CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】考えすぎた人 お笑い哲学者列伝

2013-12-31 22:32:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
考えすぎた人 お笑い哲学者列伝  著:清水義範

年の暮に何を読んでいるのかと
自分でも思ってしまいますが
今年は、哲学関係の本を良く読んだ
もうちょっと、ちゃんと哲学を勉強してはどうだろうかなと
思ったり考えたりしながら読んだのであります
てっきり、面白い哲学者紹介本だと思ったら
ちょっと違うテイストでして、
作者がいちから勉強した哲学について
できるかぎりわかりやすく、面白く読みくだしたような
そういう本でありました
本人が小説だとうたっておられましたので、
個人的には、読み物本という具合なんですが
小説のカテゴリであります

作者の人が、さほどに哲学的な素養がないと
言い切っているといってはあれですが、
勉強しながら書いたというだけあってか、
古代哲学の人々のそれは、わかりやすくて面白い
それに、いろいろと逸話を拾っているというのが
よくよくわかる感じでありましたが、
近代といたらいいのか、ハイデッガー、サルトルあたりの話は
理解できていないということが理解できるといった
そんな具合でありまして、なんといったらいいか
そうだよな、哲学ってそういうものだよなと
改めて思い知らされたのでありました

そんなわけで、序盤のほうしかわからなかったというか
理解ったと言っていいのかどうかも、
怪しいそれこれでありましたが、
なかなか面白くて、哲学のさら読みといいますか
入門的には、素敵じゃないかしらと
前に読んだ本もそんなことを思ったような
そういうことを考えさせられるのであります

とりあえず、マルクスという人は、なんといったらいいか
失敗といっていいのか、そうでもないのかと
そんな話だよねのくだりが、一番面白い本でありました
ちゃんと勉強しないと、その本質は理解できないのでしょうが
20世紀を使った、壮大な実験であった共産主義という考え方は
頭の悪いわたしでも、面白いというか、
平たくいうところの、中二病を刺激される言葉であると
ひしひし感じ入ったのであります

ま、それはそれとして、奇天烈というか
なかなか大変な人がいっぱいいたんだなという中で、
文体をまねたというウィトゲンシュタインの方法は
目を開かれる思いでありました
いや、書いてある意味はわからないけども、
章だてて、版数管理するという、
ドキュメントの元祖のようなそれは面白いかぎりでありました

では、良いお年を

【読書】殺人の門

2013-12-28 19:49:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
殺人の門  作:東野圭吾

また、重たい内容というか、メッセージのこもった
小説でありました
殺人の動機について、どうしたら、
殺人という行為に及ぶんだろうか、
及ぶほどの何かというのは、どんな状態なんだろうか
そういう不可思議なことについて考えさせられる
乗り越えるために、ただ、怒りが必要なのか、
だけど、怒りなんてそれは、大したものでもないのか
何が、殺人の門をくぐらせるのか、
そもそも、そんなもんは存在しないんだろうか(門だけに)

と、あれこれ考えさせられる内容をつらつら
物語で読ませるわけであります
前回読んださまよう刃にも似たような
ともかく、悪意といったらいいのか、怒りを催すさまざまな事件が
何かしら描かれていくのでありますが、
あれと違って、主人公にもうひとつ同情できないというか、
そこまでされたら、ふつうもう気づくだろうよと
同じ手口に何度もひっかかるといったことが繰り返されて
ちょっと、なんといったらいいか、そこまではと
若干引いてしまうようなことも
何度かあったりするわけで、トリックなんかもわかりやすいというか
だいたい、こういうことだなと思うとおりに
また、わかりやすくどツボにはまっていくのが
なんとも、悲しい、そしてそれだけなるのに
殺意にまでは至らない、それは、お前がまぬけすぎるからじゃないか
読み手としてそう、思ったりもしてしまいつつも
なんというか、やきもきしながら
その深淵というか、殺人の気持ちについて
読み手も考えさせられるのでありました
完全に、のせられたじゃないか俺

