曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

青空と雲とお日様と

2015年06月30日 | 日記

今日の果物

今日の果物はヤマモモです。とても美しい木の実ですが人間にはあまり好まれていないようです。

 


 今日は6月30日です。一年の半分が過ぎて折り返すところまで来ました。早いものです。

昨日の写真は没にしたくなかったので今日は6月29日のことを書きます。

今は梅雨の最中ですが昨日の6月29日は秋のような青空と雲が出て気温も20℃から25℃と快適な一日でした。朝食の後外へ出てみたとき本当に驚きました。嵩山の方の空を見上げると青空の中に箒で掃いたような白い雲がくっきりと流れています。すぐにカメラをとりに家に戻り台所にいたカミさんに「外は秋だよ」というと怪訝な顔をしていました。空と雲を撮るために広角レンズをつけて外に出ました。何枚か空を撮ると気がすんで仕事に行きました。11時前に用事で出かけましたが少し撮りたいものがあったので車にカメラを積んで行きました。いつもの見慣れた町を走りながら時々車を止めて写真を撮ります。そしていつもの港の公園グリーンパークへ着きました。いつものように人影はありません。私はホシミスジを探して公園の中を歩きましたが見当たりませんでした。青空の中をトビが高く舞っています。空の美しい巻雲を写真に撮りながら太陽の方を見上げたとき驚きました。素晴らしい虹色の暈がお日様の周りに出来ていたのです。暈ができるのは空の高いところ5000m以上のところに細かな氷の粒が薄くある時です。つまり氷の粒出てきた巻層雲がある時によくみられる現象です。この虹色の暈に気づいた人はどれくらいいたのでしょう。公園の中でしっかり写真に撮って家に帰りました。車を降りて空のショウの続きを見ようと見上げると暈のずっと下の方に彩雲のようなものが見えました。ラッキーとばかりシャッターを切りましたが見ている間にどんどん薄くなって消えてしまいました。写真にしてからよく見ると彩雲ではなく環水平アークであることが分かりました。太陽の位置から46度離れた位置に出来る虹のようなものですがこれも巻層雲の氷粒によってできる光の現象です。10分余りの短い間でしたが大空の美しいショウが見られました。

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

 U2 - The Joshua Tree "With or Without You" (1987)


アイルランドのロックグループU2です。


朝の空

薄い虹色が見える気がしませんか。彩雲というには物足りないけれど。

 

町に出てある対象物を撮っています。何を撮ろうとしているかわかりますか。

港の公園から

上の7枚の写真から私が何を撮ろうとしたかわかりますか?

白い3階建ての建物が写っているはずですが、この白い建物は旧橘庁舎です。わたしが高校生の時に立てられたものでもう50年経過しています。この度取り壊しになるようで工事は始まっていますのでまもなく姿を消すことと思います。私たちにとっては長年見慣れた景色の一部ですが無くなれば無いでそれが新しい景色としてなじむようになることでしょう。最後の景色として写真に撮ったのです。

 


来たついでに公園の中茂歩きました

ヒメジョオンが花盛りでした。

 

他にたいした蝶もいなかったのでまた空を見上げました。トビが飛んでいます。そして秋のような素晴らしい青空と雲です。

上の写真は嵩山のほう北の空です。そして太陽のある南の空を見上げたとき驚きました。

こんなにきれいな虹色の暈は初めてです。

 

 

 

家に帰りました。公園にいたときとは雲の姿は変わっています。また驚いたことにリングの暈の下の方にもう一つ虹のようなものが見えます。

写真に撮るのは初めてですが環水平アークです。

まもなく暈の消えてしまいました。ショウはお終いです。

 

巻雲のショウはまだ続いています。空はなぜ青いのでしょう。雲はなぜ白いのでしょう。・・・・・


秋の気配を感じたのは私だけではありません。赤とんぼが頭上を飛んでいました。動くものを見るとすぐに写真を撮りたくなります。

 

 


飼育している蝶の様子

騒々しいオスたちがいなくなって静かな飼育ネットの中。王女様は一人落ちついてお食事をとっていました。

 

オオカモメヅルで育ったアサギマダラの幼虫は今朝前蛹になりました。

 

 

 

 


