CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ぼくがアメリカ人をやめたワケ

2021-05-31 20:50:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
ぼくがアメリカ人をやめたワケ  著:ロジャー・パルバース

テレビで見たことある人なんだろうけど、
知らないまま読んだのであります
タイトルから、てっきり、在日アメリカ人が帰化した話かなと思ってたら、
日本に親しんでいたけども、国籍はオーストラリアと変化球で、
内容はその半生と哲学的な思索で彩られた本でありました

アメリカ人というか、アメリカ出身ではあるものの
ルーツとしてはユダヤ人にあたるそうで、
大学の専攻やらあれこれは東欧、時代的に米ソ冷戦時代に、
東側と呼ばれるそれこで勉強をしていたけども、
スパイを疑われたり、なんだかんだと大変だったそうである

その後、お決まりのといっていいのか、
アメリカに対する疑問を覚える若者になって、
ベトナムの失敗だとか、そのあたりにおける、アメリカの傲慢さというのに
疑問を覚えたというお話から、日本の戦争についての態度や、
結構、あっちこっちに話が飛びつつ、
思想的な問題や、国民性、平和についてなんかをルーツを織り交ぜつつ
あれこれと語った本でありました

結局なんだったのかという、結論のある本ではないのだけども、
3.11の震災を含めて、昨今の日本のありようが、
どうも第二次大戦中の日本のそれに近づいているんじゃないか
そんなことを危惧しているといった感じの論調でありまして、
そのあたりは、そう見えるものかもしれないし、なんともいいようがないのである

忖度という文化といってもいい、不思議な慣習について
世界的にもあるけど、日本においては特に顕著になるそれというのを
鋭く指摘している部分は面白いというか、
やっぱりそういう感じだよなと、なんとなく思っていたことを
わかりやすく言語化してくれているようでよかった
あとは、物凄く宮沢賢治が好きなんだということもわかった
チェーホフとか東欧の戯作が、根底にあるようで
その哲学的な思考が、面白く読めたと思ったのでありました

ともあれ、これがという強いメッセージを前面に押し出したものではないので、
緩やかに、戦後から60年代くらいを多感な時期として過ごした人の今といった感じがした

青天を衝け  恩人暗殺

2021-05-30 20:44:12 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
わかっていたけども、辛い
平岡様の落命を、もう、別れの雰囲気を序盤から作りすぎだろうと
そんな塩梅の中、天狗党も絡みつつに見えたけど
あんまり関係なかったようだが、とりあえず、水戸によって
さまざまなことが狂ったといった感じでありますね
幕末で、水戸がこういう暗黒面における活躍があったなんて
よく知らなかったから新鮮であるわ

そんなわけで、薩長とかとまったく別の部分で、
確かに攘夷といえば水戸というそのお膝元にて
天狗党の乱があり、その不穏な空気が周辺の村々にまで影響を出していて
それとは別に、攘夷という言葉に振り回されて、
その先鋒であったはずの水戸がそうではなくなっている
それは平岡がという論調が、なんというかな、
ちゃかぽん暗殺の時とも似たものを感じるのでありました
結局、政治家というか、一定以上の地位の人というのは
下から恨みを買うものだと、単純な話なのかもしれない

あくまで、渋沢界隈の話という物語なので仕方ないが、
幕末として、今、どういう感じなのかが
存外よくわからない、京都にいるはずなのに、
あれこれが伝わってこないのが不思議だと思っていたけども、
案外そんなもんだったんだろうか、というか、渋沢二人、どこに住んでんだろう
一橋家中が、どのあたりに居を構えていたのかわからんが
ちょっと気になったのでありました、二条城周辺ってことなのかなぁ

しゃらっと池田屋が挿し込まれていましたが、
特に活躍してなかったはずの土方が、まぁ、今回新選組が彼しか出ないからだろうけど
唐突に剣客さながらに活躍していたのが面白かったのだけども、
新選組、会津とかとの関わりもちょっと楽しみになってきたのでありました
特に、会津と慶喜って、なかなか因縁というか、つながりがあるように思うんだが
容保とか出てくるんだろうか
あれこれ気になるのである

寝てみる夢の話

2021-05-29 19:37:28 | 雑感
なんとかもすなる日記というものを、かんとかもしてみむとてするなり

夢のお話である
未来に何かをしたいとか、胸高鳴るそれではなく、
お眠りぃしてる時に見るあれである

ここのところ、夢を覚えていることが続いてて、
その舞台というべき、場所というか町が共通だと思い当たり
メモっておくことにした

まずはホテル、
ずいぶん高い建物なんだが、これのいわゆる裏側というか、
スタッフ専用ゾーンをやたら行ったり来たりする
何かの搬入でいったり、えらい人に呼ばれたりしていくというシーンが多いんだが、
長いエスカレータや、搬入用の大型エレベーターが出てきて、
使われていない棟みたいなところが廃工場のようになっていたり、
印刷物を取り扱う仕事をしていたりする
そして、なぜか駅とつながっていたりする

