CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~へうげもの展inたち吉~

2009-04-29 18:09:48 | 陶磁器を探す旅と名物
京都のたち吉本店にて
かの「へうげもの」展をやっているとのことで
初日早々、行って参りました
長い間京都近辺にいながら
たち吉の本店が、まさか四条にあるなんて
いや、前に、えらく茶碗の多い店だなとか
ぼけらったと見過ごしておったのでありますが
ともあれ、初めていってきたのであります

地下2階、上階3階
それくらいのビルでありまして
今回のへうげもの展は地下でやっておりました
正面から、でっかいタペストリーというかペナントというか
左介の顔が凄い色彩で輝いております
中にはいると、あの
顔を出して撮影する立て看板もあり
おお、へうげもの展だと感激
しかも、生原稿のようなものから
漫画の抜きずりがそこかしこに貼られていて
こりゃたいしたものだと思ったのであります、

が、しかし

ちょっと、なんだろう、凄い恥ずかしい
いや、目当てできたわけだし、まさしくそれを見たかったんだが
京都の往来で、完全に漫画目当てで茶碗探してるとか
これは思った以上に恥ずかしいことだ
やばい、誰が見ているなんて思いもしないが
なんだか、凄く恥ずかしいことをしてるような気分になってきた

というのも、一人でふらふらしていたせいだと
つくづく思うのでありますが
ああいったイベントごとというのは、やっぱり
複数人、せめて二人づれくらいで行くべきだと
せつせつ感じ入った次第
内容は、思ったよりも陶器の数が少なくて
ちょっとというか、だいぶがっかりだったんだが
そんなことよりも、落ち着いて見てられない
自分の肝の小ささというか、小心っぷりに
辟易したのであります

とはいえ、初日、まずは値段感を
養うためにいってきましたので
なるほど、とりあえず買おうと思っていたTシャツが
思ったよりも高いことと、茶碗ばっかりで
小皿とか欲しかったのに、そういうのないのかと
残念だったこと
山田想さんの新作というか、いい按配の土くれがあったのが
うれしかったことが、今回の収穫でありました

ついでにたち吉本店のほかのものも見てきたのでありますが
さすが本店というべきか、清水焼のいいものというか
おしゃれなのがいっぱいあって、こういうのもいいなぁと
しみじみ感激してきたのであります

あと、呈茶スペースというのか
ちょっと強引なカフェがあったのでありますが
これも飲みたいけど、一人だと勇気がすげーいる代物で
次回、実際に買出しの際に
果たして飲むことができるか
そんなことを感じたままに
ここに記しておくのでありましたとさ

面白かったけど、ともあれ
一人で訪れやすいそれになんとかならんだろうかと
考えてしまいます

自らの身は顧みず

2009-04-27 21:21:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
自らの身は顧みず  著:田母神俊雄

読んでみました
話題というには、時機を逸したそれですが
どんな本かと興味もありまして手にとったのでありました

言いたいことはわかった

感想としてはそれでなかろうかと思うのであります
田母神さんが言いたいことが、何度も何度も
多分同じことを繰り返しているという印象が
イメージだけでなくて事実だろうな
それくらい、徹頭徹尾つまっておりました

なぜ辞めねばならなんだか
それに対する反論を呼びかけるようなスタイルで投げて、
それから特にだれが返事してくれるわけでもないから
持論を展開してどうであろうかと問いかける
そういう本であったように思います
本当、同じ話を繰り返し書かれていることを思うと
ずっとそう思ってきたんだろうなぁと
話を聞いても、多分同じことを感じるなぁというところ
ただ、文章がうまいかというと、そうじゃないんだろうな
偉そうにそういうことも思ってしまったのであります
ちょっと、感情的というか
持論をひけらかしすぎなのかもしれない、とっつきにくい

ともあれ、内容は刺激的でありまして
よくよくネットで見かける、いわゆる右傾化したと
ひとくくりにされているそれこれがまぶされていて、
その見方もあるけど、そうばかりでもなかろう
そんなこともたっぷりであります
全部が全部賛成できるとは
とてもじゃないが思えないというか、いや、
議論の余地があるなぁと感じるところ