そんなわけで、なんだかんだと楽しく読み進めてしまい
やるせない気持ちをかかえて終了したのでありますが
これだけメッセージというか、
あれこれ考えさせられる内容というのは
純粋にすごいことだなと、
ひとつ、ふたつのトリックというか詐欺のそれこれよりも、
底意地というか、ありそうな噂を使うという
人間社会を馬鹿にしたようなそれこれが
まぁ、楽しかったのでありました

そうだ、ありそうというところが恐ろしいのでありました

【読書】略奪者のロジック 支配を構造化する210の言葉たち

2013-12-27 21:09:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
略奪者のロジック 支配を構造化する210の言葉たち
著:響堂雪乃

肌に合わない本を読んでしまった
そんな按配で、珍しく困憊しました
タイトルから、古くからの略奪者や治世者の論理なんかを
言葉で切り取り、背景や内容を説明といった
歴史読本めいたそれかと期待しましたが
なんのことはない、恣意的に切り取られた現代のあれこれに
私怨とも思えるような怨嗟にまみれた言葉が付け加えられた
残念な内容でありました
著者がペシミストなのでありますね

こうしたらよいという内容ではなく、
これがよくないということばかり続くため、
どうにも残念な気分になってしまうので
肌にあわず、なんとか読んだというか
ページをめくっただけといった体たらくで
本に対して申し訳なく思ったのでありましたが

なかなか、これはちょっと読みづらかったと
久しぶりに苦言など書いてしまうのでありました
がっかりであります

【読書】イングリ―熱血人情高利貸―

2013-12-26 19:40:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
イングリ―熱血人情高利貸―  作:山口恵以子

イングリッドバーグマンからとった、イングリだなんて
まったく想いもしなかったタイトルでありました
なんというか、作者の年齢もあるんでしょうが
現代の話しだし、物語も間違いなくそうなんだけども
例えに出てくる人々が古くて、
それはそれで、一週回って面白いみたいな
そんな感想を覚えたのであります
吉永小百合とエリザベステーラーが出てきます
凄くイメージしやすかったけど昭和か

内容は、高利貸しといいながら
金貸し業の話しというよりも、
なんとなし探偵くずれのようなお話で、
ヒモみたいな、ろくでもないホストくずれの若い男が、
イングリと呼ばれる(男が呼ぶんだが)こわもての金貸し女と
あれこれと事件を解決するような
そんな感じでありました
内容は、くるくると忙しく動いていきまして
最終的に、敵というか、敵役を懲らしめるではない
改心といっていいのか、
ともかく、大団円にもっていくために
四苦八苦といったところでありました

正直、物凄く面白くなるというか、
すげぇはらはらしたり、どきどきしたりとか
そんなことはほとんどなくて、
その変わりといったらいいのか、凄いスピードで
事件が起きて去っていくかのような
わかりやすさというか、速すぎる内容に
なかなか面食らうところでありました

あまり深く考えずに、さらっと読んでいくのに
ほどよい本なんだと思えば
なかなか、電車通勤のともにはよかったように思うのであります

【読書】発想をカタチにする技術 新しさを生みだす“ありきたり"の壊し方

2013-12-24 20:36:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
発想をカタチにする技術 新しさを生みだす“ありきたり"の壊し方
 著:吉田 照幸

ビジネス書ではないものの、
それに近い、発想するためのヒントが書かれた本でした
凄い読みやすかったし、何かしら腑に落ちるというか
そういうものかと思うような内容でありました
面白かった

著者があの、サラリーマンNEOの生みの親で、
かつ、あまちゃんの演出担当だったということで、
まぁ、そうか、NEOの人があまちゃんにも絡んでたのかと
改めていろいろと思わされたのでありますが、
NHKの中の人には、いろいろといるようであります
非常に面白い本でありました

内容は、その経験といいますか、
NEOを生み出したときの発想、そして、
その企画の通し方みたいなのを、
その時の経験や思ったことともに
体系だてて説明してくれるという具合で
非常に面白いし、なるほどと思わされるようでありました
勢いで、あっという間に読めてしまうし、
なんというか、大切なことはだいたい知ってるけど
やっぱり、結局どれをとっても
やらないことにはならないよねと
そんな風に思ったのでありますところ
それとは別に、NEO作るときに、こんな難しいことがあったとか、
そういう四方山話もなかなか面白かったのであります
ファン向けでもあります