駅は名古屋駅のようでもあるが、
栄の地下街のようでもあり、必ず松坂屋が隣接している
高島屋ではなく松坂屋、これは毎回絶対なのだ
電車は複数線が出入りしていて、名古屋駅の近鉄乗り場っぽい感じだが、
乗り入れている電車はいくつかあるようで、
毎回乗り間違える、何線というのはわからないし謎の駅に向かうのだが、
湖西線と琵琶湖線を間違えた感触と似た感情を抱く

地名として熱田が出てくる
むろん想像上の熱田という謎の町で、つぶれかけた大きな古本屋があり
地下鉄が通っているんだが、当然名城線的なものではない
時折、松坂屋から歩いていったりする
前述の名古屋駅のようなところから自転車で移動できる距離で、
たまに自転車移動していることもある
古本屋が図書館になることもある

もう一つの土地として台北が出てくる
前述のホテルもそこにあったりするんだが、
これまた完全に想像上の台北なのに、すごく台北っぽいところで
見たことないのにディテールの細かい寺院や夜市がある
設定上旅行で訪れているんだが、道をなぜか知っていてやたら猴硐(ホウトン)にたどり着く
実際に行ったことないから完全に想像上というか、
まさに夢の世界でしかないのだが、ちゃんと猫村だったりする

このところ、これらの設定をずっと引き連れて、
またここに来たという感情を抱きながら夢を徘徊しているのである
と、まぁ40過ぎた男が急に夢語りしだしたという
きわめておぞましいブログなわけだが、もうしばらく

ここまで出てきた設定なんだが、
夢の中で当然のように違和感がない、
なんだったら、来た事あるといった感じのビジュアルなんだが、
それもそのはず、間違いなく起きてるときに見たどこかの風景で、
しかも、40年以上の間に自分がみてきたことの集大成的なのである
メモりながら、印象的なシーンは、具体的な根拠、必ず思い出があり
時系列が滅茶苦茶ながら、大学の時に行った町に高校の時にいったお店が出てきて、
小学生の時に食べたものが出てくるような具合である
寝ている間に記憶を整理しているという話が感触として得られたわけだ

死ぬ寸前に見る夢は走馬灯となるのだろうが
そこに登場するのが、このイマージナリーな町だとすれば
生前のシーンだけど、設定はごたまぜで無茶苦茶の可能性が高い
一瞬で過去を振り返るのは確かだが、時系列、連携がなってないから、
最後に見る自分の人生は嘘の可能性が極めて高い
その瞬間後悔的なことを思うかもしれないが、それは間違っているのかもしれない
そう覚えておこうと思うのである、幸せだった場合も嘘の可能性があるが、まぁそれはいいや
また、痴呆を招いたならば、それはこの町の住人になったときなのだろう
というか、夢の世界というのが、そもそも痴呆状態のときの脳が判断する映像なのではないか
ともすると、この夢にとりこまれていくと、だんだん痴呆に近づいていくんじゃなかろうか

あるいは、虚数空間に意識だけが飛んだ状態なのかもしれない
死は、そこから帰れなくなった状態なのだ

とってつけたオチ文をつけてみたが、
うーん、もうちょっとひねってなんか物語っぽくなりそうでならない
凡百のお話になった、駄文

【映画】ジェントルメン

2021-05-27 21:01:08 | ドラマ映画テレビ感想
ガイ・リッチー作品であります
とか書いておくと、通っぽいかと思うんだが
どうやら、コードネームUNCLEの監督でして、
今作も、お洒落な絵つくりと、スピード感あふれる話で
あれよあれよと、飲み込まれるように楽しんだのでありました

イギリスで麻薬王となった男が、引退を画策するというそういうお話、
移民、スラム、元貴族、中華系マフィアこのあたりが絡み合うというのが、
現代のイギリスっぽさなのかしらと感じたのだけども、
紳士っぽさはほぼなくて、いわゆる、ジョン・ブルというやつなのか?
知ったかぶりをかざしたくなる感じだが、
イギリスにおけるマフィア(暴力組織)というのは、
ああいった感じなのかなと、イタリアマフィアのそれとも、アメリカマフィアのそれとも違う、
ギラギラとした暴力・殺しの空気とは異なるが、強いという印象が
非常に面白く描かれていてよかったのでありました