田母神さんとしては、この本で問題提起をして
上記のような議論をかもしたかったんだろうかしらとも
思ったりするんだが、それにしては、少しとっつきにくい
なぜなんだろうか、怖いからかしら

などなど、思ったり考えたりしながら
最終的には読み切るまで2週間も要しまして
そんなに長くもない本なのに、難解でもないのに、
なんというか読みづらかったという印象に落ち着いたのであります

ガキの頃すぎてよくわかってなかった
村山談話というそれこれや、河野談話とかいうそれとか
いかに国益に大して損害を与えてきたのか
そういうことがつらつらと書かれておるのであります
なんというか、その部分と自らの正当性といいますか
悪くなかった、と言い切る部分に限っては、
現地でこう言っている人もいる、極東だけが問題なのだという
論調なんだが、それは、裏を返すと
極東以外が問題ではないかというのと平行になってしまい
議論が進まないそれじゃないかしらと
思ったり考えたり
結局は、自分の好きな意見だけを取り入れておるということでないか

なんていう反論ができそうな危うい論調でありまして
面白いといえば、面白かったのでありました
ディベートとかしたことないので
こういうのをどうやって、有意義なものに作り替えるのか
皆目わかりませんが、問われて返さないのもいけない気がするけど
なんというか、そういうのは怖いというか
ちょっと考えてしまうなぁと、毎日の生活におわれるほど
思ってしまうのでありましたとか
当たり障りない、感想で濁しておきます

天地人 直江兼続誕生

2009-04-26 21:11:06 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
見ました

久しぶりに大河ドラマっぽかった気がせんでもない

そんなことを思わされた
光秀家康の茶会でありました
いやー、わざとらしすぎたけど
最近のあれから比べたら、かなり見ごたえというか
ああ、こういう感じのが見たかったんだなぁとか
思ってしまったのであります
凄いね、演技というやつなんだろうね

そんなわけで、また気づいてしまったのだが
よーわ、ああいう、大河ドラマっぽいことをしてもらう
そういう娯楽なのだと、自分で整理
いや、日本語が弱っている
ともあれ、あのシーンだけで今回見た甲斐があったと思いつつ
今後、毛利に中尾彬が出てきてどうなるか
そこに兼続は弱すぎるだろうとか
心配しながら見ていこうと思います
釜がうわさの八角釜じゃなかったし(風炉じゃねぇしな)
茶碗までは見えませんでしたが
どうなっていたのか、茶室のところだけ楽しかったです

で、お話は、前回なんで生き残っていたのか
ぜんぜんわからないくらいあっさりと
直江信綱が死んだことでありました
なんだ、あれだったら、先週殺しておいてよかったんじゃないか?
思ったりするんだが、その後、ものすごいなし崩しで
再婚、さらに、織田の攻め手がやってくるとか
おいおい、すげースピードで人生過ぎていくじゃねぇか
どうなってんだこら
わからないまま、かの激戦、魚津城戦になっていくようであります

さて、直江の名前を継いでから
急に家老としてというか、なんか、見た目も今までのこと考えても
大して勉強してたように思えないんだが
戦奉行として、采配をふるいまくっておりびっくり
上杉大丈夫なのか
心配というか、なんか、半笑いになってしまったのですが
その間に武田は滅ぶし、凄い、戦国をダイジェストで見ている
そんな具合でありました

と、思ったら、織田フェイズにて
急に石田三成がクローズアップしだして驚き
ちょっと出てくるの早いだろう
というか、目にとまるのって
お茶出してたときじゃなかったか?
なんか、おいしいエピソードを見られないというのは
それはそれで残念だなとか思ったりなんだったり

と、つっこみ多く見られたので
今回は面白かったんだなと
楽しんでおるのでありましたとさ

陶磁器を探す旅~野村美術館~

2009-04-21 22:03:26 | 陶磁器を探す旅と名物
名物探しとか銘打ちながら
本当に名物が置いてあるところに
ほとんど行ったことがない、エセ数寄者を長い間しておりますが
今回、ようやっと名所の一つにいけました
野村美術館
かの、財閥様の美術品をずらり並べた美術館であります