役に立つといいますか、
これだと思ったところは
目標から逆算して組み立てるという手法であります
当たり前のようでもありますが、
仕事でその手は考えたことがなかったと
はた、気づいたのでありました

と、役に立ったと思いつつもといったらいいか、
内容で矛盾しているところがいくつか見られるんですが、
いや、よく読めば、それは両立するのでありますけども
なんというかな、まぁ、いいかと
ちょっと思うところを含みつつ
よい本であったのは間違いないと
書いておくのでありました

【読書】6分間文章術 想いを伝える教科書

2013-12-23 11:05:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
6分間文章術 想いを伝える教科書  著:中野巧

副題のとおり、「思いを伝えよう」という本でした
あまり得手としない、会話術の本と似た内容で
少々というか、かなりがっかりであります
求めていたものと違ったという意味であります

ただ、その伝えるための手法として
エンパシーシートなるものが出てくるのですが、
その作り方や、考え方はなるほどなと
思わなくもないところが多く、
それなりに読み進められました
いづれにしろ、伝えたいことがなくてはいけないのですが、
そこに至るまでの内容を
図式にして、感情の起伏によって
読み手の気持ちを高めていくといったところは
なるほどとうなづくところであります

ただ、本の内容については、
なんというか、宣伝文句というか
実例を物凄く煽る形で書いてあって、
その手法と同じ内容でこれ書かれてるのか?と
ちょっと受け付けられないくらいの、強いあおりを受けたのですが、
想定している読み手像が私ではなかったと
そういうことなんだろうなと納得したりでありました

相手の気持ちに寄り添って伝える
文章に限らず大切なことを書いてあると思いつつ
どうにも、求めているものと違うと
思ってしまうのであります

【読書】時生

2013-12-22 21:49:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
時生  作:東野圭吾

読みました
ちょっと風変わりな作品といっていいのか、
もともとはこういうのが得意な人なのか、
読み込みが足らないのでわかりませんが、
SFというほどではないが、不思議なパラドクスを描いた
なかなか面白い作品でありました

これまで読んだ氏の作品とは、かなり毛色が異なるように
自分が感じたことがあってか、
それまでのように、一気に読みぬけるということはなく、
それでも、少しずつ次はどうなるかを気にしながら
もくもくと読めるといった具合
そんなに大きな起伏もなければ、
深い謎みたいなのもなくて
ちょっと拍子抜けとも思われるようでありましたが、
若さといったらいいのか、
何か、いたたまれぬ不幸ごっこ描いたという点が
なかなか興味深い内容でありました

どうにもうらぶれて、人間として中途半端である
そんな男が、その若さ故といっていいのか、
ともかく、ふらふらとしながらも
成長とまではいかず、ただ、その子供っぽさと
決別でもないな、
なんか、結果的に人間が出来上がったといったらいいか、
瑣末なことで、若いうちはつっかかるもんだよと
まぁ、そんな内容だったといっても
いいのかもしれないと
そんなあたりでありましたとさ

謎解きはそんなになくて、
驚くようなトリックや、複雑な伏線なんかもなく、
黒人ボクサーのジェシーがすげぇかっこいいなあと
アクション描写が多いところが
なんか新鮮といいますか、面白く思ったのであります

土曜ドラマ 太陽の罠

2013-12-21 22:06:37 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜ドラマ「太陽の罠」
全4回を無事見終わりました
ちょっと拍子抜けだったかなと、
満足ではありながら、納得まではいかない現在であります

久しぶりにNHK名古屋の制作だと
楽しみにしながら見ていたのでありますが、
ハエ女のときのようなコメディではなく、
完全シリアス、出てくる男たちは線が細いけども
それぞれに個性があってというか、
なかなか面白いドラマでありました
主役の若い男二人が、清盛以来というところで、
なんというか、感慨深いものを見たのでありますけども
どちらもいい演技で、思わず見入ったのであります

