かるさんのgooブログ <北国たより>

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正義の値打―Ⅱ

2004-06-11 23:08:00 | インポート
「正義」という、形而上的で、至極やっかいな言葉をテーマに書きますこと、いま後悔しているところです。

「正義」・・・
中国の古典(荀子)によれば――正しいすじみち、人がふみ行うべき正しい道
とあります。

英語では(justice)――社会全体の幸福を保証する秩序を実現し、維持すること
となっています。

「すじみち」とか「幸福を保証する秩序」とかの言葉は<色>や<形>、<量>などで表わすことができません。
ですから、一人々の解釈によってその趣きは変ってきます。

「正義とは何か?」と国民すべてに問い掛けたなら、千差万別の答えが出てくるでしょう。

とは言うものの、ごく一般的な常識を持つ人々は、おおよそ「的確な」意味合いを捕捉し、ほぼそれに則った毎日を生きております。


6月10日、三菱自動車工業の元社長ら元幹部6人が逮捕されました。

この会社の悪行については、5月7日付けの雑記帳で『大型連休の、その陰で』のタイトルの中で触れています。

そして言いました。『この会社は再生よりも消滅させた方が世の為になる』と。

この記述からわずか一ヶ月、該社の「欠陥隠し、リコール隠しの数々」が次々と表面化してきております。

毎日、ほぼトップニュースとなる報道を見るにつけ、驚き、怒り、暗澹、やり切れなさを思うのは私一人では無いはずです。

自動車に(ことさら、その部品に)いささか関係して来た者にとって、「欠陥部品」がどう言う結果をもたらすか痛切に理解しています。

どんなに進歩した科学でも技術でも、人が携わる以上「間違いや失敗」はあります。

しかし、それから起こる悪い結果を最小限に抑える努力こそ《企業の正義―ふみ行うべき正しいみち》ではありますまいか?

それを長年隠しつづけ、犠牲者を生じさせ、あまつさえ「そちらの整備不良が事故の原因・・・」と強弁して止まないこの企業・・・・・

それがこの国のトップ企業グループの一員であろうとは―――――と、嘆く言葉も種切れになるほどの怒りを覚えます。(この部分フォントを大きく)

三菱グループの中心的存在に「三菱金曜会(29社加盟)」があります。
このグループのHPをさっき覗いてみました。こんなふうに書いてあります(抜粋)。

「オール三菱としての総合力を発揮しつつ、世のため人のために尽くすことが21世紀の三菱グループの使命であると考えます」

“よく言ってくれるっ!!”の思いがします。

このグループの主な企業は「三菱重工業」「東京三菱銀行」「三菱商事」「三菱自動車工業(ふそうも含む)」「三菱電機」「旭硝子」「キリンビール」・・・などが挙げられます。
これらのグループ企業が総力を挙げて「資金や人材」を送り込み、「三菱自動車工業」を再生させようとしています。

しかしグループの重要構成員のひとつの「度重なる反社会的不祥事」に対し、グループ会としてのなんらのコメントもありません。

「スリーダイヤ」の面子回復に躍起のようで、彼らの頭には「社会や国民(ユーザー)」の顔が映っていないようです。

当初の段階で、グループの「支援金」は400億円などと言われました。
全国の自治体ですら「当面該社の車両取引中止」を打ち出した今日、再生の為の資金がそれだけで収まるとはとうてい考えられません。

この三菱グループが「本来の正義」を取り戻す“値”はいかほどなものか? 
途方も無い資力をつぎ込んでも手にしなければならない「正義」なのかどうか?

止せばいいものを・・・・とつぶやきながら、
正義の値打のなんと“高価”なものかと思わずには居れません。


一方で「正義」を実行した『西宮冷蔵』の倒産劇とその再起も述べねばなりません、、、が、

紙数が尽きました。
――――――正義の値打、まだ続きます。



正義の値打

2004-06-11 18:25:00 | インポート
この国は今、さまざまな事件の中に埋もれています。
かって経験したことも無い、複雑で不可解で、不気味ささえ感じる事件の数々です。

ことさら感じることは、社会構成の基礎となる「家族、家庭」の崩壊・・・とは行かないまでも、戸惑いと混乱とが交錯する状況であることは間違いありません。

次々と発生する少年犯罪、とりわけその低年齢化傾向は憂慮すべきことです。

こう言った現象に対し、政治や教育現場からも、百家争鳴はあれど「確固たる」意見や方策は見出されておりません。

「子供の世界は、大人のそれの反映である」とか。
事件を起こす青少年を擁護する積りはさらさらありませんが、大人社会が、子供たちのことをとやかく言える・・・そんなご立派な行いをしているのかどうか? いまさらながら問い質したい気がするのです。


この雑記帳で、世相に対する考えをさまざま述べて来ました。

その一つ、作暮れから書きはじめた「警察署の裏金問題」は、予想の通り全国的な問題に発展しこんにちに至っています。

部署ぐるみ、幹部が率先して実行した(いる)不正に対し、「知らぬ存ぜぬ、証拠なし・・・」で押し通そうとし、その証拠すら意識的に破棄し、証拠隠滅を謀ろうとさえしています。

世の中の不正を取り締まり、正義を蔓延させる役割を担う「警察」がこのありさまです。

明治維新以来、近代国家を目指し「世界から後ろ指をさされない」ことを念頭に邁進してきたこの国です。

ですが、ここへ来て国家の根源となる「正義」が今、この国から失われて行きつつある,,,

そのことに間違いはありません。

――――正義の値打、、、続く