もう二年ほど前から知ってはいたのですが
なぜか行く機会がなかったというか
ぶっちゃけ、南禅寺の近くにあるという話しか聞いたことなくて
どこにある、なんという美術館なのか
全然知らなかったという悲しいお話
ここに、織部の名品がごろごろしている
そんな噂を聞いていたので是非是非と思っており
気合いを入れて京都駅から歩いたのであります(地下鉄使え)

で、早速見てきたのでありますが
まず驚いたのが、閑静すぎること
周りはかなりの人手であります、なにせ、観光の要衝というか
南禅寺から銀閣寺に抜けていく哲学の道が
すぐ側にあるし、おそらく、モミジの頃は
永観堂も近くにあるし、それはそれは忙しいだろう
そう思われるのでありますが
私がいったのは、桜がはらはら散り始めた頃でありまして
まぁ、桜吹雪がすげぇ綺麗で
ちょうど琵琶湖疎水あたりから、ずいずいと行くわけで
感激ひとしおだったのでありますが
その、人だかりが嘘のように静かな空間でありました

展示場自体はさほど大きくない
それがまず驚きでありました
まぁ、こういった小さい美術館は嫌いじゃないというか
なりの大きさではなく、名物の数が重要なのだとか
わかったようなことをうそぶきながら見る

まず常設のほうですが、残念ながら楽しみにしていた織部は
一つも展示がありませんでした、がっかり
今回、特別展示が「赤膚焼き」という遠州ゆかりの窯元特集で
そのことからか、未だに諳んじていない遠州窯のそれこれが
しずしず並んでおりました
先日というか、膳所焼き美術館で見た膳所焼きの名品に
まさるとも劣らない、膳所焼茶入れなんかは
ステキすぎると、鼻の穴が大きくなったものでありますところ
他にも、木訥とした焼き物がいくつかあったりして
これが、いわゆる綺麗さびなんだろうかと
学んだふりをしてきたのであります

で、陶磁器ばっかりだったのでよかったのはよかった
何せ、高麗茶碗があったり
紹鴎青磁の茶碗銘初花があったり
利休のそばにいた、茶坊主の人の茶杓があったり
なかなかいいじゃないかと喜んでおったのであります
名物に違いないと、名物の意味を完全にはき違えておりますが
ともあれよいと思ったので満足

と、思っておりましたら

古田織部、千利休それぞれの掛け軸を閲覧
うおお、京都国立博物館以来だ
っていうか、あの時見たのこれじゃないのか?
思ったりするくらい興奮したのでございます
さらに紹鴎の掛け軸もあったし
すげぇなこりゃ、流石野村財閥と戦慄したのでありました

この他も、その赤膚焼きという奈良の焼き物の名品も
ごろごろありまして、そちらに含蓄があったら
たまらん催しだったのでありましょうが
奈良の焼き物なんて初めて聞いたなんていう
馬鹿な私にはかいもくわからず
なんというか、よくある焼き物じゃね?とか
目が潰れているのをいかんなく発揮してきたのであります
やはり、銘に憧れるのだな
というか、箔がないとわからないのだ、わが眼力はその程度だ

悲しくなったのでありますが
それでも、最近は青磁のよさが少しだけわかった気になっており
香合なんかを見て、欲しいなぁとか呟いて帰ってきたとさ

実はお茶を呑むこともできたようなのだが
勇気がなくて点てて貰うことができませんでした
今度いったときは、点てて貰おう
そんな風に思いつつ、まぁ、なんだかんだ
楽しんだのでありましたとさ

レッドクリフ part2

2009-04-20 22:13:53 | ドラマ映画テレビ感想
見ました話題作

そんなわけで、1の感想文を書いたかどうか覚えがないのですが
ともあれ、楽しかったのでよしという具合でありました
レッドクリフpart2
色々多大すぎる期待をしてはいけない
様々誤解してはいけない
レッドクリフを楽しまなくてはいけない

そんなわけで、しっかりと楽しんできたのであります
というか、期待どおりということでありまして
個人的には、そうだ、これが
ジョンウーの三国志なんだと、にやにやが止まらなかったのでありました
いや、ちょっと物足りないと思ったところは多々あったんだけど
まぁ、おおむねあんなところでありましょう

