kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

比べることで見えてくる

2019-11-06 | 陸上競技

練習のことを。

 

練習に他の部活動の選手が参加してくれた。以前から同じグランドで練習をしていて「効率的な練習」について模索している中での練習参加。筋力を上げたり技術系の練習をするというのが一般的なスポーツだが「このままでは結果に繋がらないのでは」という感じで考えていた様子。そこでうちの練習に参加してみるという話に。

 

全てはできないので「バランス系」と「上半身下半身」、台ドロップとハードルドリルを実施。見ているとこちらが勉強になる。男子選手だったので筋力はそれなりにあると思う。が、実際に補強をさせてみるとできないことの方が多い。もちろん初めてやる種目というのもあって手間取る部分もある。が、それ以上に「できない」という感じがあった。単純に「ロープのぼり」をするにしてもできない。背筋が弱いというのもあるだろうが「どのように動かしたらいいのか分からない」という雰囲気。

 

腕立てジャンプ一つをとっても地面についたときに耐えられない。つぶれてしまってマットに身体が着いてしまう。これは筋力という概念だけではないと思う。どのように力を使うのか、どのようにして身体を固めるのか。できない。

 

更にハードルドリルをやってみると顕著になる。股関節からの動きができない。うちの選手がきちんとできているかどうかは別にして。「末端」を動かすような練習になってしまう。ハードルドリルで女子でも届く距離が全く届かない。その動きの中で「腕が使えない」というのもあった。慣れない動きだから仕方ないというだけではなく「どのように動かすのか」「どのように動いているのか」が分かっていない感じがする。実はそれを修正していくだけで競技能力は飛躍的に上がるのではないかなと感じた。

 

これは前からずっと考えている部分。「やりたい動き」「必要な技術」があるとする。それをやろうとするけど「できない」ということがある。それに対して「努力不足」「意識不足」という指導をする。全員とは言わないが「やろうとしている」という選手もいる。それでも「できない」部分がある。それは「意欲」の問題だけではなく「筋力」の問題があると思っている。「足を上げる」という動作一つをとっても腸腰筋が弱ければできない。「身体がぶれる」という動きに対して「ぶれないようにしろ」という指導はしても「なぜぶれるか」を考えない。

 

実際は「やりたい動き」に対して必要な筋力やボディコントロールができないというのが一番の要因だと思う。筋力を上げるだけではなく「いかに使えるか」が重要。mtm先生が「最小限の力で大きな力を」というのはこの部分だと思う。大半の選手は「筋力不足」というだけではなく「力の発揮」が上手くいっていない。だから進まないのではないかと考えている。

 

ウエイトトレーニングをして「筋肥大」をさせる。パワーは「筋力×スピード」なので筋力を上げることでパワーそのものが上がるという考え方が主流。しかし、筋肉は重い。重心移動をし続けるスプリント種目にとって「重りを背負って走る」という状況がプラスになるのかどうか。「効率よく動く」ことで筋力という重りに頼らずに進むことができるのではないか。

 

特に「股関節周辺の使い方」ができない選手が多い。今回参加してくれた男子はここが壊滅的。この部分が使えるようになる。身体の中心から動かせるようになる。これだけで大きくパフォーマンスは変わってくるのではないか。そうであれば今うちがやろうとしていることの方向性は間違っていないなと感じる。


目に見える変化を生み出すほうが評価を受けやすいのかもしれない。身体を上手くというのは地味なので分かりにくい。それでも継続していく事で確実に成長していく。やっていない選手と比較するとその差は歴然となる。普段見ていると見えてこないものがこういう機会に見えてくる。


これをなんとか結果に繋げていきたい。全ての精度を上げていく事でワンランク上の取り組みができる。奇抜な練習のように見えるのかもしれない。それでも大きな意味をもつ。「結果が出ていない」と言われればそうなのかもしれない。今のメンバーで戦っていくためには「普通のこと」をやっていたら無理。こちらもしっかりと取り組んでいきたい。


何をやるべきか。そこに正解はないのかもしれない。自分の中で正解を見つけていきたい。


また周りくどい内容のblogになっていますね。競技について考える。そこはすごく大切だと思っています。見つけていきたいと思います。

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練習について

2019-11-06 | 陸上競技
県体が終わってから気持ちを切り替えながら練習を進めています。レースがないと面白くなくなるので急遽記録会に参加することに。岩国まで行くことにしました。特にここに合わせて練習をするというつもりはありません。

県体以後、練習課題を明確にしてやっていくことにしました。リレーはありませんが「バトン練習」をメインに。これは以前も書きましたが最高のスピード練習になるからです。前任校では本当にここが中心でした。走練習の時には必ずやっていた。最近もずっとやっていましたがその「精度」が低い。最高スピードでの走りになっていませんでした。

それがリレーの結果に出る。今のメンバーで県で2位になったというのは誇らしい部分ではあります。しかし、バトンパスも含めてまだまだ精度が低い。きちんと渡っていない。手をあげるタイミングや上げている時間に関しても改善の余地があります。走力がまだ足りないのでバトンで稼がないといけないのにできていない。

一番の課題は「渡す」事が上手くできないのでモタモタします。そこでスピードが上げきれない、保てない。これでは本来やりたい事はできないのです。「10バトン」も「25並走」もずっとやっています。しかし、その中身の問題。精度が低いということはやりたい事ができていないということ。常に最大スピードを出したいのに中途半端なスピードで走ることになる。何本やっても同じです。質が低い。

もう一度バトンを中心に練習を進めていくつもりです。メンバーは固定せずに。誰とでも受け渡しができるようにする。それにより「渡らない」という事が起きてきます。そうなったら「渡さない」という選択をする。距離が狭くて渡らなくても遠くて渡らなくてもそのまま走る。スピードを落として渡すのではない。「渡らない」ならそれはそれでいい。最大スピードで競り合う事がメインにしたい。

これも「変な練習」だと思います。だってバトン練習は「リレーのための練習」という既成概念があるから。「渡らない」という練習をどれだけやってもバトンパスはうまくならない。分かり切っている話です。しかし、今はそれでいいのではないか。狙いはバトンパスに置いていないからです。

もちろん「渡る」というのが一番良い。どのタイミングで手が上がって、どの距離感だったらバトンが渡るのか。それを毎回できると理想。が、「渡す」ことにこだわり過ぎて一番やりたい事ができないのでは意味がないのではないか。「スピード練習」のための練習方法が「バトン練習」であって「渡れば良い」という部分を考えすぎると「中途半端」な練習になってしまう。本質から離れてしまう。

「渡らない」という中でも感じることはあると思います。距離が遠過ぎて「渡らない」という状況で「無理やり渡そうとする」というのでは効果はない。逆に「この距離感では渡らないな」と感じ取る事ができるかどうか。「渡らない」なら「ハイ」という声掛けをする必要はない。その判断力を養う事ができると思います。それは実践で活かしていける部分かなと。

この数週間、ここをかなりやってきました。それだけでスピード感が増します。未だに渡らないのに「ハイ」と声掛けをしてしまう者も。「狙い」を理解できるかどうか。もちろん「渡る」ための練習をしていく必要はあります。段階があるのかなと。長い目で見てきちんと渡るようにしていく。今は「最大スピードを出す」ことに重きを置きたい。

冬季もしっかりとやっていきたいと思います。本当にやりたいことを理解させながらですね。トレーニング関係の話ばかり書いていたので「本来的な部分」も書いておきます(笑)
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