経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

10/4の日経

2017年10月04日 | 今日の日経
 「将軍は一つ前の戦争で備える」と言うが、政治家も同じかもしれない。「日本の閉塞感は、何かの改革が足りないからではないか」という観念に、ずっと囚われているように思う。実際には、デフレは1997年の橋本政権の6大改革から始まっている。足りないのは、改革ではなく、需要であり、バラマキは無用だが、安定させてくれさえすれば良いのだ。それが過去3年の経験から得られる教訓ではないか。それでは、政治家がすることがなくなってしまうのかもしれないが。

 実は、外交や安全保障にも、政治の限界はある。日経電子版9/26で田原総一朗氏は、安倍首相の弁として、「集団的自衛権を行使できるようにしたら、米国から防衛面での対米協力要請がピタリと止まった」とする。つまり、日米同盟を前提にすれば、日本に安保法制の選択の余地はないわけだ。あとは、喜んで受け入れるのか、嫌々受け入れるのかの違いしかない。政治にはできないことがある。それを明確に認識し、限界の中で最善を尽くす。そういう謙虚さ、現実主義が政治には最も必要と考える。


(今日までの日経)
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コメント (1)
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