曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

彼岸花 と蝶

2020年09月29日 | 日記

 彼岸花は毎年きちんと秋のお彼岸のころに咲きますよね。地中の球根は温度に敏感で夏の高温が9月になって下がり始めると25℃くらいに下がると花を出し始めるそうです。その時期が毎年秋の彼岸のころになるようです。春の菜の花のように、彼岸花は秋の到来を知らせてくれる花です。でも今年は夏の暑さが厳しかったからかいつもより少し遅れて咲きました。

我が家の庭には6種類の色の花の彼岸花があります。普通の赤・白花・薄黄色・濃い黄色・山吹色・ヒマラヤ産の黄色などです。普通の赤い彼岸花は3倍体ですから種ができませんが黄色などは種ができます。また最近の園芸種にはいろいろな色の彼岸花があるようですので楽しみですね。

彼岸花にはアゲハチョウが良く吸蜜にやってきます。その他の蝶の仲間はあまりやってきません。小型のシジミチョウやモンシロチョウの仲間には吸蜜管が短くて蜜のある所まで届かないのかもしれません。彼岸花は色といい形と言い派手な花ですがアゲハチョウの仲間は大きくてボリュウームがあるので花に十分負けない被写体です。この組み合わせでよく写真を撮ります。

 


赤い彼岸花

 

白い彼岸花

 

黄色の彼岸花

この黄色い彼岸花は友達が交配して作ったものです。キツネノカミソリの血が入っています。

 

 


ようやく、この夏初めて海へ行くことができました

2020年09月10日 | 日記

今日の花

 

 


 今年の夏は大変暑い日々が続きましたが、そのせいもあって毎日のように海へ行きたいなあと心の中で叫んでいました。

現実はとても厳しく、梅雨明けが遅かったものですから夏の仕事がたまりにたまっているうえに日中の猛暑のために野外での畑仕事はなかなかはかどらず、8月の間はいつも忙しさに追いたてられているようでのんびり海に浸かっているような暇がありませんでした。仕事のせいだけではありません、今年は生き物をたくさん飼っているというか世話をしていまして、そのための時間もばかにならないくらい取られていました。8月中は高温続きでしかも雨は全く降りませんでした。育てている植物は種類も多岐にわたり数百鉢もありますが、枯死させないよう朝と夕方鉢に水やりをしますが2時間はかかります。そして別に飼育している熱帯性の蝶たちの世話はこれはまた手がかかります。蝶の飼育についてはまた何時かご紹介したいと思っていますが、今年の8月は忙しい毎日で海へ行く暇はありませんでした。

海へ行くといっても私は海岸でぶらぶらするのではありません。多くの方は海へ遊びに行くといえば砂浜や海水浴場で少し海に入ってはほとんどの時間は砂浜でスポーツや遊びに興じるのが普通かもしれませんが、私の場合は海の中の景色を見たいし、海独特の生き物たちと触れ合いたいというのが目的です。そんなわけで人以外の生き物のいない砂浜へはあまり行きません。海中の景色が良くて生き物がたくさんいそうな場所を選びます。今日出かけた海岸は大きな湾の出口近くで潮の流れが良く生き物の豊富なところです。私にとってはそこは素晴らしい場所でして昔から良く行くところです。でも早い潮流には気を付けなければいけませんね。昔ほどの体力はありませんから。