つっこみどころは満載すぎて、どうしたらいいか
さっぱりわからないのでありますが
個人的にあれこれ見ていて、話題になっていたというか
「劉備とくっつくようなそぶりだった孫尚香が、
全く別のやつとラブっていた」
という目撃情報につきまして
あれが恋愛劇に見えてしまっては、ちょっと
いけないんじゃないかな
なんて思ったのであります

あれは恋愛じゃなくて、友情劇だった

声高々、改行使ってまで宣言するような内容じゃありませんが
まぁ、本編を見て確かめていただきたいのでありますところ
尚香が男装して、とある男と出会ってしまうのだが
このとある男が、まぁ、世代的には「スイカ頭」という感じで
なんとも、とろい、そして憎めない、だけど力持ち
典型的すぎて、にやにやしてしまう男なんだが
この智恵が足らないっぷりが、なんというか
自分の仕事をまっとうするために獅子奮迅、とまではいかないが
戦い続ける様、そして、驚愕のラストにかけて

ああ、男たちの挽歌であったぞこの場面

みたいな具合になって、非常によかったのであります
惜しい、どうせ連弩を無理矢理出してきたんだから
あのまま、二丁拳銃ショーとかになっても
いっそのことよかっただろうにとか、無茶を思ってしまいますが
ともあれ、恋愛ではなく友情劇として
鉄板のストーリーを見られて感激したのであります

そして、もう一つ注目すべきというか
自分の節穴っぷりにがっかりしたのでありますが
孫尚香の女優さんが、ハンパねぇくらいべっぴんさんだったことです
凄いの、もう、小喬超美人、なにあれ、どうなってんの
なんて思っていたのも今や昔
孫尚香が髪を解くシーンで驚いた
中国の女優さんは本当にもう、顔も整ってんだが
あの長くて艶やかな黒髪を奔放にさせたら抜群だな
凄い、凄すぎて鼻血でそうになった
黒髪ショート大好きとして30年生きてきましたが
あの黒髪、そして、髪おろしなんて古典的な手法で
魂を根こそぎもってかれたような体験をしたのであります
美人、ステキすぎるわ

ま、だからどうしたというくらい
女の存在意義がない映画なのでありますが(ぉぃ
そのあたりは満足でありました
さて、そして、本編というか、いよいよ赤壁なのでありますが
まぁ、よくできてたとか偉そうな感想になってしまう内容でして、
演義でも、正史でもないんだが
ひとつひとつは、よく出来てんな、短くはしょったわりには
ちゃんとエピソード消化してるし、赤壁じゃないか
とか思ったりしたのであります

ま、実際はそんなことよりも
プライベートライアンを明らかに意識してんじゃないかという
東洋の戦争風景をこれでもかと流すわけでありまして
またも、八門禁鎖に続く迫力の戦闘シーンがてんこもりで
それだけで楽しかったのであります
群用というのか、調練と、そのアイデアは面白かった
どうやって壁を乗り越えていくのか
攻城戦というのはこういうことだったのかなとか
思うような内容がステキで無敵

大迫力の舟シーンもあったんだが
あれは火薬が凄いというくらいで
個人的には陸上戦が凄く面白かったのであります
これを見て、なんというか
俺もお金持ちになったら、ああいう
大きな合戦を本当に再現してみて、歴史家の役に立ちたいとか
思わないでもなかったのでありますが

まぁ、はったりと嘘にまみれているのは映画ならでは
そして、ジョンウーならではの男の気概というか
ラストの曹操もよかったなぁと
髪振り乱した姿がかっこよかったと
ただの長髪フェチみたいな感想になって終了するのであります

テレビのpart1見て思いましたが
レッドクリフは映画館で見ないとだめだ、絶対にそうだ

天地人 信玄の娘

2009-04-19 21:36:10 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人

ちょっと、Nスペ見てるせいで
感想が出遅れてしまいましたが、見ておりました
なんだろう、急に展開が速くなった?
いや、違う、今までも早かったんだ
こっちが、それに気づいていなかったのか