というわけで、役者さん、とりわけ、AAAの西島さんが、
漫画みたいな線の細さだけど、それがマッチしてというか、
芯のところがしっかりと見える演技で
なかなか見せられたのでありました
もう一人、あまちゃんのお父さんとか、鬼平で忠吾のイメージが
強くなりすぎていて、シリアス大丈夫かしらと
不安に思っていましたが、尾見さんの目力というか、
眼力に殺されそうな仕草と芝居にやられてしまった、
表情だけで、かなりもってかれたように思う
話の内容に、重みを載せていたのは
間違いなくあの演技でありました、凄い

最近流行りの、パテントトロールのお話で、
もっと突っ込んだ経済ドラマかなとも期待してたんですが、
残念ながらそこまでではなく、割となだらかというか、
経済とか、紛争とかのそれよりも
人間の何かを描いたといったほうがよかった内容
パテントトロールの部分と、怨恨の部分がかぶってというか、
もっとどっちかにクローズアップした内容のほうが
見たかったかもなぁと、ストーリーには思うものの
結構スリリングに進む展開は、
考える暇もなく、次々といった具合で楽しかったのでした

ただ、土曜ドラマ枠で経済絡みとなると、
もっと重たいというか、経済に偏った内容を見たいと
願ってしまうのでありまして、
次回は、足尾銅山事件と、またえらいのもってきたなと
今から楽しみにするのでありました

【読書】これだけ!5S 会社の空気が一変する仕事の基本5か条

2013-12-18 20:42:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
これだけ!5S 会社の空気が一変する仕事の基本5か条
著:川原慎也

小説の合間を縫うように、ありきたりのビジネス書も読みます
そんなわけで、先日、トヨタのそれを読んだのに
それを上塗るような内容の本を読みました
トヨタのそれこれにも描かれていました5Sという概念について
その効用と、具体的な浸透、運営方法について
つらつらと書かれていました
字が大きくて読みやすかった

5Sと呼ぶ、整理、整頓、清掃、清潔、躾、
これらを行う、徹底して行うことで
業績がみるみる上がるといった
眉唾とも思われるような触れ込みであります
実際は、これらを徹底できるということは
組織力が整っているということとイコールでありますと
まぁ、そんな按配でありまして、
ともかくちゃんと片付けること、
そして、片付いていることを褒めてもらえるレベルまで、
徹底してやるということ
それらについて、あれこれと描かれるのであります

この本の特殊といっていいか、
ちょっと目を引いた内容としましては、
細かな掃除の方法が懇切丁寧に歌われているところで、
床のしみの取り方とか、セロテープ後の始末とか、
なんというか主婦の知恵講座か?と思うような
そういう年末にふさわしい内容が盛り込まれておりまして、
この本の目指すところはどこなんだと
首をかしげてしまったものの
そこまでの精神や哲学を歌った内容よりも、
相当に綿密に現実に即した内容で書かれていまして
なんというか、タメになったと
思わずうなるような本でありました

肩の力を抜きつつ、それでいて
掃除しようという気になれるよい本でありましたとさ

【読書】さまよう刃

2013-12-17 20:54:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
さまよう刃  作:東野圭吾

罪と罰に考えさせられる内容の小説でありました
テーマとしては、よくあると言ってしまっていいのか、
未成年の犯罪を裁くということ、
仇を討つということ、
この二点について考えさせられる内容でございました

陰惨な事件からスタートするのでありますが、
最近、心根が弱くなってきたのか、
こういう、ただ悪い、そういうものを読むのが苦痛というか、
嫌でいやで仕方ない、そんな具合で、
もう本当に、暴虐といったらいいか、残虐、酷薄?
いや、下賎極まりないといったらいいのか、
ともかく、非道なそれが始まりであります
つまるところ、娘が強姦のうえ殺された

父親のショックはいかばかりかというあたりから、
司法解剖などの結果から、殺人ではなく、
致死罪の程度であろう、しかも未成年と思われる
そんな風に考えると、
その哀しみに対して、あまりにも、あまりにも軽い
その怒りを、気持ちをどうしたらいいのかと
煩悶する、ここからの仇討ちへのいざないは見事でありました