話は、ある男の妄想語りから始まってという感じで、
だんだんと真相に近づいていくという、
よくある描き方なんだけども、終盤で、オープニングシーンに繋がるところから
怒涛の二転三転が凄い楽しくて、誰が、どれが、どうなんだと、
わくわくしながら楽しんで見られたのでありました
変にミステリを解こうとか考える暇を与えられないというか、
なんとなく、これかなとあたりをつけられる暇を与えながら
答え合わせになったら、一気に違う方向で固められていくといった感じで
まぁ本当、見ていて飽きのない、楽しい映画でありました

最終盤で、妻に対する愛情と、そこで初めて暴力組織のトップである残忍さが見えるシーンがあって
そこまでが、長い前振りのような感じでもあったのが爽快というか、素晴らしい内容でありまして、
また、その妻役が、ダウントン・アビーに出ていたメアリー役の女優さんで、
こういう気の強い女の人の役が素晴らしくあうなぁと、
かっこよさにしびれてみていたのでありました

マフィアよりも強い、総合格闘ジムのトレーナーとか
唐突なキャラクタが登場したりして、どうなってんだという感じだったけど
これはこれで凄くぴったりと物語にはまっていて、
こういう人が、イギリスじゃ親しみあるヒーロー的なものなのかなと
勝手に想像したりしながら、楽しんだのでありました
日本における柔道町道場の先生みたいな感じだろうと思うことにした

今なお、元貴族によるサロンというものが存在するのか
そのあたりはわからんが、独特の世界で、凄い面白い映画だったと思うのである

【読書】DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

2021-05-25 20:50:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール  
著:ビル・パーキンス

死ぬときに資産がゼロになる生き方をしよう

そういうお話であります
本当にこれだけ、これ以外のことは一切喋らない
読みやすく、解りやすく、なるほどと思えるところで、
納得したというか、何かしら影響を受けそうなステキな本でありました
見方によっては、消費に躍らされそうな内容でもあるんだが、
よりよい人生とは何かを定義づけるために考え続けようというのは
非常に納得できる内容であります
40過ぎた今だからそう思うけど、一番伝えたい若い人は
読まないし、読んでもぴんとこねぇかもなぁと
自分が若い頃ならどうだったかを思ったりする内容でありました

結局お金はあの世にもっていけないのだから、
資産を有効に使うべきであるという尤もなお話であります
若い頃のほうが金から引き出せる魅力が大きいという説は
非常に納得ができるというか、
若いからこそ、その経験が先にも生きるし感受性が強いからよりよいというのは
おおよそのところで、その通りといった内容だと思うところ
先送りしたほうがよいものというのが、
たとえば、映画だとか小説といったものを
少し経験を積んでから読んだほうが味わい深いものもあるけど
その程度で、大半のことは若いうちにさっさとやっておくべきと
そのためにコストをケチるなというお話でありました

そもそも、なんでコストをケチるかといえば
先々の不安や、老後に楽しみをとっておこう的な思考によるんだが
これが間違いで、リタイアまで資産を切り崩していないで過ごすと
だいたい余るという結論にいたるというお話でありました
余ったら、子供や孫にあげるという話もあるが
それは、死ぬときにやるんじゃなくて、前もってあげておくのがよい
その方が若い子達も使い道が多くて助かるはずだというのもまた
なるほどと思うところでありました

幸い、自分の場合、親はほぼ資産がないうえに、
自分が子孫にあたるものをもっていないため、そのあたりは気にしなくていいから
より早くからリタイアというか、自分のために資産を使って
いかに人生を楽しむかにシフトチェンジするべきではないかと
強く思わされたのでありました
個人的には、凄くステキな考え方で、いいなと思ったんだが
こういうのは、おそらく落とし穴というか
結局、節約で備えたおかげで論というのと相容れないし
そのリスクはとったか、とらないかという話だとすれば
この本のほうを支持したいと思ったんだが
怠惰というか、遊びたいから思うだけなのかもしれない

【読書】とわの庭

2021-05-24 20:53:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
とわの庭  作:小川糸

生まれたときからの全盲を生きていく
そういう物語なんだけども、ネグレクトとも異なる、
特殊な幼児期の苦難の日々が、なんというか、
恐ろしくなるような読み応えだった

正直、読み終わってみたものの、
どう形容していいのか、どう感想を抱いたらいいか
それがわからないといった感じでありました
ともかく、主人公のとわはこれからも生きていくし、
それまで辛かったけど、どこか晴れ晴れとした希望が見えるようだと
思える読後感なんだけど、
いやいや、そういうことじゃないだろう、
これはちょっと、大変なこと過ぎて、どうなんだと
あれこれ消化不良な感じでありました

