ロシアの文豪、ドストイエフスキーに「罪と罰」という不朽の名作があります。
若いころ一度は手にしましたが、とてもとても手に負えず何ページかで止めてしまいました。(その後翻訳ものを手にしなくなったのは、この作品の所為かもしれません)
あらすじを簡単に言うと、まさしく自己顕示欲の強い主人公が「正義の念」に燃えて殺人を犯し、周囲の人々を不幸に落としたり、自らも官憲に追われたりして苦しみながら生きて行く・・・たぶんそんな内容だったように記憶しています。<o:p></o:p>
この国でいま国政の選挙が行われようとしています。
永年自己中に陥っていた前政権に愛想を尽かし、何十年ぶりかで政権交代が行われ、新しい社会がくるだろう!!と人々は期待しました。
新政権を担った彼の党は、選挙公約にさまざまな改革と、国民寄りの提案実現を約束しました。<o:p></o:p>
それから一年、改革どころか政権首脳の上すべりな発言で交代をよぎなくさせられました。
その後の後継者にも、公約、改革の約束は次々と反故にされ、出来ないことの言い訳にのみ終始することになります。<o:p></o:p>
所属議員の多くが自己中に陥り、政権運営の能力も無くけっきょく3年半の間に3人ものトップが入れ替わり、党は分裂しいまや見る影もないありさまになりました。
<o:p></o:p>
この党が政権を獲得したときの「人々の期待感」が大きかっただけに、その落胆度合いも大きいものがあるのです。
その罪は計り知れぬものがあり、一週間後に迫った選挙結果では、とてつもない罰を受けることは間違いありません。<o:p></o:p>
なんの脈絡もありませんが、
いま稀代の預言者と言われる、ドストイエフスキーの『罪と罰』をかすかに思い浮かべているのです。