オオムラサキ太郎の寿命が尽きました

2015年06月29日 | 日記

今日の花

夕方6時半ごろ帰り道の途中で撮ったもので光が十分ではありません。すごい雄蕊の数ですね。

 


 昨夜弱ったオオムラサキ太郎を室内に入れておきました。今朝見に行くと、もう動きませんでした。心臓の動きも停止したのでしょう。

太郎の生涯はどうだったのでしょうか。冬の寒い1月に山の中の落ち葉で眠っていたところを私に見つけられて彼の生涯は一変しました。そのまま行けば春に山のエノキの大木で育ち今頃山の中を鳥のように飛び回っていたかもしれません。でも自然界はとても厳しいところですから幼虫の間に外敵に遭い命を落としていた可能性も高いでしょう。我が家の庭で無事に生涯を全うしましたが私の観察用試料として自由は全くありませんでした。ただ1頭の雌に子孫を託すこともかないませんでした。何億年とつないできた太郎の命(遺伝子)はここに途絶えたのです。太郎の冥福を祈ります。

 

 


 昨日の記事に書いたように次郎と三郎は元気なうちに山へ返してやりました。昨日の夕方5時ごろ箱に入れて山の上に運びました。次郎と三郎が自然の中に帰るとどんな行動をするか見たいのです。放す場所としては観察がしやすい場所であることとオオムラサキの生息地であることが大事なのですが、近いところで笛吹き峠を選びました。そこに谷をまたぐ橋が架かっています。そこにやって来ました。

結果を先に申しあげますと次郎も三郎も羽はすり減り傷ついていますがすり減った小さな翅で鳥のように雄大に飛び回りました。残る余命は少ないでしょうがよかったなと思いました。次郎・三郎の姿を追って橋の上でカメラを抱えて1時間半を過ごしました。橋の上を何台も車が走って行きましたがカメラを持っていなかったら橋の上から身投げをしようとしているのではないかと疑われていたかも。

 


自然に帰ったオオムラサキ

橋の上に着きました。戸惑っているようです。なかなか飛び立ちません。

翅の一番傷みのひどい次郎です。メスの周りを他の雄とバトリながら飛び回るのでこの数日でこんなになりました。

 

最後に生まれて一番きれいだった三郎も羽先がかなり傷んでいます。

まず三郎から飛び立たせようと手に乗せて促しました。

お礼を言ったかどうかわかりませんが突然飛び立ちました。直前に頭を下げたようにも見えました。三郎は交尾も済ませましたし一番幸せな雄です。

三郎の飛翔です。


 


 


三郎は橋から上に向かって飛んでゆきました。

 


次は次郎の番です。翅の面積は半分くらいになっています。オオムラサキの羽は大型蝶のアゲハの仲間の羽に比べるとしなやかさが無くて硬いのです。だから物に触れると先の方から折れてゆくのでしょうね。羽が固いからグライダーのように滑空飛行するのが得意です。

絞りを絞って背景を入れてみました。でもそれが撮影においてはオオ失敗でした。飛び立って飛翔に移ってからの撮影ではシャッター速度を上げなければならないのに飛跡を追いかけるのに夢中でしばらくの飛翔写真は絞ったまま撮っていました。もちろん動くものへのピントは甘くなります。夢中になった時によくやる失敗です。

 

三郎は橋の上に向かって飛び立ったのに次郎は下の方へ谷底に向かいました。上と下の両方を見なければならなくなりわたしは困りました。


 

三郎の飛翔

距離が遠くて小さくしか写りません。それぞれに拡大写真を付けました。


 


 


 

次郎の飛翔


谷の向こうは海です

次郎は谷底の合歓の花の周りを飛んでいます。上から撮影できるので羽表の紫がきれいに見えます。

 



 


 

次郎も三郎も羽が傷んでいるにもかかわらずよく飛び回りました。明日も天気はよさそうなのでうまく雌に出会えるといいですね。

 

夕暮れの山の端

 


ついに オオムラサキ 太郎が飛べなくなりました

2015年06月28日 | 日記

今日の花

合歓の花 ほんとに初夏ですねー。

 