そんなわけで、史実かどうかわかりませんが
兼続が活躍して、御館の乱が鎮まったことになり
それによって家老に出世とか
ちょっとまってくれ、家老という役職が
すげー軽く見えてしまうんだが、大丈夫か、
多分家老になったのは史実なんだろうが
そうだとして、よくよく今までのこと考えてしまうと
景虎の心配どおりというか、あっち陣営の思ったとおり、
上田衆をひいきにしすぎなんじゃなかろうか

そんな、大河の裏側を思ってしまいましたが
まぁ、今回はそういうはなしじゃないので
また何年か後に、勝頼の話でもやってくれると
夢を見ながら待つとしましょう

さて、題名でもありました
武田の姫様がやってきたわけでありまして
なんというか、雪割草の話程度でうまいこと言ったつもりか
思わないでもなかったですが、
花の使い方は、もしかすると昨年のボタンのあれこれより
よかったのかもしれないと、思ったり思わなかったりしつつ
やっぱり姫様には感情移入できないわと
やれやれと思うのであります

ま、そんなことよりも
冒頭のとおり、出世した兼続、そして幹久くん(名前覚えろ)
さらに、ほかの上田衆まで、なんでだ
あんなの完全に身内で派閥固めたの丸見えじゃないか
なんて、思ったりもするのでありますが
それに伴って、お父様は勇退するし、
平泉さんは出てこないしと、不思議な展開
まぁ、とりあえず話が一気に進んだとあっけに撮られたのでありましたが
さらにあれだ

いきなりの直江様死亡
完全にかませ犬というか、兼続のせいで
なんか不幸すぎるじゃないか…
思ったりするのですが、毎回逢瀬を重ねていた
あの二人が次回結婚するかと思うと
なんか、ハッピーエンドというかすわりが落ち着いて
話としては、すっきりするかもしれないが
あまりにも、直江様が哀れすぎないかと
心配になっておる次第であります

というわけで、風雲急を告げすぎて
わけわからんちんでありますが
まぁ、気長に見守っていこうと
今日もやっぱり、思ったのでありました

スタバではグランデを買え!

2009-04-14 23:40:30 | 読書感想文とか読み物レビウー
スタバではグランデを買え! 著:吉本佳生

また実用書、ではないですが、小説ではないのを読みました
わかりやすい経済入門みたいな本でありまして
題名の結論にいたる考察が丁寧に書かれている
ステキな本でありました
同じ様なガイジンの書いたのをいくつか読んできましたが
なんだろう、どうして、日本人の書くこういう本は
ガイジンのあの、一種通販みたいな煽りを感じないのか
不思議だなぁと思ったりしながら
満足の一冊でありました

この本の本題ではないのですが、
自分の能力を過信している人が扱いづらいと
少々触れられておりまして、まさにその通りだと
思っておったんですが
よくよく考えると俺もそうだよなぁと
反省させられたり、就職活動中みたいな
なんともいえない気分を味わったのであります
というか、この年齢でそれはいけませんな(私事)

さておき、内容についてはとてもわかりやすく
物の値段はどうやってついているのか
物、というか、販売されているものの価格とは
どういう仕組みになっているのかが
懇切丁寧に書かれていてステキ
正直、ちょっと考えればわかるという内容なんだが
それを細かく、丁寧に書かれているおかげで
ああなるほど、わかるわかる、腑に落ちるわー
なんて感激してしまうのでありました
自分は頭いいと勘違いしていると
その程度で感心していることに、いたく悲しい気持ちを覚えますが
それはそれとして、とてもよい本だったように思うのであります

個人的に気になっていたといいますか
ケータイの価格設定について、結構詳しく書かれていて
今よりはもう、古い話になってんでしょうが
基本ルーチンというか、思考はかわらないでしょうし
なかなかためになると感心しきり
私は、キャリアにとって、とても有益な顧客なのだと
それがわかっただけでもよしというか
そうなんだから、もっと優遇されてしかるべしではないかと
我が儘消費者になれないかと考えたのであります

