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kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

今の自分があるのは・・・2

2014-01-24 | 陸上競技
前の記事の続き。

大きな失敗をした日の夜、完全に落ち込んでいました。翌日にはマイルの決勝が控えています。このような精神状態ではとても大会に臨めるわけがありません。自分自身で切り替えないといけないのですがそれができるほど大人ではない。「リレー」を甘く見ていた結果がこのようなことにつながったのだと思います。情けない話です。

実はこのマイルにも色々な思いがありました。このマイル、中学時代からの先輩との最後のレースでした。中学時代から尊敬していた先輩。高校3年生になる直前の春休みにこの先輩が大学の合宿で防府の陸上競技場で練習をされていました。当時私は「進学して陸上をやりたい」という気持ちはあったのですが「県外の大学で」と漠然と考えていました。大きな目標があるわけでもなく「競技はしたいな」というレベルの考えでした。そんな時にこの先輩が「うちで陸上やらないか?」と声をかけてくださいました。先輩は軽く言った言葉だったのかもしれません。しかし、当時の私にはこれ以上にない喜びでした。尊敬する先輩から「一緒にやらないか?」と言われる。それにより進学希望は決定。県内の大学へ。単純と言えば単純です。

そんな先輩と一緒に初めて冬季練習を越えて迎えた中四国インカレ。冬季練習中も「お前のメニューに合わせるから思い切りやってみろ」と言われていました。1年生の我の強い私の性格を把握していただいていて「掌の上で遊ばせてもらっている」という部分もあったと思います。そのような先輩と一緒にやってきた。ここは私の中で外せないポイントになると思います。4継の先輩方も同じだったのではないかと今では感じています。そのような先輩方と一緒に迎えた大会、自分の責任で全てを台無しにしてしまった。申し訳なくて顔向けできない。この思いが強くありました。そんな私が学校を代表するリレーに出場する、それも大会の一番最後のマイルを走る。許されるのかどうか。大きく悩みました。

この大会を迎える前にマイルは2走を走りたいと申し出ていました。アンカーは4年生の先輩に走ってもらうほうがいいだろうと考えていたからです。尊敬する先輩が一番最後を走るのが一番良い。どの大会でも男子のマイルが大会の一番最後に行われます。そのアンカーというのは大会で一番最後に声援を受ける立場。そこに最もふさわしいのはこの先輩だと思っていたからです。そのような話を先輩にしたときに「勝負をしに行く」と言われました。「思い出づくりのためではない。勝ちに行くのだからアンカーはお前が行け。」と諭されました。ここにも自分自身の甘さがあったと思います。自分自身の弱さ、考えの甘さを反省しつつ走ることを決意していました。

しかし、今回の大きな失敗により「資格がない」と強く思っていました。多くの先輩方に迷惑をかけた。その状態でマイルを走る。更にはアンカーを走るというのは自分自身を許せないと思っていました。そのような話を夜に先輩に話しました。怒られました。「自分の失敗をどうやって取り戻すのか」という内容でした。ここで逃げたら何も生み出さない。自分が「辛い」と思っているだけでその現実から逃げようとしているだけ。本当の解決にはならないのです。そのことを指摘されました。当然のことだと思います。自分が一番辛いと思っているだけ。自分の責任を放棄しているだけなのです。そこを指摘されました。本当に情けない話です。「アンカーはお前しかいない」「お前が走らなければ勝負にならない」という先輩の言葉。当時の私にとっては本当に大きな言葉だったと思います。

ここで逃げていたら先輩との最後のレースも達成できない。大切なことを見失う前に自分がやらなければいけないことをやる。責任を果たすということができない。どんな状態であれ、やらなければいけないことをやるしかないのです。自分自身の行動に責任を持たなければいけない。自分の犯した失敗はどのような形かで償わなければいけない。最後のマイルを走るということでしかこの時の自分には「挽回するチャンス」はありませんでした。そのことから逃げずに向き合うことの大切さを先輩から指摘されたのです。「当たり前のこと」ですが気持ちが弱っているときには判断ができなくなります。当時、私は指導者に「物事への取り組み方」を指導された経験がありませんでした。全て我流。本当に正しいことは何か、何をやらければ行けないのかという根本的な部分を指導される、考えさせられる経験が著しく不足しいていました。このようなことがあって初めて気づかされる。これ以外にも様々な失敗を繰り返していましたがその度に自分自身を変えていくチャンスを周囲から与えられていたと思います。

翌日のマイル、どんな走りをしたか全く記憶にありません。順位は5位か6位だったと思います。記録は大学歴代1位の記録。当時のチームの記録としてはかなりのモノだったと思います。もう一度写真を載せておきますが、レース直後です。私以外の選手は笑顔、私は「喜び」というよりも「責任を果たせた」「申し訳ない」という感じが出ているでしょうか・・・。



レースが終わって4継を一緒に走った先輩方から「4継、走らなくてよかった。あそこで体力を温存できたからマイルが走れた。よくやった。」と声をかけてもらいました。本当に何とも言えない気持ちでした。自分たちの悔しさを押し殺してでも後輩の声をかけてくれる。本当は4継もある程度の結果が出せていたと思います。それでもそ「4継走らなくてよかった」と言ってくれる。人間的な差を感じました。自分のこのような人間になりたいと強く思いました。

今の自分があるのは間違いなく良い人たちに出会えたからです。それは先輩、後輩問わずです。特に「リレー」に対しての思いが強くなったのはこのレース以後だと思います。「個」ではなく「チーム」として戦うことの大切さを感じました。だからこの写真は自分にとって一番大きな、大切な写真です。今の自分があるのはこの日の出来事があったからといっても過言ではないと思います。多くの先輩方に教わったことをが自分の中に生きている。そう思っています。

まとまりのない文章ですが、書きたいので書きました。ちなみに昨日連絡を取った先輩は右から2人目。一番尊敬している先輩は一番左です。原点に帰れた気がします。頑張ります。


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