 昨日・一昨日と天気が悪くオオムラサキたちの活動もにぶくて面白い動きもありませんでした。二日間餌も与えることができず放っておいたのでオオムラサキたちは元気かなと起きるとすぐに見に行きました。ネットの上部にみんな止まっているはずなのに王女様と次郎・三郎の3頭しか見えません。昨日の夕方には確か4頭無事だったのです。もしや太郎はと地面を探すとやはり地面の草の中にいました。生きている様子なので餌を作って与えてみました。ティッシュの上ですぐに吸蜜を始めたので回復するかと期待したのですがお昼前に見るとまた下に落ちていました。考えてみると一番早く生まれた太郎は今日で22日目なのです。メスは少し長生きしますがオスの寿命は20日余りと聞いています。太郎はもう飛べないのが分かり私としては心が痛みました。太郎は最初の羽化だったので観察用に室内に長く閉じ込めておき、メスが生まれてからは他の雄みんなと交尾競争の中に加えましたが三郎に負けて元気だった昨日までついにチャンスはありませんでした。そして一度も大空を飛ぶこともなく寿命が来てしまったのです。せめて2・3日前に山に帰してやればよかったと悔やまれます。

次郎と三郎はまだ元気で午後になると王女様の側へ寄り飛び回ったりしてしきりに誘いますが王女様は全く相手をしません。オスは狭い飼育ネットの中で激しく飛び回るので翅はちびて丸くなっています。太郎の衰弱を見ると次郎と三郎をネットの中に置くのももう限界かなと感じました。交尾があった後もオスたちをみんなネットの中においていたのは再交尾があるかないかを見たかったからです。24日以降の4日間ネットの中の様子を観察しましたがオスたちはしきりにメスにアタックするけれどメスは拒否の態度をとります。次郎・三郎をこれ以上ここに置く必要は無いようなので今日の夕方山に返すことにしました。残りの寿命で他の雌に巡り合えるかどうかは微妙ですがせめて寿命が尽きるまで大空を鳥の様に飛ばせてやりたいと思います。

予定通り5時ごろ次郎と三郎を山に連れて行って放ちました。

 


衰弱して飛べなくなった オオムラサキ太郎

 

餌を与えるとまだよく吸水します。

でもお昼くらいになっても飛ぶことはできませんでした。

 


次郎・三郎・王女様は今まで通り元気です。でも次郎の羽はますますひどくなりきれいだった三郎もだいぶ羽がちびてきました。餌もみんな自力で食べます。

 

午後になるとオスたちはまたメスを追いかけます。

雌の前で次郎は激しく翅を震わせます。

メスは雄に対してお尻を上げて拒否の態度を示します。

まだ生きてはいますが夕方になっても太郎は回復しませんでした。

 

 

夕方次郎と三郎を箱に入れて連れて山へ行きます。

 

次郎と三郎の余生を送る場所はここです。

 

山に帰った次郎と三郎の様子はまた後日に紹介します。


王女様と三郎がめでたく結ばれました

2015年06月24日 | 日記

今日の花

墨田の花火という品種です。王女様の結婚を祝って咲いています。

 


 昨日の続きになります。3時半に出かけなければならない私にとってとてもラッキーでした。3時24分玄関まで出たところで窓越しにオオムラサキの飼育ネットを見るとなんだかみんなの動きが激しいのです。そのまま家の中から窓越しにカメラを向けました。蝶までの間に窓ガラスとネットがあるのですがもう外へ出る暇はありません。シャッターを押しながら動きを見ていると三郎がうまく王女様の真後ろに付いて追いかけている所でした。王女様はどんどん前の方へ進みますがついてくる三郎の邪魔はしません。やがて王女様が止まるとすかさず三郎はお尻をよじって王女様の方へ向けて伸ばして行きます。ここで雌が拒めばくるりと向きを変えるのですがそのまま動きませんでした。次の瞬間交尾が成立しました。大紫城では祝砲が鳴り響きお祝いの花火が空に炸裂しました。王様はこの日を待っていたのですがこんなに早くやって来るとは思いませんでした。もう5分早く家を出ていたら交尾に至る過程を見ることはできませんでした。いろんな瞬間を見逃すことの多い私としてはとてもラッキーでした。