主人公が何せ全盲であるということなので、
そこに感情移入してしまうと、読んでいて不穏なことが
より一層、不安をかきたててくるようで、
正直、主人公よりも、読み手のほうが気をもんでしまう
そういう内容だったように思う
朗らかではないが、主人公が明るいとも異なる、
何か不思議な光を持っているようにも思えて、
読んでいると癒されるような気分になるんだが
物語の内容そのものは、かなり過酷でありました

全盲の人の生活というものがわからないけども、
だんだんと独り立ちしていくという姿は
けなげとは異なる、よい道を歩んでいると思えるわけなんだが、
実際、目が見えないのにそんなことができるんだろうか、
こういう人が居た場合、本当の世界ではどうなってんだろうかなとか
あれこれ考えてしまった、考えるほどに疲れる

そんなわけで、小説の意図がわからないまま、
ただ、その物語にはらはらさせられたというか、
なんか凄い心労を負ったような気分で読み終えたのでありました
面白いとかそういうものではないんだが、
不思議な読み応えを味わった、骨の折れる読書でありました

青天を衝け  篤太夫、薩摩潜入

2021-05-23 20:45:11 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
薩摩潜入とか物騒な話だなと思ってたら、
すげぇすんなり入って、そして、みんなと仲良しになってるとか
とんでもなく優秀な潜入捜査官だなと驚いたのでありますけども、
なんだろう、ドラマだからいいかといった感じだが
実際あんな感じで、一橋の人だけど農民上がりで変わったやつと
そんな扱いだったんだろうか、不思議すぎる

と、それはそれとしながら、吉之助さぁがクローズアップというか
よくよく出てきた回で、思った以上にちゃんと西郷さんで驚いたのでありました
これは安心してみていられますな
基本的に、このあたりの人たちは、さっさと見せ場が来て
とっとと退場ってな感じっぽいので、
この独特の雰囲気で、数話楽しませてくれればと
酷いけども、このドラマらしい楽しみ方をしていく限りでありました

で、その、そろそろ退場というところに
どうも、平岡の旦那が入ってくるようで、次回どうなってしまうのか
凄く楽しみで仕方ないんだが、はらはらするばかりでありました
いい人から居なくなっていくんだなぁというのが悲しい
あと、川村さん死なないだろうな、一緒にいなくなったら
とても悲しい
なんだかんだ、一橋のアットホームな感じが好きになってきた
そんなドラマ感であります

そして、楽しみにしていた、水戸天狗党決起も始まったようで
これがどういう引き金になるのか、
栄一、いや、篤太夫の凱旋とともに楽しみなのでありました
実家に近寄れない感じになってるようだけど、いいのかな
嫁ちゃんが可哀想すぎるので、もうちょっと
大切にしてやれと思ったりするのであった

【読書】最強に面白い!!数学 数と数式編

2021-05-22 21:12:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
最強に面白い!!数学 数と数式編  著:木村俊一

タイトルの通りであります、子供向けといった感じなんだが
それにしてはかなり奥深いというか、
ああ、そんなの習ったな、まったく覚えてないけど
みたいなことを復習できて、かつ、勉強になる
そんな本でありました

全編を通じてオイラーが偉いと
数学者を讃えている内容でもあるのですが、
数といえば無理数、というわけで、円周率と平方根とネイピア数について、
正直、ネイピア数は初めて聞いたんだが
何回読んでも、ネイピア数の意味がわからん
こういうのは、理屈ではなく高校生くらいのときに記憶しておくべきものなんだなと
改めて思い知った次第であります

これとあわせて、平方根を開く方法も載っていまして、
これは習ったような気がするけど、今更開く式を作れないなと
割り算の積み算(商なのに積とか…)に近いそれこれが書いてあって
覚えていないもんだし、今更やれないなと
自分の老化っぷりに惧れをなしたといった次第でありました
数学好きだけど、このあたりですら理解できない時点で
色々ダメですな

そんな反省をしつつも、さりとて、実際にオイラーが発見したあれこれが
確かに面白いとも思えるし、その面白いという気持ちを美しいと表しているのが
いかにも数学っぽくてステキと思った次第であります
オイラー等式というものを見て美しいと思う感性があるかといわれると
その感動はなかったので、そういう素養がないなと感じてしまったんだが
確かに、関係のなさそうな無理数というロマンあるそれこれを
ひとつの等式で顕してしまえるというのは
なんとなく、面白いと思うのもわからんでもないなと読んでいて思ったのでありました

世の中は数式で表せるかもしれないということに
血道をあげる人々の気持ちに
少しだけ寄り添える本だったのではないか
簡単に書いてあるし、短いのにやたら時間くってしまったのに
辟易でもないが、苦労しながら読み終えたのでありました