また、コストの考え方
これは極当たり前なんですが、なかなか教えて貰えないと思うところ
ロスカットという概念といいますか、
ここまでできればok、という考え方ではなくて、
こんだけは無駄にしてもokという
勿体ないと思う人にはまったく向かないんだけども
それが、一番効率的で素晴らしいと、きちんと説明してくれておりまして
いい加減意識改革しないといけないと
真剣に思ったのであります

とまれ、そんなに経済的に生きていけるわけでもないのですが
あるていど、何かを考えていれば、うまくいけるかな
そんな風に思います
多分この作者は、DOCOMOとか旧態然とした企業が
大嫌いというか、DOCOMOが嫌いなんだと思いますが
仰るとおりだと思ったりしつつ
賢い消費者にならないと、企業の食い物にされるという
ディープな話が序盤にあるという
本の構成にも憎いなぁなんて思ったのでありましたとさ

読み終わった頃には、そこの話
忘れていそうだというのがミソだよなと
感じたというお話であります

天地人 御館落城

2009-04-12 20:50:46 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人、視聴完了です

景虎の哀れな最期ということでありましたが
あれだけ見ていると、時勢を読めなかったというか
なんか、信じる人を間違えただけの人という感想で
そうじゃないだろうと思うものの
ドラマとしては、この人かわいそうと
見事に演じられておりました、お疲れ様であります

しかし、兼続の使者っぷりはいいかげんに飽きたと
方々で言われていたのを悟ったのか
今回は、お船がいくという方法でありました
しかし、あんなに簡単に
ほいほいとやりとりできるもんなんだろうか
ああ見えて、重鎮直江家の奥方なのに…
思わないでもなかったですが
まぁ、よいでしょう
しかし、ここでの説得もむなしくという具合で
結局、あのゲジゲジ眉毛が全部悪かったという話
今後、あのゲジゲジ眉毛を倒す話が出てくるのかどうか
本筋とまったく関係ないけど
ちょと気になるのであります

あとは、やっぱりセットばっかりだなと
いつものとおりのそれ
今回は、大舞台という新しいセットが出てきましたが
どうなっていくのか、あと、何パターンあるのか
馬が出てくることはもう無いのか
さまざまに気になってしまいます

と、そんなところで
盛り上がるところがなかったという
残念極まりないお話でありましたが
それでも見続けていくのであります

陶磁器を探す旅~樂美術館~

2009-04-07 21:31:52 | 陶磁器を探す旅と名物
何年かぶりに楽美術館へ行って参りました
本当は、野村美術館にいきたかったのですが
迷子になってたどり着けなかったので
仕方なくというひどいありさまであります

しかし、その妙な偶然が
奇縁を呼びまして、なんと当日、茶碗を触ろう会(意訳)が催されており
思わず飛び入り参加をしてきたのでありました

話には聞いていたんだが
こんな簡単に飛び入りできるとは
夢にも思いませんでした
「手にふれる樂茶碗鑑賞会」
樂家に伝わるさまざまな名物をお茶室で拝見させていただける
素敵すぎるイベントであります
茶を点てないのに、茶道具をさわりまくれて
なおかつ、楽家の茶室に入れるなんてあーた…

喜んで参加してきたのですが
いやはや、さすが京都というか、樂家でありました
近所の和尚さんからもらいましたみたいな感じで
大徳寺やら、千家やら、一閑やら、
まぁ驚いて、ぐぅの音もでないような
凄いいわくのものものが出て参りました

器気に圧倒されるというか
その名声だけにくらくらしてしまうあたり
本当にそうだったのかわかりゃしない私には
大変まぶしいそれでありました
三千家家元合筆の広間床の軸なんか
あっけにとられてしまったのであります

このときは、ちょっと残念というと
修行がたらないと思うのですが
比較的若い、新しいものが多くて
いわゆるノンカウとか、そういうのは見られなかったし
手にもった茶碗は、どれもそれなりにずしりと重かったしと
その真髄を堪能できなんだのは
残念でしかたなかったのですが
それはそれとして、楽しかったのでありました

学芸員さんのような人があれこれと
説明をしてくれるのでありますが
それがかなり面白くてよかった
そして、観客というのか、お客様がこれまた
結構な人数がやってきててしかも、若いカップルとかいるの
なんだよお前ら、ふざけんなよ(やっかみ)

一人通ぶって、茶碗を撫でまわしてきたのでありますが
いつか、三代道入を触りたいとか思いつつ
機会があれば、また参加したいと思える
素敵なイベントでありましたとさ

久しぶりに、ちゃんと名物を愛でたように思うのであります

ボックス!