夕方交尾の終わった後も選ばれなかった太郎と次郎は必死で王女様の周りを飛び回りましたがもう王女様は相手してくれませんでした。特に太郎はお尻の先端にある交接器をいっぱいに開いて迫りましたが拒まれました。少しかわいそうではありましたが仕方ありません。大任を果たした三郎はエノキの葉陰にとまってじっとしていました。お疲れ様でした。

雌の卵はまだ成熟していませんのですぐに受精するわけではないそうです。卵が成熟して産卵を始めたときに体の中に貯められた精子と一緒になって初めて受精するのだそうです。メスが二度交尾するとあとの雄の精子と受精が行われるということです。トンボもそうですね。

 


オオムラサキの交尾

三郎が王女様の後を追います。

 

太郎と次郎も周りを飛び回ります。

天井に上がった王女様に三郎は真後ろからついてゆきます。

王女様が立ち止った瞬間三郎はお尻を差し込みました。

王女様は三郎を受け入れました。交尾成立です。

手前で飛んでいるのは次郎で、後の方にいるのが太郎です。

普通オオムラサキの交尾は4~5時間が多いそうです。

 

5時過ぎて家に帰ってきました。まだ交尾は続いています。

 

6時過ぎて再度見に行くともう交尾は終っていました。交尾時間がやや短かったようです。太郎と次郎はまだ盛んにメスに近づこうとしています。

太郎は交接器を開いて雌に迫っていました。

交尾のすんだ三郎はじっとしています。

 

太郎と次郎が王女様に迫りますが拒まれています。こちら側を向いていますがこれは拒否のサインです。三郎の時は後ろに従えていましたのでこれはOKのサインです。

 

邪魔をしないように遠距離(家の中から)から撮ったので画像はよくありませんがいいタイミングで写真が撮れました。

 


オオムラサキの結婚

2015年06月23日 | 日記

今日の花

ランタナの花は蝶がよく集まります。特にアゲハチョウが多くやって来るようです。

 


 きょうはオオムラサキ王女の結婚式が見られるかと朝から飼育ネットの側へ何度も行きました。昨日は一度も羽を開かなかったので写真も十分に撮っていません。今日は王女様ももう自由に飛び回るはずなので羽をきれいに開いたところも撮れるはずです。お昼前に我慢できずにカメラを持って飼育ネットの中へ入りました。狭いので身動きが取れません。それでも中に脚立を立てて蝶に接近して撮れるようにしました。生まれて1日以内だと多くの蝶は手の上に載せても大丈夫です。王女様をそっと手に取ってみました。そしてしばらくの間撮影会に付き合ってもらいました。飼育ネットが狭いので自由なアングルが取れないのは残念です。そのうちにパイプハウスを建てて広い飼育室を作りたいなと考えています。趣味というのは際限もなくエスカレートして行くものです。でも家の庭では作ることをカミさんが許してくれそうもないし、畑の方なら場所はいくらでもありますが見に行くのが面倒だし、どうしたものか悩んでいます。

今朝からの蝶たちの動きをお話ししましょう。

朝一番で室内に隔離していた一番先に生まれた太郎をみんなと一緒の庭の飼育ネットに入れてやりました。環境の変化に少し戸惑っていましたがすぐに慣れて雌の側へ寄って行こうとしました。またほかの雄たちとのバトルも始まりました。王女様へのアタックも最も積極的なのは三郎と太郎です。次郎も近寄っては行きますがやや控えめな様子です。午後2時ごろにいつものように餌を与えましたがオスたちは少しは吸蜜しますがメスのことがとても気になっているようです。昨日生まれたメスは初めての食事で与えても最初はうまく行きませんでしたがその内になれてしっかり餌を吸うようになりました。その合間にオスたちはメスの後を追ったり接触したりしていましたがなかなか交尾には至りませんでした。私は3時半には出かけなければならず支度をしていたのですが窓からガラス越しに飼育ネットの中を見ていると三郎が王女様の後ろからずっとついてゆくのが見られました。すぐにカメラを向けて成り行きを見ているとあっという間に交尾が成立したのです。私としてはとてもラッキーでした。交尾の瞬間も写真に収められたし何よりも自然の状態での交尾が成立したことが嬉しかったのです。前回ギフチョウの時成行きに任せておいたらうまく行かなかったので今回はハンドペアリングをしてでも交尾させようと考えていましたがその必要もなくなりました。その後すぐに所用で出かけましたが家の蝶のことが気になって6時ごろ早めに帰ってきました。幸いなことに交尾はまだ続いていました。うまくいっているようです。少しかわいそうなのは太郎と次郎です。側にやって来ますがどうしょうもありません。7時過ぎてまた見に行くと交尾は終っていました。太郎はまだあきらめずに雌の周りを飛び回りますがメスはもう相手をしてくれません。オオムラサキの交尾は普通4~5時間といわれています。20時間に及ぶこともあるそうです。今回の交尾は3時間くらいでやや短いかと思いますがきっと無事に受精卵を産んでくれると思います。