改めて当たり前ながら、虚数iについて、久しぶりに、そういやそうだなと
理解しながら面白いと思えたのでメモっておく

iが虚数単位で
i^2が-1なのだから、
i^3が-iで、
i^4が+1になって、
i^5が+iであるし、
i^6は-1に戻るのだ

この変化って凄いなと、ごく当たり前なのに知らなかったと思えて、
虚数って不思議だと感じたのでメモっておくのでありました
虚数を2乗で考えることは山ほどあったけど、3乗以上なんて考えたことなかったんだが
数字から離れた内容が出てくる(-1と1と虚数をいったりきたり)ってのが凄い面白いと思ったのである
虚数って本当、なんなんだ、ステキ

【ドラマ】おちょやん

2021-05-20 20:47:32 | ドラマ映画テレビ感想
NHK連続テレビ小説「おちょやん」
無事千秋楽まで見終えました
もう、主役の杉咲花を見るための半年だったといっても過言ではない
それくらい、凄くよい演技だったと通して思うばかりであります
嫌味じゃない、それでも、コテコテ感のある芝居が
抜群に上手かったと、見ていてほれぼれしたのでありました

出足は、正直なところ「おてんちゃん」と変わらないというか、
よく似た話かしらと思っていたけども、
こっちは大分ハードモードでありまして、
お父ちゃんが、結局のところ赦せたかといえば、
まったく赦せない男であったなというのが正直な話
でも、実際あんな感じであって、そして、
そんな父親でも、父親なんだと思ってしまうという葛藤でもないが、
あの機微は凄い見ごたえがあった、
喜劇の話のはずなのに、シリアスが多すぎる

割と、喜劇だからと強引に笑いに持っていく展開じゃないのがよくて、
しみじみと人情話として続いていくのがよかったと思うところ、
暗くなりすぎず、ほどほどに明るくて、だけど、
家族とか、人間関係をより深く描いていると
そんな印象のドラマだったように思うのである

おちょやんの一生というか、死ぬまではやらなかったから、
半生というので正解なのかもしれんが、
ともかくハードな話ばっかりで、なかなか目が話せない物語でありました
父親がクズ野郎なのもそうだが、弟までそうなっていて、
寄ってくるやつらが、大半そんなのというのが
可哀想というか、不幸すぎてどうなってんだと思う中、
岡安の人たちだけはちょっとだけ救いでもあったり、
でも最後に、まさかの連れ合いの裏切りというか、
外に女作ったばかりか子供まで作ったというのは
結構衝撃的な結末で、驚いたのでありました
実際そうだったんだろうけども、なんというか、凄いふり幅のドラマであった

あの頃の役者というのは、結局ああいった手合いが当たり前だったんじゃないかと、
よくよく考えてみると、天海のお父さんもそうだったようなと思ったら、
いや、あれは母親の方が裏切ってた話だったと思い出して、
そうなると、一平は母親の血が強かったとかそういうことかとか
なんか、複雑すぎて、気持ち悪くなるくらいだったのでありますけども
多分そういう話ではなく、あれは本当、
「たまたま」だったのかなぁというドラマの描き方が
実際どうなのかはさておき、暗くなりすぎないよいところであったと思うのでした

毎回朝ドラで、この人がという脇役がぐいぐい出てきたりしたもんだが
今回については、徹頭徹尾主役の杉咲さんがダントツで、
いだてんのときを思い出すと、よりよかったなぁという思いが強まった
そんな感じでありましたとさ

次のは現代作のようで不安ではあるというか、
正直、脚本と主演が無敵の組み合わせだけど、朝ドラじゃないほうがよくない?とか思ってるので、
心配しながら、また見続けていきたいと思うのである

【読書】2016年の週刊文春

2021-05-18 21:25:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
2016年の週刊文春  著:柳澤健

タイトルの時期だけかと思ったら、
週刊文春、ひいては、文藝春秋の100年史といった内容の本でした
大きくは、スクープを追いかけてきた敏腕編集者である、
花田氏と新谷氏の二人を取り上げていて、
その二人が作り上げてきた、また、変えてきた、
文春という雑誌について書かれていました

世間をにぎわせた、文春砲なる言葉の裏というか、
そこに至るまで、どのようなことが文春という雑誌で行われていたのか、
スクープを撮るということの難しさと、そこにかける情熱、
それをなしてきた人たちの奮闘といった
裏側が見えるようで、非常に読み応えのある内容でありました
まぁ、中の人の語りになるわけだから、若干のひいき目はあるんだろうけど、
それにしても、既存メディアと異なり、
誰にでも喧嘩を売れるというスタイルは、すごいことだなと思い知った次第であります