そして、そのいざないというか、
実際に、仇討ちのそれに踏み出すシーンなんぞは、
激情に駆られる様、その説得力たるやといったもので、
別に、子供はおろか、結婚もしてない自分が、
これは怒る、多分殺すと思ってしまうほど
なんというか、陰惨極まりないその衝動を受け取って
まぁ、見事な仇討ち道に落ちていくのでありました

その後、仇を討つために潜伏しながら、
少しずつそこへと近づいていく
その間の葛藤でもない、なんというか、
目標がそれであり、怒りは間違いないものの
それでよいのかと疑問というではない、
何か、虚しさというやつを討つ前に覚えてしまったりと
人間の機微や人情が描かれて
にんともかんともでありました

オチというか、最終的な部分については
個人的にがっかりで仕方ないところでありますが、
この問題について、いろいろと疑問を投げかけた
それがテーマであれば、このオチがあってこそなのか
わからないものの
今回のサスペンスというか、ミステリ部分については、
そこは別に、ミステリにする必要なかったんじゃないか?と
ちょっと思ってしまったりしたものの
全体に、雰囲気と動きはステキすぎる小説でありました

【読書】桜ほうさら

2013-12-16 20:48:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
桜ほうさら  作:宮部みゆき

近々、NHKでドラマ化するというので
あわてて読みました
宮部みゆきさんは、ずっとずっと以前に火車を読んで以来で、
時代物を手がけるようになったというか、
その方面でもご活躍と聞きつつも、
なんとなし、気が載らないで過ごしていましたが
今回、縁もあって読んだのでありました

内容は、大きく4編に分かれたお話で、
ある敵討ちにも似た様相の事件を追った内容、
個人的に、敵討ち物は大好きで、これに剣戟が加わればと
やたら期待してしまいましたが、
主人公は、やっとうの方はからきしというわけで、
なんというか、いつぞやNHKでやっていた、
妻はくの一に似た感じの主人公でありました

いろいろと曰くがあり、なかなか重たい過去を背負いながら、
それと向かい合うべきかどうかも、自分の心わからぬまま、
江戸で、その仇を探し、いや、探させられるといった
そんな具合でありました
当然のように、浪人よろしく、うらぶれた長屋住まいなので、
いわゆる江戸人情物のような風情もあり、
それでいて、少しばかりのロマンスというか
ヒロインが出てきて、なんというか、
恥ずかしくなるような、うぶいやり取りがいくつか
見られるというような内容、
主人公がへっぽこなため、勇猛果敢な殺陣は出てこないものの
クライマックスについては、やはり江戸物というか
それなりの斬った張ったがあって、
なかなか読みでのある内容でありました

ただ、しっくりこないというか、
結局、ある事件が解決していく様を追うわけですが、
その解決が、しっかり読み込んでいないせいもあってか、
なんというか複雑すぎてわかりづらい
なんともすかっとしたという、そんな腑に落ちた感じが
どうにもやってこないといった按配で、
あまり私にははまらなかった、非常に残念

とはいえ、嫌いなところばかりというわけではなく、
時代劇特有というか、お約束のような人、造詣は大好きで
ついつい読み続けて、少しばかり考えさせられて
そして、本当に大好物で仕方ない、
敵討ちのその意味を考えるということができると
なんだかんだ、楽しんで終えたのであります

もっとすっとするような敵討ちも見たいと想いつつ、
これもまた、敵討ちとは何かを考えさせられる内容で
いいのかもしれないと、なんだかんだ満足している次第でありました
ドラマが楽しみであります

八重の桜  いつの日も花は咲く

2013-12-15 21:00:45 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
視聴終了しました
面白かった、いい一年だった
昨年に続いて、よい大河ドラマを見ることができた
そんな感激でいっぱいであります