私たち人は陸上の生き物ですから、陸上の景色や陸上の生き物たちのことはよく知っていますし慣れています。でも海の中の景色とか生き物たちとの付き合いは普段ありませんから、たまに海の中の世界と触れ合うのはすごく新鮮で驚きがあります。できれば一年中時々でいいから海の中に入ってみたいとは思いますが、陸上のことで手がいっぱいなので、夏の間に一度か二度海に入ればそれでよしとしましょう。以前水中用のカメラも買ったことはあるのですが、塩水のせいでしょうか3年で壊れました。本格的な水中カメラは欲しいとは思いますがちょっと手が出ませんね。今回も水中の景色や出来事は画像でご紹介できませんが、今日は無数の魚の群れに囲まれて一瞬幸せでした。みんな逃げないでね、一緒に泳ごう !  多く周りの魚は私のことを気にせずに口をパクパク動かしていました。プランクトンか何かを食べているようでした。泳ぐときには魚の餌を持ってこようといつも思うのですが今回も忘れてしまいました。「ごめんね、お土産を持って来ずに。」
海から出ようとする直前に海の底に転がっている大きな牡蠣の殻を見つけました。底の殻と上蓋との間が少し開いています。そして触ると閉じてしまいました。生きている岩牡蠣ですね。でも岩牡蠣は海底に転がっていては変なのです。岩牡蠣は普通の養殖カキと違って10年以上も長く成長しながら生き続けます。だから大きなしっかりした岩に付着しているのが普通なのですが、先日7日の台風の大波で岩から剥がれ落ちたのかもしれません。そうなると今後長生きはできませんので、私が持って帰って命をいただくことにしましょうと考えました。その殻の大きさと厚さからみて10年くらいは生きてきたものと思われます。

生命の故郷海から上がると、もう日は傾いていました。それから静かな海辺で太陽がゆっくりと高度を下げてゆくのを眺めて過ごします。地球の自転を感じることのできるひと時ですね。「秋は夕暮れ・・・」確かにそのように感じられますが、一日一日と日が短くなり、日の沈むのを見るのは何かともの狂おしく思えることもあります。家路はできるだけ急がず、何度も車を止めては日没を眺めながら帰りました。

 


安下庄湾の岬先端にある集落伊崎

 

ここが今日海中遊覧する海岸です。

 

 

ごつごつの石だらけの海岸で遊びに来る人はほとんどいません。

海底も岩だらけで砂地はほとんどありません。潮の流れはよいです。

小魚が多いですがときに魚の大物もいます。

アワビ・サザエもいますがこの頃漁業権のことをうるさく言われますからね。

水中では普段陸上で立って歩いている感覚と全く違うのを感じます。そして体重がほとんど0です。陸上では人は縦になっていることが多いですが、海中では横になっています。
宇宙へ行ったこともないし生活したこともないのですが、無重力の生活と海中での動きとは似ているのではなかろうかと思いました。しばらく海中にいて海岸に上がると縦になって動くためのバランスが失われていて最初ふらつくことがあります。

 

唯一の獲物 海の幸

 

 

海から上がるともう夕日でした。

海にせり出した崖

この崖の上に私の子供のころには見事な枝ぶりの巨大な松の木がありました。樹齢はおそらく数百年はあったと思われます。その間風雪に耐えて長い間人々から海上からの目印として親しまれてきたことでしょう。きっと江戸時代の人も目印にしたのではなかろうかと思われるほどの巨木でした。

 

この日は鳥が少なかったです。

 

 

着替えも済んでさあ帰路に

この頃サングラスは欠かせなくなりました。タモリさんみたいですね。皮膚も目も紫外線から守らなくてはなりません。

10年余り前までは私も船を持っていてこの時間になるとおなじように沖を目指して出かけたものです。この光景にはとてもなじみがあります。

 

あっという間に日が落ちてきます。

夕日に向かってカメラを向けていると突然目の前に海のほうから黒い蝶が現れました。

秋ですね、トンボもいました。

 

普段、夕日をのんびり眺めることはありませんね。

上空はまだ青空です

晩夏の一日の終わりました。眺むれば夏の終わりの日が沈む今日も一日生きた証と


台風10号 午後の吹き返し

2020年09月09日 | 日記

今日の蝶

ツマムラサキマダラ   春から3化目です。

 


 今日も写真はまだまだ台風の大波です。

お昼過ぎには台風の中心は朝鮮半島にまで北上しているころですが、午後になっても風はやまずよく吹きました。風がやまないので波もいつまでも大きく大時化が続きました。午後には空が晴れたのでまた海に行ってきました。空が晴れ渡り明るいと海の波もきれいです。海があって風が吹き、地球ってやはりいい所ですね。

 


南に面した海岸

 

 

 

空を見上げると晴れた穏やかな空ですが、風はまだ強く吹いています。吹き飛ばされないよう気を付けながらの撮影でした。

 

 


