曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

弓削瓢柑のジュースにはフラノクマリンが含まれていません

2014年09月05日 | 日記

今日の花

朝顔に 釣瓶とられて ・・・・・  昔の人は本当に優しかったのですね。今みかん畑では朝顔がみかんの木に登って困っています。みかんのためにエイッと根元から引き起こします。 

 


 これは昨日の日記です。弓削瓢柑のことは昨日書くつもりでしたがイワカワシジミの幼虫がやって来たのでその方が優先してしまいました。本業よりも趣味優先ではカミさんに怒られるのも無理のないことですね。

昨日は朝から小雨が降ったりやんだりの天気ですることもなくのんびりしていました。そこで思い立って冷蔵庫に残っていた弓削瓢柑を使ってジュースを作ることにしました。

 


弓削瓢柑のフレッシュジュース

1.冷蔵庫から10kgあまり弓削瓢柑を取って来てまず洗浄します。

 

2. 剥きやすいように果実の上と下を切り横向きにくるりと剥きます。

ご覧のように残骸がたまって行きます。

搾りやすいように更に実を半分に切ります。

 

3. 簡単な搾汁器で果汁を絞りますがこれが最もおいしいジュースができるのです。

生きている細胞から搾りだした生きているジュースですからおいしさは格別。電動ジューサーや機械の圧搾機で搾るより手の力くらいの力で搾るのがやな成分が入らなくておいしさの秘訣です。

できたジュースはそのままグラスで飲むのが一番ですが量の多い時はペットボトルに入れて凍らせます。加熱殺菌は味が落ちます。

 

500ccのペットボトル10本作るには弓削瓢柑が12~13kgくらい要ります。今朝ジュースを作っている所へ九大の大学院生が二人(一人は韓国から勉強に来ている学生さん)やってきたので目の前で弓削瓢柑を搾ってご馳走しました。二人ともこんなジュースは初めてととても喜んでくれました。

 


ここからは少し真面目な知っていて役に立つお話です。

 

皆さんはグレープフルーツジュースを飲みますか。

グレープフルーツジュースはオレンジジュースやミカンジュースのように甘ったるくなくて少し苦みがあるものの爽やかで大人の味と言うか私は結構好きです。コンビニなどでは1リットルのパック入りが150円くらいで売っていて、とても手軽なジュースです。ところが、ある程度年配の方の中にはお医者さんからいろんな薬をもらっていてその注意書きの中にグレープフルーツと一緒に飲んではいけませんと言うのがあることをご存知でしょうか。血圧の薬の中のカルシウム拮抗薬(タクロリムス・シクロスポリン等々)はグレープフルーツの中に含まれているフラノクマリン類と一緒になると薬が効きすぎたり・効果が落ちたりすることがあって良くないのです。そのような薬を飲んでいる方はグレープフルーツのようにフラノクマリンを含む柑橘は避けた方が良いのですが、フラノクマリンと言う物質を含む柑橘はグレープフルーツ以外にもいろいろあるのです。グレープフルーツが属している文旦類の柑橘にはフラノクマリンを含むものが多く、八朔・晩白柚・スウィーティ―・ザボン類そして夏みかん・ダイダイなどに含まれています。山本柑橘園で販売している「弓削瓢柑」について血圧の薬を飲んでいる方からグレープフルーツに味が似ているから心配だという問い合わせを何度か受けたことがありました。私も確信が持てないので食べない方が良いでしょうと答えておいたのですが、今回、ある信頼できる所からいただいた情報で、弓削瓢柑の成分分析結果から弓削瓢柑には果皮にはフラノクマリンが含まれているが果肉、果汁には含まれていないことが分かりました。カルシウム拮抗薬などを飲んでいる方でも弓削瓢柑は食べて問題がないことが分かりました。

柑橘類はみんな心配だと思われる方もいるかと思いますが、みかん類・マンダリンの仲間(南津海も含む)・オレンジ類・など安全なものもたくさんありますので心配しないでください。レモンは果肉・果汁にはフラノクマリンが含まれていませんが果皮には含まれています。弓削瓢柑と似ていますね。

もう一つ、気を付けなければいけないのはフラノクマリンを含んだ柑橘グレープフルーツなどと薬を一緒に飲まなければ良いと考えて朝薬を飲んだから晩にはグレープフルーツを食べてもよいだろうと考えるのは間違いです。一度グレープフルーツなどでフラノクマリンを摂取するとその効果は3~4日続くので5日以上間を開けなければならないことになり食べることは不可能と言うことになります。

 

グレープフルーツ

 

 

晩白柚

 

弓削瓢柑

弓削瓢柑は果皮の部分は文旦の血をひいていますが、果肉の部分はフラノクマリンが含まれていないオレンジ類またはみかん類の血を引いているのかもしれません。

もっと詳しく書くとよいのですがまたの機会にいたします。