それからの八重ということで、
よくよく考えてみれば会津の話しを描いていたのだから、
そこから、お国の大事である、日清戦争や日露戦争については
書く必要がないわなと、いまさら思い至りつつ
さりとて、坂の上の雲の使いまわし映像に
心躍らせながらの内容、
もっと力強く、しかりつけるような感じでもよかったんじゃないか
そんな風に見えてしまいましたが、会津戦争のというだけで、
兵隊さんが少し身を正したというのは
なかなかよい演出だったように想います
ステキでありました
清国人が急におとなしくなったくだりは
もうちょっとなんか説明というか、必要じゃないかしらと
思わなくもなかったんですが、ともあれ
看護の話しも回収して満足でした

その後、はらはらと、その他の人たちがどうであったか
それを描くところに注力という感じで
まさに最終回といった様相、これが秀逸とまではいかなくとも
非常にわかりやすく、時勢と絡めながらの何かしで
面白く見ていられたのでありました
特に、けーき公と、お母つぁまのくだりは涙を誘われまして、
どっちも、物語において非常に重要であった
特に、母上は八重をずっと見てきた人だという
その背景もあわせて、涙が止まらないようになりました
いい最終回だ

そして、オオトリで当たり前のようにしてというか、
待ちわびておりました、西郷頼母さまの登場で、
その一言一言が、会津のそれこれを思わせるというか
前半のあの頃を思い出させるような素晴らしいできばえで
一年間追ってきてよかったと
ぐっとくる内容でありました、本当によかった

それでいて、当時を批判するという形を
あえて、新聞批判、報道批判のような形にしたのは
かなり思い切った内容ではないだろうかと
勝手に感心してしまった次第
狂騒であったというその描き方は、おとしどころとしてもいいし、
新しい世代というのを見たという
八重の人生、幕末から近代への転回全てを含めて
いいシーンだったと痛感であります
あれだけで、今年はやった甲斐があったと思えるほど
なんとも見事に決まったと思い知るのでありました

もっとも、最後は問いかけで終わるという
ちょっと解りづらい感じだったものだから、
最後の八重紀行にて、補完されることで完結とも思える
そんな終わりでありましたが、非常に満足だったのであります
ラストシューティングで終わるとか
かっこよすぎるだろう

最後は、昨年に続いてといっていいのか、
終了時にOPという形でありまして
その後、もう少し何か見られるかなと思ってましたが、
OPのまま終了で、この一年間追ってきたOPが
終結というのは見事な作り方だなと
感心しきり、ともかく

一年楽しかったと思える
そして、感謝なのであります

麻婆豆腐を作った食べた

2013-12-10 21:12:04 | 食べ物飲み物
みんな安心のクックドゥですが、
なんとなし、麻婆豆腐を作って食べてみました
なんてことはない、台湾熱に浮かれて、
栽培し始めてしまったコリアンダーの処分に困って、
これは麻婆豆腐に合うんじゃないかしらと
まぁ、そんなことを思ったために
もっさりと作ってみたのであります

クックドゥなので、当然のように楽ちんといいますか、
調味料その他は全部揃っているわけですが、
ちょっといろいろと失敗というか、
仕様書はちゃんと読めという話なんですが、
この商品には、お肉が入っていないのですね、
いや、生肉じゃなくて、その、そぼろ的なものが、
ソースに入ってない
ひき肉は自分で調達であります

そうとも知らず、仕方ないので
豚バラを代用というか、もう別物だなと思いつつも
とりあえず作ってみたのであります
そして、出来上がってびっくり
4人前出来た(そういう分量なんだよ)
そんなわけでして

CookDo 麻婆豆腐(四川風中辛)
豆腐 一丁
豚バラ 200g
ネギ みじん切りで適宜
コリアンダー 山ほど

こんな按配であります
出来上がって、というか食べた感想としては
さすがクックドゥ、めっちゃ旨い、俺が作ったとは思えない
それほど旨いといった様相でありました
調味料さえあれば、しっかりとしたものができるのだと
余計なことをしなかった自分を褒めたいくらいであります

また、ひき肉の代用に、豚バラという別物でしたが
これがなかなかというか、思った以上によく合いまして、
主目的だった、コリアンダーの消費ともあいまって
大変美味しくいただけたのでありました