台風10号の大波

2020年09月08日 | 日記

今日の鳥たち

おなかすいたなー !  早く風が収まってほしいー。

生き物はなすべくもなく野分かな


 台風は太陽エネルギーの塊のようなものですね。夏の強烈な太陽の光エネルギーを太平洋の海水がため込みます。夜昼となく海水の熱エネルギーは空中に放出されますから洋上の空気は温められ温度が上がり軽くなって上空へと昇ってゆきます。低気圧が発生すると薄くなった空気を元へ戻そうとして周りから風が吹き込みます。そうして低気圧の発達したものが台風と呼ばれる風の渦になりますが、このような現象を私たちには止めることはできません。生き物たちはひたすら台風が通り過ぎて終わるのを待つしかありませんね。幸いなことに地球上では台風の寿命はそれほど長くはありません。発生して消えるまでは1週間くらいでしょうか。木星では何百年も続いている大きな渦がありますが、台風があってもやはり地球はいいところですよね。

次から次と沖のほうからやって来る海の波、なぜか見てて飽きないのです。はるか遠くから太陽のエネルギーが次々と形を変えてやって来て、私の目の前で消えてゆくのです。台風の大しけの中を見に行く人はあまりいないでしょうから写真でご紹介します。そんなこと面白くもなんともないと言われるかもしれませんが、エネルギーを視覚で感じられるのですからね。

 


海水浴場に押し寄せる台風の波

 

 

私の子供のころは今のように親がうるさく言わなかったので、親の目を盗んで大しけの海へ泳ぎに行ったこともあります。

 

波の造形   波は海底が浅くなると盛り上がりやがて崩れてゆきます。生き物にとって大事な大量の空気を海水の中に取り込んでくれます。

これだけの運動エネルギーは熱エネルギーに代わるのでしょうか。海は大量の熱エネルギーを蓄えてくれますので、私たち島の住民は冬を温かく過ごすことができます。ありがたいことです。

 

 


嵐の中のカモメ

2020年09月07日 | 日記

 台風10号のことが気になって、今朝は5時前に目を覚ましました。外の様子を見ると風も大して吹いていないし雨も降っていませんでした。

テレビをつけて台風情報を見ると台風の中心は九州の西にいます。山口県が暴風域にかかっていますがこの辺りはたいして風が吹いていません。でもまだ安心はできません、これから台風が遠ざかるときに強い吹き返しがあるものです。

6時を過ぎると少し風が強くなってきました。それでも予想で言われていたような最大規模の台風というほどでもなさそうなので少し気が楽になりました。今回の台風10号は予想では強い勢力のままで最接近するといわれていたのでいつもより念入りな準備をしました。一昨日からハウスのビニールをはずしたり、停電用の自家発電機もちゃんと試運転をしたし、大雨に備えて屋根瓦の点検と樋の掃除をして、普段の台風対策よりずいぶん念入りの準備をしました。台風対策が無駄になるようなならそのほうが好都合であって目出たいことです。

その後みかん園も見回りしましたが被害はなかったので、いつものように海へ波を見に行きました。波を見るのは結構好きなんです。海で波の写真を撮っているとこの強い風の中をカモメが飛んでいました。彼らは嵐の中で何をしているのでしょうね。

 


台風10号の朝

 

 

カモメが現れました

波はいつまで見ていても飽きませんね。大きかったり小さかったり、そして何十または何百に一つ途方もなく大きい波がやってきます。

 


黒いアゲハチョウ モンキアゲハの恋

2020年09月02日 | 日記

今日の花

木槿   これも夏の花です。木槿はお隣の国韓国の国花ですね。

 


 10数年前、このブログを始めたころは蝶の写真を撮ることに夢中でした。そして写真を撮ることの楽しさにも目覚めたころです。

そのころから10数年経ちましたが写真の楽しさは変わっていません。蝶ばかり撮ることは少なくなりましたが、写真にとる対象は身の回りの自然がほとんどであまり変わっていないのかもしれません。昔に帰ってしばらく蝶の写真を撮ってみましょう。