とはいえ、JRとやった時は、キオスクから文春が消える騒動になるとか、
なかなか大変だったこともあるようで、
スクープを撮るということのリスクの高さというのが、
そのほか既存メディアのなぁなぁにつながっているというのも
人情としてはわからんでもないなと思うところ、
とはいえ、それじゃジャーナリズムってなんだよというのも
また、ごもっともなので、なんというか、因果な商売というか
大変なものだよなと思うばかりでありました

文春のスクープ品質の高さというのが、あれこれ披瀝されていて、
本当、狙われた人はたまったもんじゃないだろうなと、
最初は勢いよく反対したものの、完全に裏をとられているから、
最近では、文春にやられたらすぐ謝るみたいになってて、
それでは、文春の実入りが減るので、大局的にスクープ原資がなくなっているというのは
結構危機的なことだなと思うところでもありました
こういうのが、第三者機関というものではないかと
検閲じゃないが、何かしらの番人として働くというのは
必要悪という言い方は正しくないかもしれんが、
あってほしいものだよなと思ったりするのである

まぁ、自分が狙われていないからそう思うだけなんだが、
誤報の可能性も払拭できるわけではないから、
これは難しい問題でありますね

そんなわけで、文春というのを正直知らないまま
今まで生きてきたんだけども、芸能人のスクープだけじゃなくて、
政治や経済のそれこれもスクープしていたというのに
驚いたというか、週刊誌という世界を知らなかった自分には
非常に面白い本でありました

【読書】禍いの科学 正義が愚行に変わるとき

2021-05-17 21:20:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
禍いの科学 正義が愚行に変わるとき  著:ポール・A・オフィット

先日読んだゼロ号患者の話とよく似てるなと思うんだが、
より考えさせられるというか、かつて話題をかっさらった最先端が
間違いだったということが、結構あるもんだなと思わされる
アヘン、マーガリン、あたりはなるほどと思う内容だったりしつつも、
知っているというか、さもありなんと読んだのでありますが、
化学肥料の功罪については結構衝撃的で、
個人的には、ハーバーボッシュ法は、人類最大の発明発見だと思っていたのに、
その裏というか、副産物的なもので戦争犯罪に加担したことになったりと
このドラマチックな展開にはうなってしまったのであります

あとは科学思想的な問題も扱っていて、優生学とか、ロボトミーとかが、
割と科学者の暴走も含めて、集団心理が信じたいものを信じるそれに従ったと
人災的な面もあって興味深かったのでありました
最終的には、ノーベル賞受賞者たちの過ちなんかも扱っていて、
なんか、ふわっとした終わりになってしまうというか、
竜頭蛇尾的な本の構成だなとちょっと思ってしまったんだけども
おおむね面白く読めたのでよいのであります

若干古いというか、常に科学はリファインというか、検証が続けられているし
発展もしているから、マーガリンが悪いという話も古くなっていて、
実際のところ、現在のマーガリンは、悪いといわれたトランス脂肪酸量も減っているようなので
これもまた、最新のデータを参照して自分で判断しないといけないねと
思わされたりしたのでありました
ものすごく納得できて、今後も覆らないだろうと思えるのは
アヘンだけだったようにも思ってしまったんだが、
ロボトミーとか、ノリと勢いだけで人間の脳をかき回しているのが
合法的に行われていたのは狂気だと思うのだが、
許されることというのは、その時代にはごく当たり前だったんだろうと思うほど
怖いのでありました、
あとは、サッカリンについてやら、DDTについてやら、
このあたりは、現在としては功罪がまた反転していたりするようで、
自分も古い慣習にとらわれているんだなと思い知らされるのであります

ちょっとしたことに目くじらを立てるというか、
印象だけでなんかを悪く思い詰めると
そうでなければという、妙なバイアスがかかっていくという
避けようのない習性みたいなのを見て
どうやって回避するのがよいのか、考えるばかりであった

よく知らないことに振り回されてはいけない
そんな当たり前のお話であります

青天を衝け  栄一と運命の主君

2021-05-16 20:59:03 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
こんな気風のいい慶喜は初めて見た
そんな按配で、慶喜をよく描いたドラマを初めてみるだけに
なんとも楽しく過ごしている次第でありました
あれでいいか悪いかは、もう、そんなのおいといて、
胸がすいたという感じが、ありあり、一橋というそれにもたらされたという意味では
よき殿であろうなと思うのであります
まぁ、それが、諍いのもととなって、
薩摩がいよいよたてついてくるというのは、
なるほどでもあるんだが、なかなかどうして

と、そんなわけで、ほぼ喋らない一蔵どんが不気味というか、
その傀儡という描きかたを隠そうともしないところが、
或る意味、薩摩の可哀想なところだよなと
久光という人を思ったりもするのである
田舎大名というところであって、それが、様々なものに
振り回されてしまっているという感じが
とてもわびしいが、仕方ないのだな、維新の時代だなぁ
来週、西郷が出てきて、さらに切れる感じが見えるようなので
楽しみだわ

