かるさんのgooブログ <北国たより>

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十二月、師走のこと

2003-12-02 21:41:00 | インポート
         

月こよみも、残すところ一枚だけとなりました。十二月、師走です。

一年間の「月の異名」のなかでも、三月(弥生)と十二月(師走)だけに「月」という文字がつきません。
なんでかは判りません。―――ただし、十二月には(極月)との異名もありますーーー
「師走」は文字の通りに解釈すれば「先生が走り廻る」ということになります。先生となれば《学校の先生》か《お医者さん》を思いうかべます。
その説はいろいろあるようですが、どうやら仏教用語からきているようだと、どなたかの日記にもありました。

十二月に『仏名会(ぶつみょうえ)』という法会があって、その法会とは『三世の諸仏の仏名を唱えて、その年の罪障を懺悔し、消滅を祈る』のだそうです。
その法会に直接参加できなかった「衆生(しゅじよう)」に代わって、僧侶があちこちのお寺にお参りする・・
で、結局走り廻るのは「お坊さん」という訳なのです。

ことのついでに広辞苑で「師走」の文字を追ってみました。どうも、あまり芳しい例として書かれていないんですね、これが・・・
① 「師走狐」・・・師走に鳴く狐。その声は冴えて聞こえるという。(寂しく、冷え冷えの感じ)

② 「師走比丘尼」・落ちぶれて姿のみすぼらしい比丘尼

③ 「師走坊主」・・(盂蘭盆会と異なり、歳末には布施も無いことから)おちぶれて、やつれている坊主

④ 「師走浪人」・・これも、上記にほぼ同じーーわが身のことかと、瞬間ドキッとします―

「仏名会」で走り廻るお坊さんも、結局ご自分のふところは暖かくならず、やつれてしまうようです。
それにしても、十二月がお坊さんにとって超忙しいにもかかわらず「実入りが少ない」とは知りませんでした。
とすると、現世の「歳末助け合い運動」などは、お坊さんの困窮振りを見かねて始まった・・・などとあらぬ想像をしてしまいます。(しかし、○○まるもうけ などの言い伝えもあったりして混乱してしまいます)


十二月の暦で言いますと、
★ 国民の祝日・・・23日(天皇誕生日)
★ 節季・・・・・・7日頃(大雪)、21日頃(冬至)
★ 年中行事・・・・1日(歳末助け合い運動)、8日(事納め、針供養)25日(クリスマス)、31日(大はらい、年越し)などになっています。

そんなことを書きながら、目の前に貼ってある暦を見ましたら、こんなフレーズが載っていました。


『人生を損得だけで生きる人は、真の感謝と喜びは味わえない』

けだし名言です。明日はさっそく街へ出て「社会鍋」に、せめても小銭の二、三枚でも投げ入れて来ようかと、殊勝な気持になったりするのです。
ですが一方では、古くなったプリンターや、発売された一眼レフ式デジカメのことなどが頭に浮んで、結局、
損得で生きる、その方向に流されてしまいます。

そんなときは、年越しに聴く「百八つの煩悩を祓う、除夜の鐘の音」を何十年も聞いている割に、煩悩から逃れられない、おのれの弱さを垣間見てしまうのです。

(注)三世――前世・現世・来世






コメント
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