ感想が歪んでいるのは申し訳ないところなんだが、
正直、梅安シリーズの映像は初めてみたというライト層なので
楽しみにしていったんだが、期待を裏切らない、いい感じで梅安先生だと
ときめいて見終えた感じでありました

原作も序盤の話は知らないため、アレンジとかどうだったのか
このあたりを語ることはできないのだけども、のっけのシーンは
さいとうたかを版で見たやつだ!とか、ミーハーな喜び方をしてしまったんだが
仕掛け人の説明をずばっと序盤に叩き込んできて、
素人にもわかりやすいというか、もはや、その説明すらも、演出というべきか
そういう物語だという体験をさせてくれてすごくよかったのでありました
蔓、起こり、そして仕掛け人の説明が丁寧でありながら、
全然わざとらしくなく見せられるというのがよかったと思うのである

最初の話ということもあって、彦さんとの相棒感も描きながら、
それでいて、因縁とかが、ご都合のようにつながっていくのが
不思議と嫌味ではないというか、もはや因果か…とか、そんなセリフをつぶやきたくなるような
ステキすぎる展開で、あれこれの仕掛けが結びついていくのが面白かった

殺陣も派手な立ち回りも存在するし、そのあたりも見せ方が最新のそれだなと
感心して見ていたというか、かっこいい立ち回りが見られて眼福だったんだが、
剣客担当の小杉さんがまだ出番ではないので、ゲスト侍が無双していたんだけども、
まぁ、そのあたりも含めて、ちょっと殺しすぎじゃないかと
びびってしまうくらい、割とばさばさ殺していくのが、ぬるくなくてよかったと
見ていて、心が時代劇に染まっていくのを実感したのでありました
物語の梅安が手にかけざるをえない女の素性、そしてその悔恨なんかも
ものすごくよくわかる
でも、そうしていくという仕掛け人の生きざまのむごさみたいなのが
よくよく見えたようで、すげぇよかった
というか、もはや、ここまでくると、俺の妄想と映像から受け取ったものとの区別がついていない

キャストも抜群にみんなうまくて、個人的に違和感というか、
ぱっと見た感じで、彦さんに愛之助さんは男前すぎるなというところやら、
おもんさんが、ちょっと、剣客のおたかさん入ってんなとか、
おせきばあさんが完璧すぎるだろうとか、
もう、あれもこれも文句といいつつ、よいところばかりだったのでありますが
万七の女主人で、いわくつきの女をやった天海祐希さんが上手すぎた
うますぎてチビるくらいだった、本当にすげぇ、あの演技見に行くだけでもものすごい価値があると
もっていかれた感じでありました

次作を一刻も早く見たいと、4月を楽しみにする縁ができたと
快哉なのでありました

【読書】ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

2023-02-13 20:55:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた  著:斎藤幸平

著者のことがよくわからないんだが、
どうも、哲学か経済学かの先生、教授のようなんだが、
学問の狭い領域内の机上論だけではなく、実際にやってみたり、経験してみたり
そっから考えてみようというのを実践した日記のような内容でありました
雑誌かなにかのコラムだったようで、
毎回あれこれ考えてテーマを決めて取り組んだ内容をレポートみたいな作りで
結構面白かったんだけども、
あまりにもステレオタイプな教授スタイルというか、
ああ、凄い実地から離れている感じの人が、急に実地に向かったんだなと
そう思わされる内容が多々あって、そのあたりが大変興味深かったのでありました

実地でと、意気込んでいたけども、
とりかかった頃から急にコロナが流行りだして、
否応なく、コロナ下での研究みたいな題材になっており、
これはこれで、社会というものを見ているというか、実社会というものに肉薄した内容だなぁと
感心して読んだのであります
とりあえずやってみようと、ウーバーをやってみて、
その取り分と、コストに関して所感をもったうえで、
ウーバーが抱える労働環境問題とか、そういうものに眼を向けるというのが
しごくまっとうで面白いんだが、
いかんせん短いコラムなので、もうちょっとつっこんでもと思わなくもないが、
それだとだたの労働争議というか、活動になってしまうなと
まぁ、京都大学でタテカン作ったりしてるから
実質的には、活動家だよなと思わなくもないことをしていたんだが
あまり思想的にどうしたとか、過激な何かがあることよりも、
本当に体験して、こう思って、ここが問題でというのを見てきた記録というのが
好感であります
でも、これって、赤軍の人が日雇いバイトやって、初めて労働を理解したと言ったとか、言わなかったとかに
近い話の実録版だよなと思うのである
だからこそ面白いんだけれども

環境についてや、思想についてなんかも様々に書かれているのも面白くて、
活動のための活動とは異なる、本当に、というものが存在するならば
そこに近づく研究の一端ではないかなと思ったのでありました
水俣騒動のことをもう一度考えることや、
原発、火力発電所といった問題について、それを考えることがつまり
国の運営というもの、それそのものについてよく考えることになるのは
まったくその通りながら、結構できないことだなと
改めて思わされた次第であります

ともあれ、なんでもやってみるのがよいことだなと思うのだった

どうする家康  続・瀬名奪還作戦

2023-02-12 20:58:12 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」視聴完了しました
このドラマ、ひょっとして、キングダム意識してる?
そんな風に思ってしまったというか、
大河ドラマとして大丈夫なのかというくらい、
思い切って漫画っぽい表現で攻めてきたなと
驚いた次第である
嫌いじゃないんだが、でも、そういうドラマをこの枠で見たいかと言われると
いや、でも、他じゃやれないし、やっぱりこれじゃないといけないのか
色々思うんだが、とりあえず、忍者が忍者すぎて面白かった
今後、服部一族めちゃめちゃ重宝するんじゃないか
そんな話聞いたことない気がせんでもないが
楽しみである

氏真のダメボンボンっぷりが実に堂に入った感じで、
配下の岡部がかわいそうで仕方ないなと思ったんだが、
すっかり三河勢が乗りに乗って、がんがん三河平定していってるわけだけども、
そのあたり、瀬名奪還とか、忍者復権とか、
そういうところに力入りすぎてて、ちょっとわかりづらい、
なんとなく、このあたりの平定戦は、あれよあれよと家康が勝ったような気がしてたんだが
実際そうだったのか、そうじゃないのか、
そういうのがこのドラマだとわからないのが残念である
けどまぁ、勝った、取り返した!と
ドラマとしては面白いのでよいかと、眺めていくのでありました

はらわたが腐ってる方の本多が、いちいち面白いのがいいなと
さらっと甲賀者を入れてみてたり、割とそつがないというか、
ああいうところ、嫌なやつだけど仕事できるやつだなと
ちょっと感心してしまったわけだが、
交渉事のところで、あるのかわからん、膝の傷みを訴えるとか
ああいう細かいギャグが結構ツボにはまってて
今のところ、相当好きなキャラになっているのである
あれと数正のやりとりだけで、見ている甲斐があるとすら思ってしまうわ
いいなぁ

あとは、於台の方がだいぶ面白いのもいいなと思うわけだが、
あのあたりの人たちが楽しそうな大河だといいなと
なんだかんだ、はまってきているのでありました
家康はただ悩んでいるだけなんだが、その元凶というか、
悩まない人たちが面白いのは、いいなぁ