2009-04-06 22:15:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
ボックス!  作:百田尚樹

最近、時間が無いとか思ってるくせに
しっかり本だけは読んでおります
つまり、本読んでるから時間がないのだな(今更)

さて、そんなわけで、先日がっつり読んだ
久しぶりに小当たりした小説であります
ボックス!、ボクシングをするという意味のBOXという単語だそうで
その題名の通り、ボクシング小説でありました

というか、漫画だこれわ

そんな素晴らしいといったらいいのか
分かり易く、痛快で、ぐいぐい引き込まれて面白い
そんな優れた、漫画っぽいテンションがたまらん小説でありました
出だしからヒロインというには、少しトウが立ってる
女教師が不良に絡まれるところから始まり
その不良を、颯爽と一人のボクシング少年が倒してしまう
そんな、使い古されたというか、どっかで聞いたような
出会いから、ぐるぐると、青春小説が展開されるのでありました

天才ボクサー「鏑矢」
努力の少年「優季」
最強のボクサー「稲村」

三人の高校生ボクサーが出てくる小説というと
少し違うのであります
個人的には、努力の少年「優季」が主役の小説だと
序盤から思わせる展開が多いのであります
彼は、頭はよいんだが、ひ弱でいじめられっこだった
けども、天才ボクサーであり、やんちゃというか
ヤンキーの鏑矢と大の仲良しで
その鏑矢がやっているボクシングに憧れる
このあたりも、優季少年の憧れが啓発されるさまが
漫画の序盤というか、ジャッキーチェンの映画のような
転落というか、男としての屈辱にまみれたところからスタートと
熱い展開であります

そして、徐々に強くというか、着実に練習をして、
言われた通りにただ続けて、誰からも無理だと思われながらも
それを、凄まじい執念のような努力で乗り越えて
少しずつ、着実に強くなっていくという
前半のストーリーがたまりません

途中、天才鏑矢と、そのライバルになる最強稲村の
試合風景がはさまれて、高校ボクシングというジャンルが
すごく丁寧に描かれていてまた楽しい
ちょっと、いらないなと思ったんだが
優季のボクシング始める動機の一つでもあった
トウの立ったヒロイン、先生との
甘酸っぱい、いわゆる、男子生徒が勘違いしてしまったという
恋愛ではない何かが、これでもかと盛られておりまして
そういうところも含めて、青春小説として
秀逸な展開で進みます

ただ、というのか
個人的にこっからは、苦言というか残念賞でありますが
先生がいちいち説明臭いというか、なんだろう
ヒロインなのに、もう一ついい女じゃないというか
高校生の純粋さを先生という立場から
冷静にかわしているのかと思ったら、そうでもなかったりとか
ふらふらしてて、なんとも、残念
さらに、中途半端な鏑矢をあわせた▼関係みたいなものになったり
そのくだりは、いらないなぁとげんなりしたのも確かでありました

ま、そういうこともあったりしてか、
後半は少し突拍子もないというか
結局だれが主人公で、どういう話だったのか
さっぱりわからないでオワってしまうというのが
残念で仕方ない小説ではありましたが
前半の努力の少年が努力して、強くなっていく様
それだけで読む価値があるんじゃないかな、なんて
思ったりしてしまうのでありました

また、鏑矢という少年もいい塩梅で描かれてんだが
もしかすると、こいつがよすぎるために
優季を主人公にしきれなかったんじゃないかしらなんて
思ったり考えたり

とりあえず、先生は重要だけどいなかったら
もっとよかったんじゃないかとか
身も蓋もない感想を書いておいて
面白かったのでよしと、締めておきます

天地人 黄金の盟約

2009-04-05 20:51:25 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人を見ました
ついでに、昼間にやってた天地人がやってきた2も
見たので、その感想もあわせます