栄一が、論をぶったところで、見直されるとかいう
凄い簡単な話ではまったくなくて、
見るところがない、聞いたことがある説だったというので
がっかりさせておきながらも、留めおいた慶喜の判断が
今後、どっかで種明かしされるのかわからんが、
とりあえず、煮えきれないというでもないが、
なんか、言うことだけは大層な若者に、あんだけ尽くしてくれた平岡殿こそが、
彼らにとって主君といえるんじゃないかと
思ったりしたんだけども、サブタイトルは、実際
どちらのことをいってるんだろうかしら

そして、名前を変えて潜入するとか
そんなことしてたのかと驚きながら
次回から、名前変えていくスタイルも楽しみにしつつ
家康も復活したし、まだまだ、先が見えないまま
どうなっていくか楽しみな毎週である

【読書】0番目の患者 逆説の医学史

2021-05-15 21:14:07 | 読書感想文とか読み物レビウー
0番目の患者 逆説の医学史  著:リュック・ペリノ

医学を医者や研究者からではなく、
その患者から見ようという試みの本でした
非常に面白いというと失礼かもしれないが、興味深い
様々な医学的な発展において、
その患者こそがむしろ偉大ではないか、
その人たちの犠牲があってこその今がある
彼らを讃える必要があるのではないかと
この本は記されているわけなんだが、
言われて見れば、なるほどだと思う内容でありました

かなりの数の症例における最初の患者が記されているんだが、
それぞれの紹介が、小説仕立てというか、結構ドラマチックに描かれているのはいいんだが、
章によって、まったくテンションが違うのが、
書いている人が違うんじゃないかと思うほどだったんだが
おおむね面白かったからよいのであります

精神病の種類分類、脳への理解、癌細胞といったあたりが、
強い印象の話で驚いたというか、怖くなるほどでありました
また、薬学というか、薬を扱う企業に対して悪し様に揚げ連ねることが多くて、
皮肉をきかせた、強い憤りを感じる文体で、読んでいて重くのしかかってくるようであった
麻酔を巡る話は、結構有名なところだけども、そこに群がった様々な輩が
まぁ、なかなかどうして、みんなクズ野郎で清清しいくらいだったわ

がん細胞が、ある女性から少しだけ採取されたのに、
今に至るまでその増殖したものが使われているというのが衝撃的で、
現状2tにも登る量の細胞が使われているとか、
研究への貢献度がずば抜けていると思うのでありました

このほかも、積極的にモルモットではないが、
実験に協力した人たちや、知らず内そうなっていた患者が幾人も出てきて、
また、精神病とヒステリーなんかは、患者が可哀想でもあるんだが、
医者も結構酷いというか、このあたり、臨床実験に近い感じがあって
おどろおどろしいと感じたのでありました

まぁ、あれこれあって、医学は今に至るというのは
相変わらず知っていたはずの話なんだが、
改めて読むと、興味深さとそのおぞましさに似たものに畏敬を覚えるのでありました

名古屋風を考えるのこころ

2021-05-13 21:19:16 | 食べ物飲み物
小沢昭一的な感じのタイトルにしたわけだけども、
最近、いちおう故郷にあたる名古屋について
あれこれ考える機会があったので書いておく

最近、コロナのせいもあって、
部屋の中で楽しむ何彼として、甘いものを食べてるんだが、
ふと、「みたらし団子」が食べたいと願ったのであります

子供の頃に、近所にあった親戚の家でよく食べてたんだが
その店が今でもあるなんて話を聞いて、
もう一度食べたいなと思ったりしたんだが、
まぁ、このご時勢なので、そこまで行くのもなんだし、
そもそもみたらしなんてどこでも食べられるだろうと
探してみたんだが

ない

いや、「みたらし団子」というものはあるんだが、
俺が食べたいそれではない、なんか甘さが違うし、そもそも冷たい
しかも3個しかついてないし、串の先が突き抜けてない、
焦げてて、ちょっと味噌辛さのある甘いタレで
茶色というか、むしろ黒いくらいの団子が見当たらない

よもやと思って調べたら、案の定というか、驚きというか、
知っているみたらし団子は「名古屋風」というジャンルに属するらしいとわかって
慄いたのであります、名古屋まで行かないと食べられないということか
食べられるところはどこだと探してみたら、
「名古屋風」と唄われているみたらしを食べられる店の上位に、
ガキの頃親戚の家で食べてた店が入っていて、
骨の髄から名古屋風で育っていたと驚愕したのでありました
あれを食べたいと思ったら、やっぱりそこまで行かねばならぬのか
なんで、そんな特殊なものを食べて育ってしまったんだ
ちょっと食べたいときに食べれないとか、拷問ではないか