今じぶん、道路わきや山の中でクサギの花が良く目立ちますね。すごくきれいというわけではありませんが白い花びらと赤いがくが特徴で遠目には淡いピンクにも見えます。クサギの木自身はその匂いから人からはあまり好まれませんがアゲハチョウの仲間はクサギの花が大好きです。アゲハチョウの写真を狙うならクサギの花の良く咲いている所へ行けばほとんど間違いがありません。今日の写真は農道を走っているときに、道路わきのクサギの木に黒い蝶が何頭か群れているのに気づき車を止めて撮ったものです。黒いアゲハが何頭かいましたがその中に一組のオスとメスがもつれ合っているのを見つけました。小ぶりなオスが大きくて立派なメスに求愛しているようでした。メスのほうはクサギの花の蜜を吸うのに一生懸命でオスの求愛にこたえようとはしません。それでもオスは懸命にメスの背後からついて行きます。このようにオスがメスを追いかける光景はどこででもよく見かけるのですが、恋が成立する場面は見たことがありません。どのような時と場所でならメスはオスを受け入れるのでしょうね。いったん交尾に入ると蝶の交尾は時間が長いので交尾している姿はよく見かけます。そんな時邪魔をしないようにそっと写真を撮らせてもらいますけどね。

 


クサギの花にモンキアゲハ

 

メスは生まれたばかりなのか翅の破れもなくとてもきれいです。それに対してオスのほうは翅の端は破れ鱗粉は剥げ落ち相当長い期間生き抜いてきた蝶のようです。

 

食事中のメスの背後でオスはホバリングしながらチャンスの訪れるのを待ちます。

 

メスが上空へ飛び立ちました。

見ているうちにメスはおなかがいっぱいになったのか上空へ舞い上がってゆきました。もちろんオスはあきらめずついて行きました。


新しい蝶が届きました。

2020年09月01日 | 日記

今夜の月

旧暦7月14日の月   今日の午後は薄雲が出て良い天気とは言えませんでした。ところが夜9時ごろ出てみると素晴らしい月がかかっていました。小さな雲は月明かりで虹色に輝いていました。

 


 今夜の月を見上げるなり中秋の月が思い浮かびました。とても美しい月だけど満月にはなっていない気がして、家の中に入るとすぐにカレンダーを見ました。旧暦では今日は7月14日となっていました。昔の季節感では旧暦で行くと7月8月9月が秋ですが、今日の昼間の暑さからは秋の感覚はまだまだ感じられませんでした。でもこの月を見ると確かに秋ですね。明日の晩には満月が見られますが、素敵な月夜になってほしいものです。ちなみに一年で最もきれいだといわれる中秋の名月は今年は10月1日です。そのころにはもうすっかり秋になっていることでしょうね。

今日は珍しいものをお見せします。珍しいといっても毛虫のことですからお嫌いな方はすぐにこのサイトを閉じられたほうが良いと思います。虫愛ずる姫君ではありませんが毛虫の好きな方は世の中にあまりいないかと思います。私はこの10年余りの間に、多くの蝶を育てることを趣味としてきましたのでどんな毛虫でも抵抗なく受け入れられるようになりました。今年も春からずっといろんな蝶を飼育しているので、そのお世話は大変なものです。朝・昼・晩飼育小屋の様子を見に行って世話をしなければなりません。そんなところへまた新しい蝶の卵が届きました。このチョウは赤道付近から亜熱帯までの範囲に生息する蝶で本州では見られません。蝶マニアの方なら幼虫を見ただけで名前を当てることができるかもしれませんが、今日は幼虫をご覧に入れるだけで名前は伏せておきます。今月の月末にはたくさんの蝶が羽化しますので、その美しい姿をご覧に入れます。どうぞお楽しみにしていてください。

 


届いた新しい蝶の幼虫

 

 

この幼虫は餌としてオオバコの葉を食べます。私の子供のころにはオオバコなんてどこにでも生えていた記憶があるのですが、今探しに行ってみるとなかなか見つかりませんでした。子供のころには学校のグラナドにはいっぱい生えていたのを思い出し見に行きましたが、学校のグランドにはオオバコなんて1本もありませんでした。どうして無くなったのでしょうね。