ただ、誰かが、麻婆豆腐は飲み物だと言ってましたが、
4人前はさすがにしんどいというか、
途中でぱったりと、箸が止まるという衝撃を受けたりしながら
豆腐だけで、こんなに腹が膨れるものかと
あきれ返ったのでありますけども
これはこれ、大変楽しく美味しくいただけたのであります

まぁ、完璧に調味料というか、そういう素的なものによって
見事に作れてしまうというのを体感したわけですが
こんだけ簡単なら、他のシリーズも作ってみようかなどと
思ったり考えたりするのでありました
しかし、しばらく麻婆豆腐はいいや
食べすぎは、何に付けよくない

【読書】リカーシブル

2013-12-09 20:47:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
リカーシブル  作:米澤穂信

不思議小説を読みました
サスペンス仕立てというでもなく、
ただ、謎解きの要素はもちつつ、されど怪奇ミステリーのようでもあり、
ともかく不思議な内容でありました

ある少女の冒険とくくってしまったらいいのか、
いや、そうでもない、なんと形容したらいいか、
他に似たような話は思いつかないといっていいのか
ともかく独特な世界観といいますか、
内容でありました

平たくは、ある村の謎の風習的なそれを描いた
サスペンスという具合なのでありますが、
その風習的なそれが、かなり現代に傾いているというか、
いろいろと作られたそれであるというか、
ともかく、物凄く土着的な因習といったおぞましさではなく、
もっと、本質的なと形容するのかわかりませんが、
御伽噺や伝承なんていうのは、そうやって作られるよねと
そういいたかったんだろうか、などと
あれこれ考えてしまう内容
さっぱり伝えることはできませんが、
ともかく、心の落ち着けどころのない、
なんとも不思議な物語であります

ともあれ、描かれた内容は、
血の繋がらない姉弟の絆といったところでありまして、
出だしから、終わりまで、結構投げてあるというか、
かなりざっくりと始まって終わったという具合で、
物凄く落着したとか、すっきりしたなんて、
そういうものとは縁のない、
されども、二人の関係だけは、成長とともに描かれていたと
まあ、そんな風に思ったのであります

ちょっと読み込みが足らないのか
難しく考えすぎたのか、
わかりませんが、
なんとも不可思議な小説でありました

八重の桜  再び戦を学ばず

2013-12-08 20:40:20 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
視聴完了いたしました
泣いた、泣いてしまった
覚馬の桜、なんて揶揄していた頃を懐かしんで
思わず、最終回だったとつぶやくほど
非常によい回でありました

八重自身も素晴らしいと思うものの、
やはり、兄つぁまの存在感とその強さというのは
物凄く素晴らしいと感激ひとしおでありました
ここのところ、ずっと過去映像ばっかりでしたが
兄つぁまのは格別であります
若い頃の姿は、やっぱり、若さに溢れているというか
理想を追った志士の一人だとうかがわせるようで
本当に素晴らしいと感じ入る次第であります

内容は、ただただ、兄つぁまや、大殿といった
会津の大物が亡くなっていくそれを追いつつ、
その頃の会津の悲願という名前のもと、
そこで果たしたであろう、歴史的使命みたいなのを
つらつらと描いていて、感激であります
双方を立てつつの、軟着陸というか
実にすばらしいまとめだったように
個人的には、完璧にもっていかれました
これは素晴らしい、こんなによい戦の描き方は
なかなかないとまで思ってしまった

兄つぁまの臨終については、
それまで喋ることのなかった、会津ことばが
急に出てきたというあたりからもう駄目で、
涙が堰を切ってとめどなくといった按配
あの演技、話し、演出全てが
はらはらと胸にきたのでありました
実に素晴らしいものであります

また、大殿のそれを必死に回復しようとした
山川兄弟と、殿の姿によって
会津のそれをうまく昇華したといいますか
いいお話だと、スムースに飲み込めて
本当によいことづくめでありました

いよいよ、来週最終回だそうで
ようやっと、西郷頼母も出てくるしというか、
やっぱりそこが〆にくるかと
楽しみに想いながら
ここまでくると、戦風景はなくとも
安心してというか、納得のまま見終えることができそうだと
ただただ待つのでありました