王女様の結婚も無事に終わり王様はホッとしています。昨日生まれて今日は結婚式とはかぐや姫みたいですね。公達たちはかぐや姫の難題を解くことはできませんでしたが積極的な三郎は王女様のお気に入りとなって婿となることができました。めでたしめでたし。

 


昨日お生まれになった王女様の御姿

 

朝はまだ羽を開いてくれませんでした

 

お昼前にはみんなの動きが活発になっています。王女様の後ろを付いてゆくのはオスの中で一番後に生まれた三郎です。

雌の上にいるのは右が次郎で左が三郎です。

上が次郎でその下が三郎です。

今日初めて飼育ネットに入れました。

生まれてもう16日経つ太郎は翅に少し傷があります。

三郎が一番積極的に動きます。まん中のきれいな雄です。

三郎がまた側へ寄ります。

 


飼育ネットの中へ入って撮影開始です。

 

王女様は一番大きくて堂々としています。

 

手に止まらせました。

こんなことができるのは生まれた直後だけです。

エノキの葉に降ろしましょう

若き日の王女の姿を写真に撮ることができました。

 


長くなりました。本日のハイライト王女様の結婚成立はまた次の回にしましょう。 


大紫城では王女様がお生まれになりました。

2015年06月22日 | 日記

御祝いに来たキアゲハ

オオムラサキの飼育ネットの側でカメラを抱えて観察していると近くのイタリアンパセリにキアゲハが来ていたのでついでにカメラを向けました。

 


 6月22日にようやく待ちに待った王女様がお生まれになりました。王様は(わたし)たいそうお喜びになりました。城中にはファンファーレが鳴り響き(私の頭の中で)、王女様の無事な誕生をお祝いしました。先に生まれた美しい紫の騎士たちは先を争って王女様の側へ寄ってきました。でもこの日は夜まで王女様は蛹殻の上で身動き一つしませんでした。

四つの蛹が全部オスだったら悲しいなと気になっていたのですがまずはよかったよかったと。

 


王女様の誕生

お昼前に飼育ネットの中のエノキに付いた最後の蛹を見ると羽化寸前の状態でした。蛹の中はすっかり黒くなりお尻のあたりはしわが伸びていました。

忙しかったので側に付いていて見張っていることはできませんでした。午後になって見に行くともう無事に羽化して羽も伸びきっていました。

翅を開いてくれないので雌の特徴である濃い茶色の羽表を見ることはできませんが体全体の大きさといいぽってり膨らんだお尻といい雌に間違いはないと感じました。同じネットの中にいる先に生まれたオスたちはもう側にやって来ています。メスのフェロモンを感じるのでしょうか。

生まれた雌の近くへ集まっています。上の2頭が雄です。次郎と三郎です。

6月16日に生まれた三郎は積極的にめすのとまっている葉のすぐ近くへとまりました。

メスはちょっと怒ったように羽を開きました。

6月7日に一番早く生まれた太郎は大事に室内の飼育ボックスに入れてあります。雌が生まれたら一緒にするつもりでした。

次郎は6月12日に生まれました。大きくて立派な羽だったのですが狭い飼育ネットの中を飛び回って羽がすり減って行きこんな風に丸くなっています。

 

何はともあれ4匹の蛹は全て無事に羽化しました。もう2週間ばかり餌を与えながら雌の出現を待っていたのですが、先に生まれたオスたちはみんな元気です。どのオスが婿殿に選ばれますやら、明日が楽しみです。

 


