見るのはカタチか、プロセスか

今日、二日金曜日は、顎関節症の講習会みたいなのを、歯医者さんで開催してきます。
なので、日中はなかなかお電話にでることができません。また空き状況も夜だけ、となっております。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
状況が変わりまして、今日の施術の受付はすべて終了となってしまいました。申し訳ございません！土日は通常営業しておりますのでそちらもよろしくお願いします。


さて、先日のセミナーでも、雑談としておしゃべりしていたことなんですが。産後の腰痛とか膝痛とか股関節痛といったときに、どうしても「骨盤が」「股関節が」という方向に意識が向き勝ちになるかと思うんです。産後の骨盤矯正でどんな風に習ったことあります？とかしゃべってた流れで。
そのときのセミナ－のテ－マに骨盤矯正があったわけではないんですけど、ちょっと説明に力が入っちゃいました。


僕は「産後に」「腰が」「痛くなった」そのストーリーを考えてみることがあるんです。陣痛はこんな状況下で起こって、出産でこうしてああして、そして出産が済んで、育児でこうしてああして、、、って。

... そしたらですね。
「ああ、腰痛になるのもムリはないな」って「理解」できることがあるんです。あくまで、僕は、ですけどね。
この、「そうなるのもムリはないですよね」ていう理解って、体に対する目線を優しくしてくれます。この理解が本当に合っているかどうかはわかりません(苦笑)。医学的根拠、まったくナシです。想像です。たかが想像ですけど、その力をなくしちゃ、ね。


産後の腰痛とか股関節痛とかどうしても骨盤の歪みを検査して、それを正せばいいんだ、ってなっていくとそこには優しさがないように思うんです。さらには、「そうなった理解」がないためにどうしても原因をとりきれないこともあるんだと思う。取りきれないと、当然すぐには良くならない。

検査する、異常が見つかった、それっとそこに飛びつくのではなく、「本当にそれが問題なのか」と立ち止まり「僕がその立場にあったらどうだろうか」と考えてみるんです。

よく言うように、男が妊娠・陣痛・出産・育児とまったく同じ負荷をかけられて、赤の他人から、「単に」骨盤のせいにされて済まされてしまうとどうか。本当に「納得」できるのか。

仮に8時間の陣痛だったとして、それと同じだけの負荷を体にかけられた男性が腰痛になり、整体院に行ったら「骨盤がかなり歪んでますね。矯正しましょ」と言われたとしたら？
昨日、ものすごい肉体労働しました。腰を傷めました。それで整体院の先生にそのことを伝えなかったとします。白衣を着た先生が厳かに宣言します。「かなり骨盤が歪んでますねえ」・・・納得、しますかね？なんでこうなったのか、に想いを巡らせない先生に、思いやりってあるんでしょうかね？

肉体労働してる人が腰痛になった、「ああ、骨盤ですね」。デスクワーク主体の女性が来られた、「ああ、骨盤が悪いですね」。育児で自分の時間がほとんどないママさんが来た、「出産でかなり骨盤が歪んでますね」・・・。

なんで痛いんだと思います？って僕なら聞いちゃいます。最初は思い出せなくても聞き続けているうちに思い出してくださることもあります。そしたら、「ああ、それで！そりゃムリもないですねえ」ってなることがしょっちゅうあるんです。そういうことも、実は動作分析整体法のバックボーンにあったりします。
そこから、「それをして腰を痛めたとしたら、、、その動作で負担がくるのはこの辺だから、、、ここをこうしたら、、、」って原因に行き着いちゃうことがあるんです。

カタチの歪みから入っていかない。その人を理解しようとする。
そこが抜け落ちると、カタチを正せばいいじゃん、てなっていくような気がするんです。
それで良くならなかったら、「そりゃ、あなたの体がひどすぎるのよ。ちょっと詰めて来てもらう方がいいですよ」と。。。

でも、「理解」があれば、そんな悠長な世界じゃないんだ、ってことも納得できますよね。
帰れば育児が待ってる、戻れば仕事が待ってる。そう考えたら、簡単に「あなたのせい」とは言えないときがありますやんね。

そういう思いやり？想像力？そういうのってこれから整体にも必要になってくるんじゃないかな。教える身になってみてそんなことを自分が考えてたんだな、と整理できたような気がしました。


今日もありがとう。