スガキヤについてもそうなんだが、
子供の頃に親しんだものというのは、何かしら刻まれたものがあるのか、
時折無性に食べたくなる、それが美味いとか、まずいとかではない、
それを食べてたんだから、それを食べたいのだ
これは味がどうこうの問題とは別なんだと思うところ、
いや、味の論点をずらしたような言い方になるのも変なんだが、
自分としては、凄い美味しいと思ってるから、それはそれなんだけども、
おそらくは子供の頃に食べたというそれが、
味というものに大きな影響を与えているのだと
思わざるを得ない、食べたいという気持ちは美味しいにプラスして、何かあるのだ

と、そんなことを考えたりしながら、手に入らないみたらし団子を夢見つつ、
その店で売っているたこ焼きもついでに食べたいなと考えていたら、
そのたこ焼きもまた「名古屋風」なんだそうで、
こちとら、関西に出てきてしまったから、しょうゆ味のカラっとしたたこ焼きなんて
食べることができないのがまた、悲しいというべきか、なんというべきか
あの、お好み焼きを玉にしただけのようなたこ焼きも
また恋しいと思うのであるが、
ここで挙げる「お好み焼き」というのもまた、
世に言う、大阪風、広島風ではなく、名古屋風であるということを知り
もう、なんというか、おやつの時間だけ名古屋にいけないか
そんなことを考えるばかりなのであった

出前がどれだけ発展しようと、こういうのは食べられないのだな
現地で食べることの大切さも思うが、
そういうレベルではない、B級とかでもない、ただ、
子供が食べる駄菓子のようなそれらが、愛おしいというお話である

【読書】武漢脱出記 中国とフランス、二つのロックダウン

2021-05-11 20:55:30 | 読書感想文とか読み物レビウー
武漢脱出記 中国とフランス、二つのロックダウン  著:ビンタオ・チェン

フランス在住の武漢出身中国人の著者が、
春節のために帰郷した先で、コロナ騒動のロックダウンに遭遇した
その日々を記した本でありました
武漢で、かなり警戒を強めて対処していた様子が、
正直羨ましいといえるほど、国の圧力というか、
いい意味での制御が行われていたようで興味深かった

政治的な何かというメッセージは一切排除されていて、
まさに一市民の目線といった感じの文調なのがよろしく、
インドア派と思しき生き様が、なんとも共感を呼ぶようでありました
そんなに外出なくても、死なないよなぁと思ってしまう

中国での統制下における不自由と、
戦時中の闇市のようなやり取りとかが興味深くて
こういうのがさすがだなぁと思ったりもしたんだけど、
そういう闇経済もあれこれあってこそ、厳しい統制も機能したのではないかと
思わされたりするのでありました
なんだかんだ、中央の力が、著者がいうところの集団を利して、個人を排するという
その思想のもと遺憾なく発揮されているから、
収束に向って着実に進んでいるようにも見えてよかったのでありました
また、現物主義的で、医療関係者に勲章とか、誉とか
そういうものではなく金銭での支援を行っているというのが
即物的ながら、一番効果的なのかもなぁと思わされる

そんな状態で、武漢も少し納まりを見せた隙を見てフランスへ戻り、
今度はそちらでのロックダウンと、ロックダウン解除を経験していくわけなんだが、
フランス、および、イギリスあたりの右往左往しっぷりと、
市民たちの自由意志の強さが、非常に対比がきいてて面白かった
こういう事態においては、中国みたいな統制がよいのだろうと
思わされたりもするんだが、市民はそれよりも自由というものに価値を見出している
そんな風にも見えて、だからこその西洋人といった見え方もしてしまうのである
西洋人というよりも、民主主義というか、自由主義というか、
個人というものが強く力を持てる世界といえるのかもしれん

第二波を迎える前で日記は終わりを告げるといった感じだが、
はたして今どのように生きているか、気にならんでもないところ
と、実録的なもんだろうと読んでいたんだが、
訳者による解説を読んでいたら、ところどころ可笑しい、
というか、盛ってるか作ってるんじゃないか?という記述が多々あったそうで、
見事に騙されたではないが、そういや、なんでも盛るということがデフォルトだったかもなと
今更、なんでも書いてあるからと信じてはいけないと
思い知ったりしたのであった
面白かっただけに、なお罪作りであると思うのである
考えてみれば、御実家が共産党に対して割と従順な家庭であることを考えると、
当局に目をつけられるようなことは書けないだろうから、
リップサービスも含めて、プロパガンダ的なものに仕上がってるんだろうかと
かんぐってしまった