というわけで、まずは本編の方
前回は何しにあったんだ…
そんなことを思わず口走ってしまったのですが
前回のあのありようのあとに、
今度は金でつるという話になって
なんともかんとも、しかも、景勝も優柔不断で
決死と言っておったのが、山ごもりしたら
やっぱり武田に頼ろうとか、ちょっと重臣はおろか
誰もついてきてくれないんじゃないかと
心配になるようなお話でありました

多分、本当は最初から黄金でつってたんでしょうが
この話でいくと、なんか、次の上杉の棟梁は
だいぶ危ないなと思ってしまうのでありますが

さらに、信長がなんかしらないが
竜馬みたいなこと言い出すし、しかも、あそこどこだよとか
つっこみに暇のない内容で、面白いといえば面白かったのですが
そういうことをさせる番組じゃないだろうと
心配になってきた次第であります
あとは、荷を確かめない検問とか、なんともかんとも
あのシーンは、与七に女装させたかっただけじゃねぇかとか
なんだろうか、大丈夫かな本当に

で、本編にはあまり感動というか何もなかったのですが
天地人がやってきたにつきまして
うっかり本放送を見損ねていたので
夕方ビデを撮っておいたのであります
まさかのミサイル報道で半分しかとれてなかったとか
ひどいお話でありましたが
多分、前回同様というか、ご当地を訪問するという内容だったのでしょう
もう、ちっちゃい与六がいるだけでいいやと思わせるつくりだったので
それ以上は何も考えませんでしたが
今後のNHKがこういう路線になっていくのか
それが大河ドラマもそうなのかと、いろいろ思ってしまいます
スペシャルドラマがよければそれでいいかとも思うんだがどうだろう

利休にたずねよ

2009-04-04 23:17:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
利休にたずねよ  作:山本兼一

読みました、話題の直木賞作品であります
まぁ、似非侘び数寄者にあこがれている身分として
てっとりばやく、書物で侘びさびを見られるのは
うれしいことこのうえないわけでありまして
読んでにやにやしてしまったのでありました

さて、内容は利休が自刃する日から始まり、
分断された話が、いくつか
それぞれ弟子や秀吉、妻の宗恩など
さまざまな視点から描かれていて面白かったのであります
話は、自刃の日からだんだんと過去へとさかのぼっていき
なぜ利休があそこまで美に執着するのか
それが、緑釉の小壷という物に集約されていき
やがて、その小壷は想い人との何かなのだとなっていき
その思い出が語られて、自刃後の世界に続くと
まぁ、読んでいてじっくりとうまくて
素敵だなぁと感心したのでありました

しかし、へうげもの読者にはいささか
毒のようにも思われまして
なんというかな、女に懸想するという利休が
もうひとつぴんとこないというか、まぁ、なんだろうか
若いうちにそういうことがあってというのは
論理的にわからんでもないけども
なんか、もうひとつパンチがきいてねぇなとか
わけわからんことを思ってしまったり、

結構へうげもので見たエピソードがそこかしこに出てきて
この話本当だったのかよと、瀬田の唐橋の話やら、
金毛閣の一件での石田の言いようであるとか
なんぞかんぞ、そのまま絵がうかんでしまい
なんともかんとも困ったのであります

とはいえ、茶の湯がどうしたというよりは
やはり直木賞をとるような小説だけありまして
人間描写というか、女とのそれが強くあって
ちょっと残念な印象ではありましたが
丁寧に利休の美が浮かんできて
そして、その背後にあった、女への何かというのが
なかなか話として面白いなぁと思ってたんだが
この女とのなにかしらの最期前まで凄くよかったんだけど
結末のところは、もうひとつ個人的にしっくりこなくて
なにか残念なような気がしたのでありますが
ともあれ、面白かったのであります

しかし、描く人によって
このてのものは本当に違うのだなと
改めて感激した次第
秀逸だったのは、黄金の茶室のところと、北野大茶湯だったんですが
どちらも、へうげものとは味付けが異なるけども
こっちのほうが好みの描かれ方だと惚れ惚れしました
素敵というか、楽しいなぁと頭に描かれて
やっぱ小説はすげぇと感心したり
久しぶりにとっくり楽しんだ小説でありました