冠高原のチョウ

2015年06月22日 | 日記

今日の花

珍しいオオトウワタの花を紹介しましょう。オオトウワタは北米大陸を旅する蝶として有名なオオカバマダラの食草です。日本のカバマダラもこれで育つのではないかと思い植えてみました。下の赤い花はトウワタです。

 


 冠高原は私のお気に入りの場所だと昨日書きましたが我が家から比較的近いですからね。信州も大好きです若いころはよく行きました。今の故郷以外で住んでみたいところの候補としては信州が一番かもしれません。でも今はどこへも出かけることができないので日帰りで行ける冠高原にはよく行きます。昨日は日曜日だったせいか無線のラジコン飛行機を飛ばす人たちもたくさん来ていました。そして中高年の山歩きのグループも沢山いました。そうです、島を出る時に大島大橋のたもとには撮りテツさんたちが30人くらい並んで三脚のカメラで山陽線の方を撮っていました。私たちは蝶が目的ですがみんないろいろの趣味に生きているのですね。

 


冠高原 ゼフ以外のチョウ

 

ヒメキマダラセセリ

 

 

 

ウラギンヒョウモン

 

スジグロシロチョウ

 

モンシロチョウ

 

クロヒカゲ

 

 

 


今年初めてゼフィルスを見に行きました メスアカミドリシジミ

2015年06月21日 | 日記

今日行った所

広島県の冠高原です。ここは標高800m以上あって季節の進み具合は私の住む周防大島より10日以上遅れているようでした。私の所では栗の花やウコギの花はすかり終わっていますがここでは栗の花がようやく開き始めた所です。冠高原はゼフィルスの宝庫ですし周防大島では見られない蝶が沢山います。私の好きな場所なので一年に何度か訪れます。

 


 早起きして先輩と一緒に広島の冠高原に行きました。少し早いかもしれないけれどメスアカミドリシジミを見たいと思って出かけました。朝早くに着いて朝露でびっしょりの下草をかき分けながらカシワの木や山桜の木を竿でたたいてまわりましたが何も出てきません。やはり早すぎたのかと心配になりましたが10時ごろになると梢の上をちらちらとゼフの飛びまわるのが見えてきました。撮影開始です。でもなかなか低いところには降りてきません。また、オス同士の卍飛翔も時々見られるのですが2・3秒ですぐに離れてしまいなかなかうまく撮影できません。まだ発生の数が少ないのかもしれません。一時間余り同じ場所で粘りましたが近距離での撮影はできないままできれいな飛翔姿をとらえることはできませんでした。また、今日は望遠レンズを忘れて行ったのも致命的でした。

 


メスアカミドリシジミ

 

この近接撮影は捕獲したものを撮影したものです。自然な姿は撮れませんでした。

 


10時ごろになると高い樹上をメスアカミドリシジミが飛び回る様になりました。14~15mもの高いところで飛んでいるのが分かる程度です。

 

いつものお気に入りの場所ですが低いところに降りてきません。近くて7~8mです。100mmマクロでは少し無理な距離です。

 

 

撮影距離7~8mということで全てトリミングです。満足できるような写真は一枚もありませんでした。次の機会にはもう少し道具立てを考えてゆかねばと 考えています。

 

 


アサギマダラの幼虫同士が共食い

2015年06月19日 | 日記

この春生まれたアサギマダラ♂

越冬したアサギマダラの幼虫が4月から5月にかけて羽化します。そして6月のこの頃になると二化目の幼虫が山で育っています。

 


 今朝、一昨日山から連れ帰ったオオカモメヅルで育てているアサギマダラの幼虫の様子を見に飼育室へ行くとおどろくべき光景を目にしました。

昨夜10時ごろ様子を見に行ったときには2匹の幼虫が一枚のオオカモメヅルの葉裏に向かい合って並んでいるのが見えました。お昼頃には別々の葉を食べていたのですが夜には同じ葉に一緒にいるのが見られました。こんなことは普通のことでただ2匹が無事にいることを確認したので安心したのです。

今朝は忙しかったので9時過ぎて飼育室に入ったのですが本当に驚きました。アサギマダラの幼虫がもう1匹の幼虫を食べているのです。蜘蛛などの肉食の虫が蝶の小さな幼虫を食べている所はよく見たことがあり、当たり前のことです。でも、アサギマダラの幼虫が共食いするところは初めて見ました。長年アサギマダラの幼虫の飼育はやっていますがこんな例は初めてです。昨年アサギマダラの研究をしている方から共食いの例があると聞いていましたが信じることはできませんでした。虫の世界には共食いの例はありますがそうした共食いには意味がある場合があります。しかし植物を餌としている蝶の幼虫に共食いは意味がないと信じていました。それでもアサギマダラの場合食草だけを食べて成長するのではなく自分の生まれた卵の殻や成長するときの脱皮殻を丁寧に食べる性質があります。要らなくなった自分の抜け殻を無駄にしないで食べることにある意味で感心させられます。仲間の幼虫を食べることは種の保存から見ても納得のいかないところがあります。

私なりに敢えてこのような共食いに理由づけをするならばこんなことも考えられます。孵化直後や脱皮直後には自分の抜け殻を食べるようにホルモンか遺伝子によって行動が指定されているのなら自分の抜け殻を食べようとして側にいた仲間を間違えて食べてしまうということはありうるかもしれません。今朝の共食いの直前には食っていたアサギマダラの方は初齢から2齢に脱皮しています。この理由づけは私の勝手な推測ですから何の根拠もありません。もっと多くの例を使って実験する方法はありますが私にはとてもそこまではやれないでしょう。それに何方かがもう解明しているやもしれません。

 


アサギマダラの幼虫の共食い (オオカモメヅルで飼育)

 

 

しばらくたって見に行きました。食べられていた幼虫の残骸が糞と一緒に下に落ちていました。

 

オオカモメヅルの葉はよく食べられていました。昨夜2匹が食べたものかもしれません。

 

17日に皇座山から蔓ごと持って帰った幼虫はポリ袋の中で飼っています。今日で2日目です。

幼虫は赤い矢印の所にいます。

 


室津半島の皇座山へアサギマダラの幼虫を見に行きました。

2015年06月18日 | 日記

今日の花

今頃少し高いところへ行くとよく見かけます。名前は思い出せません。

 


 最近アサギマダラ関連で上関町へよく出かけます。今朝も早起きして室津半島の先の方にある皇座山へ登ってきました。登ると言っても車で山頂近くまで行けるところなので楽に登れます。この山はいつの時期にもアサギマダラをよく見かける所で以前から気になっていました。先日虫仲間から林の中でカモメヅルらしい植物にアサギマダラが産卵しているのを見たという情報があって6月6日に産卵の確認に行きました。オオカモメヅルと思われる植物の葉にアサギマダラの卵をかなり見つけることができました。この辺りではキジョラン以外の食草に卵を産んだのを見るのは初めてです。夏の繁殖植物としてよく知られるイケマはこの辺ではほとんど見かけません。アサギマダラの飼育や生態観察は今までキジョランばかりで行っていたのですが今後はオオカモメヅルなども注意してみてゆかねばと感じました。前回の観察から11日経った今日、林の中を見て回ったのですが初齢幼虫2匹が見つかっただけで新しい卵は見つかりませんでした。前回見つけた卵は全て孵化していたようですがオオカモメヅルに食痕はあるものの幼虫の姿は見当たりませんでした。何かに捕食されたのかどこかに隠れているのか分かりませんが残存している個体の数は多くないのかもしれません。今後も続けて経過を見てゆきたいと思っています。

今朝も皇座山への道のり海霧がひどかったです。

 

 


この時期特有の海霧

いつものように橋の上には鉄道写真のマニアの方がいました。この霧では列車の写真は無理でしょうね。日曜日には30人くらいのマニアが並んでいることもあります。

 


皇座山にて


目の前に四国の伊方原発がよく見えます。


6月6日の産みつけられた卵の様子

 

卵はどれも産んだばかりの新鮮なものばかりでした。

 


6月17日の様子

オオカモメヅルの葉からは白い樹液は出ませんが幼虫はキジョランなどと同じように丸く葉に傷をつけてから中の部分を食べます。

真新しい食痕や古い食痕などがありましたがその割に幼虫の数は多く見当たりませんでした。何かに捕食されるのでしょうか。

 


オオバウマノスズクサもありました。

ジャコウアゲハの幼虫がいました。

 


きれいな蜘蛛の巣があると撮りたくなります